なすは皮ごと食べることができる野菜です。本記事ではなすを皮ごと食べるときのポイントなどを詳しく解説します。
なすは皮ごと調理をすることが多い野菜です。
野菜には大根やじゃがいもなど皮をむいて使うことが多い種類もあるので、なすの皮はむかなくて良いの?と疑問に思ったことがある方も多いと思いますが、なすの皮は食べても問題ありません。
なすに限らず、野菜の皮には栄養が豊富に含まれています。そのため、栄養を無駄にしないためには皮ごと食べるのが望ましいです。
なすの皮に含まれている栄養については後述しますのでそちらを参考にしてください。
なすの皮にも栄養が含まれています。皮に最も多く含まれているのは「ナスニン」と呼ばれる成分です。
ナスニンはアントシアニン系色素でポリフェノールの一種です。青紫色の色素成分で、皮が白や緑の品種のなすには含まれません。
ナスニンを始めとするポリフェノールには抗酸化作用があります。さらに、ナスニンにはコレステロール値を下げる働きもあると言われています。
アントシアニン系色素には、目の網膜にあるロドプシンの再結合の作用があるため、眼精疲労の回復効果もあります。また、肝臓の働きを活性化する効果もあります。その他のアントシアニン系色素にはデルフィニディン、ヒアチンがあり、果実中のフェノラーゼによって色があせます。
また、同じくポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も含まれています。
クロロゲン酸はコーヒーにも多く含まれている成分で、血圧の上昇や血糖値の急上昇を抑制する効果があります。これは、糖質を分解する酵素を阻害する働きがあり、これによって糖質の吸収をゆるやかにしているからです。さらに脂肪燃焼促進の効果もあり、体内にすでに溜まっている脂肪も新しく発生した脂肪も燃焼させてくれます。特にメタボリックシンドロームの原因である肝臓脂肪の燃焼効果が期待され、ダイエットをする際にも注目される成分のひとつです。
皮はむかずに調理をしたことがあっても、へたは必ず取っているという方が多いでしょう。実はなすのヘタも食べることができます。
なすのへたは、茎をつないでいた固い先端の部分です。へたの下にあるひらひらとした傘のような部分は「がく」といいます。
一般的にがくを入れた全てを「へた」と呼ぶことが多いですが、実はへたは先端の部分のみです。
丸ごとそのままでは口当たりが悪く食べにくいですが、薄くカットして漬物にしたり、炒めものや煮物にすると美味しくいただけます。ぜひ試してみてください。
なすの皮は食べることができますが、焼き茄子にする場合など皮をむいて調理することもありますよね。なすの皮をむいて調理することがある理由は下記の通りです。
なすの皮にはナスニンやクロロゲン酸などのポリフェノールが多く含まれていると上記で紹介しましたが、ポリフェノールは苦味・エグみを感じさせる成分です。
そのため、皮ごと調理をすると苦味やエグみを感じやすいというデメリットがあります。苦味やエグみは料理全体の味を悪くしたり食べにくさを与えるため、好みや料理によっては皮をむくことがあります。
なすの皮はそこまで分厚いものではありません。しかし、キュっとした独特の食感があります。なすのお漬物を食べたときなどに感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
加熱をしても皮は火が通りにくいため、実が柔らかくなっても皮は固く口に残ってしまうことが多いので、口当たりを良くするためにむく場合もあります。
なすの紫色の色素であるナスニンは水溶性の成分です。そのため、煮物をしたときなどに色素が溶け出して煮汁が黒っぽくなってしまうことがあります。
また、炒める場合もナスニンが抜けて茶色く変色してしまうことがあり、料理の見た目を損ねてしまいます。そのため、加熱調理をする際は皮をむくという方も多くいます。
なすは水分を多く含む野菜であるため、傷みやすいです。鮮度が落ちて皮がしわしわになってしまったり、変色しているものは味や風味、食感が悪くなってしまうので新鮮ななすを選びましょう。
新鮮で美味しいなすには下記のような特徴があります。
ガクの紫色が濃く、トゲが鋭く尖っている
ヘタの切り口が白い
ガクと実の間が白〜薄紫〜紫に変化している
実の紫色が濃く、ハリ・ツヤがある
手にしたときに軽いものは中身がスカスカになっている可能性が高いので注意しましょう。また、ヘタの大きさに対して実が小さいものは未熟です。
特に皮ごと食べる場合は、傷やシワがあるものも避けましょう。
なすはじゃがいもなどの根菜と比較して、土汚れがついていることも少なく綺麗に見えるのでさっと水で洗い流して調理をしている人も多いでしょう。しかし、どんな野菜にも土壌由来の細菌がついていたり、外気にふれることによって目に見えないチリ汚れがついていることが多いです。
皮をむけば表面状の汚れは落とすことができますが、皮ごと食べるときはしっかりと洗ってから食べるようにしましょう。しっかりと洗うことは、農薬を落とすことにも繋がります。
ホタテ貝やホッキ貝を原料に作られたパウダーは、残留農薬を落とすのに有効的です。特におすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。
ホッキ貝を高温で焼きパウダー状にしたものを水に溶かすことで、アルカリ水を作ることが出来ます。上述したように農薬は酸性であるためアルカリ水につけることで農薬が中和されて落としやすくなります。
ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水になすを5分~10分漬けておくと水溶液が次第に濁ってきたり油が浮いてきたりします。目にみえて残留農薬が落ちていることがわかるので流水で洗い流したりするよりも安心できます。
なすは水分不足や収穫遅れなどが原因で、皮が非常に固くなってしまうことがあります。皮が固くなってしまっている場合や、皮の食感が苦手な方は等間隔に皮を剥いて縞目(しまめ)にするのがおすすめです。縞目に皮を剥くと見た目も華やかになります。
等間隔に皮を剥く場合は包丁を使って剥くこともできますが、ピーラーを使うのがおすすめです。
なすの苦味が気になる場合は、アク抜きをしましょう。アク(灰汁)とは、苦味やエグみを感じさせ料理の味を落とす成分の総称です。
上述したようになすのアクとなる成分はポリフェノールです。ポリフェノールは水溶性なのでカットした後に水につけておくと苦味を軽減することができます。
ただし、水にさらすことでビタミンCやカリウムなどのその他の水溶性の栄養素も流出してしまうデメリットがあります。水につけてアク抜きをする場合は長時間つけすぎないようにしましょう。
また、カットした断面に塩をふってしばらく置いておくと、水分が出てきます。出てきた水分に苦味となる成分が含まれているので、塩をふっておいておくだけでもアク抜きになります。この場合は、塩を振りすぎたり長く置きすぎてしまうと、水分が沢山ですぎて食感が変わってしまうので注意してください。
皮ごと加熱調理する場合は隠し包丁をいれておくと、火が通りやすくなり皮も柔らかくなります。
隠し包丁とは、火を通りやすくしたり味を染み込みやすくするために食材の見えないところに切り込みを入れることをいいます。大根を煮物にするときなどにもよく使われます。
なすに隠し包丁を入れるときは、皮目に5㎜幅くらいの切れ目を斜めに入れたら、なすの向きを変えてさらに格子状になるように切れ目を入れていくと良いです。
加熱調理をしたときになすの色素が抜けて変色してしまうのは、加熱の前に色止めをしておくとある程度防ぐことができます。
なすの色止め方法には、
塩水につけておく
表面に油を塗っておく
などがあります。加熱調理をする前にアク抜きをするのであれば、水に塩を入れておくと加熱調理したときの色止めにもなるので一石二鳥です。
表面に油を塗っておくのも有効です。なすの表面に油を塗っておくことでコーティングされるので、変色を防ぐことができます。
なすを皮ごと美味しく食べられるおすすめのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
バルサミコ酢と塩・こしょうで作る簡単ドレッシングを絡めてひと味違うなすのサラダに仕上げました。酸味がきいて美味。パセリがアクセントに。
なすのイタリアンサラダのレシピはこちら
表面はカリッと、中はとろとろ。なすをしょうゆ味のステーキでいただくレシピです。しょうががアクセントです。
なすの皮に切り目を入れることで、味が染み込みやすくなります。皮目を下にして焼くことで油が均一に染み込みます。
なすのステーキのレシピはこちら
ピリッとした辛さがアクセントの蒸しなすです。電子レンジを作る簡単レシピです。
なすが破裂しないように、加熱する前に必ず切れ込みを入れましょう。
レンジで作るゆずこしょうの蒸しなすのレシピはこちら
下記のような特徴があるなすは腐敗しているため、皮ごとに限らず食べることはできません。保存していたなすを食べるときは腐敗のサインが見られないかしっかりとチェックしましょう。
腐ったなすの見た目の特徴は下記の通りです。
カビが生えている
全体的にシワシワ
溶け出している
全体的に変色している
表面に白いホコリのようなものがついているときは白カビ、黒い斑点が一箇所にまとまって黒く変色しているように見える箇所がある場合は黒カビが生えている可能性があります。ヘタの部分はとくにカビが生えやすく、ヘタのみであれば切り落せば食べられることもありますが、全体的にカビが生えてしまっている場合は破棄しましょう。カビは、カビ毒を発生させて下痢や嘔吐などの中毒症状を起こす可能性があります。
新鮮ななすの表面はハリがありますが、全体的にシワシワになっているものは水分が抜けて乾燥してしまっている状態です。少し水分が抜けてしまった程度であれば問題ありませんが、完全に抜けてシワシワになっていたり、溶け出している場合は腐敗しています。
また、変色しているからといって必ずしも腐敗しているとは限りませんが、全体的に茶色っぽくなっていたり黒っぽく変色している場合も破棄してください。
腐ったなすの臭いや味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい匂い・味
生ゴミ臭
カビ臭い
なすは青臭さがある野菜ですが、そこまで臭いがきつい野菜ではありません。酸っぱい臭いや味がする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。
なすに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
腐ったなすの触感の特徴は下記の通りです。
ぶにょぶにょに柔らかくなっている
全体的にぬめりがある
糸をひいている
新鮮ななすには張りがあり、ある程度硬さがありますが、腐敗が進んでいるとぶにょぶにょとした柔らかい触感になります。また、全体的にぬめりが出ていたり糸をひく場合も腐敗が進んでしまっている状態なので、残念ですが破棄しましょう。
なすを皮ごと美味しくいただくためには、正しく保存しておくことも大切です。最後になすの正しい保存方法を紹介します。
それでは、なすの正しい保存方法を詳しく解説していきます。
気温が10℃前後で直射日光が避けられ風通しのよい部屋(冷暗所)ならば、常温でも1週間ほど保存することができます。夏場や冬場の暖房を使用している環境なら1〜2日です。
新聞紙に包むことで皮が乾燥するのを防ぎます。新聞紙がない場合はキッチンペーパーでもOKです。
また、立てて保存するのもポイントです。野菜は育ったときと同じ状態で保存することでストレスがかからず、栄養を損なわずに済みます。
表面に水けがついている場合はしっかり拭き取り、1個ずつラップで包んでから冷蔵用保存袋にいれて野菜室へ。数日で種は黒くなってしまいますが、味に変化はありません。1週間ほど経っても、皮にはしわがよらず、つややかです。ラップで包むひと手間で鮮度が全くちがいます!
なすを保存するときはへたを切り落とさないようにしましょう。へたを切ってしまうと水分を失いやすくなります。
ラップで包む余裕がないときは、厚手の冷蔵用保存袋に入れて保存するだけでも、買ってきた袋でそのまま冷蔵するのとは鮮度に大きな違いが生まれます。2〜3日で食べきるならば、ラップなしでもOKです。
冷凍保存する場合は、乱切りや厚めの輪切りなど調理しやすいサイズにカットしましょう。丸ごと冷凍することも可能です。
なすはポリフェノールによる褐変が起こりやすいので、気になる方は水に10分ほどさらすか、塩をかけて10分ほど置くことで防ぐことができます。体に悪いわけではないので、そこまで気にしすぎる必要はありません。
乱切りや厚めの輪切りなど食べやすいサイズに切って、オリーブオイルで炒めて粗熱を取ります。その後に冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、密閉して冷凍庫へ。
野菜は加熱することで水分が抜けるので、風味や食感が悪くなる原因である氷の結晶が冷凍の過程で発生しにくくなるためです。油で加熱調理をすれば変色の心配もいりません。
そのまま加熱調理に使うことができます。使い方は生のなすと基本的に同じです。煮浸しや揚げ浸しなど味を染み込ませる料理が特におすすめです。麻婆なすやカレーの具にしても◎。
おひたしにしたい場合は、前日に冷蔵庫に移して常温解凍か、流水解凍を。
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