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じゃがいもはダイエットに不向きと言われる理由は?太る原因を解説

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じゃがいもはダイエットに不向きと言われる理由は?太る原因を解説

じゃがいもはしばしばダイエットに向いていない野菜といわれます。じゃがいもを食べると太るとされる原因を解説していきます。

じゃがいもがダイエットに不向きな理由

野菜の中では高カロリー

じゃがいものカロリー・糖質

生のじゃがいも(皮なし)の可食部100gあたりのエネルギー量は59kcalで、糖質は8.4g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。水分は81.1g、たんぱく質は1.8g、炭水化物は15.9g、脂質は0.1g、食物繊維は9.8gです。

他の野菜と比べると

じゃがいもと主要野菜のカロリー・糖質を比較した表


他の野菜の100gあたりのカロリー(エネルギー量)と糖質は上表の通りです。

よく食卓に並ぶトマトは100gあたりカロリー20kcalで糖質は3.7g、ピーマンは100gあたりカロリー20kcalで糖質は2.8gと低いです。これらに比べるといも類であるじゃがいもはカロリーも糖質も高いです。

ただ西洋かぼちゃはカロリー78cal・糖質17.1gなので、かぼちゃに比べるとじゃがいものカロリーと糖質は低いです。

じゃがいもは野菜の中ではカロリー・糖質がやや高い方ですが、炭水化物と比べれば低いので、食べ方を工夫すればダイエットに向いていると言えます。

ごはんやパンと比べると低い

主要炭水化物のカロリー・糖質を比較した表

野菜の中では高カロリーなじゃがいもも、主食と比べると低カロリーです。ごはん(白米)100gのカロリーは156kcal・糖質は35.6gです。ごはん一杯分(白米150g)だと234kcal・糖質53.4gです。食パンだと100gあたり264kcal、糖質は44.4gです。麺類で1番高カロリーなのはパスタで100gあたり149kcalです。そのため、主食をじゃがいもに変えるのはダイエットになるでしょう。

GI値も野菜の中では高い

じゃがいものGI値は66です。じゃがいもは中GIに分類されますが、野菜の中では高めです。

GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。

揚げるとさらに高カロリー

調理別のじゃがいものカロリー・糖質を比較した表

じゃがいもは調理や加工するとさらにカロリーと糖質が上がります。フライドポテトにすると100gあたり153kcalになり、糖質は21.1gです。また、乾燥マッシュポテトは100gあたり347kcal、糖質は76.2gです。

また、マヨネーズなど味付けにも注意が必要です。

ダイエットに不向きなじゃがいもの取り入れ方

野菜の中では高カロリーであるためダイエットには不向きと思われるじゃがいもですが、少し工夫をすればダイエットに取り入れることができます。じゃがいも好きな方は上手に取り入れることで、あまりストレスを感じることなくダイエットを実施できるため大変おすすめです。

主食を減らして代わりにじゃがいも

じゃがいもは野菜の中ではカロリーが高い方ですが、ごはんと比べるとカロリーも糖質も低いです。そのため、主食の量を減らして、代わりにじゃがいもを食べる、というのはダイエットに効果的といえます。

しかし、「主食をすべてじゃがいもに置き換える」「食事全体をじゃがいもに置き換える」といった極端な食べ方はおすすめできません。

摂取カロリーが抑えられるので一時的に体重が落ちるかもしれませんが、途中で炭水化物をドカ食いしてしまいリバウンドしたり、栄養バランスが崩れて体調を崩してしまう可能性があります。実は、炭水化物もダイエットに必要な栄養素で、適量ではあれば体を動かすエネルギー源になり、脂肪を燃やす役割を担います。

また、じゃがいもに含まれる食物繊維は食べ過ぎと気持ち悪くなったり、腹痛の原因になりえますので注意が必要です。

揚げずに蒸して食べる

ダイエットにおすすめのじゃがいもの調理法は、「蒸す」か「茹でる」です。じゃがいも(皮なし・生)の100gあたりのカロリーは59kcalで、蒸したじゃがいもは76kcal、水煮の場合は71kcalです。

「茹でる」デメリットはビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が流出してしまうことです。皮を剥きカットしたじゃがいもなら尚更です。その点、「蒸す」はそのデメリットがないので特におすすめです。

また、茹でる代わりに電子レンジで加熱するのもおすすめです。栄養を守ることができます。

味付けに注意!

カロリー制限ダイエットをしている方は揚げたじゃがいも(ポテトフライ)はNGですが、味付けにも注意が必要です。

蒸したじゃがいもは淡泊なので、マヨネーズやバターなどを使ってしまう傾向があります。カロリーハーフマヨネーズはカロリーは半分でも糖質が通常のマヨネーズより高い場合があるので注意しましょう。

煮物を作る際なども、甘味料を多く使えば、その分カロリーも糖質もアップしてしまいます。ダイエット中はなるべく脂質・糖質が高い調味料は避ける(量を少なくする)ようにしましょう。

たんぱく質と一緒に

じゃがいもはフランスでは「畑のりんご」といわれるほど、ビタミンCが豊富な野菜です

ダイエット中に積極的に摂取してもらいたいのがたんぱく質です。ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。たんぱく質を豊富に含む肉類・魚類・卵・大豆と一緒に摂ることで、筋肉を増やして痩せやすい体に近づけます。

またじゃがいもにはビタミンB6という栄養素も含まれています。ビタミンB6はたんぱく質をエネルギーに変えたり、筋肉や血管などを作るのをサポートする栄養素です。必要量はたんぱく質を摂取した量に比例するため、筋肉量を増加させるためにプロテインなどたんぱく質を多くとっている人はビタミンB6を多く摂る必要があります。

食べるタイミングは?

食べるのは朝やお昼がおすすめです。

じゃがいもは食物繊維が多く、水分量が多い野菜と比べて腹持ちがいいため、早い時間に食べれば間食をとらずにすみます。

また、朝やお昼なら日中の活動エネルギーになりますが、夜に食べてしまうと寝ている間に脂肪として蓄積されてしまいます。ダイエット中にじゃがいもを食べる場合は夜をなるべく避けるようにしましょう。

1日の摂取目安量

じゃがいもの摂取目安量は決まっていませんが、野菜の摂取目安量などから推し量ることができます。

大人の野菜の摂取目安量は1日あたり350g以上と設定されており、緑黄色野菜は120g以上、淡色野菜は230g以上です。

緑黄色野菜とは、原則として可食部100g中に600μg以上のβ-カロテンが含まれている野菜を指します。600μg未満の野菜は淡色野菜です。600μg未満でも、食べる量や回数が多いと緑黄色野菜に分類されます。

じゃがいもは淡色野菜に分類されるので、他の淡色野菜と合わせて、230gを目安にするとよいでしょう。メジャーな淡色野菜には玉ねぎやキャベツ、レタス、大根、れんこん、カリフラワー、セロリ、ごぼうなどがあります。

じゃがいもは1個で100〜150gあるので、1日1個くらいがちょうどよいといえます。これはあくまで目安なので、自身のダイエット目標に合わせて前後します。炭水化物の摂取量によって調整するのもアリです。

じゃがいものダイエットに効果が期待できる栄養素

じゃがいもの栄養や効果に関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

ビタミンC

意外かもしれませんが、じゃがいもはビタミンCが豊富に含まれており、「畑のリンゴ」とも呼ばれています。

ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。このコラーゲンですが、肌に弾力を与えるだけでなく、丈夫な骨を形成したり、丈夫な腱や筋肉をつくったり、関節の動きをよくしたりする働きもあります。ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂取してしっかり運動すれば筋肉量が増え、代謝が上がり、痩せやすい身体になります。

また、ビタミンCにはコレステロール値を下げる作用もあります。さらに、ビタミンCはストレスを感じると大量に消費されます。そのため、ダイエットでストレスを感じる方には積極的に摂取したい栄養素です。

ビタミンCが不足すると肌荒れが起きるだけでなく、貧血や倦怠感など体調不良も引き起こすことがあるので注意しましょう。

食物繊維

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、特に水溶性食物繊維がダイエットの強い味方です。じゃがいもには水溶性食物繊維の方が多く含まれています。

水溶性食物繊維は、消化管で糖質を取り囲み、糖質の消化・吸収をブロックし、血糖値の上昇を抑えます。また、コレステロールを吸着し排出することで血中コレステロール濃度を低下させます。

さらに、食物繊維が豊富な食品は食べごたえがあり、咀嚼に時間がかかります。たくさん噛むことで満腹中枢が刺激されてすぐにお腹がいっぱいだと感じやすくなります。その結果、食べ過ぎを防ぐことに繋がります。

カリウム

じゃがいもは「カリウムの王様」といわれるほど、豊富にカリウムが含まれる野菜です。

カリウムは体内で総量の98%が細胞内液に存在し、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらか一方の水分量が多くならないように、バランスを調整しています。カリウムには利尿作用があり、塩分を摂り過ぎたときに、排泄する働きがあります。そのため、むくみ予防に繋がります。

カリウムは主に野菜に含まれています。糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットではおかずの食べる量が増え、塩分の摂取量が多くなります。そのため、野菜もしっかり食べるのが大切です

また、カリウムには筋肉の収縮を調整する作用もあり、心臓機能や筋肉機能を正常に保つことができます。ダイエット中に筋トレを行う人には大変重要な栄養素です。

ビタミンB群

じゃがいもには、そこまで豊富ではありませんが、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は炭水化物、たんぱく質、脂質のいわゆる3大栄養素をエネルギーや体の材料に変えるのをサポートする働きがあります。特にビタミンB1は糖質をエネルギーにするために多量に消費されるビタミンです。

使わずに放置されると脂肪として蓄積されてしまう糖質をエネルギーに変えるので、ダイエットを効率的に行う上で大切な栄養素といえます。日本人はビタミンB1が不足している人が多いので、ダイエット中だけでなく、常に積極的に摂取したい栄養素です。

参考文献:栄養学博士 白鳥早奈英 監修(2021)『最新改訂版 知っておきたい栄養学』学研プラス

じゃがいものダイエットにおすすめのレシピ

最後に、じゃがいもで作るヘルシーレシピをご紹介します。

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

レンジで作る揚げないポテトチップス

レンジで作る揚げないポテトチップス

油を使用していないのでヘルシーに仕上がります。

じゃがいもの芽は取り除きましょう。

時間が経つとしなびやすいので、できるだけ早く食べるのがおすすめです。

ポテトチップスのレシピはこちら

揚げないフライドポテト

揚げないフライドポテト

揚げずにフライパンだけで作る簡単フライドポテトです。

オリーブオイルでヘルシーに仕上げました。

最後強火にすることで、カリっと仕上がります。

揚げないフライドポテトのレシピはこちら

カレー味アンチョビ味の揚げないフライドポテトもおすすめです。

カリフラワーとじゃがいもの豆乳ポタージュ


カリフラワーとじゃがいもの豆乳ポタージュ

カリフラワーの独特の甘さが特徴のポタージュ(スープ)です。

このレシピでは生クリームの代わりに豆乳を使っています。

豆乳は焦げやすいので混ぜながら温めましょう。

カリフラワーとじゃがいもの豆乳ポタージュのレシピはこちら

チキンポトフ

チキンポトフ

じっくり煮込み野菜の旨味がスープにしっかり染み込みます。

様々な野菜を一緒に摂れるので◎。油を使わず煮込んで作るのでヘルシーです。

蓋をしてからじっくり煮て、野菜の旨味をスープに移すのがポイントです。

チキンポトフのレシピはこちら

玄米いももち

玄米いももち

玄米ごはんとじゃがいもだけで作る簡単いももちです。特製のみそだれとの相性バツグンです。

玄米は白米と比べると低カロリー。玄米にはビタミンB1が豊富に含まれており、疲労回復が期待できます。

じゃがいもは熱いうちに、温かいごはんといっしょにつぶしましょう。

玄米いももちのレシピはこちら