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玉ねぎの保存方法と期間。常温が長持ち?半分にカットした場合は?

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玉ねぎの保存方法と期間。常温が長持ち?半分にカットした場合は?

玉ねぎの保存方法と保存期間を解説していきます。常温・冷蔵・冷凍保存のメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。半分にカットした玉ねぎや新玉ねぎなどの正しい保存方法もお伝えします。

玉ねぎの保存のポイント

玉ねぎは湿気に弱い

玉ねぎは貯蔵最適温度は0℃で決して寒さに弱い野菜ではありません(むしろ高温に弱いのですがこれはどの野菜でも同じですね)が、湿気にとにかく弱いのが特徴です。玉ねぎの貯蔵最適湿度は65〜70%で、これは野菜の中でもかなり低い方です。同じく常温保存できるじゃがいもの貯蔵最適湿度は85〜90%です。

そのため、湿度が高い冷蔵庫での保存に向かず、基本的に常温保存をします。湿度が低ければ低温でも保存が可能です。ただし、湿度が高い夏場は常温保存ができません。通気性さえ保てば保存性が高い常備野菜の代表格で、料理でも幅広く使えて大変便利です。

他の野菜でも同じですが玉ねぎも高温は苦手です。高い室温で保存していると、発芽や発根が進みます。玉ねぎの芽は食べられないことはありませんが、実の栄養が使われてしまい味が悪くなってしまうので注意しましょう。

新玉ねぎは常温保存不可

新玉ねぎは通年玉ねぎに比べて水分量が多くサラダや和え物にピッタリなのが特徴です。通年玉ねぎは保温期間を伸ばすために乾燥させてから出荷されているのに対して、新玉ねぎはその期間がありません。

そのため、新玉ねぎは生鮮野菜に該当し、常温保存できないので注意しましょう。新玉ねぎは買ってきたらすぐに調理するのがベストですが、冷蔵保存することが可能です。生のまま冷凍した場合でも、みずみずしさが失われてしまうので、加熱調理がおすすめです。

ちなみに、赤玉ねぎも生鮮野菜であるため常温保存ができません。

新鮮な玉ねぎの見分け方

当たり前ですが、購入する際に新鮮な玉ねぎを選べば、長く保存することができます。

  • 表面の黄色い皮がしっかりと乾燥しツヤのあるもの

  • 頭部が小さくぎゅっとつまっているもの

  • 丸くて硬く重みがあるもの

玉ねぎは頭部から傷むので、しっかりしたものがおすすめです。新玉ねぎは水分量が多いのでカビが表面に付着していないかチェックしましょう。

食べられない玉ねぎの特徴

保存性の高い玉ねぎですが、それでも保存期間には限度があります。下記の特徴のある玉ねぎは腐っている可能性が大なので、食べずに捨てるようにしましょう。

  • 触るとブヨブヨと柔らかい

  • 表面から汁が出ている

  • 酸っぱい臭いがする

玉ねぎの芽自体は体に悪いものではありませんが、収穫してから時間が経っている証拠なので、早めに食べるようにしましょう。ちなみに玉ねぎは生育後期に外葉が枯れ上がると30〜60日間の休眠に入って発芽条件を与えても発芽しません。

玉ねぎの保存方法と期間【常温】

玉ねぎの正しい保存方法をご紹介します。

ネットで吊るして常温がベスト(2ヶ月)

玉ねぎを常温で保存する際はネットに入れて吊るすのがベスト

玉ねぎは直射日光が当たらない風通しの多い室温が低い場所(冷暗所)で、ネットで吊るして保存するのが理想的です。ポリ袋に入って売ってる場合は買ってきたらすぐに取り出します。冷蔵・冷凍保存よりも長く保存できます。玉ねぎの薄皮は剥いてしまうと乾燥を進めてしまうので、剥かずに保存します。野菜用ネットがない場合は、洗濯ネットやストッキングでも代用可能です。通気性の悪いビニール袋に入れるのはNGです。

この方法で保存すれば、約2ヶ月ほど保存することができます。

大量保存はダンボールで(2ヶ月)

玉ねぎが大量にある際は段ボールにまとめて入れて冷暗所で保存するとよい

大量にあるときは新聞紙を敷いたダンボールにまとめて入れて新聞紙をかぶせます。新聞紙が湿ったら取り替えます。新聞紙をかぶせたら通気性が悪くなるのでは?と思うかもしれませんが、かぶせるだけなので通気性は保たれるのと、むしろ新聞紙は水けを吸収するので、こまめに取り替えれば湿度対策になります。

玉ねぎの保存方法と期間【冷蔵】

春・秋・冬は基本的に玉ねぎは常温保存しましょう。ただし、室内の湿度が上がる夏場は冷蔵庫の方がよい場合があります。通年玉ねぎは冷蔵室で2週間ほど保存できます。

新玉ねぎと赤玉ねぎ(紫玉ねぎ)は冷蔵保存が必須です。かつ、保存期間が短いのに注意です。

ちなみに、玉ねぎに含まれる硫化アリルは冷えると発揮されなくなるので、涙が出にくくなるというメリットがあります。また、繊維を断つように切ると辛味成分が出てしまうので、涙は出やすいですが、甘味が増します。

新玉ねぎ(1週間)

新玉ねぎは冷蔵保存が必須なので、キッチンペーパーで包んだらポリ袋に入れて冷蔵庫に入れる

新玉ねぎは冷蔵保存が必須です。薄皮を剥かず丸ごと冷蔵室で保存します。新玉ねぎの保存期間は1週間ほど。新玉ねぎを冷蔵保存する際は、一つずつキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて軽く口を締めます。キッチンペーパーで寒さから守ります。キッチンペーパーが湿ったら、取り替えるようにします。ポリ袋の口は完全に締めず、通気性を保つようにします。湿度が高い野菜室は避け、通常の冷蔵室で保存しましょう。

通年玉ねぎも同じように保存することができ、冷蔵室で2週間ほど保存できます。

使いかけ(3〜4日)

使いかけの玉ねぎは切り口にラップを密着させて包み、ポリ袋に入れてから冷蔵保存する

通年玉ねぎであってもカットしたものは常温保存できないので冷蔵保存します。使いかけはラップできっちり包み、ポリ袋に入れて口をしっかり締めます。

使いかけの玉ねぎは3〜4日ほどしか保存できないのですぐに使うようにしましょう。

最初から半分だけ使って残りを保存したい場合は、皮付きのまま切りましょう。皮付きで保存した方が乾燥しづらくみずみずしさがキープできます。

玉ねぎの保存方法と期間【冷凍】

通常冷凍保存は保存期間を伸ばすために行いますが、玉ねぎの場合は常温保存の方が長く保存できてしまいます。しかし、保存場所に困ったときやすぐに調理で使えるようにしたい場合はやはり冷凍保存が便利です。冷凍した玉ねぎは約1ヶ月ほど日持ちします。

1点注意を上げるならば、冷凍した玉ねぎはみずみずしさが失われてしまうので、サラダや和え物には向きません。加熱調理に基本的に使うようにしましょう。

カットして生(1ヶ月)

玉ねぎを食べやすい大きさにカットし生のまま冷凍保存する

薄切りやくし形切り、みじん切りなど使うときを想定して好きな大きさに切り、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。サラダや和え物には向きませんので、凍ったまま煮物や炒め物などに使います。

また、冷凍した玉ねぎは組織が壊れていて火の通りがよくなるので、飴色玉ねぎをたった5分で作ることができます。油も使う必要がないのでカロリーカットにも。ぜひお試しください。

カットして加熱調理(1ヶ月)

カットした玉ねぎを加熱調理してから冷凍保存する

加熱してから冷凍する方法もあります。これだと使うときがとにかく楽チン。好きな形・大きさにカットした玉ねぎを加熱し冷ましてから、小分けしラップし冷凍用保存袋に入れて冷凍します。スープやカレー、ハンバーグにおすすめです。ハンバーグで使うときは前日に冷蔵室に移して自然解凍しましょう。

丸ごと冷凍(1ヶ月)

玉ねぎは丸ごと冷凍することもできるが、急速冷凍機能や金属トレイを使用して冷凍するのがおすすめ

玉ねぎは丸ごと冷凍も可能!

丸ごと冷凍するときは上下の端を切り落とし、さらに1cmほど十字に切り込みを入れます。そしてラップをし冷凍用保存袋に入れます。

丸ごと冷凍玉ねぎは丸ごと頂きます。スープに丸ごと入れたり、丸ごとレンジ蒸しにしてオリーブオイルと塩を加えて食べると美味。丸ごと冷凍した玉ねぎは特に柔らかい食感になるので、それを活かして食べましょう。

玉ねぎの保存方法と期間【乾燥】

玉ねぎは乾燥保存することも可能です。通常の野菜は干すことで保存期間が伸びますが、玉ねぎには当てはまりません。しかし、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥させた玉ねぎは密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。

天日干し(常温・冷蔵で1ヶ月)

玉ねぎをスライスしてザルに広げ天日干しする

乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。

玉ねぎは皮を剥き、薄くスライスし、キッチンペーパーで水けをとって、重ならないようにザルに並べます。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。2〜3日天日干しします。

乾燥玉ねぎはシャキシャキとした生の玉ねぎとは全く違う食感が楽しめます。きんぴらや味噌汁の具にピッタリです。

オーブン(常温・冷蔵で1ヶ月)

オーブンを使って玉ねぎの水分を飛ばすこともできる

天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法も。

スライスした玉ねぎをクッキングシートを敷いた天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。

乾燥が足りなければさらに加熱します。

レンジ(常温・冷蔵で1ヶ月)

電子レンジを使えば短時間で玉ねぎの水分を飛ばし乾燥させることができる

レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。スライスした玉ねぎをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。

電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、葉が焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。

玉ねぎの保存方法と期間【漬物】

野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。玉ねぎも例外ではありません。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。玉ねぎの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。

酢漬け(冷蔵で2週間)

スライスした玉ねぎを酢、塩、てんさい糖で作るタレに漬けて冷蔵保存すれば2週間ほど日持ちする

玉ねぎを薄くスライスしたら塩をかけてよくもみ、しんなりしたら水けを絞ります。密閉容器に入れて、酢150ml・塩小さじ1・てんさい糖大さじ1で作った漬けだれを注ぎます。玉ねぎは水にさらしてしまうと辛味成分と一緒に水溶性のビタミンまで流れてしまうので、そのまま漬け込みます。酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。そのまま食べてもよいですし、サラダや冷やっこのトッピングにしても◎。

オイル漬け(冷蔵で2週間)

スライスした玉ねぎをオリーブオイルに漬けて冷蔵保存すれば2週間ほど日持ちする

薄くスライスした玉ねぎの水けをキッチンペーパーで拭き取り、密閉容器に入れて、100mlのオリーブオイルと小さじ1弱の塩で作る漬けだれを注ぎます。こちらはサラダやピザのトッピングにおすすめです。魚やお肉と合わせてカルパッチョにしても◎。ニンニクの入れるとワンランクアップの風味に。保存で使ったオリーブオイルは捨てずに使うことができます。

玉ねぎの作り置きレシピ

最後に作り置きにおすすめの玉ねぎレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

たっぷり玉ねぎポテサラ

たっぷり玉ねぎポテサラ

玉ねぎの甘さが美味しい一品です。副菜やおつまみとしてお楽しみください。

たっぷり玉ねぎポテサラのレシピはこちら

ちくわと玉ねぎのケチャップ炒め

ちくわと玉ねぎのケチャップ炒め

カレーケチャップ味のシンプルな炒め物。ちくわの程よい塩けとうまみで味が簡単に決まります。カレー粉を炒めることで辛味と風味が増し、おいしく仕上がります。

ちくわと玉ねぎのケチャップ炒めのレシピはこちら

焼き鮭の玉ねぎマリネ

焼き鮭の玉ねぎマリネ

油ののった鮭とシャキシャキの玉ねぎがマッチ。

焼き鮭と玉ねぎマリネのレシピはこちら