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栄養を逃さないブロッコリーの茹で方。他の調理法でおすすめは?

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栄養を逃さないブロッコリーの茹で方。他の調理法でおすすめは?

ブロッコリーの茹で方(茹で時間)について解説します。栄養を逃さない方法や簡単&時短の方法も紹介します。

ブロッコリーに豊富な栄養素

ブロッコリーに含まれる主な栄養素

ブロッコリーは地中海沿岸原産の野生のキャベツを改良したものです。頭頂部のつぼみと茎を食べます。イタリアからヨーロッパ中に広まりました。日本へ導入されたのは明治時代で、本格的に栽培が始まったのは戦後です。

ブロッコリーは「栄養最強の野菜」といわれるほど様々な栄養素が豊富に含まれています。特に抗酸化作用が強いβ-カロテンとビタミンCが豊富です。

カリウム

ブロッコリーには100gあたり460mgのカリウムが含まれています。

カリウムは健康維持に欠かせない重要なミネラルの一種です。98%が細胞内液に存在し、心臓や筋肉の機能調節や酵素反応の調節に関与します。また、カリウムはナトリウムの再吸収を抑制し排泄を促進するため、血圧を正常に保つ効果も期待できます。

カリウムは水に溶けやすく、茹でるとブロッコリー内のカリウムが失われてしまいます。

ビタミンC

ブロッコリーには100gあたり140mgのビタミンCが含まれています。

ブロッコリーはビタミンCがとても豊富です。なんとレモンよりも豊富に含まれています。つぼみよりも茎の部分が豊富なので、なるべく使うようにしましょう。

ビタミンCはコラーゲン合成に必要な栄養素であり、肌や血管、筋肉、骨などの健康に重要です。また、メラニン色素の生成を抑え、美肌づくりにも効果的です。抗酸化力も高く、細胞の老化や生活習慣病の予防に役立ちます。免疫力の向上やストレス対策にも効果があります。人間は合成できないため、食品から摂取する必要があります。吸収率は一定量を超えると低下するため、1日100〜200mg程度が適切です。喫煙者は摂取量を増やすべきです。

ビタミンCも水溶性の栄養素ですので、ブロッコリーを茹でることによってビタミンCが溶出してしまいます。

β-カロテン(ビタミンA)

ブロッコリーには100gあたり900μgのβ-カロテン(ビタミンA)が含まれています。

β-カロテンはビタミンAに変換される成分で、抗酸化作用があります。活性酸素を除去し、老化を防ぎます。活性酸素はストレスや紫外線、不規則な生活習慣、喫煙によって増えます。

ビタミンAは皮膚や目、口、喉、内臓の粘膜や細胞の代謝を促進し、視力を保つ役割もあります。感染症予防や免疫力の向上に効果的です。また、美肌効果もあり、皮膚の健康維持や新陳代謝の促進に寄与します。乾燥肌やニキビ肌の改善にも役立つと言われています。

β−カロテン(ビタミンA)は脂溶性なので、茹でてもほとんど変動がありません。

葉酸

ブロッコリーには100gあたり220μgの葉酸が含まれています。

葉酸はビタミンB群の一種で、ほうれん草の葉に豊富に含まれています。赤血球の生成に必要な栄養素であり、「造血ビタミン」とも呼ばれます。赤血球は約4ヶ月で生まれ変わり、常に新しい赤血球が生成されています。

また、葉酸はタンパク質や核酸の合成を助け、細胞の新生や増殖に関与しています。特に妊婦にとっては重要で、葉酸の適切な摂取は胎児の発達異常を予防する効果があります。

葉酸は水溶性の栄養素ですので、カリウムやビタミンCと同様、茹でることで含有量が減少してしまいます。また葉酸は熱は光にも弱い性質を持っています。

ビタミンK

ブロッコリーには100gあたり210μgのビタミンKが含まれています。

ビタミンKは血液凝固を促し、出血を止める役割を果たします。月経時の出血量を軽減する効果もあります。また、血液の正常な流れを保つためにも凝固を抑制します。

さらに、ビタミンKはカルシウムの放出を抑え、骨にカルシウムが沈着するのを助けます。カルシウムの合成に必要なたんぱく質の生成を促し、腸からのカルシウム吸収を助けます。ビタミンDとともに、健康な歯や骨の形成に重要です。

年齢や女性ホルモンの減少、ダイエットなどにより骨密度は低下します。骨粗しょう症のリスクを減らすため、ビタミンKとビタミンDを摂りながらカルシウムの吸収をサポートし、骨密度を維持することが重要です。特に女性にとっては注意が必要です。

ビタミンKはβ−カロテン(ビタミンA)と同様に脂溶性の栄養素ですので、茹でても含有量に大きな変化はありません。

栄養を逃さないブロッコリーの茹で方のポイント

水溶性の栄養素を豊富に含むブロッコリーなので、茹で方には工夫が必要です。ブロッコリーの栄養素を逃さないためのポイントをご紹介します。

大きめに切る

ブロッコリーを大きめにカットする

ブロッコリーを茹でる際は、なるべく大きめにカットするのがポイントです。大きめに切ることで栄養素の流出を抑えることが可能です。切り口が多いほど栄養素が流れやすくなりますので、細かく切らず、大きめの房に分けて洗うようにしましょう。 また、加熱の際に熱の通りが均一になるように、なるべく同じ大きさになるように切り分けるのもポイントです。大きさが異なる場合、加熱ムラができ食感や味が変わってしまいます。


ブロッコリーを丸ごと茹でることも可能ですが、房と芯で硬さが違うため火の通りにばらつきが出てしまうので、おすすめしません。

茹で時間を短くする

ブロッコリーの栄養素を守るためには、茹で時間を短くすることも重要になります。

水溶性の栄養素は、長時間茹でるほど溶出してしまいます。茹で時間の目安はブロッコリー1房に対して2〜3分程度が目安です。

余熱でも火が通るため、完全に柔らかくなるまで茹でる必要はありません。栄養価を損なわずに、美味しく食べるために茹で時間に注意しましょう。

蒸し器やレンジがベター

ブロッコリーの栄養素を守ることを第一に考えると、茹でるよりもせいろで蒸したり電子レンジで加熱することをおすすめします。

蒸し器(せいろ)や電子レンジでの加熱は、ブロッコリーが水に触れるのを最小限に抑えることができるため、水溶性の栄養素の損失を抑えることが可能です。また、必要な湯量も少ないため、湯を沸かす手間も省け、手軽に加熱できます。

栄養価を守りながら簡単に調理したい場合は、せいろや電子レンジを活用しましょう。せいろや電子レンジでの加熱方法は、この記事の後半で詳しく解説します。

洗う時間も短くする

ブロッコリーの栄養素を守るためには短時間で洗う必要がある

ブロッコリーの水溶性の栄養素を守るためには、洗い時間を短くすることが重要です。

水溶性の栄養素は水に溶けやすく、長時間水につけるほど失われる量も増えます。ブロッコリーは形状的に汚れや虫が付きやすい野菜なので、短い時間でも徹底的に洗う必要があります。栄養価を最大限に活かすため、迅速かつ効果的な洗浄が求められます。

ブロッコリーの洗浄におすすめの野菜用洗浄パウダー


残留農薬やワックス、汚れなどを効率良く落とすのにおすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。 ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水にブロッコリーを5分~10分漬けておくと水溶液が次第に濁ってきたり薬品が浮いてきたりします。目にみえて残留農薬が落ちていることがわかるので流水で洗い流したりするよりも安心できます。

ブロッコリーの茹で方

ブロッコリーを切る

ブロッコリーは特殊な形をしているので、きれいに切り分けるには少しコツが必要です。ブロッコリーの茎も食べることができますので、捨てずに房と一緒に茹でましょう。

ブロッコリーを小房に分けるときはブロッコリーを回しながら切るとよい

茎の最下部は固く、食べることができないため切り落として捨てましょう。房の付け根部分から茎を切り離します。この時、包丁を入れる位置が上すぎると房がバラバラになってしまうので、房が繋がっているギリギリのあたりで切るようにしましょう。

次に、小房に分けるため、包丁を入れていきます。外側の小房から切り離していきます。ブロッコリーを回しながら切るといいでしょう。

ブロッコリーを小房に分ける時はブロッコリーの中心部分に切り込みを入れる

外側の小房をすべて切り離し、中央部分の房が残ったら、もう一度茎を切り落とします。この時も房がバラバラにならない位置に包丁を入れましょう。

ブロッコリーの中心部分を小房に分けていきます。このとき、包丁は茎の部分に軽く切れ目を入れるだけにしましょう。切れ目を入れた部分から指で割いていきます。こうすることで先のつぼみの部分がバラバラにならずに分けることができます。

すべての小房がだいたい均一になるように分けましょう。

切り落とした芯の外側は固いので切り落とす

切り落とした茎の部分も加熱しやすい大きさに切っていきます。まずは茎の表面の部分を切り落としましょう。この部分は硬く食べられません。芯の白い部分を残します。

ブロッコリーを芯を茹でる際は7mmの拍子切りにする

外側を切り落とせたら、拍子切りや輪切りにします。

ブロッコリーを洗う

小房に分けたブロッコリーを水でしっかりと洗う

ブロッコリーは切る前に洗ってもよいのですが、房の中をしっかり洗うために切った後にボウルに入れて洗うのがおすすめです。洗わずに茹でるとゴミや虫が浮いてくることがあるので注意しましょう。

冷水だとブロッコリーが弾いてしまうので、40度前後のぬるま湯で洗うのがポイントです。上述したように、ブロッコリーの栄養を逃さないためには短時間でしっかり洗うことが重要になります。

水2Lに塩大さじ1で2分茹でる

ブロッコリーを鍋で茹でる際は水を沸騰させ塩を加える

ブロッコリー一房(約400g)に対して、水2Lの湯を沸かします。湯が沸騰したら塩大さじ1を加えます。しっかり塩味つけるなら塩は大さじ1強がおすすめです。

沸騰した湯に小房に分けたブロッコリーと芯を一緒に入れる

茎と小房を同時に入れ、約2分間茹でます。

ブロッコリーを茹でる際は菜箸で混ぜて火の通りを均一にする

ブロッコリーに均一に火を通すために途中菜箸で混ぜましょう。

ザルで自然に冷ます(水に落とさない)

ブロッコリーが茹で上がったらザルにあげて冷ます

茹で上がったブロッコリーはザルに上げて自然に冷ますようにしましょう。水に落とさないに注意しましょう。

野菜によっては色止めしたり、シワができないように水にさらしますが、ブロッコリーは小房に水分が入ってしまい、ベチャベチャと水っぽい仕上がりになってしまうためです。可能ならば、カップの上などにザルを置き通気性をよくしたり、うちわであおぐのもおすすめです。

ただし、シャキシャキとした歯ごたえを大切にしたいときは、氷水に短時間だけ浸けることで余熱がまわりすぎることを防ぐ方法もあります。その場合は、キッチンペーパーでしっかり水けをとるのが必須です。

ブロッコリーの栄養を逃さない他の調理法

湯で茹でる以外で、ブロッコリーの栄養素を逃がしにくい調理法をご紹介します。

せいろで蒸す

ブロッコリーをせいろで蒸す

ブロッコリーをせいろ(蒸し器)で蒸すと、栄養をキープしやすいです。

深めの鍋またはフライパンに2cm〜5cm程水を入れて、加熱しお湯を沸かします。お湯が沸いて蒸気が出てきたら、ブロッコリーを乗せたせいろを鍋に乗せ、蓋をしてお好みの固さになるまで中火で3〜5分ほど蒸します。

蒸し時間はブロッコリーの量や大きさ、火加減などによって異なりますので、途中で竹串を刺して固さを確認しながら蒸しましょう。余熱でも火が通りますので、完全に柔らかくなるまで蒸す必要はありません。蒸し終わったら火を消して余熱で火を通して完成です。 水蒸気は大変熱いので、やけどしないように十分気をつけながら行ってください。

フライパンで蒸し焼き

ブロッコリーをフライパンで茹でる際は、小房に分けたブロッコリーと水を入れて蓋をして中火で3〜4分加熱する

ブロッコリーをフライパンで蒸し焼きにする方法もおすすめです。フライパンにブロッコリーを並べ、塩をひとつまみふり、水100mlを入れて、蓋をします。中火で3〜4分したら、ザルに上げて、出来上がり。

筆者おすすめのブロッコリーの茹で方は、こちらのフライパンで蒸し茹でです!蒸し茹でだとふっくらした食感に仕上がります。鍋でたっぷり水を使うより時短で済みますし、栄養も逃げづらいというメリットがあります。

電子レンジで加熱

ブロッコリーを電子レンジで茹でる際は、耐熱皿にブロッコリーと水、塩を加え、ラップをして加熱する

耐熱皿に、切ったブロッコリー、水大さじ2、塩ひとつまみを入れ、ふわっとラップをし、600Wで3分加熱します。ラップをしたまま冷やすと水分が逃げづらいので、電子レンジから出したらラップを外して冷やしましょう。

一番お手軽な茹で方は電子レンジで加熱する方法です。ただし食感は、鍋やフライパンに劣り、パサパサとやや硬い仕上がりになってしまいます。

また、レンジでも丸ごとブロッコリーを加熱するのは避けましょう。

生食

ブロッコリーの栄養素を守るには、加熱せずに生のまま食べるのが◎。日本では加熱してから食べることが多いですが、ブロッコリー自体は生でも食べることができます

ブロッコリーを生で食べると、栄養素を逃さずしっかりと摂取できるメリットがあります。ブロッコリーに含まれているビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素は茹でることで流出してしまいます。また、栄養素の中には加熱することによって一部が破壊されてしまうものもあります。これはブロッコリー以外の野菜にもいえることで、基本的には生で食べるのが最もしっかりと栄養素を摂ることができる食べ方です。

生のブロッコリーはサラダや浅漬けにしたり、スムージに中に入れて食べるのがおすすめです。

茹でたブロッコリーを使ったレシピ

最後に茹でたブロッコリーを使ったレシピを紹介します。

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

ブロッコリーのさっぱりサラダ

ブロッコリーのさっぱりサラダ

茹でたブロッコリーの旨みと食感をシンプルに楽しめるサラダ。オメガ3がたっぷりで癖がないえごま油と、搾りたてレモン汁のさっぱり味でいただきます。

ブロッコリーのさっぱりサラダのレシピ

ブロッコリーのナムル

ブロッコリーのナムル

ごま油とにんにく、しょうゆの風味が食欲をそそる一品です。ご飯の副菜として、ぜひお試しください。

ブロッコリーのナムルのレシピ

ブロッコリーの明太白和え

ブロッコリーの明太白和え

定番の白和えを明太子味にアレンジ。ブロッコリーによくからみ美味。お酒のお供にもぜひ。

ブロッコリーの明太白和えのレシピ