スナップえんどうの保存方法と保存期間を解説します。スナップえんどうはとても乾燥に弱く、保存が難しい野菜の一つです。そんなスナップえんどうは常温・冷蔵・冷凍どんな保存方法がベストなのか分かりやすく紹介していきます。
えんどうにはさやごと食べる「さやえんどう」と、実を食べる「実えんどう」があります。スナップえんどうや絹さやは「さやえんどう」の一種です。「実えんどう」にはグリーンピースがあります。
スナップえんどうは肉厚のサヤと実の両方が味わえる品種で、アメリカからやってきました。実はふっくらと大きく甘みがあり、サヤは歯ごたえがあります。
スナップえんどうは免疫力アップや美肌効果が期待できるビタミンCや、抗酸化作用のあるβ-カロテン、腸内環境を整える食物繊維などが豊富に含まれます。スナップえんどうの栄養についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
スナップえんどうを保存する上で気をつけたいのは、スナップえんどうが乾燥にとても弱いという点です。貯蔵最適湿度は90〜95%といわれ、野菜の中でも最も高い部類です。そのため、常温保存はNGです。
また、野菜によっては天日干しし乾燥して保存することができますが、みずみずしさと鮮やかな緑色が命のスナップえんどうはドライ保存にも向きません。
冷蔵・冷凍保存するときもキッチンペーパーやラップ、ジッパー付きポリ袋を使い、乾燥から守るようにします。
当たり前ですが、新鮮なスナップえんどうを購入した方が、保存の日持ちがよくなります。新鮮なスナップえんどうは下記の特徴があります。
全体が鮮やかな緑色でみずみずしいもの
実がしっかりしており、サヤにハリがあるもの
ひげが白っぽくピンとしているもの
また、スナップえんどうの旬は4〜6月の春野菜です。春野菜は寒い冬を超えて春に生長するので寒さに強く、低温保存を好むのも特徴です。低温貯蔵の最適温度は0℃です。野菜室は冷蔵室と比べて温度・湿度ともに高いので、スナップえんどうにとっては一長一短といえます。これから紹介する乾燥対策をすれば、野菜室を使う必要はありません。
正しい保存法を実施しても、スナップえんどうは傷んでしまうことがあります。下記の特徴があるスナップえんどうは腐っている可能性が高いので、食べずに捨てるようにしましょう。
サヤが茶または黒に変色している
グニャグニャとしており、ぬめりがある
カビが生えている
酸っぱい臭いがする
サヤの表面にある黒い斑点は腐っているわけではないので食べることができます。
スナップえんどうはすぐに使うなら冷蔵保存がベストです。冷凍保存よりも食感や風味が落ちにくいです。保存期間の目安は2〜3日です。
スナップえんどうを冷蔵保存する場合は、濡らしたキッチンペーパーに巻き、ジッパー付きポリ袋に入れて空気を抜いて封を閉じます。さやから出して実を食べるそら豆などは乾いたキッチンペーパーに巻くだけで十分ですが、スナップえんどうはさやごと食べるので乾燥に特に注意を払う必要があります。
冷蔵の場合は筋取りの必要はありません。
通常の冷蔵室と野菜室は温度で大差ありませんが、野菜室の方が湿度が高く野菜を乾燥から守ります。湿らせたキッチンペーパーを巻いている場合はどちらでも問題ありません。
茹でてから冷蔵保存するのはおすすめできません。一度茹でると傷むのが早いので、茹でたスナップえんどうはその日のうちに食べるようにしましょう。
長期保存する場合は冷凍保存します。冷凍したスナップえんどうの保存期間の目安は約1ヶ月です。
まず、スナップえんどうを硬めに塩茹でし(茹でる前に筋を取ります)、水けを切ります。
その後、ラップで(使いやすい数に)小分けにし、ジッパー付きポリ袋に入れ、空気を抜いて封を閉じます。冷凍の際は野菜の冷え方にばらつきが出ないように、ポリ袋内で野菜が重ならないようにしましょう。
野菜を冷凍する際に一度茹でることを「ブランチング」といいます。ブランチングで活性酸素の働きを止めることで、
味が悪くなりにくい
食感が損なわれにくい
変色しにくい
解凍したら加熱せずに使える
殺菌効果
などのメリットがあります。特に家庭用の冷凍庫では瞬間冷凍ができないので、一度塩茹でしてから冷凍するのをおすすめします。
解凍方法ですが、凍ったまま炒めたり、スープに入れたりできます。サラダなどで食べるときは短めに1分ほど茹でます。
ただし、筋をとって生のまま冷凍することも可能です。生のまま冷凍するメリットは、栄養が損なわれない、茹でる手間が省ける点です。スナップえんどうに含まれるビタミンCは水溶性なので茹でることで一部が流れ出てしまいます。
生で冷凍する場合も調理しやすいように筋を取っておきましょう。
和え物やサラダで使う場合は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍がベスト。すぐに使いたい場合はレンジでもOKです。スナップえんどう2本に対して500Wで30秒が目安です。炒め物やスープで使う際は、冷凍のまま投入できます。
野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。保存用なので味は少し濃いですが、ご飯のお供にピッタリ。洗ってから食べるのもアリです。大量消費にもおすすめです。スナップえんどうの漬物におすすめなのは酢としょうゆです。どちらも冷蔵で2週間ほど保存がききます。
まず、硬めに塩茹でしたスナップえんどうの水けをキッチンペーパーでしっかり取ります。米酢:塩:てんさい糖=30:1:3(150mlの酢に対して、塩小さじ1、てんさい糖大さじ1の割合)の漬けだれを、密閉容器にスナップえんどうがひたひたに浸かる程度注ぎます。
酢のクエン酸が加わることで、疲労回復の効果やミネラルの吸収率のアップが期待できます。また、お酢には胃酸の分泌を促す作用がありますので、前菜として食べるのにおすすめです。
しょうゆ漬けもおすすめです。
まず、硬めに塩茹でしたスナップえんどうの水けをキッチンペーパーでしっかり取ります。しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合の漬けだれを作り、密閉容器にきゅうりがひたひたになるくらい漬けて冷蔵庫へ。
最後にスナップえんどうの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きの期間の目安は冷蔵で2〜3日です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ほのかな酢の香りで、スナップえんどうとごまの甘みが引き立ちます。
スナップエンドウのごま和えのレシピはこちら
つややかな緑とシャキシャキとした食感を楽しむひと品です。茹でて和えるだけの簡単レシピです。にんにくの香りで箸が進みます。
スナップエンドウのナムルのレシピはこちら
スナップえんどうとツナマヨは相性抜群。ほのかに甘いスナップえんどうに、ツナマヨでうまみとボリュームをプラス。
スナップエンドウのツナマヨのレシピはこちら
Most Popular
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
変色した長ネギは食べられる?原因と対処法を色別に解説
食品事典
玉ねぎにカビが!食べて大丈夫?色別の種類と対処法も解説
食品事典
ほうれん草から黒い汁が出る原因と対処法。食べても大丈夫?
食品事典
ハンバーグの温め直し。固くならない方法はレンジ・フライパンどっちがおすすめ?
食品事典
腐ったレタスの見分け方。味やニオイは?原因も解説
食品事典
ふきの下ごしらえ(茹で方・皮の剥き方・アク抜き)の方法を解説
食品事典
こごみの保存方法と期限。冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
もやしはお弁当に入れると腐る?原因と対処法を解説
食品事典