夏が旬ですが通年出荷されており、和食だけでなく洋食・中華でも大活躍のピーマン。そんな使用頻度の高いピーマンの正しい保存方法と保存期間を解説します。
ピーマンの保存方法を解説する前に、新鮮なピーマンの見分け方を解説します。当たり前ですが、新鮮なピーマンを購入した方が長く美味しく保存することができます。
鮮やかな緑色で、皮にハリとツヤがある
ヘタのまわりがへこみ、肩が盛りあがっている
底の部分はフカフカせず、つややかで締まっている
ヘタの切り口が新鮮で変色していないもの
袋に入ってる場合は必ずしも確認できるわけではありませんが、上記の点を参考にしてみてください。
下記の特徴があるピーマンは腐っている可能性が高いので、食べずに捨てるようにしましょう。
ブヨブヨになっている
異臭を放っている
ぬめりがある
黒く変色したピーマンは腐っていますが、黄色やオレンジ、赤色に変色したものは熟しているだけなので、食べることができます。むしろ赤ピーマンの方が栄養価が高くなります。また、皮が腐っていなくても、種やわたは傷みが早いので注意です。黒く変色していたら注意です。
上記のような状態に至っていなくても、皮やヘタの部分が乾燥してきたら、傷んでいるサインなので注意です。
ピーマンはとても栄養価の高い野菜です。特にコラーゲンの生成に重要な役割をもつビタミンCが豊富です。ピーマンのビタミンCの量はトマトの4倍です。その他にも抗酸化作用のあるβ-カロテン(ビタミンA)やビタミンE、余分な塩分を体外に排出するカリウムなどが含まれています。
野菜は冷凍保存してもそこまで栄養を損なうわけではありませんが、水溶性の栄養はやや減少します。ピーマンに含まれる水溶性のビタミンCとカリウムは減ってしまうことになります。
新鮮な生のピーマンと同じ風味・食感を冷凍保存で完全に維持することは困難です。ピーマンを冷凍するとまずいと感じることがあります。ただし、いくつか工夫することで冷凍保存でも美味しく頂くことができます。その方法は後述します。
ピーマンに限らず野菜は家庭用冷凍庫でゆっくり冷却されることで、氷結晶ができ、これが野菜の組織や繊維を破壊します。また、この氷結晶が溶けたときに空洞ができ、スカスカ・ベチャベチャとした食感になってしまいます。そのため、ピーマンも冷凍で長く保存しすぎると(1ヶ月以上)まずくなってしまいます。
冷凍することで、風味が落ちますが、その分苦味も和らぐというメリットもあります。
ピーマンは常温保存することも可能です。保存期間の目安は1週間ですが、すぐに食べないならば冷蔵保存がおすすめです。また、夏場は必ず冷蔵保存するようにしましょう。
常温保存する場合は、直射日光が当たらず低い室温に保たれた冷暗所に新聞紙かキッチンペーパーで包んで、なるべく立てて保存しましょう。一つずつ丁寧に包みましょう。新聞紙やキッチンペーパーによって乾燥から守ります。
カットしたピーマンは丸ごとのピーマンに比べて傷みやすいので、常温保存は避けこの後ご紹介する冷蔵方法で保存するようにしましょう。
ピーマンは保存する場合は野菜室での冷蔵保存がベストです。風味や食感をあまり損なうことなく、それなりの長さ保存することができます。冷蔵ピーマンの保存の期間の目安は約3週間です。
ピーマンはできれば丸ごと冷蔵保存がおすすめ。野菜が傷みにくいです。キッチンペーパーに一つづつ包み、ポリ袋に入れます。ピーマンは夏野菜なのでキッチンペーパーを包むことで冷えすぎるのを防ぎます。ポリ袋はやや口を開けておくか、フォークで穴を空けるなどし密閉をさけ通気性を高めるようにするのがポイントです。湿気やガスが貯まるのを防ぎます。
購入時の袋でそのまま保存するのはおすすめしません。取り出してキッチンペーパーで一つずつ水けを拭き取るようにしましょう。
カットしたピーマンを冷蔵保存することも可能です。ラップで一つづつきっちり包むのがポイントです。酸化を防ぎます。その後、冷蔵用のジッパー付きポリ袋に入れて保存します。切ってしまったものは傷みが早いので、密閉します。2〜3日で使い切るようにしましょう。
また、種とわた、へたは傷みが早いので、切ってから保存する場合はなるべく取り除くようにしましょう。
ピーマンを長期保存させたい方は冷凍がおすすめです。冷凍ピーマンの保存期間の目安は約1ヶ月です。
ピーマンは丸ごと冷凍保存することもできます。水けをしっかり取り除き、一つずつラップに包み、冷凍用のジッパー付きポリ袋に入れて保存しましょう。
冷凍したピーマンを和え物に使うときは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍します。炒め物やスープに使うときは凍ったまま使うことができます。
あらかじめカットしておくと調理するときが楽です。ラップで小分けにし、ジッパー付きポリ袋に入れて保存します。
前述した通り、ピーマンに限らず野菜は冷凍すると、変色したり風味が落ちたりします。加熱調理をしてから冷凍することでそれを防ぐことができます。
2個のピーマンを1cm幅に細切りし、オリーブオイル小さじ1、塩小さじ1/4で炒め、冷ましたものを保存しています。
ピーマンは干して保存することもできます。野菜は干すことで保存期間が伸びるのはもちろんですが、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。
乾燥させたピーマンは密閉容器に入れ常温または冷蔵で1ヶ月ほど保存することができます。
細切りしたピーマンを、キッチンペーパーで水けをしっかり取り、ザルに並べ、2日ほど天日干しします。天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干しすることでビタミンDが増加し、旨みも増します。
ピーマン特有の苦味が抜けて、生とは違うパリパリとした食感になります。そのまま和え物や炒め物で加熱したり、スープや汁物に投入して使うのも◎。
天日干しができない方はオーブンで乾燥させる方法もあります。
鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上にピーマンを並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで乾燥させる方法です。
耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上にピーマンを並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することも可能です。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。保存用なので味は少し濃いですが、ご飯のお供にピッタリ。ピーマンは醤油漬けと味噌漬けがおすすめです。ピーマンの漬け保存はどれも冷蔵で2週間ほど保存することができます。
しょうゆ漬けで2週間程度冷蔵保存できます。
ピーマンを細切りにして、キッチンペーパーで水けを取ります。しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合の漬けだれを作り、密閉容器にピーマンがひたひたになるくらい漬けて冷蔵庫へ。
ピーマンのみそ漬けも冷蔵で2週間ほど保存ができます。
ピーマンを細切りにして、キッチンペーパーで水けをしっかり取ります。みそ:酢:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、密閉容器の中でピーマン全体に絡めます。
最後にピーマンの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。ピーマンの作り置きの保存期間の目安は冷蔵で2〜3日です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ピーマンを丸ごと使った時短レシピです。ピーマンとおかかの相性は間違いなし。ご飯のおかずとしても、お酒のおつまみとしても美味しくいただけます。
丸ごとピーマンのおかか煮のレシピはこちら
ピーマンと香ばしいちりめんじゃこを炒め合わせたシンプル料理です。 冷めても美味しくいただけます。
じゃこピーマンのピリ辛炒めのレシピはこちら
淡白な鮭を味噌味で炒めて、ごはんが進む一品に仕上げました。ピーマンもたくさんいれて食べごたえも◎。簡単に作れるご飯のお供です。
ピーマンと鮭のふりかけのレシピはこちら
ピーマンとちくわで作るきんぴらのレシピをご紹介します。甘辛味がちくわによく馴染み、ご飯が進みます。ぜひお試しください。
ピーマンとちくわのきんぴらのレシピはこちら
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