人参は土に埋まった状態で育っているものを掘り起こして収穫しているため、土臭さを感じることがあります。本記事では人参が土臭い原因や、人参の土臭さがとれる洗い方などを解説します。
普段私達が食べているのは、人参の「根」です。土の中で成長したものを掘り出して出荷しています。人参の場合は土汚れを落としてから出荷されていることが多いですが、それでも土汚れがついていることもあり、土臭さを感じることがあります。
人参料理が土臭くなってしまった場合は、きちんと土汚れを落としきれていなかったことが原因であると考えられます。
人参の土臭さは、洗って土汚れを落とすことである程度軽減することができるので、しっかりと洗ってから調理をするようにしましょう。土汚れには細菌が分布していることもありますので、衛生面的にもしっかりと洗って汚れを落とすことが大切です。
「土臭い」と感じている臭いは、土の臭いではない可能性もあります。
人参に限らず作物には、窒素・リン酸・カリウムが不足してしまうと生育不良となってしまうため、肥料を使って栽培しています。生長に欠かせない肥料ですが、肥料を与えすぎてカリウムを過剰に摂取してしまうと臭みが出てしまうと言われており、肥料過多による臭みであることもあります。
また、人参には青臭さやフルーティーな匂い、セリ科植物がもつツンとした匂いなど特有の匂いをもつ野菜です。人参特有の匂いは、人参がもつ香気成分によるものです。
人参がもつ香気成分には、
サビネンネン
酢酸ボルニル
テルピノレン
γ-テルピネン
β-ミルセン
β-ピネン
などがあります。
青臭さは、サビネンやβ-ミルセン、β-ピネン、酢酸ボルニルで、甘いフルーティーな匂いは、テルピノレンやγ-テルピネン、セリ科植物がもつツンとした匂いにはサビネンや酢酸ボルニルが大きく関係していることがわかっています。サビネンや酢酸ボルニルは、青臭いとツンとした匂いの両方に関係していることからもわかるように、一つの成分が一つの匂いの原因になってるわけではありません。
現在は品種改良により人参特有の臭いがきついものはほとんどなくなりましたが、個体差があることもあり、まれに人参特有の匂いがきついこともあります。
人参特有の臭みのとり方についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
出典:ニンジンの香気特性の品種間差異とそれを形成する重要香気成分の特定(農研機構)
人参は上述したようにある程度汚れを落としてから出荷されていることが多いため、里芋やじゃがいものようにそこまで土汚れや泥汚れがこびりついているわけではありませんが、洗い始める前に水にひたして置くとこびりついてしまっている土汚れがふやけて落としやすくなります。
水に浸すことで、水分を吸いみずみずしさを取り戻すことができるので、人参が乾燥して柔らかくなってしまった場合などは特に洗う前に水にひたすことをおすすめします。
表面についている土汚れは、流水で洗い流せば綺麗に落とすことができます。こびりついてしまっている場合は、柔らかいスポンジで優しくこすると落ちます。
ヘタの部分は、くぼんでいて泥汚れがつきやすいので、指先などでこすってよく洗います。洗ったら、包丁の刃元を使ってくり抜いて完了です。
単に土臭い場合は、腐敗しているわけではないので食べることができますが、人参から下記のような臭いがする場合は注意が必要です。腐っている人参の詳しい見分け方に関してはこちらの記事を参考にしてください。
人参からカビの臭いを感じる場合は、カビが生えている可能性があります。
カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。
カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状が現れる可能性があるため、心配な方や高齢者、小さなお子様が食べる場合は破棄するのが無難です。
酸っぱい臭いがしてしまっている場合は、腐敗している可能性が高いので破棄するのが無難です。
人参に限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がしたりします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。
酸っぱい臭いがする場合は、微生物が増殖していてほうれん草本来の味や香りが損なわれている状態です。美味しく食べるのは難しいですし、微生物の中には吐き気や腹痛などの症状を起こす種類もいます。そのため、酸っぱい臭いがするほうれん草は食べないほうが安全です。
単に土臭い人参は、しっかり洗えば問題なく食べることができますが、下記のような特徴がある人参は腐敗しているので、破棄しましょう。
腐敗している人参の見た目の特徴は下記の通りです。
人参の表面に白いホコリのようなものがついているときは白カビ、黒い斑点が一箇所にまとまって黒く変色しているように見える箇所がある場合は黒カビが生えている可能性があります。人参のように固い野菜は表面のみにカビが生えていて、中まで侵食していなければ皮を厚めに剥けば食べることができますが、全体的にカビが生えてしまっている場合は食べることができません。
新鮮な人参の表面はハリがありますが、全体的にシワシワになっているものは乾燥してしまっている状態です。単に乾燥しているだけであれば食べることができますが、溶け出していたり汁が出ていたりする場合は、腐敗してしまっているので食べることはできませんので破棄しましょう。
腐敗している人参の触感の特徴は下記の通りです。
ぬめりがある
ぶにょぶにょしていて形が崩れる
人参は比較的多くのでんぷんを含む野菜であり、でんぷんが雑菌の餌となって細菌が繁殖しぬめりが出てきてしまうことがあります。洗うことで簡単に洗い流せる程度のぬめりであれば、皮を厚めに剥けば食べられることがありますが、触るとぶにょぶにょしていてすぐに形が崩れたり、指で押した跡が残るようであれば腐敗が進んでしまっている状態ですので、破棄しましょう。
人参は冬場ならば常温保存することができます。一本ずつ新聞紙に包みます。新聞紙がない場合は、キッチンペーパーでもOKです。暑さ・湿気を嫌うので、温度が低く一定に保たれており、直射日光が当たらず、風通しがよい冷暗所で保存するようにしましょう。
土に浅く埋める方法もあります。通常の常温保存よりも長持ちします。
立てて保存するのもポイントです。野菜は育った状態に同じように保存するとストレスがかからず、長く保存できます。
キッチンペーパーが湿気ったら、こまめに替えるようにしましょう。
人参は夏場は必ず冷蔵保存します。冬場でも2〜3週間保存したい場合は冷蔵庫の野菜室にいれましょう。このときもキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて、立てて保存します。買ってきた袋のまま冷蔵するのは厳禁です!
2週間以上保存したい場合は、ヘタの部分は切ると長持ちします。にんじんのヘタの近くに生長点があり、保存期間が長くなると葉を生やそうと根の栄養分を消費してしまうためです。すぐ食べる場合はわざわざカットする必要ありません。かえって酸化が進みます。
カットした人参はラップできっちり包み、ポリ袋にいれて冷蔵保存できますが、切った野菜は傷みが早いので数日以内に使い切るようにしましょう。前述した通り、半分だけ保存する場合は先の方を保存用にします(へたの方を先に食べます)。
人参は冷凍保存することもできますが、丸ごと冷凍してしまうと使うときに不便なので、必ずカットしてから冷凍しましょう。
人参は生のまま冷凍してもOKです。使い勝手いいように、お好みでカットをしましょう。写真はいちょう切りと細切りです。切った後にキッチンペーパーで水けをしっかり拭き取って、冷凍用のジッパー付きポリ袋に入れて、空気をしっかり抜き、冷凍庫へ。
冷凍する前に茹でることをブランチングといいます。ブランチングすると使うときに火の通りが早くて使い勝手がよい、以外に、変色しにくい、食感が悪くなりにくい、風味が落ちにくい、というメリットがあります。家庭用の冷凍庫は温度が急速冷凍ができませんので、ダイレクトフリージング(茹でずに冷凍)は向きません。時間がある方はなるべくブランチングするようにしましょう。
調理するときに使う切り方にします。写真では輪切りにしています。
冷凍するときは硬めに下茹でします。竹串を強く刺してやっと刺さるくらいが目安です。解凍方法ですが、基本的に冷凍したまま調理に使ってOKです。冷凍した人参は直接料理に使うと水が出るので、炒め物などで水けを嫌う料理の場合は、前日に冷蔵庫に移し自然解凍しましょう。お急ぎの場合は電子レンジを使って解凍する方法もあります。
その他にも、人参を天日干したりオーブンで水分を飛ばしてから乾燥保存したり、味噌や酢などに漬けて漬け保存することもできます。詳しい人参の保存方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
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