気づいたらピーマンがしなしな・ふにゃふにゃ・ぶにょぶによになっていた、という経験がある方は多いのではないでしょうか。本記事ではピーマンがしなしなになってしまう原因や、対処法、調理法などを詳しく解説しています。
保存していたピーマンが柔らかくなってしまったことがある方は多いのではないでしょうか。ピーマンが柔らかくなってしまう原因は下記の通りです。
ピーマンの表面がしなしなに・ふにゃふにゃに柔らかくなってしまうのは、水分の抜け始めです。
新鮮なピーマンの表面にハリがあるのは、繊維が水分をしっかりと蓄えているためです。収穫してから時間が経っていたり正しく保存できていないと繊維から水分が抜けて柔らかくなってしなしなになり、次第にしわしわの状態になっていきます。しわしわになると完全に水分が抜けてしまっています。
これは、ピーマンだけではなく、様々な野菜や果物に起こる現象です。
水分が抜けているだけではなく、腐敗の前兆である可能性もあります。
ピーマンに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いです。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。
腐敗の手前まで鮮度が落ちてしまうと、簡単に潰れたり触ると跡が残るぐらいぶにょぶにょとした触感になります。
新鮮なピーマンでも、解凍することで柔らかい食感になってしまうことがあります。
冷凍することで柔らかい食感になってしまうのは、ピーマンを冷凍した際に食感となる繊維が破壊され、さらにピーマンに含まれる水分が解凍されることで流出してしまうためです。
ピーマンが柔らかくなってしまったら食べられるのか心配になりますよね。柔らかくなったピーマンは食べることができるのか解説します。
水分が抜けて柔らかくなっている=腐敗ではありません。多少水分が抜けて柔らかくなっている程度であれば、問題なく食べることができます。
しかし、全体的にしわしわになるほど水分が抜けている場合は、かなり鮮度が落ちている状態です。腐敗の前兆の可能性もあるので、腐敗のサインが見られないかきちんと確認してから判断しましょう。
腐敗しているピーマンの特徴は下記の通りです。
ブヨブヨになっている
異臭を放っている
ぬめりがある
水分が抜けて柔らかくなっているだけではなく、腐敗のサインが見られる場合は破棄してください。
腐敗のサインが見られなければ食べられるとはいっても、特に全体的にしわしわになっていたりぶにょぶにょになってしまっている場合はかなり鮮度が落ちています。
腐敗しているのか判断が難しい場合や小さなお子様、高齢者の方が食べる場合は破棄するのが無難です。
鮮度が落ちているということは、味も風味も悪くなっています。水分が抜けてしまうと食感も悪くなってしまうので無理に食べる必要はないでしょう。
多少水分が抜けて柔らかくなったピーマンは水につけておくと、ピーマンが水分を吸って再びハリが戻ることがあります。
水につけるときは半分にカットして種とわたを取り、水を入れた容器に入れます。水の量は半分つかる程度でも大丈夫ですが、全体をつかるようにしたほうがハリが戻りやすいです。
ピーマンを水につけたら2日程冷蔵庫に入れておきます。
ただし、ピーマンを水につけて置いておくと水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがあります。多少水分が抜けている程度であれば、カットして30分程つけて置くだけでもハリが戻るので長くつけすぎないようにしましょう。
水分が抜けて柔らかくなったピーマンは50℃のお湯で洗うことでも復活させることができます。
50℃のお湯をボウルに入れて、お湯の中にピーマンを入れて表面を洗うだけです。ちなみに50℃のお湯は温度計を使っても良いですが、ない場合は沸騰させたお湯と水を1:1の割合で入れることで作ることができます。
お湯につけると逆にしんなりしてしまいそうな気がしますが、これはヒートショックと呼ばれるもので、50度のお湯につけることで閉じていた気孔が開き細胞が水分を吸いこむことができるため、みずみずしさを取り戻します。ピーマン以外の野菜にも使える方法なので覚えておくと良いでしょう。
冷凍ピーマンは解凍して使うとどうしても水分が抜けて柔らかい触感になってしまいます。冷凍したピーマンを使うときは解凍方法が重要になります。
例えば、冷凍した食材はレンジで解凍することも多いですが、レンジでの加熱は一気に水分が出てしまうので柔らかい食感になってしまいやすいです。
冷蔵庫にうつして低温で自然解凍するか、解凍せずにそのまま加熱調理するのが良いです。おすすめは解凍せずに加熱調理です。
柔らかくなってしまったピーマンは、煮浸しにすれば柔らかくなってしまった食感をカバーすることができます。味も染み込みやすくなっているので、調味料がしっかりと染み込み味の悪さも気になりにくいです。
レンジ調理をすれば栄養素の流出も最小限に抑えることができます。
炒めものにするのも良いでしょう。新鮮なピーマンのようなシャキッとした食感は出ませんが、濃いめの味付けにすれば味の悪さはカバーできます。
また、ピーマンに豊富に含まれているビタミンAやEは脂溶性であるため、油を使うことで吸収率が上がるメリットもあります。
柔らかくなったピーマンはスープにするのも良いです。スープであれば柔らかい食感も気になりませんし、茹でることで流出してしまう水溶性の栄養素も丸ごといただけるので栄養面的にも◎
鶏ガラやコンソメを使ったスープにしても良いですが、お味噌汁にしても美味しいです。
上記で紹介したように、水分が抜けて柔らかくなっていても腐敗していなければ食べることができます。しかし、味や食感は悪くなってしまいます。ピーマンを美味しい状態で食べるためには正しく保存して鮮度を保ち、傷まないうちに食べきることが大切です。
ピーマンの保存方法についてはこちらの記事でより詳しく紹介しているので、参考にしてください。
ピーマンは丸ごとの状態であれば常温で1週間保存可能です。
常温保存する場合は、直射日光が当たらず低い室温に保たれた冷暗所に新聞紙かキッチンペーパーで包んで、なるべく立てて保存しましょう。ピーマンを乾燥から守るため、一つずつ丁寧に新聞紙やキッチンペーパーで包むことが大切です。
ピーマンは丸ごと冷凍する場合もカットしてから冷凍する場合も、1ヶ月保存可能です。
水けをしっかり取り除き、一つずつラップに包み、冷凍用のジッパー付きポリ袋に入れて保存しましょう。
冷凍したピーマンを和え物に使うときは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍します。炒め物やスープに使うときは凍ったまま使うことができます。
当たり前ですが、新鮮なピーマンを購入した方が長く美味しく保存することができます。
鮮やかな緑色で、皮にハリとツヤがある
ヘタのまわりがへこみ、肩が盛りあがっている
底の部分はフカフカせず、つややかで締まっている
ヘタの切り口が新鮮で変色していないもの
袋に入ってる場合は必ずしも確認できるわけではありませんが、上記の点を参考にしてみてください。
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