冬に旬を迎える白菜は副菜や主菜など様々な料理に使用できる万能野菜です。今回は白菜を使用した和食・和風のレシピをまとめてご紹介します。浅漬けやスープなどの副菜から、餃子やミルフィーユ鍋などの主菜まで、どれも簡単に美味しくいただけるレシピです。
白菜の原産地は中国であると言われています。野生型は発見されておらず、カブ類とタイサイ類が交雑されたことによって生じた説が有力であるとされています。
近年、白菜は主に茨城県や長野県、群馬県、大分県、北海道などで栽培されています。令和3年の収穫量及び出荷量は下記の通りです。
茨城県:250,300トン(232,200トン)
長野県:228,000トン(202,500トン)
群馬県:29,500トン(22,700トン)
大分県:23,500トン(20,700トン)
北海道:23,100トン(21,500トン)
出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)
一般的に言われる旬とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。
白菜の旬は秋〜冬である10月〜2月頃です。白菜は生産地や品種を変えて年間を通して栽培されているため、いつでも手に入りますが、旬の白菜は、寒さで甘みが増して特に美味しくなります。
白菜の約94%は水分で構成されています。そのため、白菜の可食部100gあたりのエネルギー(熱量)はなんと12kcalと低カロリー!じゃがいもは59kcal、トマトは20kcal、ほうれん草は18kcal、大根は15kcalですので、野菜の中でも特にカロリーが低いことがわかります。
水分量が多いため栄養価が高い食材ではありませんが、ビタミンC(88mg)やミネラル(カリウム300mg、鉄2.3mg 他)食物繊維(2.2g)などが含まれています(カッコ内の数字は白菜の可食部100gあたりの栄養素です)。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
白菜は外側の葉から食べる方がほとんどだと思いますが、実は中心から食べる方が栄養素的にはいいんです。白菜の中心部分には「生長点」と呼ばれる部分があり、時間が経つにつれて葉の養分を吸収してしまいます。外側の葉から食べると栄養も旨味も抜けた状態で食べることになり、中心を食べる頃には傷んでしまっていることも。
また、疲労回復効果が期待できるグルタミン酸という成分は、新鮮な白菜の中心部分に、外側の葉のなんと14倍も含まれてます!白菜の栄養を効率よく摂取するためには、中心部分から食べ始めるのがおすすめです。
白菜の葉の部位によって、含まれる栄養素が若干異なります。
外側の葉は、ビタミンCが多く含まれています。外側の葉を捨ててしまう人も多いかもしれませんが、なるべく捨てずに食べましょう(ただし一番外側の葉には農薬が残りやすいので、取り除くのが◎)。少しくたびれていても、シチューやお鍋などに入れて汁ごといただけば、栄養を無駄なく摂取できます。
ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには肌に潤いをもたらす、丈夫な骨を形成する、丈夫な筋肉を形成する、関節の働きをよくするなど様々な効能があります。したがって、たんぱく質を含む食材と一緒に食べるのが効果的です。たんぱく質が豊富な食材には肉類や魚介類、卵、大豆などがあります。
白菜の中心部分の葉には、カリウムなどのミネラルが多く含まれています。そして、白菜の根元(芯)の部分には、疲労回復効果が期待されるGABA成分が多く含まれています。
上述の通り、GABAには疲労回復効果が期待でき、それ以外にはリラックス効果や血圧を下げる効果も期待できますが、低温蒸しをすることで8倍に、塩もみすることで6倍に増えると言われています。
さらに、糖をエネルギーに変えてくれる働きをするアラニンという成分も、蒸すことで2倍に増え、塩もみすることでも増加します。
まずはじめに、白菜を使った和食・和風レシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
じゃこの香ばしい食感が美味しい冬野菜のサラダです。
ちりめんじゃこはたんぱく質が豊富です。大豆の約1.2倍で、カロリーは半分。カルシウムやビタミンDも豊富です。
ちりめんじゃこは、カリカリになるまで炒めましょう。
ほうれん草と白菜のじゃこサラダのレシピはこちら
ピリ辛味があとをひき美味。ごま油がアクセントとなるひと品です。
ごま油には、悪玉コレステロール値を抑えるリノール酸や抗酸化物質のオレイン酸などが豊富に含まれています。
白菜は焼き色をつけて香ばしく仕上げましょう。
ピリ辛白菜のレシピ・作り方はこちら
パクチーの強い香りがアクセントとなったひと品です。白菜だけでも美味しく仕上がります。
パクチーにも白菜と同様にビタミンCが含まれていますので、一緒に食べることでさらにビタミンCを摂ることができます。また、パクチーには皮膚や喉などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあり、また抗酸化作用もあるので、アンチエイジング効果も期待できるβ−カロテンも含まれています。
パクチーの代わりに小口切りの万能ねぎや千切りのしょうがを加えても美味しいですよ。
白菜とパクチーの浅漬けのレシピ・作り方はこちら
レンジを使った簡単おひたしです。
このレシピでは切り昆布を使用しています。昆布にはカルシウムやカリウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。また、食物繊維(水溶性食物繊維)も豊富なので、腸内環境改善の作用も期待できます。
副菜や箸休めとしておすすめです。
白菜のおひたしのレシピはこちら
ごま油と鰹節の風味がクセになるひと品です。
このレシピでは削り節を使っています。削り節は製造過程でたんぱく質が凝縮され、全体の3/4はたんぱく質で、脂質は非常に少ないのが特徴です。必須アミノ酸もすべて含み、積極的に取り入れたい食材の一つです。
レンジで時短で作れます。
白菜のおかかあえのレシピはこちら
しょうがをたっぷりと使った、身体が温まるひと品です。
まいたけには、きのこ類の中でも特に免疫力アップに役立つβ-グルカンという成分が豊富に含まれています。
しょうがを効かせ、シンプルな味付けに仕上げています。
まいたけと白菜のスープのレシピ・作り方はこちら
しょうがが効いた白菜のみそ汁です。
しょうがの辛み成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、新陳代謝を上げる作用が期待できます。
みそはお好みで加減しましょう。
白菜のみそ汁のレシピはこちら
次に、白菜を使った主菜レシピをご紹介します。
見た目も味付けもシンプルですが、白菜の甘さが実感できる美味しいひと品です。
白菜に含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
しょうがをたっぷり使うのがポイントです。焦げないように途中何回か混ぜましょう。
チキンと白菜のしょうが蒸しのレシピ・作り方はこちら
シーフードミックスととりがらで作るお手軽焼きうどんです。
このレシピでは、玄米を使用したうどん麺(グルテンフリー)を使用しています。また、このレシピで使用しているニラには、殺菌・抗菌作用や脂肪を燃焼させてコレステロール値を下げる効果のある硫化アリルが含まれています。
火が通りづらい人参を先に加え、その後に白菜を加えて炒めるのがポイントです。
シーフード焼きうどんのレシピ・作り方はこちら
すき焼き風の味付けが白菜に染み込んで美味。
牛肉はたんぱく質や脂質が豊富に含まれます。その他にも、脂肪燃焼効果や貧血予防になるビタミンB12などが含まれます。
糸こんにゃくと豆腐を先に煮込み、味を染み込ませましょう。
白菜と牛肉のすき煮のレシピ・作り方はこちら
たっぷり使った白菜の食感を楽しむひと品です。
春雨は、緑豆やじゃがいも、さつまいもに含まれるでん粉からできていて、栄養素のほとんどが炭水化物。ごはんの代わりになるひと皿です。
豆板醤は、辛味が強いのでお好みで加減しましょう。仕上げにごま油を加えると、風味豊かに仕上がります。
白菜の麻婆春雨のレシピ・作り方はこちら
芯が透き通るまでしっかりと煮込んだ白菜は、柔らかさと甘みがアップします。
えびに含まれるタウリンは血圧を下げる作用があります。
白菜は、くたくたになるまで煮込みましょう。
えびと白菜のくたくた煮のレシピ・作り方はこちら
豚バラ肉とだし汁の旨味を含んだ白菜が美味しいひと品です。
白菜に比較的多く含まれているビタミンCは水溶性なので、スープごといただくのが◎。
小さい白菜の葉も、重ね合わせて使いましょう。
ミルフィーユ鍋のレシピ・作り方はこちら
濃厚なオイスターソースでご飯が進むひと品です。厚揚げを使ったボリューミーなひと品に。
厚揚げの原料である大豆には、たんぱく質が豊富に含まれています。白菜のビタミンCと一緒に食べることで、たんぱく質がコラーゲンになるのをサポートしてくれるため、美肌効果が期待できます。
調味料は、加える前にもう一度混ぜ合わせ、片栗粉をしっかり溶いてから加えましょう。
白菜と厚揚げのオイスターソース煮のレシピ・作り方はこちら
白菜とキャベツの両方を入れることで食感が楽しめます。
このレシピでは米粉の餃子の皮を使っています。グルテンフリー(小麦粉不使用)の餃子です。
キャベツと白菜の水けはしっかりと切りましょう。たねはよく混ぜ合わせるのがポイントです。
エビと白菜の餃子のレシピ・作り方はこちら
白菜とキャベツ、豚ひき肉で作るニラなし餃子のレシピもご紹介してます。
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