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人参をレンジで加熱したら火花が...原因と防ぐ方法を解説

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人参をレンジで加熱したら火花が...原因と防ぐ方法を解説

電子レンジで人参を加熱したときに火花が出てしまった経験はありませんか?本記事では電子レンジで人参を加熱すると火花が出てしまう原因や、火花が出るのを防ぐ方法などを解説します。

レンジで人参を加熱すると火花が出る原因

電子レンジで人参を加熱したときに、火花が出てしまう理由は下記の通りです。

水分量が少ない

電子レンジは、庫内に放出されるマイクロ波(高周波)が、食品内部の水分の分子を細く振動させます。それにより摩擦熱が生まれ、食品全体の温度が上がります。そのため、もともと水分量が少ない食材を温めると、水分が蒸発してしまい、熱を持ちすぎている状態となり、火花が出ます。場合によっては発火してしまうことがあります。

特に人参は、水分量が少ない野菜なので火花が出やすく、火花が出た事例が多いので、レンジ加熱には十分注意する必要があります。

接触部分が少ない

離乳食などで細かくカットした少量の人参を電子レンジで加熱したいといった場面も多いかと思いますが、離乳食を作るときに電子レンジで人参を加熱をする場合も火花が出やすいです。

これは、人参同士の接触部分が少なかったり、接触の圧力が弱いことが原因でマイクロ波による電気が上手く伝わらず、尖っている部分など一部のみ電気が高まってしまうことが原因です。

この現象は、ミックスベジタブルなどを少量加熱する場合にも起こります。

庫内の汚れが原因の場合も

電子レンジについている食品カスや油・調味料の汚れが原因で発火してしまうこともあります。

電子レンジに汚れがついたまま食材を入れて加熱すると、汚れにマイクロ波が集中して当たってしまい火花が出てしまいます。そのため、電子レンジを使用した後は汚れを拭き取ってきれいにしておくことが大切です。

人参以外も火花が出ることがある

人参以外にも火花が出やすい食材は様々あります。

例えば、人参と同様に水分量が少ない下記の野菜です。

  • さつまいも

  • かぼちゃ

  • じゃがいも

  • 里芋

などです。

また、トマトやプチトマト、卵、ウインナーなど薄い皮や膜に覆われているような野菜や食材も、蒸気の逃げ場がなくなってしまい爆発することがあるなど、電子レンジでの加熱には十分気をつけなければいけない食材は様々あります。電子レンジで食材を加熱するときには注意しましょう。

人参から火花が出るのを防ぐポイント

電子レンジで加熱した人参から火花が出てしまう原因はおわかりいただけたかと思います。続いて人参から火花が出るのを防ぐポイントを紹介します。

水を回しかける

上記で紹介したように、食材の水分が蒸発してしまうとエネルギーの行き場がなくなり発火してしまう危険性があります。そのため、人参のように水分量が少ない野菜は耐熱容器や耐熱皿に入れた後に水を回しかけて水分をプラスしておくと火花が出るのを防ぐことができます。

少量で加熱しない

水分を回し入れるのに加えて、少量ではなく量を多めにして加熱するのも火花が出るのを防ぐポイントです。量を多めに加熱することで、人参の接触部分が少なかったり接触の圧力が弱いことで火花が散ってしまうのを防ぐことができます。

離乳食で使いたい場合などは、1食分だと量が少なすぎてどうしても火花が出てしまいやすいですし、焦げてしまいやすいので、数回分まとめて加熱しておいて冷凍保存しておくのがおすすめです。

加熱時間を短めにする

人参のように固い野菜は柔らかくするために加熱時間を長くしてしまいがちですが、加熱時間が長いと水分が蒸発しきってしまい、火花が出る原因となります。

人参の電子レンジでの加熱時間は下記の通りです。

【人参の加熱時間の目安】※人参1/2本あたり

・千切り、細切り、みじん切り・・・600Wで1〜2分

・乱切り、輪切り・・・600Wで3分

加熱時間は人参の大きさや厚さ、電子レンジでのワット数によっても異なるので、様子をみながら加熱することが大切です。

人参を美味しくレンジで加熱する方法

火花を出さず人参を美味しくレンジで加熱する方法を紹介します。

人参を洗う

人参の汚れを流水で落とす

私達が食べているのは、人参の根です。土の中に埋まっている状態で育ち、土から掘り出して収穫しています。人参は、ごぼうや里芋などとは異なり一度洗って土や泥、ひげ根を落としてから出荷されていることが多いですが、土汚れが残っていることもあります。

土の中にはボツリヌス菌などの細菌が分布していることもありますし、洗うことは農薬を取り除くことにも繋がるためよく洗うことが大切です。

人参をカットする

人参をレンジ加熱する前にカットする

人参を洗ったら、料理に合わせてカットしていきます。人参の皮はそのまま食べることができますので、剥かなくてもOKです。代表的な切り方は輪切りや乱切り、千切り、細切り、みじん切りなどです。

上述したように加熱時間は人参の切り方や厚さによって異なるので、より短時間で済ませたい場合はあまり厚くしすぎないほうが良いです。

耐熱皿にのせ水大さじ1を加える

カット人参を並べた耐熱皿に水を加えてラップをする

人参をカットしたら、耐熱皿の上に乗せます。できるだけ重ならないように並べると火が通りやすいです。

水大さじ1を加えます。水を加えることで水分が蒸発して火花が出たり、焦げてしまうのを防ぐことができるだけではなく、パサパサになってしまうのを防げるのでしっとりと柔らかく仕上げることができます。

ラップをし加熱する

カット人参を並べた耐熱皿に水を加えてラップをする

水を入れたら、ふんわりとラップをかけて加熱します。

加熱時間は、上述した通りみじん切りなど細かくカットした場合は火が通りやすいので600Wで1〜2分、乱切りや輪切りなど厚めにカットした場合は600Wで3分を目安に加熱しましょう。

加熱後も余熱で火が通りますので、完全に中まで火を通す必要はありません。加熱のしすぎによって火花が出てしまうだけではなく、食感や味が悪くなってしまいますので、加熱時間は短めにして様子をみながら加熱していきましょう。