もやしは水分を多く含む野菜です。傷みが早いので購入後はすぐに食べきる必要があります。購入時のままだと水分で蒸れてしまい、さらに傷むのが早くなってしまいます。ポリ袋や保存容器で保存すると鮮度を保って保存することが可能です。また、もやしは冷凍でも保存することができます。この記事では、もやしの保存方法と保存期間を解説していきます。
もやしを保存する際のポイントは「温度」です。もやしは低温での保存を好む野菜です。そのため、一年を通して常温保存はNG。冷蔵庫でも温度が低めに設定されているチルド室(設定温度約0〜3℃)での保存がおすすめです。チルド室がない冷蔵庫では、冷蔵室(設定温度約0〜7℃)での保存を行いましょう。
また、常温保存してしまうと、3割のビタミンCが失われてしまうことも。チルド室での保存なら、9割のビタミンCをキープすることが可能です。もやしの栄養素を守るためにも常温保存は避けましょう。
出典:もやし生産者協会
もやしを購入したままの袋で保存するのは避けましょう。もやしは水分を多く含む(95%)野菜なので、袋に入れたままだと蒸れてすぐに傷んでしまいます。傷んでしまうと芽や根の部分が茶色く変色してしまいます。ぬめりが出て、臭いがきつくなります。
未開封であっても、包装のまま保存せず、ポリ袋や保存袋などに入れて保存するのがおすすめです。保存方法のやり方は、後ほど詳しくご紹介します。
食感を損ねる、料理の見栄えをよくしたいなどの理由で、ひげ根を取ってから調理する方は多いのではないでしょうか。しかし、もやしのひげ根を取ってしまうのはもったいない!もやしのひげ根には食物繊維が多く含まれています。ひげ根を取ってしまうことで、切り口からビタミンCが流れ出てしまうというデメリットも。できればひげ根もそのまま食べるのがおすすめです。
当たり前ですが、新鮮なもやしを購入する方が、より長く美味しく保存することができます。新鮮なもやしには下記のような特徴があります。
透明感があり色が白くて太い
ひげ根が変色しておらず短いもの
長さが短め
ピンとしていて弾力がある
袋に水が溜まっていない
ひげ根が濃い茶色に変色していたり、ひげ根が長すぎるもやしは避けましょう。
もやしをすぐに使う場合は冷蔵保存がおすすめです。生のまま保存する方法が一番手軽ですが、あまり日持ちはしないのですぐに食べる必要があります。加熱すれば保存期間が少し長くなります。
購入後、もやしを袋から取り出し、ポリ袋に入れます。軽く口を閉じてチルド室で保存します。開封して使いかけのもやしもポリ袋に入れて保存しましょう。
ポリ袋に入れて保存すれば、2〜3日ほど保存することが可能です。水洗いをしてから調理しましょう。
熱湯をかけてから冷蔵保存するという方法もあります。生のまま保存するともやしの水分が出やすいですが、加熱してから保存することで水分が出にくくなります。また、調理時間を短縮することもできます。
水洗いして水けを切ったもやしをザルに入れ、上から熱湯をまわしかけます。もやしが冷めたらキッチンペーパーで水けを切り、保存容器に入れます。蓋をしてチルド室で保存すれば、約1週間ほど保存することができます。
水や熱湯で茹でるという方法よりも、熱湯をかける方が、栄養素の流出を抑えることができます。熱湯を使用するので、やけどには十分注意してください。
水につけて冷蔵保存する方法が、冷蔵保存の中では一番長持ちします。水に浸ければ、シャキシャキ感を保って7〜10日ほど保存することが可能です。
保存容器にもやしを入れ、もやしがひたひたに浸かるくらいの水を入れ蓋をし冷蔵庫へ。チルド室では水が凍ってしまう可能性もあるので注意してください。水は2日おきに取り替えるようにしましょう。
長持ちはする一方で、もやしに含まれている水溶性のビタミンやカリウムなどが流出してしまうというデメリットも。もやしの栄養を効率よく摂取したい場合は、水に浸ける以外の方法で保存することをおすすめします。
冷蔵ではあまり日持ちしないもやしも、冷凍することで約1ヶ月ほど保存することができます。
生のもやしと比べると食感は落ちてしまいますが、味が染み込みやすくなりますので、炒め物やスープなどの加熱料理に使うのがおすすめです。冷凍後のもやしは、袋の上から軽くもむだけでほぐせるので、使いたい分だけ取り出すことが可能です。
もやしを水洗いし水けを切り、さらにキッチンペーパーを使って水分をしっかり取ります。水分が残っていると霜となってしまい味が悪くなってしまうためです。水けが取れたら、冷凍用保存袋になるべく平らになるように入れます。密封し冷凍庫へ。
冷蔵庫の急速冷凍機能を使うと、短時間で冷凍することができるのでおすすめです。急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にもやしが入った保存袋を置いて冷凍すると◎。
生のまま冷凍したもやしは、凍ったままスープや炒め物などに入れて調理することができます。解凍してしまうと、水っぽくなってしまうのでNG。
冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいます。ブランチングすることで変色しづらく、食感も悪くなりづらいというメリットがあります。
もやしをさっと水洗いします。ザルに入れて上から熱湯をまわしかけます。粗熱が取れたらキッチンペーパーを使って水けをしっかりと取り、冷凍用保存袋に入れ冷凍庫へ。こちらも急速冷凍機能もしくは金属トレイを使って冷凍すると◎。旨みがぎゅっと閉じ込められます。
冷凍する前に茹でてあるので、調理時間が短縮されるのも◎。
もやしは乾燥させてから保存することも可能です。乾燥したら密閉容器に入れ常温(または冷蔵)で保存します。乾燥させたもやしは密閉容器に入れ常温または冷蔵で約1ヶ月保存することができます。
乾燥させることで保存期間が伸びるのはもちろん(冷蔵と比べて)ですが、旨みが増す、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。もやしは水分を多く含むので、しっかりと乾燥させるのがポイントです。
乾燥もやしは、そのまま味噌汁やスープなどに入れたり、炒め物に使用するのもおすすめです。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。水洗いしたもやしの水けをしっかりと取り、なるべく重ならないようにザルに並べ、1〜2日ほど天日干しをします。途中上下を返すとしっかりと乾燥させることができます。完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。
鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上に水洗いして水けを取ったもやしを並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで乾燥させる方法です。耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上にもやしを並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
もやしは醤油や塩などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。調味料が野菜に染み込み美味しくなり、ちょっとした副菜として楽しめます。もやしの漬け保存は、冷蔵で1週間ほど日持ちします。
もやしを水洗いしザルに入れ、上から熱湯をかけます。もやしが冷めたらキッチンペーパーを使って水けを拭き取り、冷蔵用保存袋にもやしを入れます。そこに醤油:酒:みりん=1:1:1で作った漬けダレを入れ、全体にからめるように軽くもみます。もやしから水分が出るので、漬けダレの入れすぎには注意してください。その後、冷蔵庫で保存します。半日ほどで食べ頃になります。
ラー油やごま油などを一緒に加えて保存すると、一味違う醤油漬けもやしが楽しめます。
醤油漬けしたもやしは、サラダとして食べたり、肉や他の野菜などと合わせて炒め物にして食べると美味しくいただけます。
もやしを水洗いしザルに入れ、上から熱湯をかけます。もやしが冷めたらキッチンペーパーを使って水けを拭き取り、保存容器に入れます。塩(もやしの3〜5%の量)を振り、全体に馴染むように軽く混ぜ合わせて蓋をし冷蔵庫へ。
もやしの量に対して15%の塩を使えば、数ヶ月ほど保存することが可能です。ただしそのまま食べるのは味が濃いので、食べる前に30分程度水に浸けて塩抜きを行ってから食べるようにしてください。
塩漬けしたもやしは、サラダや和え物、付け合わせにおすすめです。
最後にもやしの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きレシピの保存期間の目安は冷蔵で2〜3日です。もやしは傷みやすいので、できるだけ早く食べるようにしましょう。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
もやしとわかめの酢の物をご紹介します。さっぱりしたお酢の風味ともやしがよく合います。
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ささみで作るヘルシーナムル。にんにくが効いていて、ご飯が進みます。
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豆もやしで作るナムルをご紹介します。もやしを茹でて調味料と和えるだけの簡単レシピです。ごま油がアクセントです。きゅうりを合わせたナムルも美味しいですよ。
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もやしの簡単即席副菜です。作り置きにおすすめです。
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