ししとうは「ししとうがらし(獅子唐辛子)」の略語で、先端の形が獅子の口に似ていることから、この名前がつきました。独特の風味が美味しいししとうの副菜レシピを紹介します。
ししとうは獅子唐辛子(ししとうがらし)の略です。
唐辛子は、中南米で栽培されており、コロンブスがスペインにもち帰り、世界中に広まり、日本にはポルトガル人によって16世紀にもたらされました。
ししとうは辛みのない唐辛子の一種です。先端がくぼみ、獅子の口のように見えるのが由来です。
通常は緑色のししとうですが、完熟すると赤くなり、甘みが増します。なかには唐辛子のように辛いものがありますが、受粉時の高温や水分不足によるストレスで辛みが強くなるといわれています。
植物性食品のβ-カロテンは体内で必要量がビタミンAに変わります。同じく体内でビタミンAに変わる栄養素にはレチノールがあり、レバーなどに特に多く含まれます。β-カロテンはビタミンAとしての作用はレチノールに比べると劣るものの、抗酸化作用という独自の作用をもちます。 抗酸化作用とは体内の活性酸素の働きを抑えることをいい、β-カロテンには老化や生活習慣病の予防が期待されています。
人間の体内にあるたんぱく質の1/3はコラーゲンであり、そのコラーゲンの生成にビタミンCが必要不可欠です。コラーゲンは細胞と細胞をつなげる役割を果たし、皮膚や血管、筋肉、骨を健康な状態に保ちます。 また、ビタミンCの抗酸化作用は、日焼けやシミの原因になるメラニン色素の生成を抑制します。 さらに、ビタミンCの強い抗酸化作用は老化や生活習慣病の予防に役立つとされています。 ビタミンCは一度に大量に摂取しても余剰分は体外に排出されてしまうため、毎食適量を摂取するのが大切です。
さらに、ししとうにはビタミンEも含まれているため、ビタミンCとの相加効果で、活性酵素の働きを抑制し、細胞の老化を防ぐ効果も期待できます。
ししとうは生食もできますが、食感が固いため、日本では加熱して食べられるのが一般的です。生食する場合は新鮮なものを選びましょう。食物繊維を摂り過ぎと腹痛になる場合があるので、食べ過ぎには注意しましょう。
β-カロテンとビタミンEは油と一緒に摂ると吸収率がアップします。ししとうのビタミンCは加熱によって壊れにくいので、、油炒めや素揚げ、天ぷらなどの調理がおすすめです。他のビタミン類の損失を防ぐためにも、ししとうの調理は「強火で短時間」を心がけるようにしましょう。
また、ししとうは種も食べることができます。「種は辛いから取り除くべき」といわれることがありますが、実は辛いししとうは種を取り除いても辛いんです!種には栄養が詰まっていますから、新鮮なものなら種ごと食べるようにしましょう。
鮮度のよいししとうの特徴は下記です。
鮮やかな緑色をしている
表面にハリとツヤがある
実の先端にくぼみがある
反対にへたが黒ずんでいたり、全体にしんなりしている場合は新鮮ではありません。また、鮮度の落ちたししとうは種やワタが黒くなってしまいます。
ししとうの正しい保存方法に関してはこちらの記事をご覧ください。
まず、メイン食材がししとうだけの簡単副菜を紹介します。
ししとうをお塩で焼くだけの超簡単レシピです。ししとうの水分だけでじっくり蒸し焼きにして、甘みを引き出しながら、ふっくらと仕上げます。
油で調理することで、ししとうに含まれるβ-カロテンの吸収力がアップします。
ししとうは焼き目がつくまで空焼きし、香ばしく仕上げましょう。
ししとうの塩焼きのレシピはこちら
ししとうを焼いて漬けだれに漬けるだけの簡単レシピです。ししとうの香ばしさがたまらないひと皿です。
このレシピでは削り節を使っています。削り節は製造過程でたんぱく質が凝縮され、全体の3/4はたんぱく質で、脂質は非常に少ないのが特徴です。必須アミノ酸もすべて含み、積極的に取り入れたい食材のひとつです。
ししとうは焼き目がつくまで空焼きし、香ばしく仕上げましょう。ししとうは調理する前に切り目を入れることで破裂を防ぎます。
焼きししとうのおひたしのレシピはこちら
夏のご飯のお供にぴったりなひと品です。味噌味でおつまみにもぴったりです。
味噌の主原料である大豆は、良質の植物性たんぱく質を多く含む食品です。味噌は発酵のアミノ酸やビタミンなどが多量に生成され、栄養的にさらに優れたものになっています。
ししとうはヘタの上で切って下処理しましょう。
ししとうのみそ焼きのレシピはこちら
ししとうをあっさり味でクタッとなるまで煮ました。ししとうの苦味がおいしいひと品です。
ししとうのビタミンCは壊れにくいのですが、水溶性なので煮ると流れ出てしまいます。そこで、汁も一緒にいただくのがおすすめです。ただし、塩分の摂りすぎには注意しましょう。
ししとうのあっさり煮のレシピはこちら
ししとうの辛味とじゃこの香ばしさがおいしいひと品です。しっかりとした味付けがごはんとよく合います。
ちりめんじゃこはたんぱく質が豊富です。大豆の約1.2倍で、カロリーは半分です。カルシウムやビタミンDも豊富で、骨の健康維持や免疫力の向上が期待できます。
ししとうとじゃこの炒め煮のレシピはこちら
ごはんのお供におすすめのししとうの佃煮です。作り置きする場合、冷蔵保存の期間の目安は2〜3日です。
このレシピでは、メープルシロップを使っています。メープルシロップ は、サトウカエデなどの樹液を濃縮した甘味料です。カロリーが白砂糖の2/3と低く、GI値(食後の血糖値の上がりやすさを示す数値)も73と白砂糖(GI値100)より低いのが特徴です。
ししとうを半分に切ることで味が染み込みやすくなります。
ししとうの佃煮のレシピはこちら
たくさん食べられて、大量消費におすすめのひと品です。温かいままでも冷たくてもおいしいひと皿です。
ししとうが熱いうちにつけ汁に漬け込んで味を馴染ませましょう。
ししとうの揚げ浸しのレシピはこちら
次に、ししとうと他の食材で作る和風副菜を紹介します。
揚げて甘みが増したかぼちゃとししとうに、酢のきいたタレがよく合います。
かぼちゃは非常に栄養価の高い野菜です。ビタミンA・C・Eが豊富です。ビタミンEはビタミンCと一緒に摂ると、抗酸化作用が持続するといわれています。
赤唐辛子の量で辛さは調整してください。
かぼちゃとししとうの南蛮漬けのレシピはこちら
揚げることでどんな野菜も甘くなり美味しくいただけます。彩りもきれいで、おもてなし料理としてもおすすめです。
ししとうや人参に含まれるβ-カロテンは抗酸化作用があり、油と一緒に摂ると、吸収力がアップします。れんこんは食物繊維が豊富で、整腸作用が期待できます。
三色素揚げのレシピはこちら
夏野菜のみょうがと甘酢の相性が◎。みょうがのほのかな苦味がクセになるひと皿です。
みょうがのさわやかな香りはα-ピネンで、胃液の分泌をうながして食欲アップや消化促進が期待できます。また、みょうがには少量ですがカリウムが含まれ、むくみ予防に役立つと考えられます。
ししとうとみょうがの甘酢炒めのレシピはこちら
かぼちゃは柔らかくなるまでしっかり煮込みます。ししとうのほろ苦さと、かぼちゃの甘みのコントラストが好相性です。
このレシピではアガベシロップを使用しています。アガベは、一般的な砂糖(上白糖、白砂糖)の1.3倍の甘さがあるのにもかかわらず、カロリーは75%で、血糖値の上がりやすさは1/5です!
かぼちゃは皮を下にして鍋に入れることで、かぼちゃ全体にまんべんなく火が通ります。
かぼちゃとししとうの煮物のレシピはこちら
簡単に作れる一皿です。おつまみやあと一品ほしい時などにおすすめです。
ツナは脂質とたんぱく質が豊富です。ビタミン・ミネラル類ではビタミンKとナイアシンの成分が比較的多いです。ビタミンKは血液を凝固させる働きを持つ脂溶性ビタミンです。 ナイアシンはビタミンB群エネルギーの代謝に関与するビタミンです。
ツナ缶は大きめサイズのものを使用しています。
ツナとししとうの炒め物のレシピはこちら
ししとうを、味噌がよく染み込んだなすと、油揚げと一緒にいただきます。食べごたえ満点なひと皿です。
なすは栄養がないと思われがちですが、抗酸化作用の強いナスニンという栄養素が含まれています。
油揚げは熱湯をかけて油抜きしましょう。
なすとししとうのみそ炒めのレシピはこちら
最後に、ししとうと他の食材で作る洋風副菜レシピを紹介します。
うまみたっぷりのウスターソース&トマトケチャップで味付けしたひと皿です。
ししとうに含まれるビタミンCと、人参に豊富に含まれるβ-カロテンはともに抗酸化作用があり、相加効果で効果がアップします。
人参とししとうのソース炒めのレシピはこちら
夏野菜をたっぷり使い、ごはんが進むカレー味で炒めました。彩りも鮮やかなので、夕飯の副菜としてどうぞ。
パプリカもビタミンCが豊富に含まれ、美容効果が期待できます。
ししとうとコーンとパプリカのカレー炒めのレシピはこちら
肉厚エリンギの食感とガーリックの風味が美味しい一皿。彩り豊かななのも◎。
エリンギには食物繊維や葉酸、カリウム、ビタミンDなどが含まれています。
食材の大きさを揃えることで火の通りが均一になります。また、そうすることで見栄えもきれいに仕上がります。
エリンギのガーリック炒めのレシピ・作り方のレシピはこちら
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