保存していたパプリカの表面がしわしわになってしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。本記事ではパプリカがしわしわになってしまう原因やしわしわになったパプリカの対処法などを解説します。
パプリカがしわしわになってしまうのは、水分が抜けてしまったことが原因です。
新鮮なパプリカは表面にハリがツヤがあります。これは繊維が水分をしっかりと蓄えているためです。しかし、長く保存していたり正しく保存できていないと繊維から水分が抜けていって柔らかくなっていき、次第にしわしわの状態になります。
ピーマンだけではなく、様々な野菜や果物に起こる現象です。
水分が抜けている=腐敗ではありません。多少水分が抜けて柔らかくなっている程度であれば、問題なく食べることができます。
しかし、全体的にしわしわになるほど水分が抜けている場合は、かなり鮮度が落ちている状態です。腐敗が始まっている可能性もあるので、腐敗のサインが見られないかきちんと確認してから判断しましょう。
腐敗しているパプリカの特徴は下記の通りです。
ブヨブヨになっている
異臭を放っている
ぬめりがある
しわしわになっているだけではなく、腐敗のサインが見られる場合は破棄してください。
腐敗のサインが見られなければ食べられるとはいっても、全体的にしわしわになるほど水分が抜けてしまっているパプリカは鮮度がかなり落ちている状態です。
腐敗しているのか判断が難しい場合や小さなお子様、高齢者の方が食べる場合は破棄するのが無難です。
鮮度が落ちているということは、味も風味も悪くなっています。水分が抜けてしまうと食感も悪くなってしまうので無理に食べる必要はないでしょう。
表面の一部のみがしわしわになっているだけで完全に水分が抜けていない場合は、ある程度復活させることができます。
水分が抜けてしわしわになったパプリカは水につけておくと、パプリカが水分を吸って再びハリが戻ることがあります。
水につけるときは半分にカットして種とわたを取り、パプリカ全体がかぶるぐらいの水を入れた容器に入れます。水の量は半分つかる程度でも良いのですが、パプリカの場合は肉厚なので半分量だとなかなかハリを戻しにくいです。
パプリカを水につけたら2日〜3日程冷蔵庫に入れておきます。
水につけておくことである程度ハリを戻すことができますが、ビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットもあります。
しわしわになったパプリカは50℃のお湯で洗うことでも復活させることができます。
50℃のお湯をボウルに入れて、お湯の中にパプリカを入れて表面を洗うだけです。ちなみに50℃のお湯は温度計を使っても良いですが、ない場合は沸騰させたお湯と水を1:1の割合で入れることで作ることができます。
お湯につけると逆にしんなりしてしまいそうな気がしますが、これはヒートショックと呼ばれるもので、50度のお湯につけることで閉じていた気孔が開き細胞が水分を吸いこむことができるため、みずみずしさを取り戻します。ピーマン以外の野菜にも使える方法なので覚えておくと良いでしょう。
パプリカは生食することもできますが、しわしわになってしまうと食感も風味も悪いので生食には不向きです。しわしわになったパプリカのおすすめの食べ方は下記の通りです。
しわしわになってしまったパプリカは、煮浸しにすれば柔らかくなってしまった食感をカバーすることができます。味も染み込みやすくなっているので、調味料がしっかりと染み込み味の悪さも気になりにくいです。
レンジ調理をすれば栄養素の流出も最小限に抑えることができます。
しわしわになってしまったパプリカは炒めものにするのも良いでしょう。濃いめの味付けにすれば味の悪さはカバーできます。
また、パプリカに豊富に含まれているβ-カロテンやビタミンEは脂溶性であるため、油を使って炒めることで吸収率が上がるメリットもあります。
パプリカとピーマンのカレー炒めのレシピはこちら
しわしわになったパプリカはスープにするのも良いです。スープであれば柔らかい食感も気になりませんし、茹でることで流出してしまう水溶性の栄養素も丸ごといただけるので栄養面的にも◎
鶏ガラやコンソメを使ったスープにしても良いですが、種やわたごとミキサーで撹拌してポタージュにするのもおすすめです。
鶏と小松菜とパプリカのスープのレシピはこちら
上記で紹介したように、水分が抜けてしわしわになっても腐敗していなければ食べることができます。しかし、味や食感は悪くなってしまうのでやはりしわしわになるのは防ぎたいですよね。パプリカをしわしわにさせないためには正しく保存して鮮度を保ち、傷まないうちに食べきることが大切です。
パプリカの正しい保存方法についてはこちらの記事でも詳しく紹介していますので、参考にしてください。
パプリカは丸ごとの状態であれば常温で1週間保存可能です。
特に冬場は常温保存で問題ありませんが、乾燥には注意が必要です。新聞紙かキッチンペーパーに一つずつ包んで、乾燥から守るようにしましょう。
夏場は冷暗所(直射日光が当たらず、風通しがよく、低い温度が一定に保たれた場所)がない場合は、常温保存は避けた方がよいでしょう。
パプリカを丸ごと冷蔵する場合は2週間保存可能です。
パプリカを丸ごと冷蔵保存するときは、ポリ袋に入れて口は軽く閉じ、野菜室で保存します。
パプリカは乾燥に弱いのでポリ袋に入れますが、パプリカ自体から蒸発する水けで傷むのを避けるために口は少し開けて通気性を高めるようにしましょう。
パプリカを冷凍する場合は1ヶ月保存可能です。丸ごと冷凍する場合もカットしてから冷凍する場合も賞味期限は同じです。
丸ごと冷凍するよりもカットしてから冷凍した方が使いやすいのでおすすめです。食べやすい大きさにカットしラップしてから、ジッパー付きポリ袋に入れます。
カットして加熱してから冷凍することもできます。加熱をしてから冷凍したほうが食感が変わってしまったり変色してしまうのを防ぐことができますが、生の状態で冷凍する場合も縦に走る繊維を断ち切るようにカットすると食感をある程度保つことができます。パプリカの切り方はこちらの記事を参考にしてください。
冷凍したパプリカを和え物に使うときは前日に冷蔵庫に移して自然解凍します。炒め物やスープに使うときはそのまま調理に使えます。
当たり前ですが、新鮮なパプリカを購入した方が長く美味しく保存することができます。
鮮やかな緑色で、皮にハリとツヤがある
ヘタのまわりがへこみ、肩が盛りあがっている
底の部分はフカフカせず、つややかで締まっている
ヘタの切り口が新鮮で変色していないもの
袋に入ってる場合は必ずしも確認できるわけではありませんが、上記の点を参考にしてみてください。
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