1. Fily
  2. Food
  3. Encyclopedia
  4. 玉ねぎは芽が出ても食べられる?毒がある?取り方は?

玉ねぎは芽が出ても食べられる?毒がある?取り方は?

公開日

更新日

玉ねぎは芽が出ても食べられる?毒がある?取り方は?

長期保存ができる玉ねぎですが、気が付けば芽が出ていたなんてことも。芽が生えた玉ねぎをそのまま捨てるのはもったいないです!玉ねぎの芽には毒性がないため食べることが可能です。今回は玉ねぎの芽について詳しく解説します。また、玉ねぎの芽が出ない保存のポイントや、正しく保存方法などもご紹介します。

玉ねぎの芽は食べられる?

玉ねぎの芽

じゃがいもの芽に毒性があるように玉ねぎの芽にも毒があると思われることが多いですが、玉ねぎの芽に毒性はありません。そのため、玉ねぎの芽は実と同様に食べることができます。

ただし、芽が伸びすぎると食感が悪くなったり辛みや苦みが強くなることがあるため、伸びすぎる前に食べたいものです。

また、芽が生えた玉ねぎそのものの栄養や風味は落ちてしまいます。芽が生長するために実の水分や栄養を取ってしまうためです。そのため玉ねぎは芽が生える前に食べる方が栄養価が高く、また美味しく食べることができます。

玉ねぎの芽の食べ方

生えてしまった玉ねぎの芽は、長ねぎと同じように薬味として使ったり、炒めものやスープなどに入れて食べることができます。

伸び切ってしまった芽は食感が劣ってしまうため、長すぎる芽は食べずに処分する方がよいでしょう。

玉ねぎの芽の取り方・切り方

玉ねぎの芽

冒頭でご紹介したように、玉ねぎの芽には毒性がないため食べることができます。芽が伸びすぎていたり、芽を取り除いて食べたい場合の玉ねぎの芽の取り方や切り方をご紹介します。

玉ねぎの芽の取り方

玉ねぎの芽の取り方は主に2パターンあります。

  • 上部の芽を切り落としてから中心の芯を取り除くパターン

  • 上部の芽を切り落とさず中心の芯を取り除くパターン

先に生えている芽を切り落とします。その後、玉ねぎの中にある芯を取り除きます。玉ねぎの両端を切り落とし、根元の部分を上にして置いて芯の位置を確認します。芯の外側のギリギリに包丁の刃先を当て、真っ直ぐ下に切り落とします。反対側も同様に切って手でひねって半分に割ると、芯の部分がそのまま出てくるので、手で取り除きます。

上部の芽を切り落とさず芽を取る方法は、まず玉ねぎを縦半分に切ります。芽の根元の部分を持って手前に引くと芽と芯の部分が取れます。

玉ねぎの芽の切り方

切り落とした芽はしっかり水洗いをし、水分を拭き取ります。料理に合わせて小口切りや斜め切りで切ります。

玉ねぎの芯も食べることができるので、芯も料理に合わせてカットしましょう。

玉ねぎの芽が出ない保存のポイント

玉ねぎは長期保存が可能な野菜です。そのため正しく保存すれば2ヶ月程度は芽を生やさずに玉ねぎの美味しさを保つことができます。ここでは、玉ねぎを保存する際の基本的なポイントをご紹介します。

湿度の低い場所で保存する

玉ねぎは寒さに弱い野菜ではありません(むしろ高温に弱いのですがこれはどの野菜でも同じですね)が、湿度にとにかく弱いのが特徴です。

玉ねぎの貯蔵最適湿度は65〜70%で、これは野菜の中でもかなり低い方です。同じく常温保存できるじゃがいもの貯蔵最適湿度は85〜90%です。

そのため、湿度が高い冷蔵庫での保存は避け、常温保存するのが基本です。ただし夏場に関しては湿度が高いため冷蔵庫で保存します。常温と冷蔵の正しい保存方法は後ほどご紹介します。

高温を避けて保存する

他の野菜でも同じですが玉ねぎも高温は苦手です。高い室温で保存していると、発芽や発根、そして腐敗が進みます。したがって、温度が高い場所での保存は避けましょう。夏は気温が上がるため、夏のみ冷蔵庫保存がおすすめですが、それ以外の季節は常温で保存します。

直射日光が当たらない場所で保存する

日光が当たることで玉ねぎ内の温度が上昇し、玉ねぎの腐敗が進みます。そのため、直射日光は避けて保存するのがポイントです。

新鮮な玉ねぎを購入する

新鮮な玉ねぎ

当たり前ですが、購入する際に新鮮な玉ねぎを選べばすぐに芽が生えることはないでしょう。新鮮な玉ねぎの特徴は下記の通りです。

  • 表面の黄色い皮がしっかりと乾燥しツヤのあるもの

  • 頭部が小さくぎゅっとつまっているもの

  • 丸くて硬く重みがあるもの

玉ねぎは頭部から傷むので、しっかりしたものがおすすめです。新玉ねぎは水分量が多いのでカビが表面に付着していないかチェックしましょう。腐ってる玉ねぎは食べずに廃棄するようにしましょう。

玉ねぎの正しい保存方法・賞味期限

玉ねぎの芽が出ない保存のポイントを押さえた上で、玉ねぎの正しい保存方法をご紹介します。保存方法別の賞味期限も合わせてご紹介します。

玉ねぎは常温で賞味期限は2ヶ月

玉ねぎは常温で賞味期限は2ヶ月

玉ねぎを皮付きのまま丸ごと常温保存した場合の賞味期限は2ヶ月です。

玉ねぎは直射日光が当たらない風通しの多い室温が低い場所(冷暗所)で、ネットで吊るして保存するのが理想的です。ポリ袋に入って売ってる場合は買ってきたらすぐに取り出します。冷蔵・冷凍保存よりも長く保存できます。玉ねぎの薄皮は剥いてしまうと乾燥を進めてしまうので、剥かずに保存します。野菜用ネットがない場合は、洗濯ネットやストッキングでも代用可能です。通気性の悪いビニール袋に入れるのはNGです。

玉ねぎを大量に保存する時は、新聞紙を敷いたダンボールにまとめて入れて新聞紙をかぶせます。新聞紙が湿ったら取り替えます。新聞紙をかぶせたら通気性が悪くなるのでは?と思うかもしれませんが、かぶせるだけなので通気性は保たれるのと、むしろ新聞紙は水けを吸収するので、こまめに取り替えれば湿度対策になります。

玉ねぎは冷蔵で賞味期限は2週間

玉ねぎは冷蔵で賞味期限は2週間

玉ねぎを冷蔵で保存した場合の賞味期限は2週間です。

春・秋・冬は常温保存がおすすめですが、室内の湿度が上がる夏場は冷蔵庫の方がよい場合があります。夏に玉ねぎを冷蔵保存する場合は玉ねぎを紙袋に入れ、上から新聞紙を被せて冷蔵室または野菜室で保存します。

使いかけの玉ねぎの賞味期限は3〜4日

使いかけの玉ねぎの賞味期限は3〜4日

カットしたものは常温保存できないので冷蔵保存します。使いかけはラップできっちり包み、ポリ袋に入れて口をしっかり締めます。3日ほどしか保存できないのですぐに使うようにしましょう。

最初から半分だけ使って残りを保存したい場合は、皮付きのまま切りましょう。皮付きで保存した方が乾燥しづらくみずみずしさがキープできます。

玉ねぎは冷凍で賞味期限は1ヶ月

玉ねぎを冷凍で保存した場合の賞味期限は1ヶ月です。

通常冷凍保存は保存期間を伸ばすために行いますが、玉ねぎの場合は常温保存の方が長く保存できてしまいます。しかし、保存場所に困ったときやすぐに調理で使えるようにしたい場合はやはり冷凍保存が便利です。1点注意を上げるならば、冷凍した玉ねぎはみずみずしさが失われてしまうので、サラダや和え物には向きません。加熱調理に基本的に使うようにしましょう。

玉ねぎを冷凍保存する場合は、

  • カットして生のまま冷凍する

  • カットして加熱調理してから冷凍する

  • 丸ごと冷凍する

などの方法があります。

カットして生のまま冷凍する

玉ねぎをカットして生のまま冷凍する

カットして生のまま冷凍する場合は、薄切りやくし形切り、みじん切りなど使うときを想定して好きな大きさに切り、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。サラダや和え物には向きませんので、凍ったまま煮物や炒め物などに使います。冷凍した玉ねぎは組織が壊れていて火の通りがよくなるので、飴色玉ねぎをたった5分で作ることができます。油も使う必要がないのでカロリーカットにも。ぜひお試しください。

カットして加熱調理してから冷凍する

玉ねぎをカットして加熱調理してから冷凍する

加熱調理してから冷凍する場合は、好きな形・大きさにカットした玉ねぎを加熱し冷ましてから、小分けしラップし冷凍用保存袋に入れて冷凍します。スープやカレー、ハンバーグにおすすめです。ハンバーグで使うときは前日に冷蔵室に移して自然解凍しましょう。これだと使うときがとにかく楽チンです。

丸ごと冷凍する

玉ねぎを丸ごと冷凍する

丸ごと冷凍する場合は、上下の端を切り落とし、さらに1cmほど十字に切り込みを入れます。そしてラップをし冷凍用保存袋に入れます。丸ごと冷凍玉ねぎは丸ごと頂きます。スープに丸ごと入れたり、丸ごとレンジ蒸しにしてオリーブオイルと塩をかけて食べると美味。丸ごと冷凍した玉ねぎは特に柔らかい食感になるので、それを活かして食べましょう。

玉ねぎは漬物で賞味期限は2週間

保存用に味を濃いめに漬けた玉ねぎの賞味期限は2週間です。

野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。玉ねぎも例外ではありません。漬けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。

おすすめの保存方法は酢漬けとオイル漬けです。

玉ねぎは漬物で賞味期限は2週間

酢漬けにする場合、玉ねぎを薄くスライスしたら塩をかけてよく揉み、しんなりしたら水けを絞ります。密閉容器に入れて、酢150ml・塩小さじ1・てんさい糖大さじ1で作った漬けだれを注ぎます。玉ねぎは水にさらしてしまうと辛味成分と一緒に水溶性のビタミンまで流れてしまうので、そのまま漬け込みます。酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。そのまま食べてもよいですし、サラダや冷やっこのトッピングにしても◎。

玉ねぎは漬物で賞味期限は2週間

オイル漬けにする場合、薄くスライスした玉ねぎの水けをキッチンペーパーで拭き取り、密閉容器に入れて、100mlのオリーブオイルと小さじ1弱の塩で作る漬けだれを注ぎます。こちらはサラダやピザのトッピングにおすすめです。魚やお肉と合わせてカルパッチョにしても◎。ニンニクを入れるとワンランクアップの風味に。保存で使ったオリーブオイルは捨てずに使うことができます。

玉ねぎは乾燥で賞味期限は1ヶ月

玉ねぎを乾燥させてから保存する場合の賞味期限は1ヶ月です。

通常の野菜は干すことで保存期間が伸びますが、玉ねぎには当てはまりません。しかし、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥玉ねぎはシャキシャキとした生の玉ねぎとは全く違う食感が楽しめます。きんぴらや味噌汁の具にピッタリです。

玉ねぎを乾燥させる方法は、天日干し、オーブン、レンジがあります。

玉ねぎは乾燥で賞味期限は1ヶ月

乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。

玉ねぎは皮を剥き、薄くスライスし、キッチンペーパーで水けをとって、重ならないようにザルに並べます。2〜3日天日干しします。

玉ねぎは乾燥で賞味期限は1ヶ月

天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法もあります。スライスした玉ねぎをクッキングシートを敷いた天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。乾燥が足りなければさらに加熱します。

玉ねぎは乾燥で賞味期限は1ヶ月

レンジで乾燥させる方法はもっと簡単です。スライスした玉ねぎをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。

芽が出たら家庭菜園する方法も

芽が出た玉ねぎを食べずに、家庭菜園で育てるという方法もあります。今回は、家庭でも簡単にできる玉ねぎの育て方をご紹介します。

芽を育てる栽培方法

芽が生えた玉ねぎを植えると、数回繰り返して芽を食べることができます。

畑栽培・プランター栽培の場合

芽が出た玉ねぎの芽の部分をカットし、玉ねぎの頭が少し出るようにして土に植えます(プランターでもOK)。そして、毎日水をあげながら芽が伸びるのを待ちます。

芽が適度な長さに育ったらハサミで切って収穫します。芽が約20cmを超えると、先端部分にネギ坊主ができてしまうので、約15cm程度に成長したらカットするようにしましょう。

水栽培の場合

水栽培をする場合は、玉ねぎの根元の部分のみが水に浸るようにします。500mlのペットボトルや、飲み口が狭いコップなどがおすすめです。玉ねぎの実の部分に十字に爪楊枝や竹串などをさしてボウルなどの縁に掛けてもOKです。

腐敗を防ぐため、少なくとも5日〜1週間には水を取り替えるようにしましょう。

芽が約15cmになったらハサミで切ります。

玉ねぎを育てる栽培方法

芽が生えた玉ねぎをそのまま育てると分球し、新玉ねぎのように甘みの強い小さめの玉ねぎができます。

畑栽培・プランター栽培の場合

芽が生えた玉ねぎを土に植えます。芽が少し出るように土をかぶせます。毎日水を与えましょう。

1ヶ月ほどすると芽がたくさん生えてくるので、大きく育ったら収穫します。植えた玉ねぎは腐敗していますので、しっかりと水洗いをして落とします。一つだった球がいくつかに分球しているはずです。根を落として実の部分を美味しくいただくことができます。

水栽培

水耕栽培である程度まで育てることができますが、芽の先に蕾が付いたら土に植えるタイミングです。玉ねぎの花が咲き始めたら水のみで育つことは難しいため、植え替える必要があります。

腐った玉ねぎの見分け方

異臭がする

玉ねぎは元々ツンとする強い香りが特徴的ですが、腐敗が進んでいる玉ねぎはさらに臭いが強くなります。ガスのような臭いや、卵が腐った時のような臭いがする場合は玉ねぎが腐っている可能性が高いので、食べずに廃棄する方がよいでしょう。

茶色に変色している

茶色に変色している玉ねぎ

玉ねぎを切ると一部だけが茶色く変色していることがあります。この場合は玉ねぎが腐っているため、変色している部分をしっかりと取り除いてから食べるようにしましょう。変色の範囲が広い場合は、食べずに廃棄しましょう。

触るとブヨブヨする

触るとブヨブヨしている玉ねぎ

玉ねぎは本来固い野菜ですが、腐敗が進むと実がブヨブヨと柔らかくなってしまいます。玉ねぎは上部の中心部から傷み始めることが多いため、手で軽く触ってみて柔らかさを感じたら腐っている可能性が高いです。

玉ねぎを切ってみて一部のみがブヨブヨと柔らかくなっている場合は、その部分を取り除けば食べることができます。

玉ねぎ全体が柔らかく凹むような玉ねぎを食べるのは避けましょう。

茶色い汁が出ている

玉ねぎから茶色い汁が出ている場合、かなり腐敗が進んでいますので、食べずに廃棄しましょう。

白い汁が出る場合は腐っているわけではありませんので、食べることが可能です。

切ったら実がスカスカ

切ったら実がスカスカしている玉ねぎ

玉ねぎを切ったら、実が乾燥してスカスカになっていることがあります。この場合は腐っているというわけではありませんが、水分量がかなり減っていて食感や味が劣っていますので、食べずに廃棄する方がよいでしょう。

酸味を感じる

玉ねぎが腐っている場合は見た目や臭いなどで気づくことがほとんどです。腐っていることに気づかずに万が一食べてしまった場合、酸味を感じることが多いようです。

味が少しでも変だなと思ったときは、それ以上食べるのをやめて処分するようにしましょう。

芽が出る前に!玉ねぎ大量消費レシピ

最後に玉ねぎの大量消費におすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

酢玉ねぎ

酢玉ねぎ

酢に含まれるクエン酸は、食べた物を体内でエネルギーに変えるときに必要な栄養素です。そのため疲労回復に効果的と言われています。さらに代謝アップにもつながるので、ダイエットにも効果的と言われています。新玉ねぎで作っても美味しくいただけます。

酢玉ねぎのレシピはこちら

ゴロッと玉ねぎスープ

ゴロッと玉ねぎスープ

簡単につくれる玉ねぎスープです。玉ねぎは加熱すると目がしみる元である硫化アリル類が糖に変化して甘みが増します。

ゴロッと玉ねぎスープのレシピはこちら

玉ねぎ丼

玉ねぎ丼

食材は玉ねぎだけ。玉ねぎの甘みがおいしい玉ねぎ丼のレシピです。シンプルですが満足感のある一品です。

玉ねぎ丼のレシピはこちら