玉ねぎは冷蔵庫には入れず、直射日光が当たらない風通しの多い室温が低い場所(冷暗所)で保存するのが基本で、約2ヶ月ほど日持ちします。ただし、湿度が高い夏場は冷蔵庫での保存がおすすめです。冷蔵保存した場合の賞味期限は約2週間です。この記事では、玉ねぎの賞味期限について詳しくご紹介します。
玉ねぎを含む野菜や果物などの生鮮食品には、賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。
そのため、玉ねぎはいつまで食べられるのか迷うことがあります。玉ねぎは長期保存が可能な野菜で、正しく保存すれば最大で6ヶ月も日持ちします!
今回は、玉ねぎがどのくらい日持ちするかを、様々な保存方法別にご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
玉ねぎは様々な方法で保存することが可能です。保存方法別の賞味期限をご紹介します。
玉ねぎを皮付きのまま丸ごと常温保存した場合の賞味期限は2ヶ月です。
玉ねぎは直射日光が当たらない風通しの多い室温が低い場所(冷暗所)で、ネットで吊るして保存するのが理想的です。ポリ袋に入って売ってる場合は買ってきたらすぐに取り出します。冷蔵・冷凍保存よりも長く保存できます。玉ねぎの薄皮は剥いてしまうと乾燥を進めてしまうので、剥かずに保存します。野菜用ネットがない場合は、洗濯ネットやストッキングでも代用可能です。通気性の悪いビニール袋に入れるのはNGです。
玉ねぎを大量に保存する時は、新聞紙を敷いたダンボールにまとめて入れて新聞紙をかぶせます。新聞紙が湿ったら取り替えます。新聞紙をかぶせたら通気性が悪くなるのでは?と思うかもしれませんが、かぶせるだけなので通気性は保たれるのと、むしろ新聞紙は水けを吸収するので、こまめに取り替えれば湿度対策になります。
玉ねぎを冷蔵で保存した場合の賞味期限は2週間です。
春・秋・冬は常温保存がおすすめですが、室内の湿度が上がる夏場は冷蔵庫の方がよい場合があります。夏に玉ねぎを冷蔵保存する場合は玉ねぎを紙袋に入れ、上から新聞紙を被せて冷蔵室または野菜室で保存します。
玉ねぎを冷凍で保存した場合の賞味期限は1ヶ月です。
通常冷凍保存は保存期間を伸ばすために行いますが、玉ねぎの場合は常温保存の方が長く保存できてしまいます。しかし、保存場所に困ったときやすぐに調理で使えるようにしたい場合はやはり冷凍保存が便利です。1点注意を上げるならば、冷凍した玉ねぎはみずみずしさが失われてしまうので、サラダや和え物には向きません。加熱調理に基本的に使うようにしましょう。
玉ねぎを冷凍保存する場合は、
カットして生のまま冷凍する
カットして加熱調理してから冷凍する
丸ごと冷凍する
などの方法があります。
カットして生のまま冷凍する場合は、薄切りやくし形切り、みじん切りなど使うときを想定して好きな大きさに切り、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。サラダや和え物には向きませんので、凍ったまま煮物や炒め物などに使います。冷凍した玉ねぎは組織が壊れていて火の通りがよくなるので、飴色玉ねぎをたった5分でつくることができます。油も使う必要がないのでカロリーカットにも。ぜひお試しください。
加熱調理してから冷凍する場合は、好きな形・大きさにカットした玉ねぎを加熱し冷ましてから、小分けしラップし冷凍用保存袋に入れて冷凍します。スープやカレー、ハンバーグにおすすめです。ハンバーグで使うときは前日に冷蔵室に移して自然解凍しましょう。これだと使うときがとにかく楽チンです。
丸ごと冷凍する場合は、上下の端を切り落とし、さらに1cmほど十字に切り込みを入れます。そしてラップをし冷凍用保存袋に入れます。丸ごと冷凍玉ねぎは丸ごと頂きます。スープに丸ごと入れたり、丸ごとレンジ蒸しにしてオリーブオイルと塩をかけて食べると美味。丸ごと冷凍した玉ねぎは特に柔らかい食感になるので、それを活かして食べましょう。
保存用に味を濃いめに漬けた玉ねぎの賞味期限は2週間です。
野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。玉ねぎも例外ではありません。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。
おすすめの保存方法は酢漬けとオイル漬けです。
酢漬けにする場合、玉ねぎを薄くスライスしたら塩をかけてよくもみ、しんなりしたら水けを絞ります。密閉容器に入れて、酢150ml・塩小さじ1・てんさい糖大さじ1で作った漬けだれを注ぎます。玉ねぎは水にさらしてしまうと辛味成分と一緒に水溶性のビタミンまで流れてしまうので、そのまま漬け込みます。酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。そのまま食べてもよいですし、サラダや冷やっこのトッピングにしても◎。
オイル漬けする場合、薄くスライスした玉ねぎの水けをキッチンペーパーで拭き取り、密閉容器に入れて、100mlのオリーブオイルと小さじ1弱の塩で作る漬けだれを注ぎます。こちらはサラダやピザのトッピングにおすすめです。魚やお肉と合わせてカルパッチョにしても◎。ニンニクを入れるとワンランクアップの風味に。保存で使ったオリーブオイルは捨てずに使うことができます。
玉ねぎを乾燥させてから保存する場合の賞味期限は1ヶ月です。
通常の野菜は干すことで保存期間が伸びますが、玉ねぎには当てはまりません。しかし、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥玉ねぎはシャキシャキとした生の玉ねぎとは全く違う食感が楽しめます。きんぴらや味噌汁の具にピッタリです。
玉ねぎを乾燥させる方法は、天日干し、オーブン、レンジがあります。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。
玉ねぎは皮を剥き、薄くスライスし、キッチンペーパーで水けをとって、重ならないようにザルに並べます。2〜3日天日干しします。
天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法もあります。スライスした玉ねぎをクッキングシートをしいた天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆくり加熱します。乾燥が足りなければさらに加熱します。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単です。スライスした玉ねぎをキッチンペーパーをひいた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
切った玉ねぎや新玉ねぎ、調理した玉ねぎはどのくらい食べられるのでしょうか。ここでは玉ねぎの状態別に賞味期限をご紹介していきます。
切った玉ねぎの賞味期限は3日ほどです。
カット玉ねぎは常温保存はできないので、通年冷蔵保存をします。ラップできっちり包み、ポリ袋に入れて口をしっかり締めます。
最初から半分だけ使って残りを保存したい場合は、皮付きのまま切りましょう。皮付きで保存した方が乾燥しづらくみずみずしさがキープできます。
薄切りやくし切りなど、スライスした玉ねぎは密閉容器や冷蔵用保存袋に入れ保存します。水にさらしたまま保存してしまうと玉ねぎの風味が落ちやすいため、水は入れずに保存しましょう。
ちなみに、玉ねぎに含まれる硫化アリルは冷えると発揮されなくなるので、涙が出にくくなるというメリットがあります。また、繊維を断つように切ると辛味成分が出てしまうので、涙は出やすいですが、甘味が増します。
新玉ねぎとは、収穫された玉ねぎを乾燥(貯蔵)せずすぐに出荷される玉ねぎのことを指します。美味しく食べられる時期は3月〜5月頃といわれています。
新玉ねぎの日持ちは1週間ほどです。
新玉ねぎは普通の玉ねぎよりも水分量が多く常温だと傷みやすいため冷蔵保存が必須です。薄皮を剥かず丸ごと冷蔵室で保存します。新玉ねぎを冷蔵保存する際は、一つずつキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて軽く口を締めます。キッチンペーパーで寒さから守ります。キッチンペーパーが湿ったら、取り替えるようにします。ポリ袋の口は完全に締めず、通気性を保つようにします。湿度が高い野菜室は避け、冷蔵室で保存しましょう。
玉ねぎを使った料理の日持ちは最大で5日です。料理の種類によって日持ちする日数は異なります。
例えば、玉ねぎドレッシングの日持ちは3日、サラダは4日、煮物や炒め物は4〜5日程度が目安です。ただし、調理した玉ねぎはなるべく早く食べきることをおすすめします。
調理した玉ねぎ料理に粘り気があったり、酸っぱい臭いや味がする場合は、腐ってる可能性が高いので食べずに処分しましょう。
玉ねぎは長期保存が可能な野菜ですが、適切に保存しないと傷みが早くなります。玉ねぎの美味しさを長持ちさせるためのポイントをご紹介します。
玉ねぎは寒さに弱い野菜ではありません(むしろ高温に弱いのですがこれはどの野菜でも同じですね)が、湿度にとにかく弱いのが特徴です。
玉ねぎの貯蔵最適湿度は65〜70%で、これは野菜の中でもかなり低い方です。同じく常温保存できるじゃがいもの貯蔵最適湿度は85〜90%です。
そのため、湿度が高い冷蔵庫での保存に向かず、基本的に常温保存をします。湿度が低ければ低温でも保存が可能です。ただし、湿度が高い夏場は常温保存ができません。通気性さえ保てば保存性が高い常備野菜の代表格で、料理でも幅広く使えて大変便利です。
他の野菜でも同じですが玉ねぎも高温は苦手です。高い室温で保存していると、発芽や発根が進みます。玉ねぎの芽は食べられないことはありませんが、実の栄養が使われてしまい味が悪くなってしまうので注意しましょう。
当たり前ですが、購入する際に新鮮な玉ねぎを選べば、長く保存することができます。
表面の黄色い皮がしっかりと乾燥しツヤのあるもの
頭部が小さくぎゅっとつまっているもの
丸くて硬く重みがあるもの
玉ねぎは頭部から傷むので、しっかりしたものがおすすめです。新玉ねぎは水分量が多いのでカビが表面に付着していないかチェックしましょう。
複数の玉ねぎをネットやダンボールなどに保存していて、1個の玉ねぎにカビが生えているのを見つけた場合、その玉ねぎはすぐに取り除きましょう。
カビは、空気に舞って他の玉ねぎに移ってしまう可能性があります。野菜室はアルコールで拭き掃除をするなどしてカビ対策を行いましょう。
玉ねぎが腐っている場合、下記でご紹介するような状態になります。このようになった玉ねぎは腐っている可能性が高いので、食べずに廃棄しましょう。
玉ねぎは元々ツンとする強い香りが特徴的ですが、腐敗が進んでいる玉ねぎはさらに臭いが強くなります。ガスのような臭いや、卵が腐った時のような臭いがする場合は玉ねぎが腐っている可能性が高いので、食べずに廃棄する方がよいでしょう。
玉ねぎを切ると一部だけが茶色く変色していることがあります。この場合は玉ねぎが腐っているため、変色している部分をしっかりと取り除いてから食べるようにしましょう。変色の範囲が広い場合は、食べずに廃棄しましょう。
玉ねぎは本来固い野菜ですが、腐敗が進むと実がブヨブヨと柔らかくなってしまいます。玉ねぎは上部の中心部から傷み始めることが多いため、手で軽く触ってみて柔らかさを感じたら腐っている可能性が高いです。
玉ねぎを切ってみて一部のみがブヨブヨと柔らかくなっている場合は、その部分を取り除けば食べることができます。
玉ねぎ全体が柔らかく凹むような玉ねぎを食べるのは避けましょう。
玉ねぎから茶色い汁が出ている場合、かなり腐敗が進んでいますので、食べずに廃棄しましょう。
白い汁が出る場合は腐っているわけではありませんので、食べることが可能です。
玉ねぎを切ったら、実が乾燥してスカスカになっていることがあります。この場合は腐っているというわけではありませんが、水分量がかなり減っていて食感や味が劣っていますので、食べずに廃棄する方がよいでしょう。
玉ねぎが腐っている場合は見た目や臭いなどで気づくことがほとんどです。腐っていることに気づかずに万が一食べてしまった場合、酸味を感じることが多いようです。
味が少しでも変だなと思ったときは、それ以上食べるのをやめて処分するようにしましょう。
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