小松菜はビタミンCや鉄分などの栄養素を含む食材です。和風レシピはもちろん、洋風レシピでも美味しく召し上がることができます。今回は小松菜を使った副菜レシピをご紹介します。あともうひと品!というときにぜひお役立てください。
小松菜の原産地は日本です。小松菜はカブの一種である茎立菜(クキタチナ)を先祖とし、現在の東京都江戸川区で誕生した品種です。小松菜が属するアブラナ科植物は地中海や中央アジア地域が原産とされています。
現在日本の主な生産地は、茨城県や埼玉県、福岡県、東京都などです。
出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に 準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)
小松菜の旬は冬です。しかし近年ではハウス栽培などにより1年を通して流通しています。
一般的に言われる「旬」とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。
野菜は一般的に旬の方が栄養価が高いとされます。旬の時期にはハウス栽培ではなく露地栽培がされ太陽が多く当たることで、特にβ-カロテンやビタミンCの含有量が多くなるためです。
小松菜は90%以上が水分で成り立っています。可食部100gあたりのエネルギー量(カロリー)は13kcal、糖質は0.5gです。似た野菜のほうれん草と比べると糖質がやや高い(0.3g)ですがエネルギー量は低い(18kcal)です。
小松菜に含まれている栄養素で特筆すべきなのはβ-カロテンやビタミンCなどのビタミン類やカルシウム、カリウム、鉄分などのミネラルです。また、茎の食感は食物繊維によるものです。
小松菜の栄養についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
小松菜に含まれている「ビタミンA」は脂溶性なので、油脂と相性が良く、吸収を促進してくれます。例えば、にんにくと油で炒め物にしたり、マヨネーズや胡麻で和えて食べるなど工夫して食べてみましょう。ただし、油を摂り過ぎてしまうと、ニキビや肥満の原因になりますので、注意しましょう。
小松菜はアクの原因であるシュウ酸の含有量が少ないのがうれしい特徴です。小松菜と似ている野菜ほうれん草はシュウ酸が多いことで有名で、下茹でしなくては食べることができません。一方、小松菜は下茹でせずにそのまま調理に使うことができます。シュウ酸は結石の原因になるので摂り過ぎに注意する必要があります。
小松菜は茹でることで、ビタミンCやカリウムなど水溶性の栄養素が減少してしまいます。そのため、生で食べるか、茹で時間を短くする、スープなどにして流れ出た栄養も頂く、などの工夫をしましょう。レンジで加熱するのもおすすめです。
まず最初に小松菜を使った和風の副菜レシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
白練りごまのクリーミーな味わいが小松菜によくからみ美味。
このレシピでは砂糖の代わりにメープルシロップを使用しています。カロリーが白砂糖の2/3と低く、GI値(食後の血糖値の上がりやすさを示す数値)も73と白砂糖(GI値100)より低いのが特徴です。
小松菜はさっと茹でて食感を楽しみましょう。
小松菜のごま和えのレシピはこちら
オイスターソースのコクが小松菜にしっかり絡み美味。あと一品作りたいときの副菜としてぜひ。
調味料を加える前にじっくり炒めることで、水っぽくなりません。
茎を先に炒めることで、全体的に同じ歯ざわりに仕上がります。
小松菜炒めのレシピはこちら
食材と調味料を鍋でさっと煮るだけの簡単レシピです。
汁ごと器に盛り付けて、小松菜の水溶性の栄養素であるビタミンCやカリウムも無駄なく頂きます。
油揚げの油抜きは、熱湯をかけるだけで簡単にできます。
油揚げと小松菜の煮びたしのレシピはこちら
きのこと小松菜がたっぷり入ったあっさり味の煮浸し。
しめじには、他の野菜にはないビタミンDが含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収をアップさせます。また、脂質の代謝をサポートするビタミンB2も含まれています。
小松菜の茎が太い場合は、十字に切り込みを入れると味が染み込みやすくなります。
きのこと小松菜の煮びたしのレシピはこちら
シンプルな味付けのおひたしです。炒り卵のふわふわとした食感も楽しめるひと品です。
このレシピでは削り節を使っています。削り節は製造過程でたんぱく質が凝縮され、全体の3/4はたんぱく質で、脂質は非常に少ないのが特徴です。必須アミノ酸もすべて含み、積極的に取り入れたい食材の一つです。
卵と小松菜のおひたしのレシピはこちら
β-カロテンたっぷりの小松菜を使った副菜。ツナでうまみとボリュームをプラスして。
こちらのレシピでは生姜を使っています。生姜の辛み成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、新陳代謝を上げる作用が期待できます。
ツナをキッチンペーパーに出して絞るとしっかりと汁を取ることができます。
小松菜とツナのあえもののレシピはこちら
小松菜とちくわで作るシンプル副菜。淡泊な小松菜に、ちくわでボリュームとうまみをプラスします。
ちくわの原料となっている白身魚にたんぱく質が含まれています。小松菜に含まれているビタミンCが、たんぱく質によるコラーゲン生成を助けるため、美肌効果が期待できます。
小松菜の茎と葉は時間差でフライパンに加えて、火の通り具合を均一にします。
小松菜とちくわのしょうゆ炒めのレシピはこちら
黒ごまの風味豊かな小松菜のみそ汁です。
ごまには強い抗酸化作用があるビタミンEが含まれています。
みそはお好みで加減しましょう。
小松菜のごまみそ汁のレシピはこちら
次に、小松菜を使った洋風の副菜レシピをご紹介します。
粒マスタードを使った小松菜のさっぱりサラダです。
このレシピではオメガ3が豊富に含まれているえごま油を使用しています。オメガ3は血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など幅広い効果が期待されています。クセがないので使いやすいのですが、熱には弱いので加熱料理には☓。
ツナの油分はキッチンペーパーを使うことでしっかりと切ることができます。
ツナと小松菜のマスタードサラダのレシピはこちら
香ばしく焼いた大きく切った小松菜は食べごたえのあるひと品です。
このレシピではオリーブオイルを使っています。オリーブオイル中の脂肪酸の約70~80%はオレイン酸で、 オレイン酸には、善玉コレステロールを減らさず、悪玉コレステロールのみを減らす働きがあります。
小松菜はしっかり焼き色をつけて、香ばしく仕上げましょう。
小松菜の焼きマリネのレシピはこちら
さっと作れる洋風の副菜です。
コーンには、ビタミンB1、B2、Eなどのビタミン群が含まれます。ビタミンB群は糖質やたんぱく質がエネルギーに変わるのをサポートするので、疲労回復や痩せやすい体づくりに大切な栄養素です。ビタミンEはβ-カロテンやビタミンCと同じく、強い抗酸化作用が期待できます。
小松菜の茎が太い場合は、根元に十文字の切り込みを入れると火が通りやすくなります。
小松菜とコーンのソテーのレシピはこちら
アボカドと調味料が小松菜とからんで、美味しいひと品に仕上がります。
アボカドは世界一栄養価が高い果実としてギネスブックに認定されています。三大栄養素はもちろんのこと、ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含みます。
レモン汁は搾りたてを使うことでよりさわやかな風味に仕上がります。
小松菜とアボカドの洋風あえのレシピはこちら
小松菜のシャキシャキ食感にツナの旨みをプラス。ガーリックの風味が食欲をそそります。
ツナには脂質とたんぱく質が豊富に含まれています。ビタミン・ミネラル類ではビタミンKとナイアシンの成分が比較的多いです。ビタミンKは血液を凝固させる働きを持つ脂溶性ビタミンです。 ナイアシンはビタミンB群エネルギーの代謝に関与するビタミンです。
ツナは缶汁をしっかりと絞りましょう。
小松菜とツナのガーリック炒めのレシピはこちら
鶏ももと小松菜の体温まるスープです。パプリカを加えて食感と彩りをプラス。
パプリカにもビタミンCが含まれていますので、小松菜のビタミンCと合わせて積極的に摂り入れることができるひと品です。またビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。
鶏もも肉の下処理は丁寧に行いましょう。
鶏と小松菜とパプリカのスープのレシピはこちら
色鮮やかな小松菜のグリーンポタージュです。
このレシピでは牛乳の代わりに豆乳(無調整)を使用しています。また、片栗粉を使うことでとろみが出ます。
とろみが出るまで、混ぜながら火にかけましょう。
小松菜のポタージュのレシピはこちら
最後に、小松菜を使ったアジア風の副菜レシピをご紹介します。
茹でた小松菜を調味料と和えるだけの簡単レシピです。
このレシピではごま油を使用しています。ごま油には、悪玉コレステロール値を抑えるリノール酸や抗酸化物質のオレイン酸などが豊富に含まれています。
均等に茹で上がるように、根元の部分を先に茹でましょう。
こまつナムルのレシピはこちら
淡泊な味わいの小松菜に、キムチのコクとうまみをプラス。
キムチは発酵食品で、腸内環境を整えてくれることが期待できます。
お好みのキムチを使用しましょう。
小松菜とちくわのキムチ炒めのレシピはこちら
ナンプラーの香りでエスニック風の小松菜炒めです。
唐辛子に含まれるカプサイシンは、エネルギー代謝を促進する効果があるので、体脂肪が分解されて肥満の予防や改善にも役立ちます。
ナンプラーに塩けがあるので、シンプル味付けで◎。
小松菜のナンプラー炒めのレシピはこちら
熱々のガーリックオイスターソースをかけたひと品です。
にんにくの香り成分である硫化アリルには、血栓の生成予防、血中コレステロールの増加抑制などの効能が期待できます。
にんにくは焦げやすいので、火加減に注意しましょう。
小松菜のガーリックオイスターソースのレシピはこちら
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