風味や食感が特徴的なごぼう。和風レシピとして食べるイメージが強いですが、実は洋風で食べるのもとても美味しいですよ。今回はごぼうを使った洋風のレシピをご紹介します。副菜と主菜をご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
ごぼうの原産地はシベリア、コーカサス地方だといわれています。野生種はアジアやヨーロッパ、北アメリカなどの温帯地域の道端や空き地にみられますが、日本に野生はありません。逆に、野菜として栽培しているのは日本のみ!日本には千数百年前に中国から伝わったといわれています。
青森県や茨城県、鹿児島県、宮崎県、北海道などで栽培されています。
出典:令和3年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)
一般的にいわれる「旬」とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。露地栽培で育ったかぶはハウス栽培で育ったかぶよりも太陽をたくさん浴びることができ、甘みや栄養価などが高いです。
ごぼうの旬は品種によって異なります。最も一般に流通している「滝野川ごぼう」の旬は10〜2月頃です。ただし貯蔵性が高いため、旬以外の時期もスーパーで手に入ります。
12月頃から初夏にかけ収穫される新ごぼう(夏ごぼう、春ごぼう)は、4〜6月頃に旬を迎えます。新ごぼうは一般的なごぼうよりも柔らかく香りが良いといわれています。
主に関西で食べられることが多い「葉ごぼう(若ごぼう)」は、1〜4月頃に旬を迎えます。名の通り葉が付いているごぼうで、一般的なごぼうよりも根が短いのが特徴です。
ごぼうの可食部100gあたりのエネルギー(熱量)は58kcalです。他の野菜と比べると、じゃがいもは59kcal、トマトは20kcal、ほうれん草は18kcal、大根は15kcalですので、野菜の中でも比較的カロリーが高めであることがわかります。
ごぼうは水分が少なく、炭水化物の多い野菜です。炭水化物は消化されエネルギー源になる糖質と、消化・吸収されない食物繊維に分けることができます。ごぼうの栄養的特徴はなんといっても食物繊維の多さにあります。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、ごぼうはどちらも豊富に含まれます。水溶性の食物繊維は、腸内の有害物質が体内に吸収されるのを防ぎ、素早く便として体外へ排泄してくれます。また、食べた時の血糖値の上昇速度を緩やかにしてくれます。
一方、不溶性の食物繊維は腸内の水分を吸収してカサを増やし、便の量を多くすることで、大便の蠕動(ぜんどう)運動を触発して便秘の解消をしてくれます。また、腸内の有害物質が腸壁に触れる時間を短くしてくれます。
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ごぼうは水にさらしてアク抜きするのが一般的です。ごぼうのアクの主成分であるポリフェノールのクロロゲン酸が黒変するためです。
長くつけすぎると水溶性の栄養もうまみ成分も流れ出てしまうので、水なら5分、酢水なら1〜2分を目安につけましょう。水につけすぎると、栄養も風味も落ちてしまいます。
ごぼうのアクは体に害があるわけではありませんので、変色が気にならないなら、水につけないのが栄養的にはベストです。
加熱したり茹でたりすることで減ってしまう栄養素はあります。
例えばカリウムは水に溶けやすい性質があり、茹でると葉菜類は50%以上が失われてしまいますが、ごぼうなどの根菜類は比較的損失が少なくなっています。さらにイヌリンなどの水溶性の食物繊維も水に溶けだしてしまいますが、熱には強いので、煮汁ごと食べられる料理や汁物がおすすめです。ごぼうに多く含まれるポリフェノールは熱に強く、加熱料理をしても損失はあまりしません。
茹でると水溶性のものは減ってしまいますが、調理法や食べ方を工夫することで多くの栄養素を摂取することができます。
ごぼうを生で食べることはありませんが、食物繊維が豊富な食材は加熱することでカサを減らしてたっぷり摂りたいものです。
ただし、食物繊維の摂り過ぎには注意。厚生労働省が発表してる日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18〜64歳の食物繊維の1日あたりの目標量は男性が21g以上、女性が18g以上です。キャベツなら2玉以上分の食物繊維になります。
また、油と一緒で摂ることで、食物繊維がコーティングされるため、腸の中ですべりがよくなるともいわれています。
出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)
ごぼうはビタミン類が不足しているため、ビタミン類の豊富な食材と組み合わせて食べるのがポイントです。
例えば、定番の惣菜「きんぴらごぼう」なら、人参にβ-カロテンが、ごまにはビタミンEが豊富に含まれます。「牛ごぼう」なら、牛肉にたんぱく質とビタミンB12が豊富に含まれます。ビタミンB1が豊富な豚肉と組み合わせるのも◎。
ごぼうの香りは肉や魚を引き立てるので、味の面でもおすすめです。
まず始めに、ごぼうの副菜レシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ごぼうをベビーリーフと一緒に黒酢味でさっぱり仕上げたひと品です。
このレシピでは黒酢を使用してます。黒酢の種類によっては小麦や大麦を使用しているものもありますが、Filyでは玄米を使った米黒酢を使用しています。
調味料は直前に混ぜてから加えましょう。
ごぼうとベビーリーフのサラダのレシピはこちら
粒マスタードがアクセントとなったごぼうの洋風レシピです。
玉ねぎに含まれる硫化アリルには血栓の生成を防ぐ効果が期待できます。
マスタードと酢によってごぼうの酸化を防ぎます。
ごぼうのマスタードあえのレシピはこちら
アンチョビとレモンの風味がアクセントになったひと品です。
アンチョビにはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が含まれています。脂肪燃焼の促進作用や免疫反応の調整作用などが期待できる成分です。
アンチョビの塩けをきかせながら仕上げます。アンチョビは種類によって塩分が異なりますので、味を確認し塩加減を調整しましょう。
ごぼうとエリンギのアンチョビ炒めのレシピはこちら
カリッと焼けたチーズがクセになるひと品です。
このレシピでは植物性のピザ用チーズを使用しています。
お酒のおつまみやご飯のおともとしてぜひお楽しみください。
ごぼうのチーズ焼きのレシピはこちら
歯ごたえのあるひと品です。
ニンニクの香り成分である硫化アリルには、血栓の生成予防、血中コレステロールの増加抑制などの効能が期待できます。
さっと炒めて仕上げましょう。
ごぼうののペペロンチーノのレシピはこちら
米粉と豆乳を使ったポタージュです。
このレシピでは小麦粉の代わりに米粉を、牛乳の代わりに豆乳(無調整)を使用しています。
豆乳は米粉としっかり混ぜ合わせてから加えましょう。また、豆乳は焦げやすいので混ぜながら火にかけましょう。
ごぼうポタージュのレシピはこちら
次にごぼうを使った洋風の主菜レシピをご紹介します。
蒸して火を通すため、油を使用していないひと品です。
あさりには、カルシウムやカリウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。また、ビタミンB12の含有量は貝類の中でトップクラスといわれています。
蓋をして煮込みましょう。
ごぼうとあさりの洋風煮のレシピはこちら
豆乳はたっぷり使い、まろやかな味わいに仕上げたひと品です。
ごぼうに含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
豆乳は焦げやすいので混ぜながら火にかけましょう。
チキンと根菜の豆乳シチューのレシピはこちら
和のイメージが強いごぼうですが、トマトとの相性は◎。トマトの甘みと酸味が、ごぼうの味を引き立ててくれます。
トマトのリコピンは加熱することで細胞壁が壊れるため、吸収率が2〜3倍ほどアップするといわれています。また、加熱することで旨味成分「グアニル酸」が増加するので、旨みもアップします。
ごぼうは切り口から変色するので、切ったものは水にさらすとよいです。ただし長時間水に浸けると香りが飛んでしまうので、5分程度を目安にしましょう。
チキンとごぼうのトマト煮のレシピはこちら
材料を入れ煮詰めるだけの簡単料理です。
このレシピでは豆乳ヨーグルトを使用しています。豆乳ヨーグルトを加えることで、まろやかな味わいに仕上がります。
ローリエを加えることで風味良く仕上がります。
鶏とごぼうとキャベツのカレー煮のレシピはこちら
意外な組み合わせですが、ごぼうとグラタンの相性はバツグンです。玉ねぎの甘みと、ちくわの旨みをプラスして。
玉ねぎに含まれる硫化アリルには血栓の生成を防ぐ効果が期待できます。 また、このレシピでは米パン粉を使用しており、グルテンフリーのグラタンです。
加熱途中に焦げるようなら、アルミホイルを被せましょう。
ごぼうと玉ねぎとちくわのグラタンのレシピはこちら
ごぼうやレンコンなど根菜で作るボロネーゼです。シャキっとした歯ごたえがアクセントになっています。
ごぼうと同様に、れんこんにも食物繊維が豊富に含まれています。ごぼうと一緒に食べることで整腸作用が期待できます。
野菜がすき通るまでしっかりと炒めるのがポイントです。
根菜ボロネーゼのレシピはこちら
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