Fily Kindle
  1. Fily
  2. Food
  3. Encyclopedia
  4. ごぼうのカロリー&糖質|ダイエットに効果的な理由と食べ方を解説

ごぼうのカロリー&糖質|ダイエットに効果的な理由と食べ方を解説

公開日

更新日

ごぼうのカロリー&糖質|ダイエットに効果的な理由と食べ方を解説

ごぼうはダイエットに向いているのでしょうか?ダイエットに効果的な栄養素は含まれているのでしょうか?本記事ではごぼうのダイエット効果について詳しく解説します。

ごぼうのカロリー・糖質

ごぼうはカロリー58kcal・糖質9.7g

ごぼうと主要野菜のカロリーと糖質を比較した表

ごぼう(生)の可食部100gあたりのエネルギー量は58kcalで、糖質は9.7g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。

水分は81.7g、たんぱく質は1.8g、炭水化物は15.4g、脂質は0.1g、食物繊維は5.7gです。

他の野菜と比べると

ごぼうと主要野菜の100gあたりのカロリーと糖質を比較した表


他の野菜の100gあたりのカロリー(エネルギー量)と糖質は上表の通りです。見てわかる通り、ごぼうは野菜の中ではカロリー・糖質ともに高い部類に入りますので、食べ過ぎには注意が必要です。

よく食卓に並ぶトマトは100gあたりカロリー20kcalで糖質は3.7g、ピーマンは100gあたりカロリー20kcalで糖質は2.8gと低いです。糖質の高いイメージのあるじゃがいもでも、100gあたりカロリー59kcalで糖質8.4gです。カロリーは変わりませんが、糖質はごぼうの方が高くなっています。

ちなみに、ごはん100gあたりカロリー156kcal、糖質35.6gです。ミルクチョコレートだと100gあたりカロリー550kcal、糖質51.9gです。ごはんやお菓子に比べたら、ごぼうの糖質は低いと言えます。

ごぼうは糖質制限ダイエットには不向き?

ごぼうは意外にも糖質の高いことから、糖質制限ダイエットには不向きと言えます。短期集中型のパーソナルジムなどでもごぼうはNGとするところが多いです。

しかし、白米などと比べれば低いので、ごはんやパンなどの主菜をガッツリ抜いてる人は、少量食べても問題ないと言えます。また、血糖値の上がりやすさを示すGI値も、白米は88であるのに対して、ごぼうは45です。ごぼうは低GI値食品に分類されるので、白米やパンをたくさん食べるよりかは遥かに健康的でダイエットに向いているとも言えます。

GI値とは、炭水化物を摂取した際の血糖値の上昇度を表す値です。GI値が高ければ高いほど食後に高血糖になりやすく身体に負担をかけてしまう他、脂肪が体内に蓄積されやすいと言われています。また、血糖値の上昇は血糖値の急降下に繋がり、空腹を感じやすくなってしまいます。基本的にGI値55以下が低GI食品、56〜69が中程度、70以上は高GI食品と言われます。

主に脂質の摂取量を少なくしてカロリーを下げる「カロリー制限ダイエット」を行う場合、油と比べればごぼうのカロリーはかなり低いので、食べても問題ないと言えます。

ごぼうのダイエット効果が期待できる栄養素

ごぼうは野菜の中では高カロリー・高糖質ですが、ダイエット効果の見込める栄養素も含まれます。ごぼうの栄養に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。

食物繊維

ごぼうはなんといっても食物繊維が豊富です。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、ごぼうにはどちらもバランスよく含まれています。多くの野菜は不溶性が多く含まれる特徴があります。

水溶性とは水に溶解する性質を指します。水溶性食物繊維は水に溶けるととろとろ・ネバネバして糖質の消化や吸収を穏やかにする作用があります。

水溶性食物繊維のイヌリンはごぼう以外にもチコリやニンニクに多く含まれています。イヌリンは胃に入るとゼリー状になり糖を包むため、小腸で糖を吸収しにくくする作用があり、他にもビフィズス菌を増やしてお腹の調子を整えたり、血中に含まれる脂肪の吸収抑制と減らす効果もあります。そしてイヌリンは100%が腸内細菌に利用されるのが特徴です。

不溶性とは液体に溶解しない性質を指します。不溶性食物繊維は水分を吸って腸の中で大きく膨らみ、排便をスムーズにし、有害物質が体にとどまる時間を短縮させ、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。

食物繊維が多いとよく噛むことにつながり、満腹中枢が刺激され、満足感を得やすくなるというメリットもあります。

クロロゲン酸(ポリフェノール)

ごぼうにはクロロゲン酸というポリフェノールが多く含まれています。

クロロゲン酸はコーヒーにも多く含まれている成分で、血糖値や血圧の上昇を抑制する効果があります。クロロゲン酸には糖質を分解する酵素を阻害する働きがあり、これによって糖質の吸収をゆるやかにしているためです。

さらに脂肪燃焼促進の効果もあり、体内にすでに溜まっている脂肪も新しく発生した脂肪も燃焼させてくれます。特にメタボリックシンドロームの原因である肝臓脂肪の燃焼効果が期待され、ダイエットをする際にも注目される成分のひとつです。

アルギニン(アミノ酸)

ごぼうにはアミノ酸の一種であるアルギニンが含まれています。アルギニンは体内のエネルギー産生をサポートします。成長ホルモンの分泌から筋肉増強まで、人間の「活力」に大きく関わっています。ダイエット中に運動をしっかり実施する人には大変重要な栄養素と言えます。

サポニン

ごぼうにはサポニンという栄養素も含まれます。サポニンには脂肪の吸収を抑える作用があり、肥満に効果的と言われています。具体的にはブドウ糖と脂肪酸の合体を防ぐことで、余分な脂質が身体に蓄積するのを防ぎます。ダイエット中には積極的に摂りたい栄養素です。

カリウム

カリウムは体内で総量の98%が細胞内液に存在し、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらか一方の水分量が多くならないように、バランスを調整しています。カリウムには利尿作用があり、塩分を摂り過ぎたときに、排泄する働きがあります。そのため、むくみ予防に繋がります。

カリウムは主に野菜に含まれています。糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットではおかずの食べる量が増え、塩分の摂取量が多くなります。そのため、野菜もしっかり食べるのが大切です。

また、カリウムには筋肉の収縮を調整する作用もあり、心臓機能や筋肉機能を正常に保つことができます。ダイエット中に筋トレを行う人には大変重要な栄養素です。

カルシウム

カルシウムは骨を丈夫にするイメージが強いですが、実はダイエットや美容にも役立つ栄養素の一つです。カルシウムは脂肪の合成を抑え、分解を促進すると言われています。逆に、カルシウム不足になると脂肪が蓄積しやすくなり痩せにくい身体になります。さらに、筋肉をスムーズに動かす作用もありますので、代謝が促進されます。ダイエットの効率をアップさせるために、カルシウム不足にはならないよう摂取しましょう。

マグネシウム

マグネシウムはカルシウムの量を調整し、筋肉の収縮を促します。また摂り過ぎたカルシウムが血管壁に貯まるのを防ぎます。そしてカルシムやリンとともに働き、丈夫な骨や歯を作ります。ダイエットで運動をする人にとっては丈夫な体も必要となります。

またストレスが生じると、マグネシウムの消費量が増えます。そのためダイエットによって疲れたりイライラしているときはマグネシウムを積極的に摂取しましょう。マグネシウムは食事で摂取している限りは過剰症の恐れはありません。マグネシウムは汗によっても失われる成分ですので、運動をするときや夏の時期も積極的に摂取しましょう。

ダイエットにおすすめなごぼうの食べ方

ごぼうばかり食べるのはNG

ごぼうは食物繊維などダイエットに効果的な栄養素が含まれる一方で、糖質が高いのも特徴的です。そのため、たくさん食べれば太る可能性があります。また、食物繊維は適量摂取すれば体によいのですが、食べ過ぎると気持ち悪くなったり、場合によっては便秘や下痢になってしまう場合もあります。食物繊維の含有量や淡色野菜であることを考慮すると、摂取目安量は1日1本(150g)ほどがよいでしょう。ごぼうの食べ過ぎのリスクはこちらの記事で詳しく解説しています。

「主食をごぼうに置き換える」「食事全体をごぼうに置き換える」などの極端なダイエット方法も避けましょう。栄養が偏り体によくありません。

副菜のひとつとして

バランスよく栄養を摂取するには、五大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン類・ミネラル類)を意識し、1食で主食(主にご飯)・主菜(肉・魚・大豆製品など)・副菜(野菜・海藻・きのこなど)を取り入れるのが大切です。

前述したような極端なダイエット方法を実施すると、代謝が落ちダイエットに非効率的なだけではなく、体調を崩してしまう場合もあります。ダイエット中は主食・主菜は抜かずに、ごぼうを副菜のひとつとして取り入れるのがベストです。

食べ方のコツとしては、先に副菜を食べて、主菜(肉や魚)を食べて、最後に主食(ご飯)を食べることです。そうすることで血糖値がスパイク(急上昇)することが抑えられます。血糖値を急上昇させると急降下し、2時間程で空腹感を覚え過食の原因になります。

味付け・調理法に注意

ごぼうは特有の雑味があることから、濃い味付けになりがちです。砂糖を多く使えば、その分カロリーがアップしてしまうので注意しましょう。ごぼうはかき揚げの具としても人気な野菜ですが、油も使えばその分カロリーが上がります。サラダとしていただく場合もドレッシングの砂糖・油に注意しましょう。

切り方を工夫

ごぼうに含まれる食物繊維の一つであるリグニンは、切り口に多く発生する性質があります。乱切りなど切り口の表面積を増やすとリグニンが増えるため食物繊維をより多く摂取することができます。

また、細かく切ると、食物繊維が腸を通りやすいというメリットもあります。そもそも食物繊維は消化される食べ物ではないので、大きく切られたものをよく噛まずに食べてしまうと腸の通りが悪くなり、逆に便秘を引き起こしてしまうことがあります。

ごぼう茶は?

ごぼう茶は、ごぼうを皮ごと笹がきにして天日干し、焙煎してお茶にしたもので、茶葉は使っていません。ごぼう茶にも、食物繊維のイヌリン・ヘミセルロース・リグニン、またクロロゲン酸やタンニンなどポリフェノール類が豊富に含まれています。またごぼう茶にはカフェインが含まれないため、妊婦さんや授乳中の方も安心して飲めるのが特徴です。

摂取目安量は、食物繊維を基準に考えると4杯程度までは問題ありません。

ダイエットにおすすめのごぼうレシピ

ダイエットにおすすめのごぼうレシピを紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

ごぼうの黒酢煮

ごぼうの黒酢煮

酢を1日大さじ1杯摂取するだけで内臓脂肪が落ちるという研究が報告されており、ダイエットに効果的な調味料のひとつとしても知られていますよね。きんぴらごぼうは甘辛くする人が多いかと思いますが、ぜひ酢きんぴらを試してみてください。

ごぼうの黒酢煮のレシピはこちら

ごぼうとベビーリーフのサラダ

ごぼうとベビーリーフのサラダ

ごぼうとベビーリーフのサラダです。こちらも黒酢で味付けしています。バルサミコ酢を使っても◎。雑味が気になるごぼうは酢がよく合います。ベビーリーフは、β-カロテン(ビタミンA)やビタミンB1、Cが豊富で、ごぼうに少ないビタミン類を補えます。

ごぼうとベビーリーフのサラダのレシピはこちら

ごぼうとささみのサラダ

ごぼうとささみのサラダ

高たんぱくでダイエット中に積極的に取り入れたいささみで作るごぼうサラダです。豆乳マヨネーズを使いカロリーカット。満足感の高いひと品です。

ごぼうとささみのサラダのレシピはこちら