電子レンジで加熱したじゃがいもが黒く変色してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。本記事では、レンジで加熱したじゃがいもが黒く変色してしまう原因や、黒く変色するのを防ぐ方法を紹介します。
じゃがいもを電子レンジで加熱したときに黒く変色してしまう原因は下記の通りです。
じゃがいもを電子レンジで加熱したときに、じゃがいもの内部が黒くなってしまう原因としては、まず「水煮黒変」が挙げられます。
これは、フェノール化合物と鉄が結合することにより起こる現象です。じゃがいもにフェノール化合物と鉄分が多く含まれている場合に起こる現象で、加熱することでこれらの成分が結びつき黒く変色します。
ちなみに、水煮黒変は鍋を使って茹でたときにも起こる現象で、調理器具などから溶け出した鉄も、水煮黒変に加担していることもあります。
じゃがいもをレンジで加熱して黒く変色する原因は、水煮黒変だけではありません。
じゃがいもが空気中の酸素に触れることによって「チロシナーゼ」と呼ばれる酵素が働き、じゃがいもに含まれているアミノ酸「チロシン」がメラニンに変わることで黒っぽく変色したことが原因であることもあります。
この現象はじゃがいもが空気中の酸素に触れることが原因であり、電子レンジで加熱することが直接的な原因になっているわけではありません。
じゃがいもなどの水分量が少ない野菜は、電子レンジで加熱すると一気に水分が蒸発してしまい、パサパサになってしまったり焦げて黒く変色してしまうこともあります。
電子レンジはマイクロ波が食材がもつ水分子が熱を持つように働きかけることで食材を温めます。そのため、じゃがいものように水分量の少ない食材は水分が多く含まれている食材と比較して温まりにくく、長時間加熱してしまいがちです。しかし、長時間加熱するとどんどん水分が蒸発してしまうため、焦げる原因となってしまいます。
電子レンジで加熱したじゃがいもが黒く変色していたら、びっくりしてしまいますよね。電子レンジで加熱して黒く変色してしまったじゃがいもを見て、食べられるのか不安に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
上記で紹介したように、電子レンジで加熱したじゃがいもが黒く変色してしまうのは、腐敗が原因ではありません。そのため、食べても問題ありません。
特にメラニンは人間でいうとシミの原因として知られているので、身体に悪いものなのでは?と心配になる方も多いと思いますが、食べても人体に害はないので大丈夫です。
焦げてしまった場合も、苦味は出てしまいますが、一部のみが焦げてしまっているぐらいであれば問題ありません。
電子レンジで加熱して黒く変色してしまったじゃがいもは、食べることができるとは言っても見た目がよくありません。特に焦げてしまっている場合は苦味が出てしまいますし、気になる場合は変色してしまった部分をカットして使うと良いでしょう。
あまりに全体的に変色していて見た目が悪いという場合は、マッシュしてコロッケにするなど見た目が気にならないような料理に使うのも一つの手です。
電子レンジで加熱したじゃがいもが黒くなってしまうのを防ぐ方法を紹介します。
水煮黒変は上述したように、じゃがいものジフェノールと鉄分が加熱によって結合して起こる現象ですが、じゃがいもを見ただけではジフェノールと鉄分の含有量はわからないため、水煮黒変をしないじゃがいもを選ぶということはできません。
そこで、水煮黒変による変色が心配な場合は、水や酢水にさらしてから加熱することをおすすめします。水や酢水にさらしてから加熱することで水煮黒変による変色を抑えられると言われています。
また、チロシンをメラニンに変える酵素、チロシナーゼも水溶性の成分であるため、水や酢水にさらしてから加熱することで変色を防ぐ効果が期待できます。特に皮を剥いてカットしてから加熱する場合は水や酢水にさらしてから加熱すると安心です。
ただし、水や酢水にさらすことでビタミンCなどその他の水溶性の栄養素も流出してしまいます。長時間つけすぎないように注意しましょう。
皮を剥いたり、カットした状態で電子レンジで加熱すると、空気中の酸素に実が触れることになるため、チロシナーゼが働き変色しやすいです。
そのため、皮を剥かずに丸ごと加熱するのも変色を防ぐ一つの手です。実際に電子レンジで加熱したじゃがいもが黒く変色してしまった経験がある人の多くが皮を剥きカットした状態で加熱しています。
皮を剥いてじゃがいもを使いたい場合も、皮ごと電子レンジで加熱することで手でするんと簡単に剥けるようになるので、変色が心配な方は皮を剥かず丸ごと加熱するのが良いでしょう。
じゃがいもを料理に合わせてカットしてから加熱する場合は、大きさを均等にしましょう。大きさにばらつきがあると、加熱ムラができてしまいやすく、一部が焦げてしまうことがあります。
また、加熱ムラで固い部分があることで、加熱時間を長くしてしまうのも焦げて黒く変色する原因となります。加熱ムラを防ぎ美味しく仕上げるためにも、大きさは均等になるようにカットすることが大切です。
加熱のしすぎは焦げてしまうなど、失敗してしまう原因になるので注意しましょう。
加熱時間の目安は、じゃがいも1個(皮つき、約150g)につき600Wで3分程度です。竹串などを刺してみて硬いようであれば20秒ずつ追加で加熱していき、竹串などがすっと通るようになれば加熱完了です。
2個加熱する場合の加熱時間は5〜6分を目安にし、3分経過した時点で一度裏返し1個のときと同様に様子を見ながら追加で加熱していきます。
500Wなら、じゃがいも1個(皮つき、約150g)3分半〜6分を目安に様子を見ながら火が通るまで追加で加熱していきます。
じゃがいもの大きさや電子レンジのワット数、皮付きか剥いた状態か、丸ごとかカットしているかなど、条件によって若干ではありますが加熱時間が変わってくるので、はじめから長めに加熱せず短めに加熱して、少しずつ様子を見ながら追加で加熱していくのが良いです。
レンジで加熱したじゃがいもを黒く変色させたくない場合は、丸ごと加熱するのがおすすめです。水煮黒変による変色は起こってしまうかもしれませんが、空気中の酸素に触れて変色してしまうことは防ぐことができます。
まず、じゃがいもを綺麗に洗います。上述したようにレンジで加熱したら、皮は簡単に剥けるので、先に剥く必要はありませんが、泥汚れなどが残っていると加熱をした際に土臭くなってしまいます。
あまり汚れていない場合は軽く水洗いするだけで大丈夫です。土汚れがひどい場合は流水にさらしながらたわしや硬めのスポンジでこすると綺麗に落とすことができます。
じゃがいもを綺麗に洗い、芽があれば取り除きましょう。じゃがいもの芽にはソラニンやチャコニンといった天然毒素が含まれており、そのまま食べてしまうと中毒症状を起こす可能性があります。
切り込みは入れなくても大丈夫ですが、じゃがいもをレンジで加熱することで爆発するのが心配な方は、じゃがいもを洗ったら十字に切り込みを入れておきましょう。
十字に切り込みを入れておけば、加熱後皮を剥くのも簡単になるので時短になります。
じゃがいもを綺麗に洗い、芽を取って十字に切り込みを入れたら濡れた状態で1個ずつラップに包みます。濡れた状態でラップに包むことで、ラップ内に水分を閉じ込めることができるので、じゃがいもの水分が蒸発してパサパサになったり焦げたりするのを防ぐことができます。
複数個のじゃがいもをまとめてラップに包んでしまうと、熱が均一に伝わらなくなってしまうのでNGです。必ず1個ずつ包み、加熱も1個ずつ行うのが良いです。
洗ったじゃがいもを、湿らしたキッチンペーパーで包んでからラップをしても◎
ラップに包んだら、加熱していきます。
加熱時間の目安は、上述したようにじゃがいも1個(皮つき、約150g)につき600Wで3分程度です。竹串などを刺してみて硬いようであれば20秒ずつ追加で加熱していき、竹串などがすっと通るようになったら完了です。
加熱のしすぎは水分が蒸発してしまい固くなったりパサパサになる原因になりますし、焦げたり爆発してしまうこともあるため様子を見ながら加熱時間を調節していくことが大切です。
じゃがいもをレンジで加熱したら、ラップをしたまま数分置いて粗熱をとります。このとき布巾などに包んでおくと余熱で加熱のムラが均一になりホクホクに仕上げることができます。
炒め物や煮物ならカットしてからレンジ加熱するのがおすすめです。丸ごとよりも温まりやすいので、固くなるのが心配な方はカットしてから加熱すると良いでしょう。
まずじゃがいもを洗い、芽を取り除き皮を剥いたら、料理に合わせてカットしていきます。切ってからレンジで加熱するじゃがいもは、ジャーマンポテトなどの炒めものや肉じゃがなどの料理に向いています。
肉じゃがなどの煮物にする場合は大きめに切っても良いですし、炒めものにする場合などは小さめの角切りにしても良いです。
上述したように、大きさは均等になるようにしましょう。大きさにバラつきがあると加熱ムラができてしまいます。
変色するのが心配な方は、カットしたら水や酢水にさらしましょう。
酢水にさらす場合は、じゃがいもが浸かるくらい水を入れたボウルに酢小さじ1杯程度の割合で酢水を作ります。切ったじゃがいもを10分程度つけるだけでOKです。
上述したように、長時間つけてしまうと水溶性の栄養素がどんどん流出してしまうので注意してください。
じゃがいもの皮を剥いて料理に合わせてカットしたら、ボウルに入れて水を小さじ1程度ふりかけて、ふわっとラップをかけて電子レンジで温めます。
平たいお皿に広げておいても良いですが、熱の通り方にムラがでやすく外側に置いたじゃがいもが固くなってしまうといったこともあるので、ボウルがおすすめです。
カットしたじゃがいもの場合、加熱時間の目安は1個(150g程度)につき600wで3分程度です。ボウルに入れる場合は2個分一緒に入れて6〜10分程度が目安となります。熱の通り方にムラがでてしまうため、2個以上は入れない方が良いです。
カットしてあるじゃがいもの場合も、切り口から水分が蒸発してしまいやすいため、加熱しすぎてしまわないように注意が必要です。丸ごと加熱するときと同様に、少しずつ様子を見ながら追加で加熱していきましょう。
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