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トマトに黒い斑点...食べられる?原因と対処法を解説

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トマトに黒い斑点...食べられる?原因と対処法を解説

トマトが黒い斑点ができているなど、黒く変色してしまっていることがあります。トマトが黒いと食べられるか心配になりますよね。今回の記事では、トマトが黒く変色してしまう原因や防ぐ方法などを詳しく解説します。トマトの大量消費レシピや正しい保存方法などもあわせてご紹介します。

トマトの表面の黒い斑点の原因

トマトの表面に黒い斑点ができる主な原因はトマトの病気です。出荷の時点で選別されるので、黒斑ができたトマトが店頭に並ぶことは極めて少ないのですが、購入後にトマトの表面が黒くなることもあります。

黒斑病

黒斑病にかかったトマト

トマトがかかりやすい病気の一つに黒斑病があります。黒斑病は正式名称ではなく、いわゆる「黒斑病」と言われているものには、斑点細菌病黒斑細菌病斑点病の3つの異なる病気が存在します。それぞれの病気で病原菌や症状が若干異なるのですが、果実に黒斑ができるのは斑点細菌病や斑点病であることがほとんどです。

これらの病気は、高温多湿の時期や、雨量が多い時期に発生しやすいと言われています。また果実だけでなく葉や茎も変色してしまいます。

病気の原因となる細菌には下記があります。

  • 斑点細菌病・・・ザントモナス ペシカトリア

  • 黒斑細菌病・・・シュードモナス ビリディフラバ

  • 斑点病・・・ステンフィリウム リコペルシシ、ステンフィリウム ソラニ

炭疽病

炭疽病にかかったトマト

炭疽病(たんそびょう)は、主に果実に発生する病気です。黒っぽい斑点が実の表面にでき、さらに症状が進むと斑点が大きくなり黒い部分が凹むようになります。

炭疽病の原因は、糸状菌(カビ)である「コレトトリカム アキュタータム、コレトトリカム グロエオスポリオイデス」です。高温・多湿な環境で発生しやすいカビの仲間で、特に梅雨の時期や雨の多い年に発生が多くなります。炭疽病の原因となる病原菌が雨によって飛散し、他のトマトにも蔓延してしまいます。

害虫の場合も

虫食いの被害にあったトマト

トマトの表面の黒い斑点は、必ずしも病気とは限りません。斑点のサイズが小さい、色が薄い、穴が空いている場合は、虫食い(食害)の可能性が高いです。

トマトをよく食べる虫は、カメムシやオオタバコガ、ハスモンヨトウなどです。黒い斑点は、カメムシなどの虫が針を刺した跡であると考えられます。丸く穴が空いている場合はオオタバコガ、表面に黒っぽいクレーター状に跡がついている場合はハスモンヨトウによる食害です。

食害は無農薬や有機栽培のトマトによく見られると言われています。つまり、安全な野菜である証拠です。基本的にはそのまま食べても問題ないですが、気になる方は黒くなっている部分を取り除いてから食べましょう。

黒い斑点があるトマトは食べられる?

トマトに黒い斑点ができていると、食べられるかどうか心配になりますよね。

黒斑が皮の表面だけに出ている場合は、その部分を取り除けば食べることが可能です。不安な方は生食ではなく加熱料理に使用するとよいです。

黒斑は放置しておくと中まで腐敗が進んでしまうことが多いです。そうなってしまうと食べられないので廃棄するようにしましょう。

トマトの黒い斑点を防ぐ方法

トマトの表面に黒い斑点ができるのを防ぐ方法を紹介します。

斑点は防げない

購入時には問題なかったトマトに、後から黒い斑点が付くことがあります。病気の原因である目には見えない病原菌がトマトに付着している可能性が高く、自宅で保存している間に黒い斑点ができてしまうのです。

この場合、保存する前にしっかり水洗いをし、水けを切ることで防げることがあるかもしれませんが、完全に斑点ができないようにするのは難しいです。

食害は虫を排除する

虫による被害を防ぐためには、農薬を使用する、もしくは農薬以外の方法で虫を寄せ付けないようにする必要があります。

自宅などで無農薬でトマトを育てている場合は、割り箸やガムテープなどを使ってトマトに付いている虫を取り除きます。酢や唐辛子、牛乳、ハッカ油などを使って手作りで防虫スプレーを作って散布するという方法もあります。

正しく保存する

トマトは水分を約90%以上も含むため、傷みやすいと言われています。そのため、適切な方法で保存することが重要となり、正しく保存すれば腐敗するのを防ぐことができます。

トマトは常温(追熟させる時のみ)、冷蔵、冷凍、乾燥で保存することが可能です。冷蔵庫の野菜室で保存するのが基本的です。1個ずつキッチンペーパーで包み、ヘタを下にしてポリ袋に入れて軽く口を閉じます。野菜室で保存することで約2週間日持ちします。

トマトの正しい保存方法は後ほど詳しくご紹介します。

トマトの他の部分が黒い場合は?

お尻部分が黒いのは「尻腐れ病」

尻腐れ病にかかったトマト

トマトのお尻の部分(ヘタの反対側)が黒くなっていることがあります。これは「尻腐れ病」という生理障害です。

石灰(カルシウム)不足が原因で起こるもので、チッ素成分や水分が多かったり、土壌の乾燥なども尻腐れ病の原因となります。

尻腐れ病は病気ではありませんので、黒い部分を取り除けば食べることができます。尻腐れ病になったトマトは「闇落ちトマト」という商品名で販売されています。

尻腐れ病になっているトマトは甘みが強くて美味しいと言われています。トマトジュースやケチャップにしたり、カプレーゼにして食べるのがおすすめです。

芯が黒いのは「芯腐れ病」

トマトを切った時に、トマトの芯の部分が黒く変色していることがあります。これは「芯腐れ病」という生理現象が起きている可能性が高いです。

芯腐れ病は、水分やカルシウム、ホウ素不足により発生すると言われています。また、肥料や水分が多すぎることも芯腐れの原因となります。

芯腐れは病気ではなく生理障害なので、黒く変色している部分を取り除いて食べることができます。

また、トマトの実や種の周辺が黒っぽくなっていることがありますが、ほとんどの場合安全に食べることが可能です。

表面の黒いスジは「スジ腐れ病」

トマトの表面に黒っぽいスジが入っている場合は「スジ腐れ病」と呼ばれる生理障害です。

スジ腐れ病は日照不足が原因で発生すると言われており、表面に白や緑、黒っぽいスジが入ってしまいます。

スジ腐れ病も病気ではなく生理現象なので食べても問題ありません。表面だけではなく中に黒っぽいスジが入ってしまっている場合は、黒い部分を取り除いて食べましょう。

ただし、傷の部分にカビが生えてしまっている場合は食べることはできないので残念ですが破棄しましょう。

トマトには黒い品種もある

トマトには黒い品種もある

トマトには様々な品種があります。その中には、トマト自体が元々黒っぽい色をしているものがあります。

トマトの中には「黒トマト(ブラックチェリー)」という元から色が黒い品種があります。果実が熟すと赤褐色や赤黒い色になります。果実が柔らかく加熱すると崩れやすいため、生食がおすすめです。

黒いトマトには他にも「ブラッククリム」や「クマト」、「ボスクグルートマト」、「チェロキーパープル」などの品種もあります。

腐ったトマトの特徴・見分け方

トマトが腐ってしまった際に観察できる主な特徴をご紹介します。

カビが生えている

カビが生えているトマト

腐敗が進むと、トマトのヘタ周辺や実の表面に白カビや黒カビが生えます。

ヘタの周りは細菌が多く発生するため、白カビはヘタの周辺に発生することが多いです。白カビが生えているトマトを食べる際は、ヘタを取りいつもより入念に水洗いをしてください。そしてサラダなどの生食ではなく加熱料理として使う方がベターです。また、心配な方や免疫力が低い子ども、高齢者の方は食べるのを控える方がよいでしょう。

黒カビは白カビよりも毒性が強いといわれています。そのため、黒カビが広範囲に生えてしまっている場合は食べずに処分するようにしましょう。

また、カビが生えていないように見えてもカビ臭い臭いがする場合は、細菌が付着している可能性がありますので注意しましょう。

トマトのカビについては下記の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

トマトにカビ...食べられる?白・黒・緑の違いは?原因と対処法を解説

汁が出てきている

汁が出てきているトマト

トマトが腐ると、異臭を放つ汁が出ます。この場合は、全体的に腐敗していることがほとんどなので廃棄処分しましょう。

新鮮なトマトでも、穴や傷、割れ目から汁が出ることもありますが、新鮮なトマトから出る汁は臭くありません。

汁が出ているからとすぐに捨てるのではなく、トマトの表皮の状態(ツヤ、ハリがあれば○)などを確認してから判断しましょう。

トマト全体がブヨブヨしている

全体がブヨブヨしているトマト

腐っているトマトは、全体がブヨブヨとし、形が崩れてしまうほど柔らかくなります。トマトの腐敗が進んでいる証拠ですので、原型を留めないトマトを食べるのは避けましょう。

新鮮なトマトは、皮がピンとしていてハリがあります。そのため、多少の柔らかさはあっても、少し触った程度で型くずれすることはありません。また、ブヨブヨしているからといって必ずしも腐っているというわけではなく、完熟しているサインの可能性もあります。異臭など他に異変がない場合は食べられる場合もあります。

ヌメリがある

トマトを触ると表皮がヌルヌルとしていることがあります。きゅうりやトマトなどの水分が多い野菜は、腐り始めると表面にヌメリが出てくるのが特徴としてあります。

腐っている場合は、ぬるぬるするだけでなく変色(赤色→オレンジ色)していたり悪臭がすることが多いです。その場合は食べないようにしましょう。

稀に農薬などでぬめり感が出ていることがあるので、その場合は水洗いするとヌメリが取れます。

酸っぱい臭いがする

トマトは元々酸味のある野菜です。ですが腐り始めると新鮮なトマトにはない酸っぱい臭いがします。腐敗具合によっては、生ゴミやカビのような悪臭がすることもあります。

見た目は問題なくても、明らかにいつもと違う臭いがする場合は腐っている可能性が高いので、食べずに廃棄することをおすすめします。

臭いトマトは食べられる?腐ってる?臭くならない保存法は?

酸味や苦みがある

見た目や臭いで腐っていると判断できることがほとんどですが、腐っていることに気付かずに食べてしまうこともあると思います。

完熟したトマトはほどよい甘みと酸味があって美味しいですが、腐っているトマトは、強い酸味や時には苦味を感じることもあります。

味が変だなと思った時は、ただちに食事を中止しそれ以上食べないようにしましょう。

トマトの正しい保存方法

トマトなどの生鮮食品には、賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。そのため、いつまで食べられるのかがわからない場合があります。

トマトは正しく保存することで美味しさを長持ちさせることができます。ここでは、トマトの保存方法を詳しくご紹介します。

常温保存

丸ごと(夏:2〜3日、冬:1週間)

未熟のトマトのみ常温で保存可能。新聞紙に包んでかごに入れ冷暗所に置く

熟していない青いトマトのみ常温で保存します。追熟の最適温度は15〜25℃と言われているため、常温で保存することで成熟が進み、美味しいトマトになります。

常温で保存し、トマトを追熟させる場合は、1つずつ新聞紙にくるみ、ヘタの部分を下にしてカゴに入れ、冷暗所に置いておきます。ヘタの部分を下にすることで、トマトが乾燥するのを防げます。

夏場は2〜3日、冬場は1週間ほどが、常温の保存期間の目安です。

熟したトマトは常温保存不可

上述した通りトマトの追熟最適温度は15〜25℃です。熟したトマトを常温保存するとさらに熟して傷んでしまうため、熟したトマトは通年常温以外の保存がおすすめです。

ただし、冬場なら常温保存も可。その場合は8〜10℃以下になる場所で保存しましょう。暖房器具を使っている部屋などで10℃を超える場合は、冬場でも冷蔵庫で保存しましょう。

冷蔵保存

丸ごと(2週間)

熟したトマトはキッチンペーパーで包みポリ袋に入れ冷蔵庫で保存する

熟したトマトは通年冷蔵保存します。熟したトマトは、トマト同士がくっつくとその部分から傷みやすくなります。さらに、トマトに含まれるビタミンCが15%も失われてしまうことも!(常温で1週間保存した場合)
しかし、保存最適温度(8〜10℃)以下の冷蔵庫で保存すると低温障害を起こしてしまうので、冷蔵保存する場合は低温になりすぎない野菜室で保存します。

1つずつ丸ごとペーパーで包み、ヘタを下にしてポリ袋に入れて軽く口を閉じます。野菜室で約2週間保存できます。

トマトの冷蔵の保存期間は2週間が目安です。

カット(2〜3日)

使いかけのトマトは切り口にラップを密着させ包み、保存袋に入れて冷蔵保存する

切ったトマトはラップをして、そのままチャック付きビニール袋に入れて、野菜室で保管します。切ったトマトは傷みが早いので数日以内に使い切るようにしましょう。

冷凍保存

トマトの冷凍の保存期間は1ヶ月が目安です。

トマトの細胞が壊れて旨味成分である「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」などが外に出やすくなるため、甘みとうまみが増しより美味しく食べることができます。また、冷凍することによりトマトの酸味が和らぎます。ただし冷凍したトマトは食感が劣るので、生食ではなくソースやスープなどの加熱料理に使用しましょう。

丸ごと(1ヶ月)

トマトを丸ごと冷凍保存する

トマトの皮剥きが必要なレシピに使う時や、カットする時間がない時、用途が決まっていない時などはトマトを丸ごと冷凍するとよいです。

ヘタを取って、丸ごと冷凍用のチャック付きビニール袋に入れます。冷蔵庫の急速冷凍機能を使うことで瞬時に凍らせることができます。急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて冷凍しましょう。
冷凍庫で約1ヶ月保存できます。

丸ごと冷凍したトマトの解凍方法

丸ごと冷凍したトマトを解凍する方法には自然解凍、水に入れて解凍、電子レンジで解凍などがあります。

自然解凍する場合は、凍ったトマトを5分ほど室温に戻します。しかし、水と一緒にトマトの汁も抜けてしまい味が劣ってしまうのでおすすめしません。

トマトの皮を剥く場合は、水にさらして解凍するのがおすすめです。トマトのお尻の方(ヘタの反対側)に十字に切れ目を入れ、水に30秒〜1分ほど浸けます。その後手で皮を剥きます。

電子レンジで解凍する場合は、耐熱皿にトマトをのせてそのまま解凍します。

皮を剥いたトマトはソースやスープなどに、皮つきのトマトはすりおろしてドレッシングなどにおすすめです。

カット

トマトはざく切りにしてから冷凍保存することもできる

ざく切りにして冷凍すると、料理をする時にすぐに使えて便利です。

トマトを水洗いし水けをしっかり取ります。好みの大きさにカットし、冷凍用のチャック付きビニール袋に入れて保存します。冷凍庫で1ヶ月保存できます。

トマトがなるべく重ならないように入れると、使いたい分だけ手で折れるので取り出しやすくなります。

カット冷凍トマトの解凍方法

上述の通り、冷凍トマトは解凍しても生食には適さないので、加熱して食べるのがおすすめです。解凍しすぎると旨味成分や甘み成分、栄養などが流れ出るため、冷凍のカットトマトは凍ったまま加熱料理に加えましょう。

なお、トマトソースを作って冷凍することも可能です。
トマトソースのレシピはこちら

そのほかにも天日干しやオーブンで水分を飛ばして乾燥させて保存する方法などがあります。トマトの保存方法については、こちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

トマトの大量消費レシピ

最後にトマトの大量消費におすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

トマトの出汁びたし

トマトの出汁びたし

暑い夏に嬉しい冷製レシピです。トマトの中までだし汁が染み込んでいます。そのまま食べても、トマトを潰してそうめんのつゆとして食べても美味しくいただけます。見た目もかわいいのでおもてなし料理としても◎。

トマトの皮を剥くことで、中まで味が染み込みやすくなります。やけどに注意し、熱湯から冷水にとったらすぐに皮を剥きましょう。

トマトの出汁びたしのレシピはこちら

トマトと牛肉のマリネ

トマトと牛肉のマリネ

牛肉入りトマトマリネです。牛肉の旨味とトマトの酸味がマッチ。

こちらのレシピでは生姜を使っています。生姜の辛み成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、新陳代謝を上げる作用が期待できます。牛肉にはビタミンB群が豊富で、糖質、脂質、タンパク質の代謝に関わります。

トマトと牛肉のマリネのレシピはこちら

トマトたっぷりドライカレー

トマトと牛肉のマリネ

野菜の旨みと栄養たっぷりの一品です。ガラムマサラを加えた風味豊かなドライカレーです。

ガラムマサラとは、インド料理でよく使われるミックススパイスです。通常は3〜10種類のスパイスが配合されます。ガラムマサラを加えることで、ちょっと本格的な味を楽しむことができます。さらにローリエも加えることで風味良く仕上がります。

熟したトマトを使うのがポイントです。トマトの甘味と酸味がカレーの美味しさを際立たせます。

トマトたっぷりドライカレーのレシピはこちら

冷静トマトスープ

冷静トマトスープ

トマトをまるごとすりつぶして作る冷製トマトスープです。火を使わないレシピです。暑い日にぴったりの冷製スープをぜひお楽しみください。

こちらのレシピではオリーブオイルを使っています。オリーブオイル中の脂肪酸の約70~80%はオレイン酸で、 オレイン酸には、善玉コレステロールを減らさず、悪玉コレステロールのみを減らす働きがあります。
時間がない時は、フードプロセッサーを使ってトマトを潰しても美味しくいただけます。

冷製トマトスープのレシピはこちら