ごぼうの歯ごたえと風味はクセになりますよね。今回はごぼうを使った大量消費レシピをまとめて27選ご紹介します。副菜はもちろん主菜、そして主食のレシピもご紹介していますので、献立の参考にしてください。
ごぼうの原産地はシベリア、コーカサス地方だといわれています。野生種はアジアやヨーロッパ、北アメリカなどの温帯地域の道端や空き地にみられますが、日本に野生はありません。逆に、野菜として栽培しているのは日本のみ!日本には千数百年前に中国から伝わったといわれています。
青森県や茨城県、鹿児島県、宮崎県、北海道などで栽培されています。
出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)
一般的にいわれる「旬」とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。露地栽培で育ったかぶはハウス栽培で育ったかぶよりも太陽をたくさん浴びることができ、甘みや栄養価などが高いです。
ごぼうの旬は品種によって異なります。最も一般に流通している「滝野川ごぼう」の旬は10〜2月頃です。ただし貯蔵性が高いため、旬以外の時期もスーパーで手に入ります。
12月頃から初夏にかけ収穫される新ごぼう(夏ごぼう、春ごぼう)は、4〜6月頃に旬を迎えます。新ごぼうは一般的なごぼうよりも柔らかく香りが良いといわれています。
主に関西で食べられることが多い「葉ごぼう(若ごぼう)」は、1〜4月頃に旬を迎えます。名の通り葉が付いているごぼうで、一般的なごぼうよりも根が短いのが特徴です。
ごぼうの可食部100gあたりのエネルギー(熱量)は58kcalです。他の野菜と比べると、じゃがいもは59kcal、トマトは20kcal、ほうれん草は18kcal、大根は15kcalですので、野菜の中でも比較的カロリーが高めであることがわかります。
ごぼうは水分が少なく、炭水化物の多い野菜です。炭水化物は消化されエネルギー源になる糖質と、消化・吸収されない食物繊維に分けることができます。ごぼうの栄養的特徴はなんといっても食物繊維の多さにあります。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、ごぼうはどちらも豊富に含まれます。水溶性の食物繊維は、腸内の有害物質が体内に吸収されるのを防ぎ、素早く便として体外へ排泄してくれます。また、食べた時の血糖値の上昇速度を緩やかにしてくれます。
一方、不溶性の食物繊維は腸内の水分を吸収してカサを増やし、便の量を多くすることで、大便の蠕動(ぜんどう)運動を触発して便秘の解消をしてくれます。また、腸内の有害物質が腸壁に触れる時間を短くしてくれます。
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ごぼうは水にさらしてアク抜きするのが一般的です。ごぼうのアクの主成分であるポリフェノールのクロロゲン酸が黒変するためです。
長くつけすぎると水溶性の栄養もうまみ成分も流れ出てしまうので、水なら5分、酢水なら1〜2分を目安につけましょう。水につけすぎると、栄養も風味も落ちてしまいます。
ごぼうのアクは体に害があるわけではありませんので、変色が気にならないなら、水につけないのが栄養的にはベストです。
加熱したり茹でたりすることで減ってしまう栄養素はあります。
例えばカリウムは水に溶けやすい性質があり、茹でると葉菜類は50%以上が失われてしまいますが、ごぼうなどの根菜類は比較的損失が少なくなっています。さらにイヌリンなどの水溶性の食物繊維も水に溶けだしてしまいますが、熱には強いので、煮汁ごと食べられる料理や汁物がおすすめです。ごぼうに多く含まれるポリフェノールは熱に強く、加熱料理をしても損失はあまりしません。
茹でると水溶性のものは減ってしまいますが、調理法や食べ方を工夫することで多くの栄養素を摂取することができます。
ごぼうを生で食べることはありませんが、食物繊維が豊富な食材は加熱することでカサを減らしてたっぷり摂りたいものです。
ただし、食物繊維の摂り過ぎには注意。厚生労働省が発表してる日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18〜64歳の食物繊維の1日あたりの目標量は男性が21g以上、女性が18g以上です。キャベツなら2玉以上分の食物繊維になります。
また、油と一緒で摂ることで、食物繊維がコーティングされるため、腸の中ですべりがよくなるともいわれています。
出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)
ごぼうはビタミン類が不足しているため、ビタミン類の豊富な食材と組み合わせて食べるのがポイントです。
例えば、定番の惣菜「きんぴらごぼう」なら、人参にβ-カロテンが、ごまにはビタミンEが豊富に含まれます。「牛ごぼう」なら、牛肉にたんぱく質とビタミンB12が豊富に含まれます。ビタミンB1が豊富な豚肉と組み合わせるのも◎。
ごぼうの香りは肉や魚を引き立てるので、味の面でもおすすめです。
まず始めに、ごぼうの副菜レシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ごぼうだけで作るシンプルなきんぴらごぼうです。
ごぼうの皮に栄養があるので、皮ごと使うのがポイントです。しっかりと水洗いをして土や汚れを落としましょう。
赤唐辛子は火がすぐに通り、火を通すほど辛さが増しますので、最後に入れるのがポイントです。煮汁がほんの少し残るまで煮詰めましょう。煮詰めることで味が整います。
シンプルきんぴらごぼうのレシピはこちら
にんじんとごぼうで作るきんぴらのレシピはこちらでご紹介しています。また、めんつゆで簡単に作れるきんぴらのレシピや、ごぼうとこんにゃくで作るきんぴらのレシピもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
食物繊維が豊富なごぼうとひじきのダブル使いが◎。
芽ひじきには食物繊維を始め、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。
芽ひじきの水けはしっかりときりましょう。
ごぼうとひじきのサラダのレシピはこちら
ささみとごぼうで作る豆乳マヨネーズサラダです。ごぼうで食べごたえアップ。
このレシピでは豆乳マヨネーズ(卵不使用)を使用しています。従来のマヨネーズと比べるとあっさりした味わいです。
粗熱が取れてから鶏ささみを割くと、ぱさつきません。
ごぼうとささみのサラダのレシピはこちら
ごぼうの歯ごたえがおいしい一品。常備菜としておすすめです。
このレシピでは、てんさい糖を使って甘みをつけています。てんさい糖を使うことでまろやかな甘さに仕上がり、コクも増します。てんさい糖には普通の砂糖(白砂糖)よりもミネラル類が豊富に含まれているのが特徴です。ミネラル類は、美容や健康に効果的です。
ごぼうは下茹ですることで、しっかり味がしみこみ、柔らかく仕上がります。
ごぼう煮のレシピはこちら
しょうゆとメープルシロップで作る甘辛のタレが食欲をそそります。
このレシピでは砂糖の代わりにメープルシロップを使用しています。カロリーが白砂糖の2/3と低く、GI値(食後の血糖値の上がりやすさを示す数値)も73と白砂糖(GI値100)より低いのが特徴です。
ごぼうの細い部分は2等分に切り、太さを揃えましょう。
甘辛ごぼうのレシピはこちら
ごぼう・玉ねぎ・人参で作るかき揚げです。お好みで塩や天つゆなどと一緒にお召し上がりください。
このレシピでは揚げ油でオリーブオイルを使用しています。オリーブオイルは発煙点が高く、揚げ物におすすめです。
冷水を使うことで、サクッと揚げることができます。揚げている最中にあまり触るとたねが崩れてしまうので、注意しましょう。
ごぼうのかき揚げのレシピはこちら
からりと揚げたごぼうの竜田揚げです。
下味に使用してるしょうゆは、小麦粉を使用していないグルテンフリーのしょうゆを使用しています。
新ごぼうで作れば、やわらかい食感を楽しむことができます。
ごぼうの竜田揚げのレシピはこちら
ごぼうとエリンギの食感が両方楽しめるひと品です。
豆板醤には、食欲増進作用や発汗作用が期待できます。
うどんやそうめんの具材としてもおすすめです。
ごぼうとエリンギのピリ辛炒めのレシピはこちら
基本の豚汁です。身体が温まる一品です。
ごま油で野菜類を炒めることで野菜の旨味が出て、出汁を使わなくても美味しく仕上がります。ごま油には、悪玉コレステロール値を抑えるリノール酸や抗酸化物質のオレイン酸などが豊富に含まれています。
火の通りにくい具材から順に炒めるのがポイントです。肉の臭みや野菜の渋みを除くために、アクはしっかり取りましょう。
豚汁のレシピはこちら
里芋を使った豚汁のレシピはこちらでご紹介しています。
根菜で作るみそ汁です。
里いものぬめりは、ガラクタンやグルコマンナンなどの多糖類によるものです。胃腸の粘膜を保護したり、細菌が侵入するのを防ぐ効果が期待できます。
味噌を加えてからはあまり火を通さないようにしましょう。味噌の香りがとんでしまいます。
里いもとごぼうのみそ汁のレシピはこちら
ごぼうをベビーリーフと一緒に黒酢味でさっぱり仕上げたひと品です。
このレシピでは黒酢を使用してます。黒酢の種類によっては小麦や大麦を使用しているものもありますが、Filyでは玄米を使った米黒酢を使用しています。
調味料は直前に混ぜてから加えましょう。
ごぼうとベビーリーフのサラダのレシピはこちら
粒マスタードがアクセントとなったごぼうの洋風レシピです。
玉ねぎに含まれる硫化アリルには血栓の生成を防ぐ効果が期待できます。
マスタードと酢によってごぼうの酸化を防ぎます。
ごぼうのマスタードあえのレシピはこちら
カリッと焼けたチーズがクセになるひと品です。
このレシピでは植物性のピザ用チーズを使用しています。
お酒のおつまみやご飯のおともとしてぜひお楽しみください。
ごぼうのチーズ焼きのレシピはこちら
アンチョビとレモンの風味がアクセントになったひと品です。
アンチョビにはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が含まれています。脂肪燃焼の促進作用や免疫反応の調整作用などが期待できる成分です。
アンチョビの塩けをきかせながら仕上げます。アンチョビは種類によって塩分が異なりますので、味を確認し塩加減を調整しましょう。
ごぼうとエリンギのアンチョビ炒めのレシピはこちら
歯ごたえのあるひと品です。
ニンニクの香り成分である硫化アリルには、血栓の生成予防、血中コレステロールの増加抑制などの効能が期待できます。
さっと炒めて仕上げましょう。
ごぼうののペペロンチーノのレシピはこちら
米粉と豆乳を使ったポタージュです。
このレシピでは小麦粉の代わりに米粉を、牛乳の代わりに豆乳(無調整)を使用しています。
豆乳は米粉としっかり混ぜ合わせてから加えましょう。また、豆乳は焦げやすいので混ぜながら火にかけましょう。
ごぼうポタージュのレシピはこちら
次に、ごぼうを使った主菜のレシピをご紹介します。
和食の定番料理である筑前煮です。
根菜は皮に栄養があるので皮ごと調理しています。生ゴミも減るので一石二鳥です。また、てんさい糖を使うことで、まろやかな甘さに仕上がり、コクも増します。
干ししいたけの戻し汁を使うことでしいたけの風味が増し、美味しくいただけます。また、こんにゃくは包丁で切るよりも手でちぎる方が味が染み込みやすくなります。
筑前煮のレシピはこちら
しょうがの香りがアクセントになり、食欲をそそるひと品です。ご飯のお供にぜひ。
大豆の発酵食品である味噌には、たんぱく質が多く含まれています。
汁けがとぶまでしっかり炒めて、味を染み込ませましょう。
とり味噌のレシピはこちら
ごぼうの風味がお肉を引き立てます。ごぼうの歯ごたえで満足感が高いひと品です。
ごぼうと豚肉は相性抜群です。ごぼうに含まれる水溶性食物繊維はコレステロールを下げる作用があるので、コレステロールが高い豚肉とは栄養学の観点からも好相性です。
黒酢は加熱すると酸味がやさしくなりますが、黒酢の栄養成分に大きな変化はありません。
豚バラごぼうとしょうがの黒酢煮のレシピはこちら
大きめに切った鮭とごぼうは食べごたえ◎。
鮭に含まれるアスタキサンチンは、抗酸化作用(アンチエイジング)や抗炎症作用が期待できる成分です。
鮭は熱湯をかけて生臭さをとりましょう。ごぼうはひと手間かけて蒸し煮をすることで、味が染み込みやすくなります。
鮭とごぼう煮のレシピはこちら
牛肉の旨みがごぼうに染み込んだひと品です。
しめじには、他の野菜にはないビタミンDが含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収をアップさせます。また、脂質の代謝をサポートするビタミンB2も含まれています。
お好みで七味唐辛子をかけてお召し上がりください。
牛ごぼうの甘辛煮のレシピはこちら
蒸して火を通すため、油を使用していないひと品です。
あさりには、カルシウムやカリウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。また、ビタミンB12の含有量は貝類の中でトップクラスといわれています。
蓋をして煮込みましょう。
ごぼうとあさりの洋風煮のレシピはこちら
豆乳はたっぷり使い、まろやかな味わいに仕上げたひと品です。
ごぼうに含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
豆乳は焦げやすいので混ぜながら火にかけましょう。
チキンと根菜の豆乳シチューのレシピはこちら
和のイメージが強いごぼうですが、トマトとの相性は◎。トマトの甘みと酸味が、ごぼうの味を引き立ててくれます。
トマトのリコピンは加熱することで細胞壁が壊れるため、吸収率が2〜3倍ほどアップするといわれています。また、加熱することで旨味成分「グアニル酸」が増加するので、旨みもアップします。
ごぼうは切り口から変色するので、切ったものは水にさらすとよいです。ただし長時間水に浸けると香りが飛んでしまうので、5分程度を目安にしましょう。
チキンとごぼうのトマト煮のレシピはこちら
材料を入れ煮詰めるだけの簡単料理です。
このレシピでは豆乳ヨーグルトを使用しています。豆乳ヨーグルトを加えることで、まろやかな味わいに仕上がります。
ローリエを加えることで風味良く仕上がります。
鶏とごぼうとキャベツのカレー煮のレシピはこちら
意外な組み合わせですが、ごぼうとグラタンの相性はバツグンです。玉ねぎの甘みと、ちくわの旨みをプラスして。
玉ねぎに含まれる硫化アリルには血栓の生成を防ぐ効果が期待できます。 また、このレシピでは米パン粉を使用しており、グルテンフリーのグラタンです。
加熱途中に焦げるようなら、アルミホイルを被せましょう。
ごぼうと玉ねぎとちくわのグラタンのレシピはこちら
最後に、ごぼうを使った主食のレシピをご紹介します。
ごぼうやレンコンなど根菜で作るボロネーゼです。シャキっとした歯ごたえがアクセントになっています。
ごぼうと同様に、れんこんにも食物繊維が豊富に含まれています。ごぼうと一緒に食べることで整腸作用が期待できます。
野菜がすき通るまでしっかりと炒めるのがポイントです。
根菜ボロネーゼのレシピはこちら
鶏肉の旨みとごぼうの香り、食感が好相性のひと品です。
ごぼうに含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
むね肉を使ってヘルシーに仕上げています。
鶏ごぼう玄米ご飯のレシピはこちら
だしがきいた、ほっとなごむ美味しさです。
人参には、ごぼうにはあまり含まれないβ-カロテン(ビタミンA)が含まれています(人参のオレンジ色はβ-カロテンによるものです)。β-カロテンは、皮膚や喉などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあり、また抗酸化作用も期待できます。β-カロテンは皮のすぐ下に最も多く含まれているため、皮つきのまま使用するのがおすすめです。
具材は細かく切ることで味のなじみがよくなります。
五目玄米ご飯のレシピはこちら
ごぼうの歯ごたえが美味しい炒飯です。
長ネギに含まれるアリシンはにおいや辛味成分のひとつで、硫化アリルの仲間です。アリシンには抗酸化作用があります。そのため、たるみやシミ・シワなど肌の老化の原因である活性酸素を除去し、肌を若返らせてくれる効果が期待できます。
ごぼうは皮ごと使うのがポイントです。脂肪の吸収を抑える作用があるサポニンは皮に含まれているので、しっかり土などの汚れを落としてからそのまま使用しましょう。
鮭とごぼうの玄米炒飯のレシピはこちら
福岡県・柳川地域ではうなぎとごぼうを卵とじにしますが、今回は豚肉を使って仕上げました。
豚肉はたんぱく質が豊富です。たんぱく質がコラーゲンになるのに必要なビタミンCがごぼうに含まれてるので、美肌効果が期待できます。また、豚肉はビタミンB1も豊富なので、疲労回復の効果も期待できます。
卵は余熱でお好みのかたさになるまでふたをして仕上げましょう。
豚肉とごぼうの柳川風丼のレシピはこちら
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