じゃがいもは皮ごと食べることが可能です。ただし、芽が出ていたり、皮が緑色になっている部分はしっかりと取り除く必要があります。皮ごと食べることで栄養を効率よく摂取することができ、調理の時短にもつながります。皮ごと食べるなら、皮が薄くて柔らかい新じゃががおすすめです。香ばしさがプラスされてより美味しくいただくことができます。
結論からいうと、じゃがいもは皮ごと食べることができます。調理の手間が省けるだけでなく、栄養がしっかりと取れ、かつ香ばしい風味を楽しむことができます。ただし、皮ごと食べる際は残留農薬などの懸念点もあります。
じゃがいもを皮ごと食べるメリット・デメリットをご紹介します。
じゃがいもの皮をピーラーや包丁を使って剥くのって、意外と時間がかかるんですよね。。。
じゃがいもを皮ごと食べることで、皮を剥く手間が省けます。忙しくて料理する時間が限られている日でも、サクッと一品用意することが可能です。
また、時短になるだけでなく、生ゴミも減るので一石二鳥です。シンクの掃除も不要なのでとても楽です!
じゃがいもにはビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が多く含まれています。皮を剥いてしまうと茹でるなど加熱したときに水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがあります。
皮を剥かずに調理をすれば、皮がある分水溶性の栄養素の流出を防ぐことができるので、栄養を無駄にしたくない場合は皮ごと調理をするのがおすすめです。
じゃがいもを含む多くの野菜や果物の皮には、たくさんの栄養価があると言われています。そのため栄養的には、皮を剥いてしまうのは実はもったいないのです!
じゃがいもにはビタミンCやビタミンB1、カリウム、食物繊維などの様々な栄養が含まれており、皮の部分にも栄養がありますので、皮ごと食べることで、効率よく栄養を摂ることが可能です。
じゃがいもを皮ごと食べることで香ばしさがプラスされます。その香ばしさは、皮なしで食べる時には味わえない風味です。
特にじゃがいもを使った揚げ物料理で皮の香ばしさが引き立ちます。フライドポテトにすると、いつもとは違う味わいを楽しむことができます。
じゃがいもを皮付きのまま調理すると、皮のパリッとした食感も楽しむことができます。特にフライドポテトにすると、カリッとした皮の食感が際立ち、美味しさがアップします。
じゃがいもの皮は元々そこまで厚くないので、そのまま食べて噛み切れないことはほとんどありません。蒸かし芋などでも皮も美味しく食べることができます。
皮ごとじゃがいもを調理して食べるなら、新じゃががおすすめです。
一般的に、春から初夏にかけて収穫され市場に出回るものを新じゃがと言います。新じゃがは収穫されると貯蔵されずに出荷されるじゃがいものことで、一般的に発売されているじゃがいもと比較して小振りです。
新じゃがは収穫してすぐに販売されているためみずみずしいのが特徴で、皮が薄いので皮ごと調理するのに適しています。一般的なじゃがいもとは異なり市場に出回る時期は限られていますが、新じゃがの季節には新じゃがを皮ごと調理してみてください。
基本的にじゃがいもは皮ごと食べることができますが、下記のような特徴があるじゃがいもは注意が必要です。
じゃがいもを長期間保存していると、実から芽が生えてきます。じゃがいもの芽が出ている場合、皮ごと食べるのは危険です。
じゃがいもの芽には、有毒物質である「ソラニン」や「チャコニン」が含まれています。ソラニンやチャコニンを摂ると下痢や腹痛、めまいなどの中毒症状を引き起こす恐れがあります。
そのため、芽が大量に生えている時は、皮ごと食べるのではなく包丁を使って芽とその周辺の皮を取り除いてから調理しましょう。芽の周りにも天然毒素が含まれている事が多いので、しっかりと皮を剥いてください。
じゃがいもの皮の一部が緑色に変色している場合、その部分には上記でご紹介した有毒物質「ソラニン」や「チャコニン」が多く含まれています。
じゃがいもは日光に当たると葉緑体が生成されます。葉緑体の中にはクロロフィルと飛ばれる緑色の色素が含まれているため緑色になるのです。ソラニンやチャコニンは日光に当たることで生成されるので、緑色に変色しているじゃがいも=日光に当たっている=天然毒素が多く含まれていると判断することができます。
皮がほとんど緑色になっていなくても、皮を剥いたら実の表面が緑色になっているということもあるので注意しましょう。
皮や実の表面の一部が緑色に変色してしまっている場合は、その部分の皮を厚めにカットしてから調理してください。
じゃがいも全体が緑色に変色してしまっている場合は、有毒物質が大量に含まれている恐れがありますので、皮を剥く・剥かないに関わらず食べずに廃棄することをおすすめします。
じゃがいもの表面に白い粉の塊のようなものが付いている場合は、カビである可能性が高いです。
当たり前ですが、皮にカビが生えている状態のじゃがいもを皮ごと食べることはできません。しっかりと確認し中まで侵食していないようであれば水洗いしてカビをしっかり洗い流し、カビが生えている部分を切って破棄します。
カビが広範囲に広がっていたり、実がブヨブヨしたり、悪臭がする場合は、じゃがいも自体を廃棄しましょう。
カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐などの中毒症状が起こる可能性があります。カビ毒は加熱をしても発生しますので注意しましょう。
じゃがいもに限らず、作物は栽培中に病気に感染してしまうことがあります。
例えば、じゃがいもの皮に黒や茶色っぽい斑点がある場合、それは「そうか病」により生じたものです。そうか病の原因は「ストレプトマイセス属菌」という放射菌と言われており、菌を含む土壌が何らかの理由で混入したり、種芋から持ち込まれたりして伝染します。
そうか病に感染しているじゃがいもは、斑点の下の組織は少し腐敗している状態なので、皮ごと食べることはできません。しかし、斑点部分の皮を厚く剥いて食べれば問題ないので、皮を剥いて食べましょう。
じゃがいもは皮ごと食べてもOKですが、大量に摂取することは避ける方がよさそうです。
農林水産省は、できるだけじゃがいもの皮を剥いて食べることを推奨しています。芽や緑色の皮以外の部分にも、微量ですがソラニンやチャコニンが含まれているためです。
少しの量であれば問題ないですが、じゃがいもを大量消費する際などはしっかりと皮を剥いてから調理しましょう。
子どもの場合、少ない摂取量でも食中毒の症状が出る可能性があることから、子どもがじゃがいもを食べる際は、皮を剥いた方がより安全と言えます。
大人は問題なく食べられる皮でも、小さい子どもにとっては噛み切れない場合もあります。
少し手間がかかってしまいますが、子どもがじゃがいもを食べる場合は、皮を剥いてから調理しましょう。
じゃがいもを家庭や学校などで栽培する場合、市場に出回っているものよりも小ぶりに出来上がることが多いです。未成熟のじゃがいもには、ソラニンやチャコニンなどがより多く含まれることが多いため、家庭菜園で育てたじゃがいもを食べる際は、皮を剥いてから食べるようにしてください。
スーパーなどで購入したじゃがいものサイズが小さいなと感じた場合も、皮ごと食べるのではなく皮を剥いてから調理するようにしましょう。ただしじゃがいもの中には、元々のサイズが小さい品種(インカのめざめなど)もありますので、その場合は皮付きのまま食べてもOKです。
じゃがいもを皮ごと食べる際、皮に付着している土や汚れ、農薬をしっかりと落とすことが大切です。
じゃがいもは土の中で育っている野菜なので、土汚れがついています。土には土壌由来の細菌が必ずといっていいほどついているので、しっかりと洗うことが大切です。土汚れが残ってしまうと土臭くなってしまいじゃがいもそのものの風味も損なわれてしまいます。
スポンジやたわしを使って、皮の表面をしっかりと洗い流しましょう。凸凹した部分は、歯ブラシなどを使って洗うと綺麗に土や汚れを落とすことができますし、水洗いすることで農薬を落とすことができます。
無農薬で栽培されたじゃがいもであれば問題ないのですが、そうでない場合は、じゃがいもの皮に農薬が残っている可能性があります。
じゃがいもは出荷前に洗浄されますし、また自宅で調理する際も水洗いをします。しかしそれでもじゃがいもの皮に農薬が残ることがあります。万が一残っていても、健康に影響はないと言われていますが、水洗いの際にホタテ貝殻パウダーなどの農薬除去パウダーや酢水、食用重曹などを使って農薬を落とす方がより安全といえます。
実際にじゃがいもを皮ごと調理して食べたときに、皮が飲み込めないほど苦かったり、舌が痺れる、酸味を強く感じた場合は、飲み込まずに破棄しましょう。
皮に強い苦味があったり、舌が痺れるのはソラニンやチャコニンといった天然毒素が多く含まれていることが原因です。そのまま食べてしまうと中毒症状が出る可能性があるので、飲み込まずに吐き出しましょう。
また、酸っぱい場合は腐敗している状態です。食材は腐敗するとバクテリアの働きによって発酵するため、酸っぱい臭いがしたり酸味を感じます。あきらかに酸味がある場合も破棄してください。
上述したように、皮ごとじゃがいもを食べるときは緑化していたり、芽が生えていないことが重要なポイントとなります。皮ごとじゃがいもを食べたいときは保存方法にも十分注意しましょう。
保存するときは日光や蛍光灯などの光が当たらないように、新聞紙などをかけて冷暗所で保存しましょう。
上述したように日光が当たってしまうと天然毒素が生成されてしまいます。日光だけではなく蛍光灯の光でも生成されてしまうので注意してください。
光が当たる場所での保存は、発芽してしまう原因にもなります。
じゃがいもは、だいたい15度~20度ぐらいの暖かい温度だと芽が出やすくなります。そのため、春や夏などの暖かい季節や、暖房の効いた環境などで常温保存していると芽が出てしまうことがあります。
だからといってあまりに低温の環境で保管してしまうと、食感が悪くなったりしてしまうので注意が必要です。季節や室温に合わせできるだけ15度以上にならないようにしましょう。
また、じゃがいもは、だいたい90%〜95%の湿度が高い環境だと芽を出しやすいと言われています。温度が高い場所を避けるだけではなく、多湿の場所を避けて保管しましょう。
多湿の環境でじゃがいもを保管してしまうと、芽が出てしまうだけではなくカビが生える原因にもなります。
じゃがいもを保存する際、りんごと一緒に常温保存するのがおすすめです。りんごから放出されるエチレンガスは果実の熟成を進めますが、じゃがいもの発芽を抑える効果があります。
じゃがいもは暖かく明るい場所で発芽が進むので、繰り返しになりますが、冷暗所で保存するのが大切です。
じゃがいもには様々な品種があります。皮ごと食べるなら、春から初夏にかけて収穫され出回る新じゃがいもがおすすめです。普通のじゃがいもと比較して皮が薄く柔らかいため、皮つきでも食べやすいです。また、水分量も多いため、じゃがいも特有のボゾボゾとした食感もしません。
新じゃがじゃなくても、メークインも皮が薄いので、皮ごと食べる際にはおすすめです。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
新じゃがで作るポテトサラダです。ホクホクとした食感がやみつきになる一品です。
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新じゃがは、よく洗って皮ごといただきます。甘辛味でごはんが進みます。
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基本でシンプルなフライドポテトです。じゃがいもを切って油で揚げるだけの簡単レシピです。塩コショウやケチャップなどお好みの味付けでお召し上がりください。
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Filyの特製ミートソースで作れるじゃがいも料理です。じゃがいもの実のホクホクとした食感と皮の香ばしい風味はミートソースとよく合います。
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塩ゆでした皮付きじゃがいもを使っています。ソース味の付いた、サクサク衣がおいしいひと品です。
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じゃがいもを皮ごと食べるのが心配な方に、簡単なじゃがいもの皮の剥き方をご紹介します。
最も基本的なじゃがいもの皮の剥き方をご紹介します。
また、茹でるのではなく電子レンジで加熱してから皮を剥く方法もあります。
新じゃがの皮は薄く柔らかいため皮ごと食べてもいいですが、皮を剥いて食べたい場合は、アルミホイルを使って簡単に剥くことができます。
丸めたアルミホイルをじゃがいもの皮に軽くこすることで、皮を簡単に剥くことができます。
じゃがいもの皮は、ピーラーや皮むき用手袋などの調理グッズを使うと、より簡単に剥くことができます。
ピーラーや皮むき用手袋であれば100円ショップなどで手頃に購入することができます。
近年では自動皮むき器など、とても簡単に皮を剥いてくれる調理器具もあるようです。
皮を剥いたじゃがいもは、なるべく早めに使い切る必要があります。
皮を剥いたじゃがいもは常温保存はできないので、水に浸けて冷蔵保存します。茹でたじゃがいもはさらに傷みが早いので、極力その日のうちに消費するようにしましょう。
長期保存のためにする冷凍ですが、じゃがいもの場合は常温や冷蔵の方が長く保存できてしまいます。じゃがいもは丸ごと保存したり、生のまま保存すると、解凍後ブヨブヨになってしまい美味しくありません。下茹でしてマッシュしたりカットしたものを保存するには冷凍がおすすめです。色々な調理にすぐに使えるので便利です。
皮を剥いて一口サイズに切って熱湯で15分ほど茹で、潰してマッシュポテトを作ります。しっかり粗熱をとってから、小分けにし平たくラップに包み、冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れて、空気をしっかり抜いて冷凍します。ポリ袋に入れる前に金属トレイに乗せて急速冷凍すると、食感が損なわれにくくなります。ハムなど他の食材を入れると日持ちしなくなるので、混ぜないようにしましょう。
冷凍マッシュポテトは前日に冷蔵庫に移して自然解凍か、電子レンジで加熱して解凍します。電子レンジを使うとホクホクとした食感になります。ポテトサラダやポタージュ、コロッケなどに使えます。
じゃがいもを乾燥して密閉容器に入れて常温保存した場合の賞味期限は1ヶ月です。
通常の野菜は干すことで保存期間が伸びますが、じゃがいもには当てはまりません。しかし、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。密閉容器に入れて常温で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥される方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。じゃがいもの皮を剥き、1cm幅に切って硬めに塩茹でします。その後、重ならないようにザルに並べて3日ほど干します。ねっとり、もっちりした食感が楽しめます。切り方を変えれば料理の幅が広がります。
乾燥させたじゃがいもは素揚げが一番おすすめです。そのままオイルをかけてトースターで焼くのも美味。煮物やスープに入れてもいつもと違う食感が楽しめて◎。
天日干しできない場合は、下茹でしたじゃがいもをオーブンで乾燥させたり、レンジで乾燥させる方法もあります。
保存用に味を濃いめに漬けたじゃがいもは冷蔵で2週間ほど保存できます。
じゃがいもを塩や味噌、油などに漬けて保存することができます。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。保存用なので味は少し濃く、水で洗ってからならご飯のお供にも。大量消費にもおすすめです。
おすすめは、醤油漬けとオイル漬けです。醤油漬けの場合、千切りしたじゃがいもをさっと下茹でし、冷ましたら密閉容器に入れて、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれをじゃがいもがひたひたになるくらいまで入れます。冷蔵で2週間ほど保存できます。
そのまま食べる場合はしょっぱいので水で洗ってから水けをとって食べましょう。そのまま野菜炒めなどに使うのもおすすめです。
オリーブ漬けの場合、千切りしたじゃがいもをさっと下茹でし、冷ましたら密閉容器に入れて、オリーブオイル100mlに対して塩小さじ1弱の割合で作った漬けだれをじゃがいもがひたひたになるくらいまで入れます。
こちらも炒め物などに使えます。漬けたあとにオリーブオイルはじゃがいものビタミンCが滲み出て栄養価が高いので、無駄にせず使うようにしましょう。
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