特有の香りや風味があり、食感も独特なしいたけは嫌い・苦手という方も多いですよね。本記事ではしいたけが嫌いな方におすすめの対処法やおすすめの代用品などを紹介します。
しいたけが嫌いな理由としてあげられるのは主に下記の3点です。
しいたけは他の食材とは異なる特有の独特の香りをもちます。旨味成分が豊富で、出汁としてもよく利用されることも多いしいたけは、この風味を楽しむ人がいる一方で臭いが苦手と感じる方も多いです。
しいたけの香り成分は主に1-オクテン-3-オールとレンチオニンの2種類です。
1-オクテン-3-オールは別名「マツタケオール」と呼ばれ、マツタケをはじめとする様々なきのこがもつ香り成分です。
レンチオニンはしいたけ特有の香りです。レンチオニンは、硫黄を吸収する性質があります。しいたけから硫黄の臭いはしませんが、硫黄を吸収した結果、硫黄化合物の臭いを発生させます。硫黄化合物といえば「おならの臭い」「腐ったたまごの臭い」などと表現されることが多い悪臭成分ですよね。このレンチオニンが放つ特有の臭いに嫌悪感を抱く方が多いことがわかっています。
例えばピーマンなどの野菜の場合、苦味や青臭さが苦手であっても、同様の苦味成分や香り成分をもつ食材を食べることで自然と食べ慣れて「小さい頃は苦手だったのに食べられるようになった」ということはよくあります。しかし、しいたけの香り成分の場合はしいたけのみがもつ成分ですので、しいたけを食べ続けることでしか慣れることはできません。そのため、子供の頃からしいたけが苦手だと大人になっても苦手なことが多いです。
しいたけはその他のきのことは異なり、柄ではなくカサの食感を楽しみます。しいたけのカサの表面は滑らかで、触れるとやや湿った感触があります。噛むと、ぐにゅっとした柔らかさと弾力があり、口の中でほんのりとした歯ごたえを感じます。このなんともいえない食感が不快に感じる方も多いです。
また、しいたけは繊維質の食感も特徴的です。一部の種類では繊維がやや強く、食べる際に少し歯ごたえがあります。そのため小さなお子様など食べにくさを感じやすいです。
しいたけに限らず、きのこ類は見た目がかわいいという人もいれば、不気味で気持ち悪いと感じる方もいます。
しいたけの特徴的な見た目には、その生長過程や特性が反映されています。しいたけは菌類であり、野生のしいたけは森や木の周辺で生育します。そのため、しいたけの傘は茶色や黒っぽい色をしており、地味で土に近い色合いを持っています。これはしいたけが自然界での生存戦略として進化してきた結果と言えるでしょう。
また、しいたけのカサの表面にはしわや模様があり、不規則な形状をしていて、カサの裏にはひだがあります。このヒダが気持ち悪いと感じる方も多いです。
しいたけの臭いが嫌いな方でも食べやすくなるおすすめの対処法を紹介します。
しいたけを調理するときは、当たり前ですが新鮮なしいたけを選ぶことが重要です。しいたけは鮮度が落ちやすく、臭いがきつくなります。そのため、新鮮なしいたけを調理したほうが臭いが気になりにくいです。
新鮮なしいたけの特徴は下記の通りです。
カサに丸みがあり肉厚で、開いていない
カサの表面が茶褐色
カサの裏面が白く薄い膜を張っている
柄が太くて短い
ひだが細かくて白い
購入したら鮮度が落ちないうちに調理をするのがベストですが、すぐに使わない場合は正しく保存し鮮度を保ちましょう。しいたけの保存方法はこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。
しいたけの臭いが苦手な方は、調理をするときに料理酒を使うのがおすすめです。
料理酒は料理の香り付けなどに使われるお酒のことです。一般的には日本酒を指すことが多いですが、米酒以外の酒やワインも料理酒として使用されることがあります。
料理酒に含まれているアルコールには揮発性があり、熱を加えることで蒸発します。このときアルコールと一緒にしいたけの臭いの原因となる成分も一緒に飛ばしてくれるため、しいたけ特有の臭いが軽減されます。
しいたけを調理するときに、にんにくや生姜を使うのも、しいたけの臭いを軽減するのに有効です。
にんにくや生姜には、異臭をマスキングすることによって感覚的に臭いを気にならなくさせる効果があります。厳密にいえば、しいたけの元になる成分を消す作用があるわけではありませんが、しいたけの臭いが苦手な方でも比較的食べやすくなります。
炒めものや煮物を作るときなどは一緒ににんにくや生姜を入れてみてください。
しいたけの臭い・風味が苦手で食べられない場合は、濃いめの味付けにするのも良いでしょう。
例えば、バター醤油で味付けをすると、バターのクリーミーさと醤油のうま味がしいたけと絶妙に調和し、まろやかでコクのある味わいを楽しむことができます。小さなお子様でも食べやすい味なので、苦手だったけど食べられたという方が多いです。
ドライカレーなどスパイスがきいた料理に加えるのもおすすめです。しいたけ特有の匂いや風味が気にならない食べやすい味付けを見つけてみましょう。
しいたけのしょうが焼きのレシピはこちら
生のしいたけはそのまま加熱して使うことが多いですが、臭いが気になって食べられない場合は一度天日干ししてから食べるのも一つの手です。
天日干しすることでしいたけ特有の臭いが和らぎます。天日干しとなると難しそうと思う方も多いと思いますが、実はとっても簡単。しいたけのカサを下にしザルに並べ、2日ほど天日干しして水分を飛ばすだけです。
乾燥させることで保存期間が伸びますし、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。
さらに、天日干しするとビタミンDが約10倍も増えます。天日干しで栄養価がアップするのは実はしいたけだけ!栄養面でもおすすめです。
続いて、しいたけの食感や見た目が苦手な方におすすめの対処法を紹介します。
しいたけのぐにゅっとした食感が苦手な方は、天ぷらにするなど油で揚げるのがおすすめです。
揚げ物にすることで、衣のサクッとした食感がプラスされるのでしいたけの食感が気になりにくくなります。また、油で揚げたほうがしいたけの臭みも気になりにくいという方が多いです。
衣を厚めにするとしいたけの食感を包み込んでより一層食べやすくなりますし、衣を薄くするとしいたけの食感を楽しむことができます。自分の好みに合わせて調整してみてください。
また、天ぷら以外にも、カリカリに揚げる「フライ」やサクサクとした衣で包んだ「唐揚げ」などもおすすめです。それぞれの調理法でしいたけの食感を変化させながら、お好みの食べ方を見つけてみてください。
しいたけの竜田揚げのレシピはこちら
トースターや網で焼いて食べるのもおすすめです。しいたけの食感が変化し、より食べやすくなることがあります。
トースターを使用する場合は、しいたけをスライスしたり、半分に切ったりして、トースタートレイに並べます。適度な火力と時間で焼きます。焼くことでしいたけの水分が蒸発し、食感がよりパリッとしたものになります。香りも広がり、独特の風味も楽しめます。
網を使用する場合は、しいたけを軽く油を塗った網の上に並べて焼きます。直火やグリルで焼く方法もあります。こちらも水分が飛び、しいたけの食感が変化します。
ただし、焼く際には適切な温度と時間に注意し、焦げ付かないように調節しましょう。
見た目が苦手で食べられない場合は、細かく刻んでしまいましょう。細かく刻むことで食感も気になりにくくなります。
細かく刻んだしいたけは、炒め物や炒飯の具にしたりハンバーグの種に混ぜ込むのがおすすめです。刻んだしいたけを野菜や肉と一緒に調理することで、香りや旨味を引き出すことができます。
しいたけが苦手で食べられない場合は、他の食材で代用するのも一つの手です。しいたけの代用になるおすすめの食材を紹介します。
しいたけの代用品としておすすめなのはエリンギです。
エリンギはきのこの中でも比較的淡白な味わいで、しいたけのように不快に感じる臭い成分は含まれていません。そのため、しいたけは食べられなくてもエリンギなら食べられるという方は多いです。
エリンギを使っても旨味が出るので、料理を美味しく仕上げることができます。
しいたけの代用としてマッシュルームを使うのもおすすめです。マッシュルームの風味や食感はしいたけと比較して穏やかなので、しいたけが苦手な方でも食べやすいと言われています。
しいたけの代用としてマッシュルームを使ってソテーやパスタを作るのがおすすめです。マッシュルームは洋風の味付けによく合います。
ぐにゅっとしたきのこ特有の柔らかい食感が苦手な方は、えのきで代用すると良いでしょう。
えのきにはしいたけのように大きなカサはなく、柄のシャキシャキとした食感を楽しみます。また、しいたけのように臭いもきつくなく、味も比較的淡白なので食べやすいと感じる方が多いです。
炒めものなど幅広い料理の代用に使うことができますし、えのきは比較的安価なのも嬉しい点です。
舞茸はしいたけとは異なる食感を持ち、しいたけのようなぐにゅっとした柔らかさはなく、代わりにシャキシャキとした食感が特徴です。そのため、しいたけの食感が苦手な方にとっては舞茸が代用として適していると言えます。
ただし、舞茸には特有の風味もあります。舞茸特有の風味は個性的であり、好みが分かれることもあります。舞茸の風味が苦手な方もいらっしゃるので、その点は考慮して選択すると良いでしょう。
料理のアレンジや調理方法によっても舞茸の風味が変化することがありますので、自分の好みに合わせて利用することが大切です。
しいたけが苦手な方でも美味しく食べられるおすすめのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
しいたけとマスタードが好相性。
にんにくと粒マスタードの味付けなので、しいたけが苦手でも美味しく食べられます。
しいたけの粒マスタード焼きのレシピはこちら
しいたけをたっぷり使った洋風そぼろです。
しいたけをみじん切りにしているので、しいたけが苦手な方でも食べやすい一品です。
しいたけの洋風そぼろのレシピはこちら
ハーブをアクセントにしたしいたけのガーリックライスです。
しいたけとガーリック、ハーブとの相性は◎。
しいたけのガーリックハーブライスのレシピはこちら
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