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定番和食だけじゃない!ごぼう和風レシピ19選を紹介

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定番和食だけじゃない!ごぼう和風レシピ19選を紹介

香りと歯ざわりが特徴的なごぼうは、和食に欠かせない食材です。今回はごぼうを使った和風のレシピをまとめてご紹介します。副菜と主菜、主食をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ごぼうってどんな野菜?

ごぼうの原産地・生産地

ごぼうの原産地はシベリア、コーカサス地方だと言われています。野生種はアジアやヨーロッパ、北アメリカなどの温帯地域の道端や空き地に見られますが、日本に野生はありません。逆に、野菜として栽培しているのは日本のみ!日本には千数百年前に中国から伝わったと言われています。

青森県や茨城県、鹿児島県、宮崎県、北海道などで栽培されています。

出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)

ごぼうの旬

一般的に言われる「旬」とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。露地栽培で育ったかぶはハウス栽培で育ったかぶよりも太陽をたくさん浴びることができ、甘みや栄養価などが高いです。

ごぼうの旬は品種によって異なります。最も一般に流通している「滝野川ごぼう」の旬は10〜2月頃です。ただし貯蔵性が高いため、旬以外の時期もスーパーで手に入ります。

12月頃から初夏にかけ収穫される新ごぼう(夏ごぼう、春ごぼう)は、4〜6月頃に旬を迎えます。新ごぼうは一般的なごぼうよりも柔らかく香りが良いと言われています。

主に関西で食べられることが多い「葉ごぼう(若ごぼう)」は、1〜4月頃に旬を迎えます。名の通り葉が付いているごぼうで、一般的なごぼうよりも根が短いのが特徴です。

ごぼうの栄養

ごぼうの可食部100gあたりのエネルギー(熱量)は58kcalです。他の野菜と比べると、じゃがいもは59kcal、トマトは20kcal、ほうれん草は18kcal、大根は15kcalですので、野菜の中でも比較的カロリーが高めであることがわかります。

ごぼうは水分が少なく、炭水化物の多い野菜です。炭水化物は消化されエネルギー源になる糖質と、消化・吸収されない食物繊維に分けることができます。ごぼうの栄養的特徴はなんといっても食物繊維の多さにあります。

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、ごぼうはどちらも豊富に含まれます。水溶性の食物繊維は、腸内の有害物質が体内に吸収されるのを防ぎ、素早く便として体外へ排泄してくれます。また、食べた時の血糖値の上昇速度を緩やかにしてくれます。

一方、不溶性の食物繊維は腸内の水分を吸収してカサを増やし、便の量を多くすることで、大便の蠕動(ぜんどう)運動を触発して便秘の解消をしてくれます。また、腸内の有害物質が腸壁に触れる時間を短くしてくれます。

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ごぼうの調理のポイント

アク抜きはしすぎない

ごぼうは水にさらしてアク抜きするのが一般的です。ごぼうのアクの主成分であるポリフェノールのクロロゲン酸が黒変するためです。

長くつけすぎると水溶性の栄養もうまみ成分も流れ出てしまうので、水なら5分、酢水なら1〜2分を目安につけましょう。水につけすぎると、栄養も風味も落ちてしまいます。

ごぼうのアクは体に害があるわけではありませんので、変色が気にならないなら、水につけないのが栄養的にはベストです。

加熱すると栄養は変化する?

加熱したり茹でたりすることで減ってしまう栄養素はあります。

例えばカリウムは水に溶けやすい性質があり、茹でると葉菜類は50%以上が失われてしまいますが、ごぼうなどの根菜類は比較的損失が少なくなっています。さらにイヌリンなどの水溶性の食物繊維も水に溶けだしてしまいますが、熱には強いので、煮汁ごと食べられる料理や汁物がおすすめです。ごぼうに多く含まれるポリフェノールは熱に強く、加熱料理をしても損失はあまりしません。

茹でると水溶性のものは減ってしまいますが、調理法や食べ方を工夫することで多くの栄養素を摂取することができます。

加熱してカサを減らす

ごぼうを生で食べることはありませんが、食物繊維が豊富な食材は加熱することでカサを減らしてたっぷり摂りたいものです。

ただし、食物繊維の摂り過ぎには注意。厚生労働省が発表してる日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18〜64歳の食物繊維の1日あたりの目標量は男性が21g以上、女性が18g以上です。キャベツなら2玉以上分の食物繊維になります。

また、油と一緒で摂ることで、食物繊維がコーティングされるため、腸の中ですべりがよくなるとも言われています。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

不足した栄養素を補う

ごぼうはビタミン類が不足しているため、ビタミン類の豊富な食材と組み合わせて食べるのがポイントです。

例えば、定番の惣菜「きんぴらごぼう」なら、人参にβ-カロテンが、ごまにはビタミンEが豊富に含まれます。「牛ごぼう」なら、牛肉にたんぱく質とビタミンB12が豊富に含まれます。ビタミンB1が豊富な豚肉と組み合わせるのも◎。

ごぼうの香りは肉や魚を引き立てるので、味の面でもおすすめです。

ごぼうの和食・和風レシピ【副菜】

まず始めに、ごぼうの副菜レシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

ごぼうとひじきのサラダ

ごぼうとひじきのサラダ

食物繊維が豊富なごぼうとひじきのダブル使いが◎。

芽ひじきには食物繊維を始め、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。

芽ひじきの水けはしっかりときりましょう。

ごぼうとひじきのサラダのレシピはこちら

ごぼうとささみのサラダ

ごぼうとささみのサラダ

ささみとごぼうで作る豆乳マヨネーズサラダです。ごぼうで食べごたえアップ。

このレシピでは豆乳マヨネーズ(卵不使用)を使用しています。従来のマヨネーズと比べるとあっさりした味わいです。

粗熱が取れてから鶏ささみを割くと、ぱさつきません。

ごぼうとささみのサラダのレシピはこちら

シンプルきんぴらごぼう

シンプルきんぴらごぼう

ごぼうだけで作るシンプルなきんぴらごぼうです。

ごぼうの皮に栄養があるので、皮ごと使うのがポイントです。しっかりと水洗いをして土や汚れを落としましょう。

赤唐辛子は火がすぐに通り、火を通すほど辛さが増しますので、最後に入れるのがポイントです。煮汁がほんの少し残るまで煮詰めましょう。煮詰めることで味が整います。

シンプルきんぴらごぼうのレシピはこちら

にんじんとごぼうで作るきんぴらのレシピはこちらでご紹介しています。また、めんつゆで簡単に作れるきんぴらのレシピや、ごぼうとこんにゃくで作るきんぴらのレシピもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ごぼう煮

ごぼう煮

ごぼうの歯ごたえがおいしい一品。常備菜としておすすめです。

このレシピでは、てんさい糖を使って甘みをつけています。てんさい糖を使うことでまろやかな甘さに仕上がり、コクも増します。てんさい糖には普通の砂糖(白砂糖)よりもミネラル類が豊富に含まれているのが特徴です。ミネラル類は、美容や健康に効果的です。

ごぼうは下茹ですることで、しっかり味がしみこみ、柔らかく仕上がります。

ごぼう煮のレシピはこちら

甘辛ごぼう

甘辛ごぼう

しょうゆとメープルシロップで作る甘辛のタレが食欲をそそります。

このレシピでは砂糖の代わりにメープルシロップを使用しています。カロリーが白砂糖の2/3と低く、GI値(食後の血糖値の上がりやすさを示す数値)も73と白砂糖(GI値100)より低いのが特徴です。

ごぼうの細い部分は2等分に切り、太さを揃えましょう。

甘辛ごぼうのレシピはこちら

ごぼうのかき揚げ

ごぼうのかき揚げ

ごぼう・玉ねぎ・人参で作るかき揚げです。お好みで塩や天つゆなどと一緒にお召し上がりください。

このレシピでは揚げ油でオリーブオイルを使用しています。オリーブオイルは発煙点が高く、揚げ物におすすめです。

冷水を使うことで、サクッと揚げることができます。揚げている最中にあまり触るとたねが崩れてしまうので、注意しましょう。

ごぼうのかき揚げのレシピはこちら

ごぼうの竜田揚げ

ごぼうの竜田揚げ

からりと揚げたごぼうの竜田揚げです。

下味に使用してるしょうゆは、小麦粉を使用していないグルテンフリーのしょうゆを使用しています。

新ごぼうで作れば、柔らかい食感を楽しむことができます。

ごぼうの竜田揚げのレシピはこちら

ごぼうとエリンギのピリ辛炒め

ごぼうとエリンギのピリ辛炒め

ごぼうとエリンギの食感が両方楽しめるひと品です。

豆板醤には、食欲増進作用や発汗作用が期待できます。

うどんやそうめんの具材としてもおすすめです。

ごぼうとエリンギのピリ辛炒めのレシピはこちら

豚汁

豚汁

基本の豚汁です。身体が温まる一品です。

ごま油で野菜類を炒めることで野菜の旨味が出て、出汁を使わなくても美味しく仕上がります。ごま油には、悪玉コレステロール値を抑えるリノール酸や抗酸化物質のオレイン酸などが豊富に含まれています。

火の通りにくい具材から順に炒めるのがポイントです。肉の臭みや野菜の渋みを除くために、アクはしっかり取りましょう。

豚汁のレシピはこちら

里芋を使った豚汁のレシピはこちらでご紹介しています。

里いもとごぼうのみそ汁

里いもとごぼうのみそ汁

根菜で作るみそ汁です。

里いものぬめりは、ガラクタンやグルコマンナンなどの多糖類によるものです。胃腸の粘膜を保護したり、細菌が侵入するのを防ぐ効果が期待できます。

味噌を加えてからはあまり火を通さないようにしましょう。味噌の香りがとんでしまいます。

里いもとごぼうのみそ汁のレシピはこちら

ごぼうの和食・和風レシピ【主菜】

次にごぼうを使った和風の主菜レシピをご紹介します。

筑前煮

筑前煮

和食の定番料理である筑前煮です。

根菜は皮に栄養があるので皮ごと調理しています。生ゴミも減るので一石二鳥です。また、てんさい糖を使うことで、まろやかな甘さに仕上がり、コクも増します。

干ししいたけの戻し汁を使うことでしいたけの風味が増し、美味しくいただけます。また、こんにゃくは包丁で切るよりも手でちぎる方が味が染み込みやすくなります。

筑前煮のレシピはこちら

とり味噌

とり味噌

しょうがの香りがアクセントになり、食欲をそそるひと品です。ご飯のお供にぜひ。

大豆の発酵食品である味噌には、たんぱく質が多く含まれています。

汁けがとぶまでしっかり炒めて、味を染み込ませましょう。

とり味噌のレシピはこちら

豚バラごぼうとしょうがの黒酢煮

豚バラごぼうとしょうがの黒酢煮

ごぼうの風味がお肉を引き立てます。ごぼうの歯ごたえで満足感が高いひと品です。

ごぼうと豚肉は相性抜群です。ごぼうに含まれる水溶性食物繊維はコレステロールを下げる作用があるので、コレステロールが高い豚肉とは栄養学の観点からも好相性です。

黒酢は加熱すると酸味がやさしくなりますが、黒酢の栄養成分に大きな変化はありません。

豚バラごぼうとしょうがの黒酢煮のレシピはこちら

鮭とごぼう煮

鮭とごぼう煮

大きめに切った鮭とごぼうは食べごたえ◎。

鮭に含まれるアスタキサンチンは、抗酸化作用(アンチエイジング)や抗炎症作用が期待できる成分です。

鮭は熱湯をかけて生臭さをとりましょう。ごぼうはひと手間かけて蒸し煮をすることで、味が染み込みやすくなります。

鮭とごぼう煮のレシピはこちら

牛ごぼうの甘辛煮

牛ごぼうの甘辛煮

牛肉の旨みがごぼうに染み込んだひと品です。

しめじには、他の野菜にはないビタミンDが含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収をアップさせます。また、脂質の代謝をサポートするビタミンB2も含まれています。

お好みで七味唐辛子をかけてお召し上がりください。

牛ごぼうの甘辛煮のレシピはこちら

ごぼうの和食・和風レシピ【主食】

最後に、ごぼうを使った和風の主食レシピをご紹介します。

鶏ごぼう玄米ご飯

鶏ごぼう玄米ご飯

鶏肉の旨みとごぼうの香り、食感が好相性のひと品です。

ごぼうに含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。

むね肉を使ってヘルシーに仕上げています。

鶏ごぼう玄米ご飯のレシピはこちら

五目玄米ご飯

五目玄米ご飯

だしが効いた、ほっとなごむ美味しさです。

人参には、ごぼうにはあまり含まれないβ-カロテン(ビタミンA)が含まれています(人参のオレンジ色はβ-カロテンによるものです)。β-カロテンは、皮膚や喉などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあり、また抗酸化作用も期待できます。β-カロテンは皮のすぐ下に最も多く含まれているため、皮つきのまま使用するのがおすすめです。

具材は細かく切ることで味のなじみがよくなります。

五目玄米ご飯のレシピはこちら

鮭とごぼうの玄米炒飯

鮭とごぼうの玄米炒飯

ごぼうの歯ごたえが美味しい炒飯です。

長ネギに含まれるアリシンはにおいや辛味成分のひとつで、硫化アリルの仲間です。アリシンには抗酸化作用があります。そのため、たるみやシミ・シワなど肌の老化の原因である活性酸素を除去し、肌を若返らせてくれる効果が期待できます。

ごぼうは皮ごと使うのがポイントです。脂肪の吸収を抑える作用があるサポニンは皮に含まれているので、しっかり土などの汚れを落としてからそのまま使用しましょう。

鮭とごぼうの玄米炒飯のレシピはこちら

豚肉とごぼうの柳川風丼

豚肉とごぼうの柳川風丼

福岡県・柳川地域ではうなぎとごぼうを卵とじにしますが、今回は豚肉を使って仕上げました。

豚肉はたんぱく質が豊富です。たんぱく質がコラーゲンになるのに必要なビタミンCがごぼうに含まれているので、美肌効果が期待できます。また、豚肉はビタミンB1も豊富なので、疲労回復の効果も期待できます。

卵は余熱でお好みのかたさになるまでふたをして仕上げましょう。

豚肉とごぼうの柳川風丼のレシピはこちら