小松菜は傷みやすい葉物野菜です。そのため、正しい方法で保存しないと、すぐに鮮度が落ちてしまいます。すぐに食べる場合でも冷蔵庫での保存を行い、1ヶ月程度保存したい場合は冷凍や乾燥保存がおすすめです。この記事では、小松菜の保存方法と保存期間を解説していきます。
小松菜の保存最適温度は0度、湿度は90〜95%といわれています。そのため、常温保存は適していません。
小松菜は収穫後の損耗が激しい野菜で、ほうれん草よりも傷みが早く、すぐに葉が黄色くなってしまいます。乾燥にも弱く、葉先からどんどん水分が蒸発して2〜3日でしなびてしまいます。また、小松菜を20度の環境で4日間常温保存した場合、葉身(ようしん、葉の主要部分)の1/3が消失してしまうともいわれています。常温保存することでビタミンCなどの栄養素も減ってしまいますので、すぐに食べる場合でも常温保存は避けるべきです。
根元を少し切って、水に4〜5分つけて吸収させると、元気がなかった葉っぱもピンとし、調理したときにみずみずしい風味に仕上がります。このように水につけることを「水揚げ」といいます。水揚げすることで泥や残留農薬などが取れるメリットもあります。ただし、長くつけすぎるとビタミンCやカリウムなど水溶性のビタミン・ミネラルが流れ出てしまうので、5分以上はつけないようにしましょう。
当たり前ですが、新鮮な小松菜を買った方が保存する際の日持ちがよくなります。新鮮な小松菜の特徴は下記のとおりです。
葉に厚みがあり、緑色が濃く、みずみずしいもの
茎が短く太くピンとしたもの
根元の株が大きく張り出して、太いもの
葉脈がきれいに入っている
葉が黄色くなってしまっているものは避けましょう。また、茎が長いものは育ちすぎている可能性が高いので注意です。葉が大きいものは味が濃く、小ぶりなものは柔らかい特徴があります。
小松菜は傷みが早い野菜なので正しく保存しても夏場などは腐ってしまうことがあります。下記の特徴がある小松菜は腐っている可能性がありますので、食べずに捨てるようにしましょう。
白カビが生えている
葉がしおれている
葉にぬめりがある
酸っぱい臭いがする
酸っぱい味がする
すぐに食べる場合は冷蔵保存がおすすめです。冷蔵した小松菜は1週間ほど日持ちします。
水揚げ(上記参照)した小松菜の水けをキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取り、湿らせたキッチンペーパーで包んで根元を下にしてポリ袋に入れます。ポリ袋の口を軽く閉じ、グラスやペットボトル(口部分をカットしたもの)などに入れて立てて野菜室へ。冷蔵庫のドアポケットに立てるのもおすすめです。横にした状態で保存すると、ストレスがかかり鮮度が落ちやすくなります。また、茎や葉の重さにより傷みやすくなってしまいます。
水につけたままの状態で冷蔵保存をすると、水溶性成分が流れ出てしまうのでNGです。
長く保存したいなら、冷凍保存がおすすめです。冷凍した小松菜は約1ヶ月ほど日持ちします。生のまま冷凍してもOKですし、茹でたり味をつけてから冷凍保存する方法もおすすめです。
小松菜は茹でてから冷凍するのが基本です。茹でてから冷凍すると、小松菜のシャキっとした食感が残りやすいです。
水揚げした小松菜をさっと塩ゆで(水1リットルに対して塩小さじ1が目安)し、冷水にさらします。水けを手でしっかり絞り、食べやすい大きさにカット。小分けにラップし冷凍用保存袋にまとめて入れます。金属トレイにのせることで急速冷凍ができます。
汁物などに使用する場合は、凍ったままの状態で調理してOKです。おひたしに使う場合は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍し、水けを絞って使いましょう。解凍時にお湯や水に浸けて解凍してしまうと、水溶性の栄養素が流れてしまうのでおすすめしません。
小松菜は生のまま冷凍することもできます。ほうれん草とは異なりアクが少ないため、茹でずに食べることも可能です。冷凍することで細胞壁が壊れて食感がやわらかくなります。
水揚げした小松菜の水けをキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取り、食べやすい大きさにカットします。冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて密封し冷凍庫へ。
アク抜きの必要はないので、凍ったまま調理に使用するか、冷蔵庫で自然解凍してから使用しましょう。
調理をして味をつけてから冷凍すると、解凍後の調理時間が短く済みます。
水揚げした小松菜をさっと塩ゆでし、水けを取って食べやすい大きさにカットします。オリーブオイル大さじ1をフライパンに入れ加熱し、小松菜を加えて炒めます。塩こしょうで味をつけたら粗熱を取り、小分けにラップに包んで冷凍用保存袋に入れます。
調理してから冷凍した小松菜も、凍ったまま調理に使用するか、冷蔵庫で自然解凍してから使用しましょう。
小松菜は乾燥させることで保存期間が伸びる(常温・冷蔵に比べて)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥させた小松菜は密閉容器に入れて常温もしくは冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥させた小松菜はスープや味噌汁、おかゆの具材としてや、サラダや豆腐のトッピングとしておすすめです。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。水揚げした小松菜の水けをキッチンペーパーでよく拭き取ります。そのままざるに並べ、3日ほど天日干しにします。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。太陽が沈む夜は室内に移動させましょう。
小松菜はしょうゆや味噌などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。調味料が野菜に染み込み美味しくなり、ちょっとした副菜として、またサラダに添えたりして楽しめます。小松菜の漬け保存は、冷蔵で2週間ほど日持ちします。
醤油漬けにして保存する時も、予め水揚げをしてさっと塩ゆでし、冷水にとります。水けを絞って密閉容器に入れ、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1で作ったタレを入れてフタをし冷蔵庫で保存します。
そのまま食べると味が濃いため、炒め物にしたり、ご飯のお供にするのがおすすめです。
味噌漬けにする際も、水揚げしさっと塩ゆでをして冷水にとり水けをしっかり絞ります。保存容器や保存袋に小松菜を入れ、全体的に絡めるくらいの量の味噌ダレ(味噌:酒:みりん=4:1:1)を入れなじませ、フタをして冷蔵庫へ。一晩置くと食べごろになります。
保存用なのでそのまま食べると味が濃いですが、刻んでご飯にのせたり、チャーハンに加えると美味しくいただけます。
最後に小松菜の作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
白練りごまのクリーミーな味わいが小松菜によくからみ美味いです。
小松菜のごま和えのレシピはこちら
きのこと小松菜がたっぷり入ったあっさり味の煮浸しです。油揚げと作る煮びたしも美味しいですよ。
きのこと小松菜の煮びたしのレシピはこちら
β-カロテンたっぷりの小松菜を使った副菜。ツナでうまみとボリュームをプラスして。
小松菜とツナのあえもののレシピはこちら
アクが少ない小松菜は、ほうれん草と違い、下茹でいらず。とろみをつけて、しょうが汁を入れ、体が温まるひと品に。
小松菜のそぼろ煮のレシピはこちら
小松菜の風味と食感がアクセントです。煮込み時間が短いドライカレーは忙しい時に嬉しいレシピです。
小松菜ドライカレーのレシピはこちら
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