早春に旬を迎える山菜のこごみ。山菜は鮮度が落ちやすいため、正しく保存することが重要になります。今回はこごみの正しい保存方法と保存期間について詳しく解説していきます。こごみを保存する際のポイントや、作り置きできるおすすめのこごみレシピも合わせてご紹介しますので、ぜひご覧ください。
こごみはオシダ科クサソテク属の食材です。シダの仲間で、形がソテツに似ていることから「クサソテツ」という名があり、その幼葉をこごみと呼びます。こごみはシダ類の中で最も手軽に食用にされている食材です。
日本国内では北海道から九州まで広く自生していますが、現在はハウス栽培も増えています。他の山菜と比べるとアクがほとんどなく味にクセがないのが特徴です。噛むと少しぬめり感があります。
こごみは早春に旬を迎えます。春の訪れを知らせる山菜として親しまれています。
積雪が多い地域では、雪解けと同時に葉を出しはじめます。ぜんまいのように巻いた若芽を摘んで山菜として楽しみます。
こごみは9割以上が水分で構成されていますが、それ以外には、ビタミンCやカロテン、食物繊維などの栄養素が多く含まれています。また、カリウムやカルシウムなどのミネラルも含有されています。
こごみは鮮度が落ちやすい食材なので、常温での保存は不可です。旬を迎える春の頃は室温も上がりやすくなるため、すぐに食べる場合でも冷蔵庫に入れるようにしましょう。
こごみはわらびやぜんまいのような他の山菜と比べてアクがほとんどありません。そのため、アク抜きをしなくても美味しく食べることができます。
こごみはさっと茹でておひたしや和え物、酢の物などにして食べることが多いです。
当たり前ですが、新鮮なこごみを購入(または収穫)する方がより長く美味しく保存することができます。新鮮なこごみには下記のような特徴がありますので、購入、収穫の際の参考にしてください。
茎が太い
葉がしっかりと巻かれている
茎の部分に白い粉をふいている
こごみは冷蔵保存するのが基本です。正しく保存すれば2〜4日ほど保存することができます。生のまま冷蔵しても茹でて保存してもOKです。ただしこごみの場合はカット保存は向いていませんので注意が必要です。
こごみを冷蔵保存する際は、生のままキッチンペーパーで包み、穴を開けて通気性をよくしたポリ袋に入れ口を軽く閉じます。野菜室で立てて保存しましょう。
こごみに限らず野菜全般にいえることですが、野菜が育った環境で保存することが、鮮度を保つポイントになります。横にして保存すると、余計なストレスがかかって鮮度が落ちてしまうことがあります。
この方法で保存すれば、2〜3日ほど日持ちします。
こごみを水洗いしてから冷蔵してしまうと、付着する水分で傷んでしまうので、食べる直前に洗うようにしましょう。
こごみは茹でてから冷蔵保存することも可能です。
根元の茶色い部分を切り落とし、水を張ったボウルで洗います。特に渦巻の部分は汚れが溜まりやすいので丁寧に洗いましょう。水1リットルに対して塩小さじ2弱を加えた熱湯で30秒〜1分弱ほどさっと茹で、氷水に落として色止めをします。
保存容器に水を注ぎ、こごみを浸して蓋をして冷蔵庫で保存します。この方法保存すれば、こごみは3〜4日ほど保存することができます。水に浸しているので、シャキシャキとした食感をキープしやすい一方で、ビタミンCなどの水溶性成分が流出してしまうデメリットも。保存容器の水は毎日取り替えるのが◎。
他の食材はカットしてから冷蔵保存することができますが、こごみはNGです。
切った所から黒ずみやすくなるため、カットするのは調理直前にしましょう。
こごみを長く保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍こごみは約1ヶ月ほど日持ちします。こごみは色が黒く変色しやすいので、生のまま冷凍するのはおすすめできません。冷凍する際はさっと茹でてから冷凍すると、変色を防ぐことが可能です。
根元の茶色い部分を切り落とし、水を張ったボウルで洗います。特に渦巻の部分は汚れが溜まりやすいので丁寧に洗いましょう。水1リットルに対して塩小さじ2弱を加えた熱湯で30秒〜1分弱ほど硬めに茹で、氷水に落として色止めをします。
ザルにあげて水けを切り、キッチンペーパーで水けを拭き取ったら、こごみの茎の筋を手で剥きます。筋が残っていると食感が悪くなりやすいためです。筋を取り除いたこごみを冷凍用保存袋に並べて入れたら、空気を抜いて密封し冷凍室へ。
冷凍したこごみを調理する際は、食べる前日もしくは半日前に冷蔵庫に移して、低温でじっくりと解凍するのがポイントです。
もちろん、凍ったまま調理に加えることもできます。
こごみは乾燥させてから保存することもできます。乾燥させたこごみは密封容器に入れ常温または冷蔵で約1ヶ月ほど保存することができます。
根元の茶色い部分を切り落とし、水を張ったボウルで洗います。特に渦巻の部分は汚れが溜まりやすいので丁寧に洗いましょう。水1リットルに対して塩小さじ2弱を加えた熱湯で30秒〜1分弱ほど硬めに茹で、氷水に落として色止めをします。ザルにあげて水けを切り、キッチンペーパーで水けを拭き取ったらザルに広げて天日干しをしましょう。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
完全に乾燥したら密封容器に移し替え、常温もしくは冷蔵で保存します。
天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。
鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上に茹でたこごみを並べます(茹で方は天日干しの箇所を参照)。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのが電子レンジで乾燥させる方法です。
耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上に茹でたこごみを並べます(茹で方は天日干しの箇所を参照)。600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
こごみは塩や醤油などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。こごみの漬け保存は、冷蔵で2週間ほど日持ちします。
漬けて保存する際も、下茹でをしてアクを取り除きましょう。
こごみはアクがほとんどないので、生のまま塩漬けしてOKです。
水洗いして水けを拭き取ったこごみを保存袋に入れ、塩(適量)を加えて軽く揉み冷蔵庫で保存します。
塩の量ですが、基本的にはこごみの重量の3〜5%加えましょう。しっかり日持ちさせたい場合は10〜15%の塩を加えます。ただしそのまま食べると塩気がとても強いので、食べる前に水を張ったボウルにこごみを漬けて塩を落としてから調理に使用しましょう。
水洗いしさっと塩茹でしたこごみの水けを拭き取り、保存容器に入れます。醤油:酒:みりん=1:1:1で作る漬けダレをひたひたになるまで入れ、蓋をして冷蔵庫で保存します。
醤油漬けにしたこごみもそのまま食べると味が濃いので、調理に使用する際は水洗いしてから加えるか、調味料の量を調整するようにしましょう。
最後に、こごみの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
こごみをみそマヨであえた簡単レシピです。
こごみのみそマヨあえのレシピはこちら
ゆずこしょうをアクセントにしたこごみの和え物です。
こごみのゆずこしょうあえのレシピはこちら
春を感じる山菜のこごみをごまあえにしたひと皿です。
こごみのごまあえのレシピはこちら
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