ブロッコリーなど野菜には賞味期限の記載がないので、どれぐらい日持ちをするのか判断が難しいですよね。本記事ではブロッコリーの賞味期限について保存法別に詳しく解説します。
ブロッコリーを含む野菜や果物などの生鮮食品には、賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。
そのため、ブロッコリーはいつまで食べられるのか迷うことがあります。ブロッコリーは玉ねぎなどの根菜と比較するとそこまで長持ちする野菜ではありませんが、正しく保存すれば最大で1ヶ月日持ちします。
今回は、ブロッコリーがどのくらい日持ちするかを、様々な保存方法別にご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
ブロッコリーは基本的に常温保存はおすすめしませんが、冬ならば冷暗所で1日程度保存可能です。
その場合は新聞紙などで包むようにするとよいでしょう。常温保存はすぐに黄色くなってしまうこともあるので注意しましょう。
ちなみに黄色くなってしまうのは、花が咲いたためです。花が咲いても腐敗しているわけではないので食べることはできますが、花を咲かせるために栄養素を使ってしまっている状態なので栄養価は落ちます。花が咲かないうちに食べきるようにするのが良いです。
ブロッコリーは正しく保存すれば、冷蔵で最大10〜12日程度冷蔵保存が可能です。
ブロッコリーをみずみずしく鮮度を保って冷蔵保存するには、茎の根元を切りグラスなどに挿し、茎の根元が数cm浸かる程度の水を入れ、ポリ袋をかぶせて輪ゴムで留めるのがベスト。冷蔵室でも構いませんが、野菜室の方が湿度が高くベターです。
水に浸けるというひと手間を加えることで、本当にみずみずしく長持ちさせることができます!湿らせたキッチンペーパーでブロッコリーを包みジッパー付きポリ袋に入れて保存する方法もありますが、水につける方が鮮度が保たれます。ブロッコリーの花蕾は90%が水分で、収穫後は土からの水分の吸収は止まり、蒸散しているので、この方法によってみずみずしい食感を保つことができます。
ブロッコリーは他の野菜を劣化させるエチレンガスを放出するので、冷蔵庫内の他の野菜を守るためにもブロッコリーは密閉して保存することが重要です。
ブロッコリーの冷凍保存の期間の目安は約1ヶ月です。そのため長期保存するならば冷凍保存がおすすめです。
ブロッコリーを冷凍保存するとき、茹でるか、生か、どっちがよいか迷う方が多いと思います。直接冷凍する方法を「ダイレクトフリージング」、冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいます。
ブロッコリーをダイレクトフリージングする場合とブランチングする場合は、どちらも賞味期限は1ヵ月で保存できる期間は変わりませんが、家庭用冷凍庫では基本的にブランチングするのがおすすめです。
家庭用の冷凍庫では、野菜を急激に冷やすことができないのでダイレクトフリージングに向きません。ブランチングしないと、変色し、風味が落ち、食感が損なわれてしまいます。
乾燥させたブロッコリーは密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月保存することができます。
野菜は干すことで保存期間が伸びるのはもちろんですが、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。
ブロッコリーを乾燥させる方法は、天日干し、オーブン、レンジがあります。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。
ブロッコリーを天日干しするときは、小房に分けてよく洗い、水けを拭き、ザルに並べて2〜3日天日干しにします。黄色っぽくなってきたら取り込みます。
天日干しができない方はオーブンで「干す」方法もあります。
鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上にブロッコリーを並べ、100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで「干す」方法です。
耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上にブロッコリーを並べ600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
漬物にしたブロッコリーの賞味期限は2週間です。
野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。ブロッコリーも例外ではありません。漬けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。
おすすめの保存方法は酢漬けとオイル漬けです。
米酢:塩:てんさい糖=10:1:3の割合(150mlの酢に対して、塩小さじ1、てんさい糖大さじ1)で漬け汁を作り、ブロッコリーがひたひたになるようにします。
酢のクエン酸がプラスされ、ミネラルの吸収率アップや疲労回復の効果が期待できます。
オリーブオイル:塩=24:1の割合(オリーブオイル100mlに対して塩小さじ1弱)でブロッコリーがひたひたに浸かる程度の量を作ります。プラスαで、ニンニクやハーブ、スパイス、唐辛子などを入れると風味がワンランクアップします。
オリーブオイルに含まれるオレイン酸で腸内環境の改善が期待できます。また、β-カロテン(ビタミンA)など脂溶性の栄養素の吸収率が上がります。
炒め物やパスタに使ったり、そのままサラダに乗せても美味しいです。パンに乗せたり、ピザのトッピングにもおすすめです。
オリーブオイル漬けにして余ったオイルは他の調理に使うことも可能です。ブロッコリーから滲み出た栄養素を無駄なく使えます。
塩茹でしたブロッコリーは、保存容器で2〜3日、冷蔵保存することが可能です。
ブロッコリーから水が出てベチャベチャとした食感になってしまうのを避けるため、保存容器に乾いたキッチンペーパーを敷き、ブロッコリーを立てて(房の部分を上にして)敷き詰めます。
生のまま冷蔵保存しているブロッコリーに比べて、茹でたブロッコリーの冷蔵保存は傷みが早いので、2〜3日を目安になるべく早く食べ切るようにしましょう。
ブロッコリーを使った料理の賞味期限は3日〜4日程です。
例えば、サラダは2日〜3日、煮物や炒め物は4日程度が目安です。ただし、調理したブロッコリーはなるべく早く食べきることをおすすめします。
調理したブロッコリーから酸っぱい臭いや味がする場合は、腐ってる可能性が高いので食べずに処分しましょう。
ブロッコリーは暑さに特に弱い野菜です。
ブロッコリーの花蕾(からい)は、約7万の花芽からなっており、収穫後も発達します。そのため温度が高いと開花し(黄色い花がさき)、老化が進み鮮度が落ちてしまいます。貯蔵温度ですが、0℃ならば21日以上緑色を保持しましたが、5℃では7日、10℃では3日、15℃では2日、20℃では1日にすぎなかったと報告されています。
ブロッコリーの旬は11〜3月と冬であることから、発育の段階から冷涼な気候を好むことがわかります。夏に市場に出回っているブロッコリーは北海道や長野産のものが多いです。
ブロッコリーは乾燥にも弱いのが特徴です。貯蔵最適湿度が95〜100%と、最も高い部類に入ります。これから紹介するようにブロッコリーは乾燥対策もとても重要です。
したがって、ブロッコリーは暑さと湿気に直接さらされる常温保存に向きません。
当たり前ですが、購入の際に新鮮なブロッコリーを選んだ方が、保存の日持ちがよくなります。下記が新鮮なブロッコリーの特徴です。
花蕾の中央部が盛り上がっている
花蕾の色が濃い緑色で、花芽が硬くつまっている
株の切り口がみずみずしい
茎に空洞がない
茎の空洞はブロッコリーが急激に生長し茎の生長が追いつかないときにできるものです。茎に空洞ができていても腐敗しているわけではないので食べることはできますが、ブロッコリーは生長しすぎているものは水っぽく、鮮度の落ちが早いので注意です。あまりに大きな空洞があるものは傷みがかなり進んでいるので食べないようにしましょう。
ブロッコリーが腐っている場合、下記でご紹介するような状態になります。このようになったブロッコリーは腐っている可能性が高いので、食べずに廃棄しましょう。
腐敗したブロッコリーの見た目の特徴は下記の通りです。
カビが生えている
溶け出している
ブロッコリーの葉や芯にフワフワとしたホコリのようなものがついている場合は白カビ、黒く変色している箇所がある場合は黒カビが生えています。じゃがいものような根菜は表面のみにカビが生えていて中まで侵食していなければ、変色している箇所を取り除けば食べることができるといわれていますが、カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状を起こすこともあるため注意が必要です。
ブロッコリーは変色しているからといって必ずしも腐敗しているとは限りませんが、全体的に黒くなっていたり茶色くなっている場合は腐敗している可能性が高いです。腐敗がすすむと溶け出している箇所があることもあります。このような場合は破棄しましょう。
腐ったブロッコリーの臭いや味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい匂い・味
生ゴミのような臭い
カビ臭い
酸っぱい臭いや生ゴミの臭い、カビ臭いなどあきらかに普段感じないような臭いがするときは腐敗しています。
ブロッコリーに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は、見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
腐ったブロッコリーの触感の特徴は下記の通りです。
柔らかい
ぬめりがある
ブロッコリーを触ったときにグニュッとした感触があったり全体的に柔らかくなってしまっている場合は、腐敗が進み溶け出してしまっている状態です。また、表面がぬめぬめしている場合は雑菌が繁殖している可能性が高いです。新鮮なブロッコリーにはぬめりがでることはありませんので、ぬめりが出ているブロッコリーは破棄しましょう。
最後にブロッコリーの大量消費レシピを紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
レモンで味付けをしたブロッコリーサラダです。ブロッコリーはお好みの固さに茹でてお召し上がりください。このレシピではえごま油を使用しています。えごま油は栄養価が高くほぼ無味無臭で、加熱に弱いのでサラダにピッタリです。
ブロッコリーのさっぱりサラダのレシピ・作り方
ブロッコリーの和風副菜です。削り節で風味豊かに仕上げた煮びたしです。レンジだけで作れる簡単レシピです。
ブロッコリーの煮びたしのレシピ・作り方
ごま油とにんにく、しょうゆの風味が食欲をそそるブロッコリーのナムルです。
ブロッコリーのナムルのレシピ・作り方
茹でて和えるだけの簡単レシピです。すりごまがブロッコリーによくからみ美味。ブロッコリーの茎の部分も無駄なく使っています。
ブロッコリーのごま和えのレシピ・作り方
定番の白和えを明太子味にアレンジ。ブロッコリーによくからみ美味。
ブロッコリーの明太白あえのレシピ・作り方
Most Popular
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
大根は中身が茶色に変色しても食べられる?原因と対処法を解説
食品事典
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
ハンバーグが固くなる原因と柔らかく作るコツを徹底解説
食品事典
スカスカなかぶは食べてOK?スが入る原因は?
食品事典
トマト缶は一缶でトマト何個分?サイズ別に解説
食品事典
冬におすすめの天ぷら具材36品。冬野菜や冬が旬の魚介類を紹介
食品事典
舞茸の茹で時間は何分?正しい茹で方&下処理を解説
食品事典
里芋は生で食べられる?生食のメリットと注意点を解説。
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典