ゆで卵は生卵よりも保存期間が短く、冷蔵では最大4〜5日程度しか保存できません。卵を茹でることにより、抗菌作用を持つ酵素「リゾチーム」が消滅してしまうためです。ゆで卵を長く保存したい場合は冷凍保存が◎。ただしそのまま保存するとパサパサとした食感になってしまいますので、フィリングにするのがおすすめです。今回はゆで卵の正しい保存方法について詳しくご紹介していきます。
ゆで卵は生卵よりも保存期間が短くなります。卵が入ったパッケージに記載されている賞味期限は、卵を生で美味しく食べられる目安で、春と秋(4〜6月、10〜11月)は産卵後25日以内、夏(7〜9月頃)は産卵後16日以内、冬(12〜3月)は産卵後57日以内とされています。実際には、一年を通して2週間程度を賞味期限として設定していることが多いです。
卵を茹でると、細菌を分解する酵素「リゾチーム」の働きが消滅してしまうため、ゆで卵はあまり日持ちしません。長く保存したい場合は生卵のまま保存するのがおすすめです。
ゆで卵を作る際は、黄身がしっかり固まるほど茹でるのがポイントです。黄身が半熟の状態のゆで卵は保存には向いておらず、当日中に食べきることをおすすめします。
かためのゆで卵を作るには、茹でる分数を長くします。目安としては、お湯が沸騰してから11〜13分ほど茹でると、黄身までしっかりと火が通ります。
冒頭でご紹介したように、卵を茹でると抗菌作用を持つ酵素「リゾチーム」が消滅してしまうため、ゆで卵の保存期間は短くなります。リゾチームが消滅してしまうと雑菌が繁殖しやすくなりますので、ゆで卵の常温保存はNG。特に室温が上がりやすい夏(暖房器具を使用する冬も)は食中毒のリスクが高くなりますので、必ず常温以外の方法で保存するようにしましょう。
ゆで卵は生卵よりも保存期間が短いことは上記でご紹介しました。保存期間内であっても、下記のような特徴がみられる場合、腐っている可能性が高いです。心配な方は食べずに廃棄するようにしましょう。
硫黄臭が強い
白身が黒ずんでいてネバネバしている
黄身が湿っている
保存用のゆで卵はかために茹でるのがポイント。11〜13分ほど茹でれば黄身まで火が通ります(ただし卵の大きさや状態によって茹で時間は若干異なります)。
かために茹でた卵が冷めたら、殻付きのまま保存容器に入れて蓋をして冷蔵庫へ。2〜3日ほど保存することができます。
半熟の場合や、殻を剥いたゆで卵は、かために茹でた卵よりも保存期間が短くなります。当日中に食べるようにしましょう。
煮卵にすれば、保存期間が4〜5日と、普通のゆで卵よりも長めに保存することができます。
殻を剥いたゆで卵(6個)としょうゆ大さじ3、水大さじ3、みりん大さじ2、てんさい糖大さじ1を鍋に入れひと煮立ちさせます。粗熱が取れたら煮汁ごと保存容器に入れ蓋をし冷蔵庫で保存します。
煮卵にする際も、かために茹でるのがポイントです。
ゆで卵をそのままの状態で保存するのはNG。卵の水分が抜けてスカスカになり、食感や味が落ちてしまいます。ゆで卵を冷凍する際は、潰してフィリングにして保存するのがおすすめです。マヨネーズなどの油分により卵の水分が守られ、パサパサになりにくいです。約1ヶ月ほど日持ちします。
ゆで卵のフィリングは、サラダのトッピングにしたり、パンにのせて食べても美味しくいただけます。
卵をかために茹でて殻を剥き細かく潰します。マヨネーズと塩、こしょうで味をつけて小分けにしラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍室で保存します。
冷凍したゆで卵の解凍方法ですが、前日や半日前に冷蔵庫に移して自然解凍がおすすめです。常温での解凍は水分が出すぎてしまいますし、電子レンジで解凍すると水分が飛んでパサパサの食感になってしまいます。
ゆで卵は醤油や味噌などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。調味料が野菜に染み込み美味しくなり、ちょっとした副菜として楽しめます。
かためのゆで卵を作ります。粗熱が取れたらゆで卵の殻を剥き、保存容器に入れます。そこに醤油:酒:みりん=1:1:1で作った漬けダレを、卵が浸かるまで入れます。フタをして冷蔵庫へ。
ゆで卵の醤油漬けは、冷蔵保存で1週間ほど日持ちします。そのまま食べてもいいですし、ラーメンなどのトッピングにするのもおすすめです。
かためのゆで卵を作ります。粗熱が取れたらゆで卵の殻を剥き、味噌ダレ(味噌:はちみつ=2:1)をなじませ、保存容器(冷蔵用保存袋でも可)で保存します。
味噌漬けは冷蔵保存で3〜4日ほど日持ちします。ご飯のお供にぜひ。
最後に、ゆで卵を使ったおすすめのレシピをご紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ツナと卵が入ったブロッコリーサラダです。豆乳マヨネーズとお酢のさっぱりとした味わいが特徴です。
このレシピでは、豆乳マヨネーズ(卵不使用)を使用しています。従来のマヨネーズと比べるとあっさりとした味わいです。
副菜やおつまみとしてお楽しみください。
ツナと卵のブロッコリーサラダのレシピはこちら
ポリ袋でつけ汁に漬けるだけの簡単味付け卵レシピです。そのまま食べて美味しいですし、ラーメンなどに添えて食べてもOK。
このレシピでは、てんさい糖を使って甘みをつけています。てんさい糖には普通の砂糖(白砂糖)よりもミネラル類が豊富に含まれているのが特徴です。ミネラル類は、美容や健康に効果的です。
卵の丸い方に少し割れ目を入れてから茹でると、殻が剥きやすくなります。
味付卵のレシピはこちら
めんつゆで簡単につくれる味付け卵のレシピはこちらでご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
冷蔵庫でひと晩寝かせる本格レシピです。口の中でホロリとくずれる柔らかさです。
てんさい糖を先に加えて火にかけるのがポイントです。てんさい糖を使うことで、まろやかな甘さに仕上がり、コクも増します。
旨味を逃さないために、蓋をしたまま冷やしましょう。
豚の角煮のレシピはこちら
最後に、生卵の正しい保存方法をご紹介します。
生卵の詳しい保存方法については、こちらの記事でご紹介していますのでぜひ参考にしてください。
サルモネラ菌は10℃以下の環境では増殖が抑えられるため、厳密にいえば常温保存も可能です。室温が下がる冬は、冷暗所で保存しましょう。
ただし、卵は温度変化に弱い食品ですので、温度が一定に保たれる冷蔵庫での保存が好ましいです。
卵の殻には雑菌が付着していることが多いので、購入後はパックに入ったまま保存するのが好ましいです。上述したように、ドアポケットの卵収納スペースではなく、庫内に置いて保存しましょう。賞味期限内(2週間程度)は鮮度を保って保存することが可能です。賞味期限が切れても、加熱料理すれば食べることが可能ですが、なるべく早く食べることを推奨します。
パックに入れる際は、卵の尖っている方を下(丸みがある方を上)にして保存するようにしてください。それには2つ理由があります。一つは、尖っている方を下にする方が強度が増し割れにくくなること、そしてもう一つの理由が、丸みがある方に空気が入った気室があるためです。気室を上にして保存することで、卵がしっかりと呼吸をすることができるため、長持ちします。
殻が付いた状態で冷凍保存するのが一番手軽な冷凍方法です。
水洗いすると傷みやすくなってしまうので、そのまま冷凍用保存袋に入れます。フタ付きの保存容器でもOKです。冷凍の過程で中身が膨張し、殻が割れてしまうことがあるので注意してください。
ちなみに、ゆで卵は冷凍するとスポンジのような食感になってしまう点から、ゆで卵の冷凍はあまりおすすめできません。
卵を割ってから方法するのも◎。卵黄と卵白をそれぞれ分けて保存すれば、卵白はメレンゲなどに、卵黄はプリンなどに使うことができます。
卵を割り、卵白と卵黄に分けます。それぞれラップにのせて巾着のようにして包み、口を輪ゴムで留めます。ラップではなくアルミカップに入れて保存するのも◎。
ちなみに、冷凍した卵白は泡立ちやすくなるため、メレンゲが作りやすくなります。
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