丸ごとかぼちゃは保存性が高いですが、カットしたかぼちゃは傷みが早いです。種やワタを取り除き、しっかりとラップをしてから保存するのがポイント。取り除いた種やワタも食べることができます!できれば皮もそのまま食べるとかぼちゃの栄養価を効率よく摂ることができます。この記事ではかぼちゃの保存方法と保存期間を詳しく解説していきます。
かぼちゃの保存の最適温度や12〜15℃、湿度は50〜70%といわれています。他の野菜に比べると温度や湿度に強い野菜なので、常温保存も可能です。
ただし常温保存可能なのは、かぼちゃ丸ごとの場合のみです。カットしたかぼちゃは傷みが早いので、常温以外の方法で保存するようにしましょう。
また、丸ごとのかぼちゃでも、室温が上がりやすい夏は傷みやすくなるので、常温保存は避ける方がベターです。
出典:農研機構
他の野菜は醤油や酢、オイルなどに漬けて保存することができますが、かぼちゃの漬物保存はNG。かぼちゃの実が水分を吸って食感がやわらかくなりすぎてしまいます。
かぼちゃは常温か冷蔵、冷凍、または天日干しのいずれかの方法で保存しましょう。それぞれの保存方法はこの記事の下記で詳しくご紹介しています。
西洋かぼちゃには可食部100gあたりに43mgものビタミンCが含まれています。ビタミンCの他にもβ−カロテンやビタミンEなどのビタミン類が豊富に含まれているのも魅了的です。ビタミンCは水溶性成分なので水に浸けたり茹でることで流出しやすいのですが、かぼちゃの場合はビタミンCがデンプンに守られているためキープしやすいです。
とはいっても茹でるとビタミンCが2割、β−カロテンは5割に減少してしまいます。蒸すといずれも1割程度の減少に留めることが可能です。電子レンジで加熱すればほぼそのまま残ります。かぼちゃを茹でる場合は、スープなど汁ごと食べられる料理に使用するのがおすすめです。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
かぼちゃの皮はかたいという理由で、皮を剥いてから調理する方は多いと思います。ですが実はかぼちゃの皮には、果肉よりも多くの栄養素が含まれているのです。
そのため、かぼちゃは皮ごと食べるのがおすすめです。皮がかたい場合は皮の所々を切り落として少しだけ残すようにすると、食感が悪くなりにくいです。煮物などを作る際はかぼちゃの角を面取りするのも◎。食感がよくなるだけでなく煮崩れしにくくなります。
水分が多く含まれているため、ワタと種の部分から傷みはじめます。したがってかぼちゃを保存する時はワタ(と種)を取り除くのがポイントです。
ただし取り除いたワタは捨てないで!ワタにも皮と同様に高い栄養価が詰まっています。β−カロテンは果肉部分よりも多く含まれており、その他ビタミンEや食物繊維も含まれているため、健康維持の効果が期待できます。
実(じつ)は、かぼちゃの中で甘みが一番強い部分です。捨てずにミキサーにかけてポタージュなどに入れたり、細かく刻んでホットケーキの生地やスクランブルエッグに混ぜて食べるのがおすすめです。カレーの隠し味にも◎。
ワタと一緒に捨てがちな種は、パンプキンシードとして食べることができます。かぼちゃの種には、コレステロール値を抑える不飽和脂肪酸のリノール酸やビタミンE、各種ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。中でもプロテインは、実のなんと138倍、食物繊維は39倍もの量が含まれているのです。
栄養豊富な種を捨てるもったいない!外側の白い殻を剥いて、中の緑の部分をおやつやおつまみなどとして食べるのがおすすめです。パンプキンシードの取り方は、下記で詳しくご紹介します。
栄養価が高い種ですが、その分カロリーも高めなのが懸念点です。一度にたくさん食べすぎないように注意しましょう。
当たり前ですが、新鮮なかぼちゃを購入した方がより長く美味しく保存することができます。新鮮なかぼちゃには下記のような特徴がありますので、スーパーなどで購入する際にぜひ参考にしてください。
皮が濃い緑色をしている
皮がかたい
皮にツヤがある
ヘタの切り口が乾いていてくぼんでいる
形が左右対称
ずっしりと重い
種が詰まっていて色が濃い(カットかぼちゃの場合)
果肉のオレンジ色が濃い(カットかぼちゃの場合)
上述した通り、かぼちゃは常温保存が可能な野菜です(ただし丸ごとのみ)。正しく保存すれば、2〜3ヶ月ほど日持ちします。用意するのは新聞紙のみ。とても手軽な保存方法です。
丸ごとのかぼちゃを新聞紙に包みます。ヘタの部分を下にして包むと、かぼちゃの重みで新聞紙をとめることができます(ガムテープなどで貼り付けるとさらに◎)。かぼちゃが大きい場合は新聞紙を数枚使って全体をしっかり覆いましょう。
新聞紙で包んだら風通しのよい冷暗所で保存します。保存時はヘタが上になるようにして置きます。かぼちゃが畑で育っていた環境になるべく近づけてあげることで、余計なストレスがかからず鮮度を保って保存することが可能です。横にした状態で保存すると、元の状態に戻ろうとして余計なエネルギーを消費し、味が悪くなってしまいます。
常温保存することでゆっくりと追熟が進み甘みが増します。甘みが増すのは、かぼちゃのでんぷんが糖質に変わるため。甘みとともに栄養価も増します。スーパーなどに並んでいるかぼちゃはすでに追熟が進んでいますが、ご家庭で収穫したかぼちゃは、すぐ食べるのではなく数ヶ月ほど追熟させてから食べるようにしましょう。皮の色がオレンジがかってきたら完熟のサインです。
室温が高くなる夏はかぼちゃが傷みやすいので、常温以外の方法で保存することをおすすめします。また、カットしたかぼちゃは一年を通して冷蔵保存するようにしましょう。
カットしたかぼちゃは冷蔵保存がおすすめです。冷蔵かぼちゃは1週間ほど保存することができます。まるごと保存する場合と違って傷みが早いので、なるべく早く食べるようにしましょう。
かぼちゃを適度な大きさにカットし、種とワタを取り除きます(種やワタの部分から傷みやすいため)。切り口にぴったりとラップをかけ包み、ポリ袋に入れて軽く口を閉じてから冷蔵庫で保存します。
皮がかたくて切りづらい場合は、電子レンジで3〜5分ほど加熱すると、カットしやすくなります。やけどに注意してカットしてください。また、加熱する場合は、粗熱がしっかり取れてからラップで包むようにしましょう。
冷蔵保存時に取り除いた種は捨てないで!上記でご紹介したように、かぼちゃの種にも豊富な栄養が含まれています。
保存時に取り除いた種を耐熱皿に広げてふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで4〜5分ほど加熱します。種が割れたら中身を取り出し、クッキーやスープの具材として使用します。そのまま食べるのも◎。加熱した種は大変熱くなっているので、やけどに注意してください。
さらに日持ちさせたい場合は冷凍保存がおすすめ。冷凍したかぼちゃは約1ヶ月ほど保存することができます。
かぼちゃは冷凍してもビタミンB類やCの含有量はほぼ変わりません。β−カロテンに関しては含有量がアップするといわれています。
冷凍したかぼちゃは解凍せず凍ったまま調理に使うのが◎。冷凍かぼちゃは食感や味が少々落ちてしまいますが、マッシュして保存すれば美味しさをキープすることが可能です。
一口大や薄いくし形など、お好みの大きさにカットし、まとめてラップで包みます。冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。金属トレイの上にのせ、さらに冷蔵庫の急速冷凍機能を使えば、旨みをぎゅっと閉じ込めて鮮度を保って保存することが可能です。
なるべく薄く、小さくカットすることで、解凍後の火の通りが早くなります。解凍せず凍ったまま調理することで、煮崩れしにくくなります。厚くカットしたかぼちゃは、一度電子レンジで軽く解凍してから調理すると火が通りやすくなります。
加熱してから冷凍すれば、調理の時間が短縮できます。茹でてしまうと解凍時に水っぽくなってしまうため、電子レンジで加熱するのがおすすめです。
一口大にカットしたかぼちゃを耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで2分ほど加熱します。粗熱を取ったら冷凍用保存袋に入れて密封し冷凍室へ。金属トレイ+急速冷凍機能で冷凍するのがおすすめです。
加熱して冷凍したかぼちゃは電子レンジで解凍するか、凍ったまま煮物や汁物などの加熱調理に加えてもOKです。
離乳食やスープ、お菓子作りなどにはマッシュした冷凍かぼちゃがおすすめです。
かぼちゃの皮を剥いて茹で(皮つきのままでも◎)、熱いうちに麺棒で潰します。粗熱が取れたら小分けにしラップで平たく包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。マッシュかぼちゃの冷凍でも金属トレイ+急速冷凍機能を使うと◎。
マッシュしたかぼちゃは前日に冷蔵庫に移して自然解凍するか、すぐに食べたい場合は電子レンジで解凍して、サラダやスープ、コロッケなどの料理や、プリンなどのお菓子に使用するのがおすすめです。
かぼちゃは乾燥させて保存することも可能です。乾燥させることで栄養が増す(ビタミンDなど)、旨みが増すなどのメリットがあります。乾燥かぼちゃは約1ヶ月ほど日持ちします。完全に乾燥したら密封容器に入れ常温(または冷蔵)で保存します。
乾燥かぼちゃは味噌汁やスープに加えたり、炒め物としても美味しくいただけます。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。皮ごと薄切りにしたかぼちゃをなるべく重ならないようにザルに並べ、3日ほど天日干しをします。途中上下を返すとしっかりと乾燥させることができます。完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上にかぼちゃを並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで乾燥させる方法です。耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上にかぼちゃを並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
最後にかぼちゃの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きレシピの保存期間の目安は冷蔵で2〜3日です。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
かぼちゃポタージュ(スープ)の作り方をご紹介します。ミキサー不要の簡単レシピです。豆乳で作るのでクリーミーな仕上がりになっています。
かぼちゃポタージュのレシピはこちら
かぼちゃは炒めると甘みが増して美味。きんぴらにすることでかぼちゃがごはんのおかずとして活躍。
かぼちゃのきんぴらのレシピはこちら
鶏ひき肉で作るかぼちゃのそぼろ煮です。鶏肉のやさしい旨味とホクホクのかぼちゃの甘みの相性はバツグンでご飯がよく進む一品です。ぜひお楽しみください。
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メープルシロップで作る甘めのかぼちゃの煮物です。メープルシロップとかぼちゃがよく合います。ぜひお試しください。
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豆乳とかぼちゃの相性が◎。スイーツ感覚でいただける一品です。
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