新鮮で美味しい大根の見分け方を解説します。見た目以外の大切な要素も紹介します。
青首大根の名の通り、大根の上の方が緑色になっています。これは、生育中に地表に伸びた部分で、太陽光が当たることによって葉緑体が増えるため、緑色になっています。しっかりと太陽の光を浴びて育った大根ほど、上の方が濃い緑色になります。
ただし、白首大根など品種によっては、太陽光にあたっても緑色にならないものもあります。白くても美味しくいただけますので、そこまで気にする必要はありません。
私たちが食べているのは大根の「実」ではなく「根」です。この根の皮の部分が真っ白な色をしているものほど新鮮です。くすんだ白(淡い黄色)のような色をしている大根は、収穫から時間が経過しており、鮮度が落ちていることを示しています。
品種によって、外の皮が白ではないものもあります。例えば赤大根などは外の皮が赤いですし、黒大根の皮は黒色をしています。
皮が白いだけでなく、ハリとツヤがあることも重要なポイントです。収穫したての大根は水分を多く含むため、根全体にハリやツヤ、弾力があります。
時間の経過とともに水分が抜けてしまい、皮がシワシワになっていきます。購入時はみずみずしい大根を選ぶようにしましょう。
上記でご紹介したように、私たちは肥大した「根」を食べています。「根」なので、ひげ根がつくことがありますが、新鮮な大根はひげ根の毛穴が浅く、数も少ないです。
また、ひげ根が真っ直ぐ並んでいるのも特徴です。ひげ根の位置が不揃いのものは、生育中にストレスにより辛みが強くなってしまうといわれています。
大根の葉がついた状態で販売されている場合、葉の状態もしっかりと確認をしましょう。
新鮮な大根の葉はみずみずしく、放射状に広がっています。これは葉にまだ水分が残っていることを示しており、鮮度が落ちると葉の水分が抜けしおれてきてしまいます。
新鮮な大根を購入すれば、葉も料理に使用することができて◎。食材を無駄にすることなく、大根を丸ごと美味しく食べることができます。
大根の葉が切り落とされている場合、葉の断面をよく確認してみてください。
葉の茎の断面に空洞ができていないものを選ぶようにしましょう。茎に空洞があるものは、かなりの確率で大根の根にも空洞(ス)が入っている恐れがあります。
スが入っている大根は腐っているわけではないため食べること自体はできますが、大根本来の甘みや辛みなどを楽しむことが難しいので、極力スが入っていない大根を選ぶのがベストです。
すでにカットされている大根を購入する場合は、カットされた断面をよく確認します。
新鮮な大根(カットしたての大根)の断面はみずみずしく、真っ白で変色もないはずです。カットされてから時間が経っているものは、断面が乾燥しています。食感や味が変わってしまいますので、できるだけ断面がみずみずしい大根を選ぶようにしましょう。
ちなみに、大根は部分によって味や食感が異なりますので、料理に合わせて使い分けるのが◎。大根おろしには先端部分(下)を、生食には首の部分(上)、煮物には中央部分を使うのがおすすめです。カット大根を購入する際の参考にしてください。
カット大根の断面に空洞がないものが◎。「ス」が入っているものは、食感や味が変わってしまっている可能性が高いです。新鮮な大根を美味しくいただくには、スが入っていないものを購入するとよいでしょう。
新鮮な大根は、ずっしりとした重みがあります。それだけしっかりと水分が含まれていて、実も引き締まっている証拠です。時間の経過とともに水分が抜けていってしまい、水分が抜けると見た目よりも軽くなります。
重さだけでなく、固さもチェックするようにしましょう。
新鮮な大根は水分を多く含んでいるため、手で軽く押してもしっかりとした固さがあります。曲げようとしても簡単には曲がりません。逆に時間が経過して鮮度が落ちた大根は手で軽く押すと凹んだり、曲げようとするとぐねぐねと柔らかくなってしまいます。
一般的にいわれる「旬」とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。
大根には様々な品種がありますが、一般的な品種である青首大根は10〜3月頃に旬を迎えます。この時期に採れる大根は、主に千葉県や北海道、神奈川県などで栽培されています。
大根は1年中スーパーで手に入れることができる野菜です。季節に応じて産地や品種を変えて栽培されているので、1年を通して食べることができるのです。春に収穫される春大根の旬は4〜7月、夏に収穫される夏大根の旬は7〜10月です。暑い夏の時期は、夏でも比較的涼しい北海道産で栽培された大根が出回ります。
10〜3月の旬の時期に採れる大根(秋冬大根)は、寒さで実がしまっており、甘みが増しているのが特徴です。秋冬大根は、煮物にぴったりの食材です。
一方で旬以外の大根(春大根、夏大根)は、水分量が多く辛みが強いといわれています。そのため、大根おろしや漬物、サラダなどに適しています。
旬の大根(秋冬だいこん)は、主に千葉県や鹿児島県、神奈川県などで栽培されています。令和3年度の都道府県別の収穫量をみると、千葉県で88,800トン、鹿児島県で78,200トン、神奈川県で69,600トンでした(全国収穫量は826,700トン)。
ちなみに、1年を通して大根が最も多く出回るのは11月です。令和3年11月の大根の1kgあたりの平均価格は55円と、年間で最も最安値でした。
出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)
大根には青首大根以外にも様々な品種があります。品種によって形や色などの見た目が異なるので、ここでは品種ごとに新鮮な大根の特徴をご紹介します。
聖護院大根(しょうごいんだいこん)は、京野菜で伝統野菜に指定されている丸い形をした大根です。大きいものだと2キロ以上にもなる大型の丸大根です。
聖護院大根の旬は11月〜2月頃です。皮に張りやツヤがあり、きれいな丸みを帯びているものが◎。葉は鮮やかな緑色でピンとしているものを、葉がカットされている場合は、切り口がみずみずしいものを選びましょう。
間引き大根は品種ではありませんが、名の通り間引き(大根を大きく育てるため、密集している芽を引き抜くこと)のために採られた大根です。若採りされた間引き大根はまだ実も葉も小ぶりですが、美味しく食べることができます。基本的には葉を食べることから「葉大根」や「もみ菜」とも呼ばれています。
間引き大根は、一般的な大根の旬(10月〜3月)よりも早い段階で直売所などで販売されます。葉が鮮やかな緑色で、ピンとしているものが新鮮です。葉がしおれているものは、鮮度が落ちてしまっていることが多いです。
練馬大根は、白首大根の一種です。江戸時代から東京都練馬区周辺で栽培されていたことから、この名がつきました。練馬大根は長いもので1メートルもの長さになるのが特徴です。主にたくあん用として使われることが多いです。
練馬大根の旬は11月〜1月頃です。適度な長さ(70〜100センチ程度)があり、中心部分に膨らみがあるものが◎。葉付きの場合は、葉に変色がなく鮮やかな緑色をしていてピンと張りがあるものを選びましょう。
三浦大根は、白首大根の一種です。神奈川県三浦半島で作られた大根で、1925年(大正14年)に出荷が始まったといわれています。青首大根とは異なり生産量が少なく、希少な品種です。
三浦大根の旬は12月〜3月頃です。適度な長さ(60センチ程度)があり、練馬大根と同様に中心部分に膨らみがあるもの、皮に張りとツヤがあるもの、皮の表面がなめらか(ひげ根の穴が少ない)もの、葉が鮮やかな緑色でピンとしているものを選びましょう
辛味大根とは、名の通り辛みが強い大根の総称です。ねずみ大根や親田辛味大根、辛いね大根、伊吹大根などの品種が分類されます。一般的な大根と比べると小ぶりで、主に大根おろし用で使われることが多いです。
11月〜2月頃に旬を迎えます。他の大根と同様に、皮に張りやツヤがあるもの、葉が鮮やかな緑色でピンとしているもの、ひげ根の穴の数が少ないものなどを選びましょう。
紅芯大根は、中国系大根一種です。直径10センチほどの丸大根で、見た目はカブに似ています。特徴的なのは大根の色で、皮は白や淡い緑色、中身が鮮やかな赤色をしています。中国では祝い事などで食べられる縁起の良い野菜です。
紅芯大根の旬は11月頃です。皮がなめらかで傷がなく、ひげ根が鮮やかな赤色でずっしりと重いものが◎。葉付きの場合は葉の鮮度を確認し、葉が切られた状態で販売されている場合は、切り口がみずみずしく変色がないものがおすすめです。
桜島大根は、鹿児島県の伝統野菜で、かつては桜島の特産品であったことからこの名が付けられました。鹿児島県では「島大根」とよぶこともあります。最大の特徴はその大きさで、重さは通常でも6キロ前後、大きなものは30キロ以上にもなり、ギネスブックに世界最大の大根として認定されています。
桜島大根の旬は12月〜3月頃です。ふっくらとした丸みがあり、皮の表面に傷がなくなめらかなものが◎。葉付きの場合は、葉が鮮やかな緑色をしていてみずみずしいものを選びましょう。
ラディッシュは、明治以降にヨーロッパから伝来したといわれています。サイズが小さく(2〜4センチほど)、大根のミニ版です。種蒔きから収穫までが20日程度であることから「二十日大根」ともよばれます。
ラディッシュの旬は3月〜11月頃です。ラディッシュには様々な品種がありますが、皮が赤やピンク、白で、中は白であることが多いです。皮に張りやツヤがあるものを選びましょう。形は丸形や長丸形など様々なので、ラディッシュの場合は形にそこまでこだわらなくてOKです。なるべく小ぶりのものが◎。ラディッシュの葉も食べることができるため、葉付きの場合は鮮やかな緑色でピンと張りがあるものを選びましょう。
腐った大根には下記のような特徴があります。腐っているなと感じたら、食べずに廃棄するようにしましょう。
新鮮な大根は、全体的に白色をなしていますが、腐敗が進むと茶色っぽい色に変色してきます。
部分的に茶色く変色している場合は、赤芯症や黒芯症などが起きている可能性があります。「症」という名がついていますが、厳密には生理現象であり、病気ではありません。湿度や温度が高いことが原因で起こる生理現象で、大根の根の中心部分が茶色っぽく変色します。この場合、変色の部分を取り除けば食べることは可能です。
また、大根が茶色く変色してしまう原因に、色素成分のポリフェノールが関係していることもあります。大根に含まれているポリフェノールが酸化すると茶色く変色することがあります。酸化している=鮮度が落ちてる状態ですので、腐っているわけではありませんが、味や食感が落ちてることがありますので、酸化する前にできるだけ早く食べるようにしましょう。
新鮮な大根の葉は鮮やかな緑色をしていますが、腐り始めると黄色く変色します。大根の葉は収穫されると土からの栄養が摂取できなくなるため、緑色を維持することができず黄色に変色してしまいます。
また、大根の葉が黄色くなっている場合、「べと病」や「黒腐病」という病気にかかっている可能性もあります。べと病は水はけや風通しが悪い環境で育った大根に発生しやすい病気で、葉に黄色や黄緑色の斑点が出ます。斑点部分の葉裏には、灰色のカビが発生します。黒腐病は、土壌汚染や種子伝染が主な原因で、葉の一部が黄色く変色します。
病気にかかった大根は、出荷時に選別され市場には出回らないことがほとんどですが、もしも葉が変色しているものがある場合は、その部分を取り除いてから調理するか、食べずに廃棄する方が安全といえます。
白の綿のようなものがカビや黒カビが生えている場合、腐っている可能性大です。特にカットした断面や皮に生えることが多いです。
カビの範囲が大根の一部だけの場合は、その部分を取り除けば食べることは可能ですが、カビの胞子は目に見えないほど小さいため、カビが生えていない部分にもすでに移ってしまっている可能性もあります。
腐敗が進んだ大根は、軽く触っただけで根(実)が崩れてしまうほどブヨブヨになっています。
柔らかいからといって必ずしも腐っているというわけではありません。収穫から時間が経って鮮度が落ちた大根も柔らかくなりますが、味や食感が落ちているだけで食べること自体は可能です。
大根を全体的に触ってみて、かたさに問題がないかをチェックしましょう。大根の一部だけが柔らかくなっている場合、その部分を取り除いて食べるのも可能です。全体的に柔らかくなってしまっていて、かつ実が溶けるほどブヨブヨになってしまっている場合は、食べずに廃棄するようにしましょう。
大根が腐ると、ネバネバとしたヌメリが出始めます。これは新鮮な大根にはない症状です。
ヌメリが出てきた大根は食べずに処分する方がベターです。
腐敗がかなり進むと、大根から汁が出るようになります。
もともと大根は水分を多く含む野菜です。新鮮なうちはその水分が自ら外に出ることはありませんが、腐っている大根は中から汁が出て実も溶け出してしまいます。
このような大根は食べずに処分しましょう。
大根は元々そこまで臭いがきつくない野菜ですが、腐敗が進むと酸っぱい臭いがし始めます。腐敗具合によってはカビや生ゴミのような悪臭を放つことも。
見た目には問題がなくても、明らかにいつもと違う臭いがする場合は腐っている可能性が高いです。食べずに処分するようにしましょう。
味に異変を感じたら直ちに食べるのを止め、すべて廃棄するようにしましょう。
ここでは、大根に含まれる主な栄養素を解説します。大根の栄養と効能についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
大根の根に含まれる栄養素で特筆すべきなのが消化酵素です。大根には、下記の消化酵素が含まれています。
アミラーゼ(別名ジアスターゼ)
プロテアーゼ
グリコシダーゼ
アミダーゼ
オキシダーゼ
カタラーゼ
ベルオキシダーゼ
アミラーゼはでんぷん(糖質)を分解する酵素の総称で、ジアスターゼとも呼ばれます。でんぷんはそのままでは体内に吸収できないので、糖に分解する必要があります。それをアミラーゼが助けてくれます。消化液のひとつである唾液にも含まれています。食べ物の消化や吸収を助けるため、胃腸の負担を軽くします。そのため胃もたれや胸焼け、食欲不振などの改善に役立つといわれています。
プロテアーゼやリパーゼ、オキシダーゼ、グリコシダーゼなどの消化酵素が含まれています。プロテアーゼはたんぱく質を、リパーゼは脂質を分解する作用があるといわれています。
消化酵素はすりおろして食べる方が作用しやすくなります。
カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。そのため、高血圧の予防になるミネラルの一つです。また心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。
また、カリウムは水に溶けやすい性質がありますが、大根などの根菜類は比較的損失が少なくなっています。ただ葉菜類は茹でると50%以上が失われてしまうのでスープなどにして汁ごと食べることがおすすめです。ただしナトリウムを摂りすぎないよう薄味にしましょう。
食物繊維もそこまで多くはありませんが、大根はたくさん食べられることを考慮すると、食物繊維の大切な供給源といえます。また、大根の食物繊維は不溶性食物繊維の方が多いですが水溶性食物繊維も含まれています。
水溶性は水に溶解する性質を持っており、水溶性食物繊維は水に溶けるととろとろ・ネバネバして糖質の消化や吸収を穏やかにする作用があります。不溶性は液体に溶解しない性質を持っており、不溶性食物繊維は水分を吸って腸の中で大きく膨らみ、排便をスムーズにし、有害物質が体にとどまる時間を短縮させ、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。
大根の根と葉は全く違う野菜といわれるほど栄養価に違いがあります。大根の葉の栄養について解説します。
ビタミンCは根にも含まれていますが、葉の含有量は根の2倍以上です。ほうれん草と比較してビタミンCが1.5倍も含まれています。
ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成するのに必要不可欠な栄養素です。身体を作っているたんぱく質の30%がコラーゲンで、細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割を果たしており、皮膚や血管、筋肉、骨などを丈夫にします。また、ビタミンCはシミのもとになるメラニン色素の生成を抑えたり、肌に弾力やハリをもたらすため、美肌づくりにも重要な栄養素です。
さらに、ビタミンCの抗酸化力はトップクラスですので、細胞を酸化から守り老化や生活習慣病の予防にもなります。白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。また、ビタミンCは抗ストレスビタミンと言われているように、ストレス時に副腎に働きかけてアドレナリンの分泌を促す作用もあり、ストレスを撃退します。
多くの動物が体内でビタミンCを合成することができますが、人間は合成に必要な酵素がないため食品から摂取するしかありません。ビタミンCは吸収率が高いですが、一定量を超えると吸収されないまま排出されてしまいます。1日100〜200mg程度摂取すると吸収率は80〜90%と高いですが、1g以上摂取すると50%以下に低下します。また喫煙者はビタミンCの消費が激しいので、一般成人の2倍は摂ることをおすすめします。
大根の根には全く含まれていないβ-カロテンが、ほうれん草と同じくらい豊富に含まれています。β-カロテンは体内で必要の量だけビタミンAに変換される成分です。
β-カロテンには強い抗酸化作用があり、体内に発生した活性酸素を除去します。活性酸素は本来ウイルスと闘うなど健康維持に大切ですが、増えすぎると害を及ぼし、老化の促進などに繋がります。活性酸素はストレスや紫外線、不規則な生活習慣や加工食品、また喫煙などによって増加しすぎると言われています。
ビタミンAは、皮膚や目、口、喉、内臓などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあります。視力を正常に保つ役目もあり、夜盲症の予防や視力低下の抑制があります。そのため、体外からのウィルスや細菌の侵入を防ぎ感染症を予防する効果が大きく、免疫力を高めます。また皮膚の健康維持に関与していることから、美肌効果もあります。皮膚の新陳代謝が高まることで、乾燥肌やニキビ肌の改善が考えられます。
大根の正しい保存保存をご紹介します。
丸ごと1本であれば常温での保存が可能です。常温で大根を保存した場合の保存期間目安は約1〜2ヶ月です。
大根の葉は切り落としておきます。葉元から1cmほど根を含めて切り落とし、切り落とした葉は別の方法で保存します。葉を切り落としたら、乾燥防止のために切り口(根の部分)にラップをします。全体を新聞紙で包んで、段ボールなどに入れ立てて直射日光の当たらない冷暗所で保存します。
大根に限らず野菜全体にいえることなのですが、育った環境と同じように保存することで、ストレスを感じることなく鮮度を保って保存することが可能になります。
カットした大根は常温保存はNG。下記でご紹介する、常温以外の方法で保存するようにしましょう。
ちなみに、切り落とした大根の葉にも栄養素がたくさん含まれていますので、捨てずに根とは別々に保存して調理に使いましょう。大根の葉の保存方法についてはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
丸ごと1本でも室温が高ければ常温ではなく冷蔵保存がおすすめです。また、カットした大根は季節問わず常に冷蔵で保存します。
大根丸ごと1本を冷蔵で保存する場合も、常温保存時と同じように、葉を切り落とし、切り口にラップをします。大根全体を新聞紙で包み、野菜室で保存します。できれば立てて保存するのがベストです。
丸ごと1本を冷蔵保存する場合、約2週間ほど保存することができます。
丸ごと1本の大根をカットしてから保存することも可能です。また、使いかけの大根や、カットされた状態で購入した大根もこの方法で冷蔵保存します。
大根を切り分ける際は、部位ごとに味や食感が異なるため、3等分(頭・中間・先端)にカットするのがおすすめです。カットしたら全体をラップもしくはキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて口を閉じ、野菜室で立てて保存します。
カットした大根は、傷みが早いので、約1週間ほどを目安に食べきるようにしましょう。また、キッチンペーパーが湿ってきたら都度取り替えるようにしましょう。
料理に合わせて乱切りやいちょう切りなどお好みの大きさにカットしてから冷蔵することも可能です。
カットした大根は冷蔵用保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。2〜3日を目安に使い切るようにしましょう。
皮を剥いてカットする場合、剥いた皮は捨てずに別に保存しましょう。大根の皮はきんぴらや漬物などにして食べると美味しいですよ。
大根は冷凍で保存することもできます。冷凍保存期間の目安は約1ヶ月です。丸ごと1本冷凍するのは大きすぎるので、カットしてから保存するようにしましょう。
カットして生のまま冷凍するのもOKですが、解凍後の食感が変わりやすいので、すりおろしたり茹でたり、下味をつけてから保存するのがおすすめです。
大根の土などの汚れを落とし、皮つきのまますりおろします。軽く水けをきって冷凍用保存袋に平らになるように入れて冷凍庫へ。水分が多いので、急速冷凍機能を使って短時間で凍らせるのがポイントです。急速冷凍機能がない場合は、金属トレイを使って冷凍しましょう。
保存袋以外に、製氷器やアルミカップに入れて冷凍するのも◎です。すりおろしにすれば、解凍後の食感が変わりにくいです。大根おろしとして食べる場合は、前日に冷蔵庫にうつして自然解凍しましょう。
冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいますが、野菜はブランチングすることで変色しづらく、食感も悪くなりづらいというメリットがあります。生のまま冷凍するよりも、食感がスカスカになりづらいです。
大根の皮を剥いて薄めのいちょう切りにし、固めに茹でます。粗熱が摂れたら冷凍用保存袋に入れて急速冷凍。剥いた皮は別に冷凍保存し、調理に使用しましょう(皮の冷凍保存方法はこのあとご紹介します)。
すでに火が通っているので、調理時間が短くて済みます。凍ったまま調理に使用してOKです。
冷凍する前に塩と砂糖をふっておくと、大根が筋っぽくならず、解凍後に味が染み込みやすくなります。
大根の皮を剥いてお好みの大きさ(細きりや輪切りなど)にし、冷凍用保存袋にいれます。そこに塩と砂糖をそれぞれ少々ふって袋ごともんでなじませます。空気を抜いて密封し冷凍庫で保存します。
凍ったまま料理に使用しましょう。
だしで煮てから冷凍するのもおすすめです。
1cmほどの輪切りにし鍋に入れ、ひたひたになるくらいのだし汁を加えます。そこに昆布1枚(5cmほど)を入れ15〜20分ほど煮ます。粗熱が取れたら、だし汁ごと保存袋に入れ冷凍します。
煮てから冷凍した大根は、凍ったままおでんや煮物などに加えて味を染み込ませましょう。なお、炒めてから冷凍するのもOKです。
一般的な大根は、大根の部位によって味や食感が異なることが多いです。青首大根を例に挙げると、首の部分(上)は甘みが強くかためで、先端部分(下)は辛みが強い傾向があります。これらの特徴を活かし、料理に合わせて部分を使い分けるのがおすすめです。
例えば、首の部分は炒めものやサラダに、先端部分(下)は大根おろしやマリネとして食べると◎。真ん中の部分はみずみずしく柔らかいため、おでんなどの煮物に向いています。
ちなみに、おでんや煮物の具材として大根を使用する際は、下茹ですることで大根特有のニオイを抜くことができます。大根臭さの正体は「メチルカブダン」という硫黄を含んだ化合物です。下茹ですることで水に溶け出すので、煮物の他の具材にニオイが移るのを防ぐことが可能になります。
大根の部位別の特徴は下記の記事で詳しく解説してます。あわせてご覧ください。
大根の根に含まれるアミラーゼが熱に弱いため、栄養を活かすなら生で食べるのがベストです。さらに、ビタミンCやカリウムも水溶性であるため、茹でることで水に溶け出してしまいます。
サラダや酢漬け、大根おろしなどで食べるのが◎。熱を通す場合は、スープなどにして汁ごと食べる方がいいでしょう。
大根は皮ごと食べるのがおすすめです。
辛み成分であるイソチオシアネートは、すりおろすことで細胞壁を壊され生成されます。また、大根の皮の周囲にはビタミンCなどの栄養が多く含まれているので、皮ごと食べることで効率よく栄養を摂ることが可能になります。
また、大根おろしの汁は捨てないようにしましょう。この水分にも栄養が含まれています。
上記でご紹介したように、大根の葉にはβ-カロテンが豊富に含まれています。β−カロテンは体内でビタミンAになりますが、体内で吸収されにくいと言われています。このβカロテンの吸収率をアップしてくれるのが油です。炒めものなどにして油と一緒に食べることをおすすめします。
さらに、大根の葉にはビタミンKも含まれていますが、ビタミンKも脂溶性なので、油炒めや良質な油を使ったドレッシングで油と一緒に食べる調理法が◎。
大根のアク抜きは必須ではありませんが、アク抜きをすることでえぐみや苦味を取り除くことができます。味をしっかりと染み込ませたい煮物を作る際はアク抜きをするのがおすすめです。
大根のアク抜きにおすすめなのがお米のとぎ汁です。お米のとぎ汁に含まれる成分が、大根から出るアクを包み込み、またお米のでんぷんと大根のジアスターゼ(消化酵素)が反応して糖となり、甘みが増す効果が期待できます。
とぎ汁ではなく、スプーン1杯程度のお米を入れて(ティーバッグ入れても◎)大根と一緒に煮るのもOKです。また、お米以外では片栗粉を使ってアク抜きをすることもできます。その場合は、小さじ1程度の片栗粉を加えて大根と一緒に茹でます。
最後に大根のおすすめレシピを紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ピリッとした辛さがクセになる大根のキムチです。
こちらのレシピでは生姜を使っています。生姜の辛み成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、新陳代謝を上げる作用が期待できます。
りんごは皮ごとすりおろしましょう。一晩浸けると食べ頃になります。
大根キムチのレシピはこちら
揚げた大根は外はサクサク、中はジューシー。海苔の風味がクセになるひと品です。
揚げ油には、高温でも酸化しづらいオリーブオイルや米油がおすすめです。また、たねには小麦粉の代わりに米粉と片栗粉を使用しています。
たねを落としたら、上下を返すまで触らずに揚げましょう。
大根とのりのかき揚げのレシピはこちら
さっぱりとした口当たりで飽きがこない!青ねぎの風味も加わり、箸が進みます。
このレシピでは、鶏むね肉の衣に米粉を使用しています。米粉は小麦粉と比較すると油を吸収しにくいため、カリッと仕上げることができます。
大根おろしはただ上にのせるのではなく、ひと煮すると美味しくいただけます。
鶏むね肉のおろし煮のレシピはこちら
ホタテの缶汁ごと使い、濃厚な味わいに!
このレシピでは、植物性チーズ(ピザ用)を使用しています。
途中、焦げそうならアルミホイルをかぶせましょう。
大根とホタテのグラタンのレシピはこちら
実は大根の白い部分よりも栄養価が高い大根の葉。そんな大根の葉を使ったふりかけです。ご飯のおともにぜひ。
ちりめんじゃこはたんぱく質が豊富です。大豆の約1.2倍で、カロリーは半分。カルシウムやビタミンDも豊富です。
ごま油と組み合わせることで、大根の葉特有の青臭さや苦味がやわらぎます。
大根葉のふりかけのレシピはこちら
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