春と冬に旬を迎えるかぶ。シンプルな味わいが特徴的で、やさしい甘みが美味しい野菜です。今回はそんなかぶを使った主菜レシピをご紹介します。炒め物から煮物まで様々な料理に活用できます。
かぶの原産地は中央アジアか地中海といわれています。日本には弥生時代のころに伝わり、江戸時代に全国的に作られるようになりました。東日本には主に小ぶりでツルツルとした西洋型が、西日本には大きめで葉や茎に毛がある東洋型が分布しています。
近年かぶは主に千葉県や埼玉県、青森県、京都府、滋賀県などで栽培されています。
<かぶの2021年の収穫量ランキング>
1. 千葉県(29,400トン)
2. 埼玉県(16,000トン)
3. 青森県(6,230トン)
4. 京都府(5,170トン)
5. 滋賀県(4,370トン)
出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)
一般的にいわれる「旬」とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。露地栽培で育ったかぶはハウス栽培で育ったかぶよりも太陽をたくさん浴びることができ、甘みや栄養価などが高いです。
冬野菜のイメージが強いかぶですが、かぶの旬は春と冬で、年に2回あります。春の旬は3〜5月頃、冬の旬は11〜1月頃です。
一般的には、冬に旬を迎えるかぶの方が甘みが強く、春に旬を迎えるかぶの方が実がやわらかいといわれています。
かぶの可食部100gあたりのエネルギー(熱量)は18kcalです。他の野菜と比べると、じゃがいもは59kcal、トマトは20kcal、ほうれん草は18kcal、大根は15kcalですので、野菜の中でも特にカロリーが低いことがわかります。
かぶの栄養成分で特筆したいのがアミラーゼです。アミラーゼはでんぷん(糖質)を分解する酵素の総称で、ジアスターゼとも呼ばれます。でんぷんはそのままでは体内に吸収できないので、糖に分解する必要があります。それをアミラーゼが助けてくれます。消化液のひとつである唾液にも含まれています。食べ物の消化や吸収を助けるため、胃腸の負担を軽くします。そのため胃もたれや胸焼け、食欲不振などの改善に役立つといわれています。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
かぶは味にクセがなく、ほのかな甘みを感じる野菜です。そのため、さまざまな調理法を楽しむことができます。
小かぶや中かぶなど、小さいかぶは、皮も柔らかいので皮つきのまま食べることができます。皮のまま食べる方がかぶの栄養を効率よく摂取できます。聖護院かぶなど大きいかぶの皮は硬く繊維が多いため、皮を剥いてから調理することをおすすめします(剥いた皮はきんぴらなどにすると◎)。茹でるとビタミンCが47%、カリウムが50%も失われてしまうので、茹で時間を短くしたり、蒸し茹でにするのが栄養素的には◎です。
かぶには、消化酵素であるアミラーゼが含まれています。アミラーゼは加熱に弱い成分なので、生で摂った方が活かせます。
アミラーゼはでんぷん(糖質)を分解する酵素の総称で、ジアスターゼとも呼ばれます。でんぷんはそのままでは体内に吸収できないので、糖に分解する必要があります。それをアミラーゼが助けてくれます。消化液のひとつである唾液にも含まれています。食べ物の消化や吸収を助けるため、胃腸の負担を軽くします。そのため胃もたれや胸焼け、食欲不振などの改善に役立つといわれています。
かぶの葉にはβ−カロテン(ビタミンA)が含まれています。β-カロテンは、皮膚や喉などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあります。また、抗酸化作用もあるので、エイジングケアも期待できます。
そんなβ−カロテンは脂溶性ですので、油で炒めて食べることで吸収率がアップします。炒めものにしたり、マヨネーズやゴマなどと和えて食べるのがおすすめです。ふりかけにしても◎。
最初に、かぶを使った洋風主菜レシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
マヨネーズと粒マスタードの酸味がきいた味付けが食欲をそそります。
かぶに含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
鶏肉に火が通りやすいように削ぎ切りにするのがポイントです。
チキンとかぶのマヨマスタード炒めのレシピはこちら
レモンでさっぱりと炒めたひと品です。
豚肉を使っているので、豚肉のたんぱく質がコラーゲンになるのをかぶのビタミンCが助けます。また、豚肉はビタミンB1も豊富なので、疲労回復の効果も期待できます。
豚肉を先に炒めることで、豚肉の旨味がかぶにからみます。
豚バラとかぶのレモン炒めのレシピ・作り方はこちら
白ワインを加えて香りと風味をアップ。かぶの甘みとえびの旨みをお楽しみください。
エビにはアミノ酸の一種タウリンが含まれており、血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やす作用があります。
えびの背わたが残っている場合は、爪楊枝などで取り除きましょう。
かぶとえびのワイン蒸しのレシピはこちら
かぶの甘みと牛肉の旨みがマッチしたひと品です。
牛肉はたんぱく質や脂質が豊富に含まれます。その他にも脂肪燃焼効果が期待されるカルニチンや、貧血予防になるビタミンB12などが含まれます。
牛肉は加熱するとすぐにかたくなりやすいので注意しましょう。
牛肉とかぶのソテーのレシピはこちら
すっきりとしたトマト風味の洋風煮ものです。
トマトのリコピンは加熱することで細胞壁が壊れるため、吸収率が2〜3倍ほどアップするといわれています。また、加熱することで旨味成分「グアニル酸」が増加するので、旨みもアップします。
ひき肉は、ねばりがでるまでしっかり混ぜましょう。鶏だんごは煮る前に焼き、煮崩れを防ぎましょう。
鶏だんごとかぶのトマト煮のレシピ・作り方はこちら
米粉と豆乳で作るホワイトソースで煮込んだひと品です。
このレシピでは小麦粉の代わりに米粉を、牛乳の代わりに豆乳(無調整)を使用しています。
豆乳は焦げやすいので、絶えず回しながらとろみをつけるのがポイントです。
かぶの豆乳クリーム煮のレシピ・作り方はこちら
次に、かぶを使った和風主菜レシピをご紹介します。
フライパンを使って手軽に作れる煮物です。かぶの甘みと鶏肉の旨みが口いっぱいに広がるひと品です。
このレシピでは、てんさい糖を使って甘みをつけています。てんさい糖を使うことでまろやかな甘さに仕上がり、コクも増します。てんさい糖には普通の砂糖(白砂糖)よりもミネラル類が豊富に含まれているのが特徴です。ミネラル類は、美容や健康に効果的です。
フライパンのサイズは、具材が一つ並びで入りきる程度がおすすめです。
かぶとチキンの煮物のレシピはこちら
味噌がチキンとよくからまった、コクのあるひと品です。
このレシピではニンニクを使用しています。ニンニクの香り成分である硫化アリルには、血栓の生成予防、血中コレステロールの増加抑制などの効能が期待できます。
仕上げは煮汁をとばして味をからませましょう。
チキンとかぶのガーリックみそのレシピ・作り方はこちら
甘塩鮭の塩けを活かした、シンプルな味付けがおいしいひと皿です。
鮭に含まれるアスタキサンチンは、アンチエイジングが期待できる成分です。DHAなども含まれているため、認知症予防の効果も期待できます。
かぶはしっかり焼いて焦げ目をつけることで、甘みが増し、味なじみもよくなります。
鮭とかぶのシンプル煮のレシピ・作り方はこちら
ご飯がすすむひと品に仕上がります。
かぶの煮汁でそぼろを作ることで、やさしい味わいになります。煮汁にはグルテンフリーの醤油を使用しています。
かぶはよく洗い、皮ごと調理しましょう。
かぶのそぼろあんのレシピ・作り方はこちら
主菜レシピを作る際に不要になるかぶの葉は、捨てずに料理に活用しましょう。ここでは、かぶの葉を使ったレシピをご紹介します。ご飯のお供におすすめです。
かつおぶしと胡麻を混ぜて作る簡単ふりかけです。
かぶの葉に含まれているβ-カロテン(ビタミンA)は脂溶性なので、油脂と相性が良く、吸収を促進してくれます。
かぶの葉のふりかけのレシピ・作り方はこちら
ごまの風味でごはんが進むひと品です。
ごまには強い抗酸化作用があるビタミンEが含まれています。
固い茎の部分から茹で始め、葉を茹ですぎないようにしましょう。
かぶの葉のナムルのレシピ・作り方はこちら
切り落としたかぶの葉を、しょうがで美味しく煮ました。ご飯のお供におすすめです。
こちらのレシピでは生姜を使っています。生姜の辛み成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、新陳代謝を上げる作用が期待できます。
汁けがなくなるまで煮ましょう。
かぶの葉のしょうが煮のレシピ・作り方はこちら
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