苦味あるピーマンは、子供から大人まで苦手だと感じる人は非常に多いです。本記事では、ピーマンが嫌いな方におすすめの対処法や代用品などを紹介します。
ピーマンはお子様をはじめ大人まで嫌い・苦手という方は非常に多いです。ピーマンが嫌いと感じる原因の多くは下記の3点です。
ピーマンが嫌いな理由としてもっとも多くあげられるのが、苦味です。苦味がある野菜は沢山ありますが、特に強い苦味を感じやすいのがピーマンです。
ピーマンの苦味となっているのは「ピラジン」と「クエルシトリン」です。どちらも身体に良い成分なのですが、人間は本能的に「苦味=毒がある」と判断するので「美味しくない」「食べたくない」と敬遠されることが多いです。特に小さなお子様の味覚は大人よりも優れているため、大人よりも強い苦味を感じます。
ピーマンには独特の青臭さがあります。ピーマンに限らず野菜にはそれぞれ特有の香気成分をもっており、様々な成分が混ざりあって独特の臭いを感じさせます。この青臭さが苦手という方も非常に多いです。
ピーマンの香気成分はピラジンです。苦味となっているピラジンは実は青臭さの元になっている香気成分で、ピラジンの青臭さとクエルシトリンが合わさってピーマンの独特の苦味になっているといわれています。
ピーマンの緑色で表面がツヤツヤしている感じが虫っぽくて気持ち悪いと感じる方もいるようです。見た目が受け付けないと、口に入れる気にもなりませんし、味も美味しくないと感じてしまいがちです。
例えば、トマトのように「野菜」というよりは「果物」のような見た目をしている野菜は食べられるというお子様も多いですよね。見た目も野菜の好き嫌いに大きく影響していることがあります。
ピーマンが嫌いな方でも食べやすくなる対処法を紹介します。
ピーマンはへた・種・わたも全て食べることができます。しかし、種・わたには苦味となるピラジンやクエルシトリンが皮(実)よりも多く含まれているので、苦味が苦手な方は種とわたはとったほうが食べやすくなります。
ピーマンの種・わたの取り方は様々あります。その一つが、ピーマンを半分にカットしてから手で取る方法です。その他のピーマンの種・わたの取り方についてはこちらの記事で紹介しているので参考にしてください。
ピーマンの苦味成分は細胞の中に含まれています。そのため、カットして細胞が壊れることで苦味を強く感じるようになります。
苦味を抑えたい場合は、繊維に沿って縦にカットしましょう。繊維に沿ってカットすることで苦味が弱くなります。反対に苦味が好きな方は、繊維を断ち切るように横にカットすると良いでしょう。
カットせずに丸ごと使っても繊維が壊れないので苦味を感じにくいです。ヘタ・種・わたも全て食べることができるので丸ごと調理することもできますが、苦味を軽減したい場合はやはり種・わたは取った方が良いです。
ヘタをカットして種・わたを取ったら、中にひき肉を入れて肉詰めなどにすると良いでしょう。
苦味成分であるピラジンは水溶性の成分です。そのため、カットした後に水にさらしておくことで苦味を軽減することができます。このとき、塩水にするとピーマンの緑色の色素である「クロロフィル」の分解を抑えるため、加熱調理しても色が綺麗になります。
例えば、ナポリタンの具材にする場合など横にカットして使いたいときは、繊維を断ち切っているぶん苦味を感じやすいので水にさらしてから使うと良いです。
ただし、ピーマンにはビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素も多く含まれています。水にさらすことでこれらの栄養素も流出してしまいます。栄養素の流出を最小限に抑えるためにも、長くさらしすぎないようにしましょう。
ピーマンを冷凍するのも一つの手です。ピーマンを冷凍すると、解凍した時に水分と一緒に苦味成分も出てくるので、苦味を軽減することができます。
ただし、冷凍することでピーマンの水分が出てしまったり、繊維が壊れてしまうことが原因で食感や味が損なわれてしまうことがあります。正しく冷凍すればある程度防ぐことはできますが、食感や味が悪くなってしまうのを避けたい方は別の方法をおすすめします。
ピーマンの見た目が苦手な場合は、細かくカットして他の食材に混ぜて食べるなどの工夫をするのが良いです。細かくカットしてわからないようにする方法は、野菜嫌いを克服するためによく使われます。
しかし、上述したようにピーマンは繊維を断ってカットしてしまうと苦味がでます。細かくカットすることで逆に苦味が強く出て食べにくく感じることもあります。そのため、細かくカットして使う場合は水にひたしてから使うか、濃いめの味付けにすると良いでしょう。
苦味成分となるピラジンとクエルシトリンは、油に溶ける性質があります。そのため、油通しすることで苦味を軽減することができます。
油通しとは野菜などの具材をさっと油にくぐらせる下処理方法で、中華料理などでよく使われます。例えば酢豚を作るときに野菜を素揚げする工程があるのは、油通しをするためです。
油通しすることで苦味が軽減される他、ピーマンの表面がコーティングされるので色が悪くなってしまうのを防ぐこともできます。
青臭さや苦味が気になる方は、トマトソースやケチャップを使ったり、スパイスやマヨネーズを使うなど濃いめの味付けをするのがおすすめです。
濃いめの味付けにすることでマスキング効果が期待できます。厳密には青臭さや苦味の成分が消えるわけではありませんが、濃いめの味付けにすることでマスキングされて気になりにくくなります。
ピーマンが嫌いでどうしても食べられない場合は、他の野菜で代用するのも一つの手です。ピーマンの代用におすすめの野菜を紹介します。
カラーピーマンと呼ばれる赤や黄色のピーマンをご存知でしょうか。カラーピーマンは熟した状態で収穫されたピーマンです。カラーピーマンは青臭さや苦味が少なく食べやすいです。
私達が普段食べているピーマンは花が咲いてから15日~20日程の未熟なもので、熟していくと赤くなります。これは未熟の緑色のトマトが熟すと赤くなるのと同じです。熟すにつれて赤色の色素が多くなるので、黄色→オレンジ→赤と色が変わっていきます。
苦味成分は植物が害虫などから身を守るために生成されるといわれています。熟していくと反対に苦味成分は減っていくため、赤くなったピーマンは緑色のピーマンと比較して青臭さや苦味が軽減されます。
パプリカはピーマンとよく似ているので、ピーマンの代用におすすめです。
パプリカはピーマンと同じく唐辛子の仲間で、ピーマンよりも大きく肉厚の大型種です。パプリカはピーマンとは異なり熟した状態で収穫されているため、青臭さや苦味が少なく甘みがあります。そのため、ピーマンが苦手でもパプリカなら食べられるという方は多くいます。
色合いも鮮やかなので料理の彩りにもなります。
ししとうは、ピーマンとよく似た食感がある野菜です。ピーマンと比較して苦味や青臭さがないですし、大きさもコンパクトなので食べやすいです。
ピーマンの代用として炒め物や揚げ物、煮物と幅広く使うことができます。
アスパラガスもおすすめです。アスパラガスもピーマンと同様に様々な料理に幅広く使うことができます。苦味も少ないので、苦味が苦手な方でも食べやすいでしょう。
ただし、アスパラガスは青臭さを感じやすいです。アスパラガスの青臭さは加熱することで軽減されるので、炒めものをするときの代用におすすめです。
ピーマンとは異なるシャキシャキとした食感で食べごたえも出ます。
最後に、ピーマンが嫌いな方でも食べやすいおすすめのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
ツナで作る王道の無限ピーマンです。しっかり炒めればピーマン独特の臭みが薄れ、ピーマンが苦手な方や子供でも美味しくいただけます。
ツナは脂質とたんぱく質が豊富です。ビタミン・ミネラル類ではビタミンKとナイアシンの成分が比較的多いです。
ナイアシンはビタミンB群エネルギーの代謝に関与するビタミンです。 ピーマンはわた・種ごと使うことで時短になり、栄養も無駄なく摂れます。
基本の無限ピーマンのレシピはこちら
ピーマンは丸ごとでもくたくたに煮ることでたくさん食べられます。たくさん食べられるというのは、その分栄養が摂れるので、栄養学的にとても重要です。
このレシピでは、てんさい糖を使いまろやかに仕上げています。てんさい糖にはカリウムやカルシウムなどのミネラル類の他、てんさい由来の天然のオリゴ糖が含まれています。また、カロリーもGI値(食後の血糖値の上がりやすさを示す数値)も白砂糖よりも低くおすすめです。
ピーマンを丸ごと使うときは、破裂を防ぐために、手でつぶして穴をあけるようにしましょう。
丸ごとピーマンのくたくた煮のレシピはこちら
どんな野菜も揚げると甘みが増しておいしくいただけます。ピーマンも例外ではありません。ピーマンの苦味が苦手な人でも楽しめる一品です。
このレシピでは米粉を使っています。米粉で揚げるとサクッとした食感に仕上がります。
揚げている最中は触らないようにしましょう。
ピーマンのかき挙げのレシピはこちら
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