人参は電子レンジを使って加熱すると時短になりますし、栄養素の流出も最小限に抑えることができます。本記事では人参をレンジで加熱する際のポイントや人参をレンジで加熱する方法などを解説します。
人参(1本分)を電子レンジで加熱する際の手順は以下の通りです。
【人参の加熱時間の目安】※人参1/2本あたり
・千切り、細切り、みじん切り・・・600Wで1〜2分
・乱切り、輪切り・・・600Wで3分
私達が食べているのは、人参の根です。土の中に埋まっている状態で育ち、土から掘り出して収穫しています。人参は、ごぼうや里芋などとは異なり一度洗って土や泥、ひげ根を落としてから出荷されていることが多いですが、土汚れが残っていることもあります。
土の中にはボツリヌス菌などの細菌が分布していることもありますし、洗うことは農薬を取り除くことにも繋がるためよく洗うことが大切です。
人参を洗ったら、料理に合わせてカットしていきます。人参の皮はそのまま食べることができますので、剥かなくてもOKです。代表的な切り方は輪切りや乱切り、千切り、細切り、みじん切りなどです。
上述したように加熱時間は人参の切り方や厚さによって異なるので、より短時間で済ませたい場合はあまり厚くしすぎないほうが良いです。
人参をカットしたら、耐熱皿の上に乗せます。できるだけ重ならないように並べると火が通りやすいです。
水大さじ1を加えます。水を加えることで、しっとりと柔らかく仕上げることができます。また、水分が蒸発して焦げたり発火してしまうのを防ぐことができます。
水を入れたら、ふんわりとラップをかけて加熱します。
加熱時間は、切り方や人参の量によって異なります。人参1/2本分を千切りや細切り、みじん切りなど細かくカットした場合は火が通りやすいので600Wで1〜2分、乱切りや輪切りなど厚めにカットした場合は600Wで3分を目安に加熱しましょう。
加熱後も余熱で火が通りますので、完全に中まで火を通す必要はありません。加熱のしすぎによって食感や味が悪くなってしまいますので、加熱時間が長くなりすぎないように注意しましょう。
鍋を使って茹でたり蒸す場合は、栄養素の流出を抑えるためにも丸ごと茹でると良いのですが、レンジを使う場合は丸ごとではやはり加熱ムラができやすいです。そのため、レンジで温める場合は基本的に料理に合わせてカットしてから加熱をすると良いです。
人参にはβ-カロテンが豊富に含まれています。人参がオレンジ色なのはβ-カロテンが多く含まれているためです。β-カロテンは皮のすぐ下に最も多く含まれています。その量なんと中心部の2.5倍です。ポリフェノールも中心部の4倍多く含まれています。皮は正式には「内鞘(ないしょう)細胞」と呼ばれ、可食部の一部です。
根菜は皮をむいて食べることも多いですが、無農薬のものなどはなるべく皮ごと調理をしたほうが栄養素を無駄にすることなく摂取することができます。
人参は水分量が少ない野菜であるため、レンジで加熱すると一気に水分が蒸発してしまい焦げてしまうことがあります。焦げて黒い斑点ができているぐらいであれば、食べても問題ありませんがやはり焦げの味がして美味しくないこともあります。
電子レンジで加熱する場合は水を加えて加熱をすると、水分が蒸発して焦げてしまうのを防ぐことができます。加熱時間など詳しい電子レンジでの加熱方法については後述しますのでそちらを参考にしてください。
人参を使った離乳食を作るときにも電子レンジで加熱すると便利です。
離乳食をレンジで加熱して作るときは、皮は剥いて加熱するほうが良いでしょう。皮にも栄養素は含まれていますが、離乳食にする場合は口当たりが悪く、噛む力が少ない小さなお子様にとっては食べにくいです。
特に離乳食にする人参の場合は細かく切っていることが多いので、マイクロ波が集中して当たることにより焦げてしまったり火花が出てしまうことが多いです。レンジで加熱する場合は柔らかくしたいからといって加熱時間を長くしても焦げてしまうだけなので注意が必要です。
離乳食用に人参を細かくして加熱する場合は一食分ずつなど少量だと焦げてしまいやすいので、できるだけまとめて加熱して保存しておくのがおすすめです。
人参などの根菜は火が通りにくいため、柔らかくなるのに時間がかかったり味が染み込みにくかったりしますが、予め電子レンジで加熱して柔らかくした人参でカレーやシチューを作ると、煮込む時間が短くなるメリットがあります。
サラダにして食べるなど、そのまま食べる場合も茹でるより時短&手軽に人参を柔らかくすることができるので、人参の食感が苦手な方や固いものが食べにくい小さなお子様や高齢者の方も食べやすくなります。
電子レンジで加熱した人参をサラダや和え物にしてそのまま食べる場合、栄養面でもメリットがあります。
人参は鍋で茹でて柔らかくすることもできますが、人参にはカリウムやビタミンCなどの水溶性の栄養素が含まれているため、鍋で茹でることで水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがあります。電子レンジであれば、少量の水で加熱することができるので水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができます。
デメリットとしては、レンジの性質上どうしても加熱ムラができてしまう点があげられます。電子レンジは庫内に放出されるマイクロ波によって食材を加熱します。マイクロ波は食材の内部に進むにつれて分子運動を起こしながらもやがてエネルギーをなくして消えてしまうため、人参を厚く切っていたりするとマイクロ波が奥深く進まず表面は温かいのに中は冷たいといった加熱ムラができやすいです。
レンジで加熱する場合は、ひっくり返して再度加熱をしたり、均等にカットするなどの加熱ムラを防ぐ工夫をすると良いです。
レンジのみで作れる人参料理は限定されてしまいます。調味料を入れて加熱をすれば、きんぴらなどを作ることができますが、例えば煮物を作る場合はやはり、レンジで加熱をした後に鍋で他の食材と一緒に煮込んだほうが柔らかくなります。鍋であれば火加減を調節してコトコト煮込むことができますが、レンジの場合は必要以上に加熱時間を長くしてしまうと、食材が焦げてしまいやすいです。
レンジで加熱した人参を使って美味しい一品を作ってみるのはいかがでしょうか。おすすめのレシピをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。レシピ内では人参をお湯で茹でるとなっていますが、レンジで加熱した人参で代用することができますので、ぜひお試しください。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
レンジで加熱した人参はサラダにすることもできます。生のままサラダにしても美味しいですが、加熱してからサラダにすると柔らかくなるので小さなお子様も食べやすくなります。
人参に多く含まれているβ-カロテンは油溶性なので、サラダにしてドレッシングをかけて食べるとβ-カロテンの吸収率を上げることもできます。
人参のマーマレードサラダのレシピはこちら
レンジで加熱した人参は、ごま油とにんにく、塩、こしょうと混ぜ合わせてナムルにしたり、すりごまと醤油、酢、砂糖を混ぜ合わせれば簡単に人参の胡麻和えにするなど、和え物にしても美味しく食べることができます。
人参のナムルのレシピはこちら
人参といえばきんぴらも定番料理の一つです。細切りにした人参をレンジで加熱してから炒めると、柔らかい食感になるので、人参のシャキシャキとした食感が苦手な方や固いと食べにくい小さなお子様も食べやすくなります。
めんつゆや唐辛子、ごま油などの調味料と一緒に細切りにした人参をレンジで加熱すれば、炒めなくてもレンジ一つできんぴらを作ることもできます。
人参きんぴらのレシピはこちら
肉じゃがやカレーに入れた人参が固くて食べにくかった経験がある方は多いのではないでしょうか。人参を予めレンジで加熱してから肉じゃがやカレーにすると、あっという間に火が通るので柔らかく仕上げることができます。また、レンジで加熱してから加えたほうが味も染み込みやすくなります。
肉じゃがのレシピはこちら
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