ズッキーニの正しい保存方法についてご紹介します。ズッキーニは常温保存するのが基本ですが、長期間保存したい場合やカットしたズッキーニは冷蔵や冷凍、乾燥、漬物保存するのがおすすめです。この記事ではズッキーニの作り置きレシピも合わせてご紹介します。
ズッキーニは夏野菜で暖かい地域で育つ野菜ですので寒さに弱いです。冷やしすぎてしまうと低温障害を起こしやすくなります。低温障害とは、冷蔵保存に適さない野菜や果物を冷蔵保存した時に出る障害のことで、変色したり腐敗が進みます。
また、ズッキーニは冷やしすぎると食感が損なわれてしまうので、冷蔵で保存する場合は冷えすぎない野菜室で保存しましょう。
ズッキーニは水分を多く含む野菜です。乾燥が進むと水分が抜けて味が落ちてしまうので、保存する際は乾燥対策が必要です。
新聞紙やキッチンペーパー、ラップなどを使ってズッキーニを包み、さらに冷蔵用や冷凍用のポリ袋に入れて保存することで乾燥を防ぐことが可能です。
当たり前ですが、新鮮なズッキーニを選び購入した方が、保存したときも日持ちします。ズッキーニを選ぶ際の注目すべきポイントは下記です。
ヘタの切り口が変色しておらずみずみずしいもの
太さが均一である
大きさのわりにずっしりと重い
表面にツヤがある(つやつやしすぎているものは熟度不足なのでNG)
傷や変色がない
鮮やかな緑色(黄色ならムラのないもの)
下記の特徴のあるズッキーニは腐っている可能性が大です。食べずに捨てるようにしましょう。
カビが生えている
皮がやわらかくしなびている
全体的にやわらかくなっている
表面がヌルヌルしている
変色している
異臭がする
カットする時にネバつきや「す」がある
酸っぱい味がする
腐っているズッキーニの特徴については下記の記事で詳しく解説しています。
ズッキーニは常温保存も可能です。夏野菜は乾燥と寒さに弱いので新聞紙で一本丸ごと包んで、通気性のよいザルに入れて冷暗所(直射日光があたらず、室温が0℃〜15℃に保たれている場所)で保存しましょう。
常温保存の期間の目安は3〜4日程です。
夏は室内の気温が高くなりやすいので、冷房が効いた部屋で保存するようにしましょう。室温が高くなりすぎる場合は、常温ではなく冷蔵で保存するのがおすすめです。
ズッキーニを1週間ほどもたせたい場合や、カットしたズッキーニは冷蔵で保存しましょう。ズッキーニは乾燥しやすいため、ラップなどでしっかりと密閉します。
ズッキーニを冷蔵保存した場合の保存期間の目安は1週間です。
1週間程もたせたい場合は、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。一本丸ごと新聞紙やキッチンペーパーで包み、ラップまたはジッパー付きポリ袋に入れます。これで乾燥と冷えを防ぎます。
極度に乾燥に弱い葉物野菜は湿らしたキッチンペーパーで包むことがありますが、ズッキーニはそこまでする必要はありません。皮に水分を多く付着すると、かえって傷みが早くなる場合があるので注意しましょう。
容器などに入れて、立てて保存するとさらに長持ちします。野菜は育ったときと同じ状態で保存するのがよく、横にすると元の状態に戻ろうとして余計なエネルギーを消費し、味が悪くなります。
カットしたズッキーニは冷蔵保存が必須です。カットしたズッキーニは乾燥しやすく痛みやすいので、切り口の部分にぴったりとラップを密着させて包み、冷蔵用ポリ袋に入れ冷蔵庫の野菜室で保存します。
カットしたズッキーニは傷みやすいので2〜3日を目安に食べきるようにしましょう。
ズッキーニは冷凍保存することで常温や冷蔵保存よりも長く日持ちします。ズッキーニを冷凍保存した場合の保存期間は1ヶ月が目安です。
冷凍したズッキーニを加熱調理に使用すると、火の通りが早いので調理時間が短く済みます。また、冷凍したズッキーニの食感は生のズッキーニと変わらないので、冷凍しても美味しく食べることができます。
ズッキーニは丸ごと1本、生のまま冷凍保存が可。皮むきやカットなどの下処理が必要ないので、時間がない時でもすぐに冷凍できます。
ズッキーニを水洗いしてしっかりと水けを取り、ラップできっちり包みます。乾燥を防ぐためにヘタの部分もしっかりラップします。冷凍用ジッパー付きポリ袋に並べて入れ、冷凍庫で保存します。
丸ごと冷凍したズッキーニを解凍する際は、ポリ袋に入れたままのズッキーニをボウルに入れて30秒ほど流水解凍します。半解凍状態でお好みの大きさにし調理に使用します。
ズッキーニを事前にカットしておくと、使いたい時にすぐに調理できて便利です。
水洗いして水けを取ったズッキーニを、輪切り、角切り、くし形切りなどお好みの方法でカットし、冷凍用ポリ袋に入れます。この時、ズッキーニが重ならないように平らに並べることがポイントです。使いたい時に使いたい分だけを取りやすくなります。
カットして冷凍したズッキーニは凍ったまま調理に使用します。サラダなど加熱しない料理に使いたい場合は、自然解凍をしてから使いましょう。
冷凍保存には直接冷凍する(ダイレクトフリージング)という方法がありますが、家庭用冷凍庫では急速凍結(瞬間冷凍)ができないため、味や食感、色が悪くなることが多いです。特にズッキーニのように水分量の多い野菜はこの傾向が顕著です。緩慢冷凍(徐々に冷凍すること)する過程で身の中に氷結晶ができ、開け閉めで冷凍庫内の温度が上がったときに、それが水蒸気となり身がスカスカになってしまいます。
そのため、ズッキーニを冷凍する際は1cmの厚さの輪切りにオリーブオイルでさっと炒めます。バットに取り出して粗熱を取ったら、重ならないようにジッパー付きポリ袋に入れて冷凍しましょう。加熱調理することで甘みが増し、食感が悪くなるのを防ぎます。
加熱調理することで失われる栄養素もあるので直接冷凍とどちらがよいか一概にはいえませんが、1ヶ月後に美味しくいただくには、調理した後に冷凍するのがよいでしょう。
冷凍したズッキーニは、解凍せず冷凍のまま調理するのが◎。解凍すると水分が出てベチャベチャになってしまいます。冷凍室から出して1分ほど常温で置いておくと、包丁で切れるくらいの硬さになります。
野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。ズッキーニも例外ではありません。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。ズッキーニの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。
密閉容器に薄切りにしたズッキーニを入れ、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれを、ズッキーニがひたひたになるくらいまで漬けます。
保存用なのでそのまま食べると味が濃いですが、サラダのトッピングにして他の野菜と一緒に食べると◎。
密閉容器に薄切りにしたズッキーニを入れ、酢150ml、塩小さじ1、てんさい糖大さじ1で作った漬けだれをひたひたになるように注ぎます。蓋をしっかり閉めて冷蔵庫の冷蔵室で保存します。一晩おいたら食べ頃になります。
酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。ズッキーニは生のままでも食べられるので、熱を加えずそのまま食べることができます。
ズッキーニは乾燥させて保存することもできます。一番よい乾燥方法は天日干し。野菜は干すことで保存期間が伸びるのはもちろんですが、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。
乾燥させたズッキーニは常温または冷蔵で約1ヶ月ほど保存することができます。
輪切りしたズッキーニをキッチンペーパーで水けをしっかり取り、ザルに並べ、2日ほど天日干しします。乾燥したズッキーニは密閉容器に入れ常温または冷蔵で保存します。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。
鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上にズッキーニを並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで乾燥させる方法です。耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上にズッキーニを並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
最後に、ズッキーニの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
夏野菜ズッキーニで作るナムルです。ごま油とすりごまの香りが食欲をそそります。ズッキーニを茹でて調味料と和えるだけの簡単レシピです。もう一品ほしいときにおすすめです。ズッキーニの大量消費にも活用できます。
こちらのレシピではにんにくを使用していますが、にんにくにはアリシンという栄養素が含まれており、食欲増進の効果があり、夏バテ防止に効果的と考えられています。
水けをしっかり切るのが調理のポイントです。
ズッキーニのナムルのレシピはこちら
生ズッキーニを使った副菜です。ズッキーニには生でおいしくいただけます!箸休めにおすすめのひと品です。
パプリカにもビタミンCやビタミンEなど栄養素が含まれます。ビタミンC・Eはどちらも抗酸化作用があり、老化防止などが期待できます。ズッキーニにもこれらの抗酸化ビタミンが含まれるので、一緒に食べることで効力がアップします。
大きめに切ることで、みずみずしいズッキーニとパプリカの食感が楽しめます。
ズッキーニとパプリカのピクルスのレシピはこちら
甘みのあるズッキーニとお肉が好相性。こっくり味噌味でごはんが進みます。
赤パプリカには、黄パプリカに含まれない、β-カロテン(ビタミンA)やカプサイシンが含まれます。β-カロテンには抗酸化作用があります。カプサイシンには発汗作用があります。
食材は大きめに切って食感を活かします。しっかり汁けをとばして炒め、仕上げましょう。
ズッキーニとパプリカのそぼろのレシピはこちら
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