かぶは皮ごと食べられることをご存知でしたか?特に小かぶや中かぶなど、サイズが小さいかぶや、春に旬を迎えるかぶは皮も柔らかいため、そのまま美味しく食べることができます。聖護院かぶなど、サイズが大きいかぶの皮は繊維が多かったり硬いことがあるため、皮を剥いて食べるのがおすすめです。
かぶには様々な品種があり、大きさに応じて小カブ、中カブ、大カブに分けることができます。小カブは直径4〜5㎝、中カブは直径8〜10㎝(こぶしほどの大きさ)、大カブは大きいもので直径30㎝ほどにまでなります。
様々な大きさがありますが、その中でも小・中カブは皮ごと食べることが可能です。サイズが小さいカブの皮は薄く柔らかいため美味しく食べることができます。
聖護院かぶなどの大きいカブになると、皮が硬く繊維が多いため、皮ごと食べると食感や味が悪くなることがあります。
新鮮なかぶは水分を多く含むため、皮を剥かなくても美味しく食べられます。購入後はできるだけ早めに食べることをおすすめします。新鮮なかぶには下記のような特徴があります。
茎は真っ直ぐで色ムラがない
実(根)は白くツヤがあり傷がない
実の形が丸くて変形がない
実は卵よりやや大きいくらい
持ったときにしっかり重さがある
ひげ根が長い(切って売られているものも多い)
逆に腐っているかぶの特徴には下記があります。
表面が黒や茶に変色している
触ると汁が出てきて、ぬめりがある
酸っぱい臭いがする
カビが生えている
かぶは皮ごと食べることができますが、皮には土などの汚れや農薬の残りが付着していることがありますので、調理前にしっかりと洗う必要があります。残留農薬が心配な方は、野菜専用の洗剤や重曹などを使って洗うとより安心です。
特に葉の付け根の茎と茎の間の奥には土や虫が詰まっていることが多いので、竹串やフォークなどを使ってしっかりと洗いましょう。
かぶを皮ごと食べるのにはいくつかの利点がありますのでご紹介します。
皮そのもの、というよりも皮のすぐ下の部分にビタミンCやカリウム、アミラーゼなどの栄養が豊富に含まれます。
アミラーゼとはでんぷん(糖質)を分解する酵素の総称で、ジアスターゼとも呼ばれます。でんぷんはそのままでは体内に吸収できないので、糖に分解する必要があります。それをアミラーゼが助けてくれます。消化液の一つである唾液にも含まれています。食べ物の消化や吸収を助けるため、胃腸の負担を軽くします。そのため胃もたれや胸焼け、食欲不振などの改善に役立つと言われています。
また、皮つきと皮なしでは、若干ではありますが栄養価が異なります。
皮つきかぶの栄養素(可食部100gあたり)
たんぱく質:0.7g
糖質:3.1g
カリウム:280mg
カルシウム:24mg
ビタミンC:19mg
葉酸:48μg
皮なしかぶの栄養素(可食部100gあたり)
たんぱく質:0.6g
糖質:3.4g
カリウム:250mg
カルシウム:24mg
ビタミンC:18mg
葉酸:49μg
かぶを皮ごと調理することで、煮崩れしにくくなり、見た目が美しい料理に仕上がります。
かぶには約94%もの水分が含まれているため煮崩れしやすいのですが、皮がついていることで形をあまり崩すことなく火を通すことができます。
皮がついたままかぶを食べるのにはいくつかのデメリットも。
特に大かぶの皮は固く、繊維が多いため、皮のまま食べると口当たりが悪くなる可能性があります。かぶの柔らかい食感を楽しみたい料理を作る際は、皮を剥いて調理する方がよいです。皮を剥くことで味が染み込みやすくもなります。大かぶの皮を剥く時は、少し厚めに剥いて繊維を取り除くようにしましょう。
ただし上記でもご紹介したように、皮の真下に栄養がたくさん含まれていますので、剥いた皮は捨てずにきんぴらなどにして食べることをおすすめします。
かぶの皮には苦味があります。そのため、皮ごと食べると苦みを感じ、かぶの甘さが感じづらくなることも。かぶは春と冬に旬を迎えますが、特に冬のかぶは甘みが強いため、皮を剥いてから調理する方がより美味しくいただくことができます。
小カブや中カブであっても、かぶの状態によっては苦みを感じることもあります。煮物や汁物などかぶの甘さを活かしたい料理を作る際は、皮を剥くのがベターと言えます。剥いた皮は捨てず、塩揉みなどで苦味成分を取り除き、別の料理に使用しましょう。
栽培時に農薬を使用されることも多く、皮には残留農薬が付着していることもあります。野菜専用の洗剤や重曹などを使って丁寧に洗うと、ある程度の残留農薬は取り除くことが可能ですが、農薬が心配な方は皮を剥いてから調理するのが安心です。
もしくは、無農薬で栽培されたかぶを購入し、皮ごと食べるのもおすすめです。ただし無農薬であっても、汚れは付着していますので、しっかりと洗ってから調理するようにしましょう。
かぶの皮を剥いて調理する場合、かぶの皮を剥く方法は大別して2通り。かぶの丸い形を残して剥く方法と、面をつけて剥く方法があります。薄切りにするときはまるのまま剥くことが多いです。面をつけた剥き方は煮物などにおすすめです。
かぶの皮の剥き方や切り方などは、こちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてぜひご覧ください。
かぶを回しながら、下部から茎のところまで皮を剥いていきます。
りんごの皮むきのようなイメージで、このように剥きます。
下部からつけ根に向かって、幅が均等になるように皮を剥きます。1つの面を剥いたら真後ろになる面を剥くようにします。
このように面の数は6か8が一般的で、「六方むき」「八方むき」と呼ばれます。
正しく保存することで、より長く美味しく食べることができます。
冬場に限り、かぶの実(根)は常温で保存することができます。保存日数の目安は1〜2日です。かぶの根は新聞紙(新聞紙がない場合はキッチンペーパーで代用可)で、一つずつ丁寧に包み、保存します。切り落とした葉は常温保存することはできません。
すぐに食べない場合は常温保存せずに冷蔵保存します。かぶは実(根)と葉を分けて保存します。また、冷蔵保存では生で保存するのが基本。下茹でしてから冷蔵保存することもできますが、傷むのが早いので避けましょう。
冷蔵保存の期間の目安は1週間です。かぶの根は下茹でが必要ない野菜なので、生のまま冷蔵保存します。一つずつキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて口を締めます。
カットしたものを冷蔵するときはラップをきっちり巻き、ジッパー付きポリ袋に入れて保存します。切ったかぶは傷みが早いので、2〜3日で食べ切るようにしましょう。
かぶの葉は常温保存できないので、購入した日に切って冷蔵保存します。濡れたキッチンペーパーで茎の部分を包み、ポリ袋に入れて立てて冷蔵庫へ。野菜室に入れる必要はありません。保存期間は2〜3日です。
野菜は育った姿と同じように保存するのが基本。無駄なストレスがかからず、長く保存することができます。
かぶの葉はふりかけや和え物、炒め物など幅広く使えます。ハンバーグやナゲットのタネとしてひき肉と混ぜて使うのもおすすめです。
かぶを長期保存したいときは、冷凍保存します。様々な冷凍方法を紹介しますが、用途(作りたい料理)によって使い分けるとよいでしょう。
一番お手軽な方法は丸ごと冷凍です。かぶをよく洗い、キッチンペーパーで水けを取ったら、ラップで包み、ジッパー付きポリ袋に入れて空気を抜いて、ジッパーを閉じます。
冷凍したかぶはシャキシャキ感がなくなり、柔らかくなるのが特徴。丸ごと冷凍したかぶは凍ったまま電子レンジで加熱(600Wで3分ほど)するとトロトロの状態になります。塩コショウで丸ごと食べたり、スープに入れたりするのがおすすめです。
丸ごと冷凍以外に塩茹でしてから冷凍したり、味をつけてから冷凍することも可能です。かぶの美味しい冷凍方法については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
かぶの葉は生のまま冷凍はNGです。ブランチングしてから冷凍します。保存期間の目安は1ヶ月です。かぶの葉は苦味が苦手な方がいると思いますが、茹でて冷凍すると苦味がとぶので食べやすくなります。ふりかけにしてご飯のお供に最高です。
上記の保存方法以外に乾燥や漬け保存も可能です。かぶの保存方法はこちらの記事で詳しくご紹介していますのでぜひあわせてご覧ください。
最後に、かぶを皮ごと使ったおすすめのレシピをご紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
焼いたかぶは旨味が凝縮して美味。マリネ液のレモン果汁がアクセントに。
かぶのレモンマリネのレシピはこちら
10分でできちゃうお手軽レシピです。温かいままでも冷たくてもおいしい一皿です。
ブロッコリーとかぶの粒マスタード和えのレシピはこちら
かぶの磯辺揚げの簡単レシピをご紹介します。主菜または副菜として、ぜひお楽しみください。
かぶの磯辺揚げのレシピはこちら
かぶに含まれるビタミンCやカリウムなど水溶性の栄養素を無駄なくいただきます。
かぶのポタージュのレシピはこちら
味噌がチキンによく絡まって、コクのあるひと品に。
チキンとかぶのガーリックみそのレシピはこちら
ホワイトソースで煮込む鶏肉とかぶのクリーム煮をご紹介します。米粉と豆乳で作るホワイトソースで煮込みます。ぜひお試しください。
かぶの豆乳クリーム煮のレシピはこちら
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