きゅうりをカットしてみたら中が赤く変色していて驚いた経験がある方は多いのではないでしょうか。本記事ではきゅうりが赤く変色してしまう原因や対処法などを解説します。
きゅうりをカットしたときに中(芯の部分など)が赤く変色していて、驚いたことがある方は多いのではないでしょうか。きゅうりが赤く変色する理由を解説します。
きゅうりの中が赤く変色してしまう原因は、低温障害です。
きゅうりは夏の野菜で低温に弱いです。そのため長期間冷蔵庫に入れっぱなしにしてしまうと、きゅうりの繊維が劣化し赤く変色してしまいます。これは簡単にいえば人間が寒さでしもやけになって皮膚が赤くなってしまう状態と似ています。
低温障害は比較的温かい季節に育ち寒さに弱い野菜によく起こる現象で、例えば里芋も低温で保存していると中が赤く変色してしまうことがあります。
きゅうりの中が赤く変色してしまっていると、カビが生えてしまったのでは?腐敗しているのでは?と心配になる方が多いと思いますが、カビではありません。
また、低温障害は生理障害であり病気に感染していたり腐敗しているわけでもないので、食べても問題ありません。
ただし、赤く変色しているということは劣化しているということであり、状態が良いとはいえません。食感が悪くなっていたり風味が悪くなっていることが多いです。
また、そのままにしておくと腐敗してしまうので早めに食べきるようにしましょう。
きゅうりの品種の中には「赤毛瓜」や「赤ウリ」と呼ばれる品種があります。
赤色というよりは赤茶色をしたきゅうりで、沖縄で古くから栽培されている伝統野菜の一つです。一般的には「モーウィ」という名で呼ばれ、親しまれています。
しかし、モーウィは中が赤いわけではありません。赤茶色をしているのは表面のみで、中は白いです。
きゅうりの中が赤く変色してしまう原因はおわかりいただけたかと思います。続いて赤く変色してしまったきゅうりの対処法を紹介します。
赤く変色してしまったきゅうりは、食べられるとはいっても見た目の悪さが気になる方もいるでしょう。れんこんなど、変色しても酢水につけたりすることで元の色に戻る野菜もありますが、残念ながら一度赤く変色してしまったきゅうりの色を元に戻すことはできません。
そのため、変色しているのが一部であれば変色している部分をカットしましょう。きゅうりを千切りにするなど細かくカットすることでも変色が目立たなくなります。
赤く変色してしまったきゅうりは、上述したように食感が悪くなっていたり風味が悪くなっていることも多いので、サラダなどにして生食するよりも加熱調理をして食べるのがおすすめです。加熱調理をすれば、食感の悪さや味の悪さをカバーすることができます。
赤く変色したきゅうりにおすすめの調理法を下記で紹介しますのでぜひ参考にしてください。
赤く変色したきゅうりを使うのにおすすめの料理をご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
赤く変色してしまったきゅうりは、炒めものにするのがおすすめです。特にきゅうりの外皮に多く含まれるβ-カロテンは油と一緒に摂ると吸収率がアップするので、皮ごと料理をすると良いです。
例えば、ザーサイなど食感が良いものと一緒に炒めれば、食感が悪くなってしまったきゅうりの代わりにしっかりとした歯ごたえを与えてくれます。
きゅうりのザーサイ炒めのレシピはこちら
きゅうりでは珍しいかもしれませんが、煮物にすることもできます。煮物にすれば食感の悪さや見た目の悪さが気になりません。また、味も染み込みやすいので時間をかけずに手軽に作れるのも嬉しい点です。
きゅうりの青臭さが苦手な方はしょうがをたっぷり入れることで、青臭さを和らげることができますよ。
きゅうりのしょうが煮のレシピはこちら
きゅうりは味噌汁の具材にもなります!味噌汁にすれば、食感の悪さもカバーできますし、茹でることで流出してしまうビタミンCやカリウムなどの栄養素も汁ごといただけるので栄養面でも◎
きゅうりはほぼ水分で栄養がないと言われることが多いですが、ビタミンCはトマトの1.2倍含まれていることがわかっています。栄養素を無駄にすることなく食べるにはお味噌汁がおすすめです。
きゅうりの味噌汁のレシピはこちら
きゅうりに限らず野菜は正しく保存すれば、鮮度を保ちより長く美味しく食べることができます。きゅうりを購入したら正しく保存しましょう。
ただし、正しく保存していても長期間冷蔵や冷凍で保存していれば低温障害になってしまいます。保存期間の目安内に食べきることが大切です。
下記でご紹介しているきゅうりの保存方法はこちらの記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
きゅうりは1〜2日で食べるなら常温保存も可能です。
直射日光が当たる箇所は避けて、冷暗所で保存しましょう。ただし、保存の最適温度は10~15度程度なので、夏場は常温保存は避けるのが無難です。水分が多くあまり日持ちしないので、すぐに食べるようにしましょう。新聞紙かキッチンペーパーに包み、立てて保存します。
1〜2週間保存したいなら冷蔵保存しましょう。
きゅうり表面の水けをよく拭き取って、1〜2枚のキッチンペーパーで巻き、ポリ袋に入れ、へたを上にしてカップなどに立てて野菜室で冷蔵保存します。きゅうりは通常の野菜室やチルド室では低温障害を起こすので、温度が比較的高い野菜室を必ず利用するようにしましょう。
キッチンペーパーは寒さから守るだけではなく、保存中に染み出てくる水分で野菜が傷まないようにするためにも重要な役割を果たします。キッチンペーパーで包むというひと手間をするだけで、野菜の持ちが全く違います。
長く保存するほどビタミンCが減少する傾向にあるので、なるべく早く食べたいものです。
1ヶ月ほど長期保存したい場合は冷凍保存します。
前述の通り、きゅうりは水分量の多い野菜なので、丸ごと冷凍保存には向きません。冷却の過程できゅうりの中に大きな氷結晶ができてしまい組織を壊し、食感・風味を悪くします。
そのため、きゅうりを冷凍保存する際、小口切りにしボウルに入れ塩もみをし、しっかり水けを絞り、一度で食べる分だけラップで包み、ジッパー付きポリ袋に入れて保存します。塩の量はきゅうり1本に対して小さじ1/4が目安です。
塩もみしたものを冷蔵保存する場合は、その日のうちに食べるようにしましょう。手には雑菌がついているため、何日も保存するのは衛生上避けた方がよいでしょう。
常温で解凍するか、流水して解凍しましょう。きゅうりは半解凍くらいに留めるのがポイント。しばらく放置するとベチャベチャとした食感になってしまうためです。水分が多いので、半解凍したら水けをしっかり絞り調理に使いましょう。サラダや酢の物、混ぜ寿司など色々使えて便利です。
きゅうりは、天日干したりオーブンなどで水分を飛ばしてから乾燥保存したり、塩漬けや酢漬けにして漬け保存することも可能です。きゅうりの保存方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
赤く変色したきゅうりは腐敗しているわけではないので食べることができますが、下記の特徴があるきゅうりは腐敗しているので食べることはできません。残念ですが、破棄しましょう。腐敗したきゅうりの特徴の詳細はこちらの記事で詳しく解説しています。
腐ったきゅうりの見た目の特徴は下記の通りです。
カビが生えている
全体的にシワシワ
溶け出している
白い液体がでている
表面に白いホコリのようなものがついているときは白カビ、黒い斑点が一箇所にまとまって黒く変色しているように見える箇所がある場合は黒カビが生えている可能性があります。ヘタの部分はとくにカビが生えやすく、ヘタのみであれば、切り落とせば食べられることもありますが、全体的にカビが生えてしまっている場合は破棄しましょう。カビは、カビ毒を発生させて下痢や嘔吐などの中毒症状を起こす可能性があります。
新鮮なきゅうりの表面はハリがありますが、全体的にシワシワになっているものは水分が抜けて乾燥してしまっている状態です。少し水分が抜けてしまった程度であれば問題ありませんが、完全に抜けてシワシワになっていたり、溶け出している場合は腐敗しています。
また、白い液体が表面についている場合や全体的に茶色っぽくなっていたり黒っぽく変色している場合も破棄してください。
腐ったきゅうりの臭いや味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい匂い・味
生ゴミ臭
カビ臭い
きゅうりは青臭さがある野菜ですが、そこまで臭いがきつい野菜ではありません。酸っぱい臭いや味がする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。
きゅうりに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
腐ったきゅうりの触感の特徴は下記の通りです。
ぶにょぶにょしている
全体的にぬめりがある
糸をひいている
新鮮なきゅうりは上述したように張りがあり、ある程度硬さがありますが、腐敗が進んでいるとぶにょぶにょとした触感になります。また、全体的にぬめりが出ている場合や糸をひく場合も腐敗が進んでしまっている状態なので、残念ですが破棄しましょう。
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