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エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?

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エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?

エリンギを調理しようとしたら水っぽくなっていて食べられるのか不安になったことはありませんか?本記事ではエリンギが水っぽくなってしまう原因や食べられるのかどうかを解説します。

エリンギが水っぽい原因

エリンギが水っぽい原因は下記の通りです。

エリンギの水分が出ている

エリンギが水っぽくなってしまうのは、エリンギに含まれている水分が出てきていることが原因であると考えられます。

エリンギなどのきのこ類は実は水分量が多く、呼吸を行いながら内部の水分を放出します。そのため、パックのまま保存している場合など密閉された状態が続くと、内部の湿度が上昇し表面が蒸れて湿っぽくなってきます。

店頭に並べられているエリンギやパック・袋内に水分がついてしまっている場合は、店頭に並べられてから時間が経っている可能性が高いです。すでに水滴がついているなど水っぽくなっているエリンギは選ばないようにしましょう。

腐敗

エリンギがぐにゃっとしまうぐらい水っぽくなってしまっている場合は腐敗している状態です。

通常、新鮮なエリンギは水分を多く含んでいるぶんしっかりとした張りがあります。ぐにゃっと柔らかくなってしまうぐらい水っぽいということは、劣化してエリンギの組織が壊れ、水分が全て出てきてしまっている状態と考えられます。

特に黒っぽい汁や茶色っぽい汁が出てきている場合は、腐敗が原因で溶け出している可能性が高いので注意しましょう。

水っぽいエリンギは食べられる?対処法は?

エリンギが水っぽくなってしまう原因はおわかりいただけたかと思います。続いて水っぽいエリンギは食べられるのかどうか解説します。

腐敗していなければ食べられる

上述したように、エリンギはもともと水分量が多い野菜ですので、収穫後水分が出てきてしまうことはよくあります。表面が多少湿っている程度で、異臭がするなどの異変が見られなければ、腐敗しているわけではないので食べても問題ないでしょう。

例えばカサのみが濡れていて、軸はしっかりとしているという場合はカサのみカットして食べでも◎

完全に水分が出てきてしまっていてぐにゃっとしている場合は残念ですが食べることはできません。腐敗した食材には雑菌が増殖していることが多く、下痢や嘔吐などの症状が出てしまうことがあるので破棄しましょう。そこまで水っぽくなってしまっていると、風味や食感も悪くなり美味しく食べられないので、無理して食べる必要はありません。

早めに食べきるのがベスト

多少湿っている程度で腐敗していなければ食べることはできますが、鮮度は落ちている状態です。風味や味、食感は新鮮な状態と比較して落ちます。

また、そのままにしておくとどんどん鮮度が落ちて腐敗していってしまいますので、濡れてきているなと感じたらすぐに使い切るようにしましょう。

心配な方は破棄が無難

異臭など腐敗のサインが見られなければ食べられるとはいっても、上述したように鮮度が落ちて傷んでいる状態ではあります。

エリンギなどのきのこ類は水気に弱いですし、水っぽくなっているということは食べられそうな状態であっても雑菌が増殖している可能性も0ではありません。エリンギに限らず、水気がついてしまうと、雑菌が増殖してしまうことはよくあります。

食べられる状態なのか判断が難しい場合や小さなお子様、高齢者の方が食べる場合は無理せず破棄するのが無難です。

腐敗したエリンギの特徴

腐敗したエリンギの特徴は下記の通りです。水っぽいだけではなく下記のような特徴がある場合は食べずに破棄しましょう。

見た目

腐ったエリンギの見た目の特徴は下記の通りです。

  • カビが生えている

  • 溶け出している部分がある

  • 軸が茶色・黒ずんでいる

  • 全体的に変色している

エリンギに黒いすすのような斑点がついているときは黒カビ、青(緑)の物体がついているときは青カビが生えています。カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐などの中毒症状が出る可能性があるので、破棄しましょう。

また、溶け出している部分がある場合も腐敗が進行しています。エリンギに限らず食材は腐敗すると溶け出し形が崩れていきます。

エリンギは、腐敗すると白い軸が茶色く変色してきたり、黒ずんできます。軸が茶色や黒に変色している場合や、軸のみならず全体的に変色してしまっている場合は腐敗しているので破棄してください。

臭い・味

腐敗したエリンギの臭い・味の特徴は下記の通りです。

  • 酸っぱい臭い

  • 生ゴミの臭い

  • カビ臭い

エリンギは独特のきのこ臭がありますが、そこまできつい臭いはしません。酸っぱい臭いや味がする場合は腐敗しています。

エリンギに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。

また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。

カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。

触感

腐敗したエリンギの触感の特徴は下記の通りです。

  • ぐにゃぐにゃで柔らかい

  • ぬめりがある

  • 糸を引いている

新鮮なエリンギはぴんとしたハリがありますが、腐敗したエリンギは指で押すだけで簡単に潰れてしまうほとぐにゃぐにゃに柔らかくなります。

また、ぬめりがある場合も腐敗していると考えて良いでしょう。ぬめりが出ているのは、腐敗が進み雑菌が増殖してしまっているサインです。ひどくなると、糸を引くほど強い粘りが出ます。このような場合は洗い落としても安全に食べることはできませんので、破棄しましょう。

腐敗したエリンギを食べるとどうなる?

腐ったエリンギは当たり前ですが基本的に食べることはできません。腐ったエリンギを食べてしまうとどうなるのでしょうか。解説します。

食中毒になる可能性がある

エリンギに限らず腐敗してしまった野菜には、細菌が繁殖している可能性があります。そのため、腐敗しているエリンギを食べてしまった場合、細菌の種類によっても異なりますが、嘔吐や下痢、腹痛など食中毒の症状が出ることがあります。

長く保存している場合は腐敗のサインが見られないかしっかりチェックすることが大切です。

加熱すれば食べれる?

腐敗しても加熱すれば食べられるのではないかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、腐敗してしまった食材は加熱をしても安全に食べられるということはありません。

上述したように腐敗した食材には雑菌が増殖している可能性が高いです。すべての雑菌が食中毒の原因となるわけではありませんが、加熱をしても死滅しない場合もあります。

食べてしまうと下痢や嘔吐などの症状が出る可能性がありますし、味や食感も悪くなっていて美味しく食べられないので破棄しましょう。

腐ったエリンギを食べてしまったら?

万が一、腐敗したエリンギを食べてしまっても、必ず食中毒の症状が出るとは限りません。様子を見て症状がでなければ問題はないでしょう。

下痢や嘔吐などの症状が出た場合は、自己判断で市販の下痢止めなどの薬を飲むのはやめたほうが良いとされています。自己判断で市販の薬を使うと、症状の原因である細菌やウイルスの排出を邪魔してしまい病状が悪化してしまうことがあります。

症状が出た場合は、速やかに病院を受診しましょう。少しでも怪しいなと感じる場合は、食べずに処分したほうが安全です。

出典:食中毒かな?と思ったら(農林水産省)

エリンギの正しい保存方法

エリンギが水っぽくなってしまわないようにするには、正しく保存することが大切です。正しく保存することで鮮度を保てるので、長持ちしますし、より長く美味しく食べることができます。

エリンギの正しい保存方法は下記の通りです。

冷蔵保存(1週間)

エリンギは冷蔵保存で約1週間ほど日持ちします。すぐに食べる場合は冷蔵保存をしましょう。

丸ごと

丸ごとのエリンギをキッチンペーパーで包みポリ袋に入れ冷蔵保存する

エリンギはパックごと保存してしまうのはNGです。

エリンギに水分がついている場合は、キッチンペーパーなどで拭き取り、キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、口を軽く閉じ冷蔵庫へ。

キッチンペーパーに包むことでエリンギから出た余分な水分を吸い取り、鮮度を保ってくれます。

使いかけ

使いかけのエリンギをキッチンペーパーで包みポリ袋に入れ冷蔵保存する

カット後に使い切れなかったエリンギも、キッチンペーペーに包んでからポリ袋に入れて冷蔵保存が望ましいです。

ただし、カットしたエリンギはカットした断面が空気中の酸素に触れることにより酸化してしまいやすいため丸ごとの状態より痛みやすいです。4日〜5日を目安にできるだけ早めに食べきりましょう。

冷凍保存(1ヶ月)

カットしたエリンギを冷凍用保存袋に入れて冷凍する

冷凍することで旨み成分が作り出されるため、香りや旨みがより豊かになります。冷凍保存したエリンギは約1ヶ月ほど日持ちしますので、すぐに食べきれない場合は冷凍保存しましょう。

エリンギを冷凍するときは、石づきを切り落とし、食べやすい大きさにカットし冷凍用保存袋になるべく平らになるように入れます。空気を抜いてから密封し冷凍室で保存します。

解凍すると水分とともに水溶性成分や旨み成分が流れ出てしまうので、凍ったまま調理に使用します。

乾燥保存(1ヶ月)

エリンギをカットして天日干しする

エリンギは乾燥させてから保存することもできます。完全に乾燥したら密封容器に入れて常温(または冷蔵)で保存します。乾燥させたエリンギは密閉容器に入れて常温もしくは冷蔵で約1ヶ月ほど保存することができます。水で戻して調理するのもOKですが、乾燥したまま味噌汁やスープに入れることで、エリンギの出汁が出て美味しくいただけます。

乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。根元を切り落としてほぐしたしめじを重ならないようにザルに並べ、1〜2日ほど天日干しをします。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。

完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。

天日干し以外にも、オーブンやレンジを使って乾燥させる方法もあります。

新鮮なエリンギの特徴

当たり前ですが、新鮮なエリンギを購入したほうが長く保存することができます。特にきのこ類は鮮度が落ちるのが早いので、購入する際は新鮮な状態のエリンギを選び、新鮮なうちに保存することが大切です。

新鮮なエリンギの特徴は下記の通りです。エリンギを購入する際の参考にしてください。

  • カサのふちが内側に巻き込んでいる

  • カサが開きすぎていない

  • カサの裏側のヒダが変色していない

  • 固さとハリがある

  • 軸が白くて太い