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じゃがいもの保存方法と期間。夏は常温NG?切った後は?

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じゃがいもの保存方法と期間。夏は常温NG?切った後は?

じゃがいもの保存方法と保存期間を解説します。常温・冷蔵・冷凍の中で長期保存に適しているものは何か紹介します。

じゃがいもの保存のポイント

冷暗所で常温が基本

じゃがいもは最も保存しやすい野菜の一つです。冷暗所なら常温で数ヶ月も保存できるので、基本的に常温保存が推奨されます。

じゃがいもは水分が多い野菜ですが、貯蔵において低温に弱いわけではありません(低温で保存できないわけではありません)。しかし、0〜5℃の温度で保存すると、でんぷんが糖化し、ホクホクとした食感が損なわれてしまいます。そのため、冷蔵・冷凍保存にはあまり向かず、常温保存をおすすめしている次第です。ちなみに、じゃがいもを20℃の環境に1週間ほど放置しておけば、糖化したでんぷんは8割ほど元に戻ります。

湿度と光に弱い

じゃがいもが腐ってしまう原因の一つは、湿度です。日本は比較的湿度が高い気候で、特に梅雨の時期などは食べ物の保存には十分に注意が必要です。多湿な環境にじゃがいもを放置しておくと、腐敗が一気に進みやすくなります。また、水分を含む土がじゃがいもについたままだと、それでもじゃがいもは腐りやすくなります。

じゃがいもが日光に当たることで、有毒物質であるソラニンやチャコニンが増えてしまうと言われています。そのため、直射日光が当たる場所での保存は避けることも大切です。

じゃがいもの品種によって保存期間は違う?

じゃがいもには「男爵」を始め「メークイン」や「キタアカリ」「北海こがね」「とうや」など様々な品種がありますが、保存方法に大差はありません。どの品種であっても、これから紹介する方法で保存することができます。

新鮮なじゃがいもの見分け方

当たり前ですが、新鮮なじゃがいもを買った方が、保存する際も長持ちします。新鮮なじゃがいもには下記の特徴があります。

  • 凸凹が少なくなめらかな形のもの

  • 重みがありふっくらと丸いもの

購入するときはわかりませんが、切ったときに表面がみずみずしく、スが入っていないものが新鮮です。

食べられないじゃがいもの特徴

長く保存ができるじゃがいもですが、条件によっては腐ってしまうことがあります。下記の特徴があるじゃがいもは腐っている可能性が大なので、食べずに捨てるようにしましょう。

じゃがいもの保存方法と期間【常温】

段ボールに入れて(夏:1ヶ月、秋冬:3ヶ月)

じゃがいもを新聞紙を敷いた段ボールに入れて、上からも新聞紙をかぶせて冷暗所で保存する

じゃがいもはそこまで乾燥に弱いわけではないので、一つずつ新聞紙(またはキッチンペーパー)に包まなくても、長く保存できます。特に数が多いときは面倒なのでまとめて保湿。直射日光が当たらず風通しのよい涼しい場所なら、秋・冬は3ヶ月、夏場でも1ヶ月は常温保存が可能です。

じゃがいもを多く購入した場合は、新聞紙を下に敷いたダンボール等にまとめて入れて、上からも新聞紙をかぶせます。

紙袋に入れて(夏:1ヶ月、秋冬:3ヶ月)

じゃがいもを常温保存する際は紙袋に入れて保存してもよい

じゃがいもの数がそこまで多くない場合や、ダンボールや新聞紙がない場合は、紙袋に入れましょう。

ビタミンが多く「大地のりんご」とも言われるじゃがいもですが、りんごと一緒に常温保存するのがおすすめです。りんごから放出されるエチレンガスは果実の熟成を進めますが、じゃがいもの発芽を抑える効果があります。じゃがいもは暖かく明るい場所で発芽が進むので、繰り返しになりますが、冷暗所で保存することが大切!じゃがいもの芽はソラニンなどの天然の毒を持っているので、必ず取り除いてから食べるようにしましょう。

じゃがいもの保存方法と期間【冷蔵】

前述した通り基本的には常温保存がおすすめなじゃがいもですが、下記の場合は冷蔵保存がおすすめです。

  • 夏場に1ヶ月よりも長く保存したい(夏も安心して保存したい)

  • 冬場であっても3ヶ月より長く保存したい

  • カットしたじゃがいもを保存したい

じゃがいもは正しく冷蔵すれば半年ほど保存することができます。また、じゃがいもは低温保存すると、収穫直後では少なかった糖分(0.1〜0.5%)が、増加(0.5〜2.5%)します。

丸ごと(最大6ヶ月)

丸ごとのじゃがいもを1個ずつキッチンペーパー包みポリ袋に入れて冷蔵保存する

丸ごとじゃがいも冷蔵保存する場合は、一つずつキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて軽く口を締め、野菜室に入れます。キッチンペーパーに包むことで寒さからじゃがいもを守ることができます。ポリ袋に入れることで乾燥しすぎることを防ぎながら、口は軽く締めることで通気性を保ちます。

1週間に1度はキッチンペーパーが湿っていないか確認し、湿っている場合は新しいものに取り替えましょう。

野菜室は温度・湿度ともに冷蔵室より高いので、じゃがいもに適しています。冷蔵保存でもりんごを一緒に入れると効果があります。

この方法で保存すれば、最大で6ヶ月も日持ちします。

カット(2〜3日)

カットしたじゃがいもは水につけて冷蔵する

切ったじゃがいもは傷みが早く、生のまま放置すると切り口が褐変します。これはポリフェノール物質がポリフェノラーゼなどの酵素によって酸化するためです。また、チロシンがチロシナーゼによってメラニンとなるのも褐色に変わる原因です。

カットしたじゃがいもは常温保存できないので、水に浸けて冷蔵保存します。2〜3日以内に食べるようにしましょう。茹でたじゃいがもはさらに傷みが早いので、極力その日のうちに消費するようにしましょう。

じゃがいもの保存方法と期間【冷凍】

長期保存のためにする冷凍ですが、じゃがいもの場合は常温や冷蔵の方が長く保存できてしまいます。じゃがいもは丸ごと保存したり、生のまま保存すると、解凍後ブヨブヨになってしまい美味しくありません。下茹でしてマッシュしたりカットしたものを保存するには冷凍がおすすめです。色々な調理にすぐに使えるので便利です。

冷凍じゃがいもの保存期間の目安は約1ヶ月です。

マッシュがおすすめ(1ヶ月)

茹でたじゃがいもをマッシュして冷凍する

皮を剥いてひと口サイズに切って熱湯で15分ほど茹で、潰してマッシュポテトを作ります。しっかり粗熱をとってから、小分けにし平たくラップに包み、冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れて、空気をしっかり抜いて冷凍します。ポリ袋に入れる前に金属トレイに乗せて急速冷凍すると、食感が損なわれにくくなります。ハムなど他の食材を入れると日持ちしなくなるので、混ぜないようにしましょう。

冷凍マッシュポテトは前日に冷蔵庫に移して自然解凍か、電子レンジで加熱して解凍します。電子レンジを使うとホクホクとした食感になります。ポテトサラダやポタージュ、コロッケなどに使えます。

カットして茹でて(1ヶ月)

茹でたじゃがいもを一口大に切ってから冷凍保存する

ひと口大にカットし下茹でしたじゃがいもを冷凍保存することも可能です。

じゃがいもの保存方法と期間【乾燥】

じゃがいもは乾燥保存することもできます。通常の野菜は干すことで保存期間が伸びますが、じゃがいもには当てはまりません。しかし、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥させたじゃがいもは密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。

天日干し(常温・冷蔵で1ヶ月)

皮を剥いてカットしたじゃがいもをザルに広げて天日干しする

乾燥させる方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。

じゃがいもは皮を剥き、1cm幅に切って硬めに塩茹でします。その後、重ならないようにザルに並べて3日ほど干します。ねっとり、もっちりした食感が楽しめます。切り方を変えれば料理の幅が広がります。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。長時間日光に毒素成分であるソラニンが生成され、じゃがいもが緑化する可能性があります。緑色に変色した部分は食べずに廃棄するようにしましょう。

乾燥させたじゃがいもは素揚げが一番おすすめです。そのままオイルをかけてトースターで焼くのも美味。煮物やスープに入れてもいつもと違う食感が楽しめて◎。

オーブン(常温・冷蔵で1ヶ月)

オーブンを使ってじゃがいもの水分を飛ばすこともできる

天日干しできない場合は、下茹でしたじゃがいもをオーブンで乾燥させる方法もあります。

クッキングシートを敷いた天板の上にカットしたじゃがいもを並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。

乾燥が足りなければさらに加熱します。

レンジ(常温・冷蔵で1ヶ月)

電子レンジを使えば短時間でじゃがいもの水分を飛ばし乾燥させることができる

レンジで乾燥させる方法も。キッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上にカットしたじゃがいもを並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。

電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。

じゃがいもの保存方法と期間【漬物】

野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。じゃがいもの漬物はあまり馴染みがない人が多いかと思いますが、じゃがいもも漬けて保存することができます。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。保存用なので味は少し濃く、水で洗ってからならご飯のお供にも。大量消費にもおすすめです。じゃがいもの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。

醤油漬け(冷蔵で2週間)

せん切りにして下茹でしたじゃがいもを醤油、酒、みりんで作るたれに漬けて冷蔵保存すれば2週間ほど日持ちする

千切りしたじゃがいもをさっと下茹でし、冷ましたら密閉容器に入れて、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれをじゃがいもがひたひたになるくらいまで入れます。冷蔵で2週間ほど保存できます。

そのまま食べる場合はしょっぱいので水で洗ってから水けをとって食べましょう。そのまま野菜炒めなどに使うのもおすすめです。

オイル漬け(冷蔵で2週間)

せん切りにして下茹でしたじゃがいもをオリーブオイルに漬けて冷蔵保存すれば2週間ほど日持ちする

千切りしたじゃがいもをさっと下茹でし、冷ましたら密閉容器に入れて、オリーブオイル100mlに対して塩小さじ1弱の割合で作った漬けだれをじゃがいもがひたひたになるくらいまで入れます。

こちらも炒め物などに使えます。漬けたあとにオリーブオイルはじゃがいものビタミンCが滲み出て栄養価が高いので、無駄にせず使うようにしましょう。

じゃがいも作り置きレシピ

最後に作り置きにおすすめのじゃがいもレシピを紹介します。作り置きの保存期間の目安は冷蔵で2〜3日です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

じゃがいもの煮ころがし

じゃがいもの煮ころがし

簡単に作れて満足感の高い一品です。もう一品ほしいときなどにも大活躍。じゃがいもに火を通しすぎると形が崩れやすくなるので注意しましょう。

じゃがいもの煮ころがしのレシピはこちら

簡単肉じゃが

簡単肉じゃが

水は使わずに野菜の水分だけで煮るのがポイントです。簡単だけど食べ応え満点の主菜レシピです。

簡単肉じゃがのレシピはこちら

じゃがいもと玉ねぎの豚汁

じゃがいもと玉ねぎの豚汁

じゃがいもと玉ねぎが入った豚汁のレシピです。具材たっぷりなので満足度が高く、身体が温まる一品です。ごま油で野菜類を炒めるのがポイントです。炒めることで野菜の旨味が出て、出汁を使わなくても美味しく仕上がります。

じゃがいもと玉ねぎの豚汁のレシピはこちら