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茶色に変色したピーマンは食べられる?原因と対処法を解説

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茶色に変色したピーマンは食べられる?原因と対処法を解説

ピーマンが茶色く変色していて食べられるのか心配になったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではピーマンが茶色く変色する原因や、茶色く変色させない正しい保存方法などを紹介します。

ピーマンが茶色く変色する原因

ピーマンが茶色く変色してしまう原因は、下記の通りです。

全体的に茶色は腐敗

ピーマンの表面や中が全体的に茶色く変色している場合は、腐敗しています。

腐敗している場合は、異臭がしたり溶け出しているなどの異変が見られることが多いです。茶色く変色している以外にも異変が見られるようであれば腐敗していると判断して間違いないでしょう。

腐敗したピーマンの特徴については、後述しますのでそちらを参考にしてください。

表面が茶色は熟している可能性も

表面の一部が茶色っぽく変色している場合は、ピーマンが熟したことが原因である可能性もあります。

私達が普段食べているピーマンは花が咲いてから15日~20日程の未熟なものです。ピーマンはそのまま収穫せずにいると熟していき、黄色→オレンジ→赤と変色していきます。また、収穫後に追熟されることでも熟して変色することがあります。

このオレンジ→赤に変わっていく段階などで茶色に見えることがあります。

熟したことが原因で変色している場合は、

  • 実にハリとツヤがあり元気

  • グラデーションに見える

などの特徴があります。

種が茶色は劣化

ピーマンは中から腐敗していくので、見た目には異常が見られなくてもカットしてみたら種が茶色く変色していたということもよくあります。

新鮮なピーマンの種は白色をしており、鮮度が落ちてくると茶色→黒と変色しています。種が変色していても異臭がしたり溶け出しているなどの腐敗のサインが見られなければ、腐敗はしていません。

内側の茶色い斑点は虫?

カットしたときに、内側に茶色い斑点ができている場合は、虫の幼虫である可能性があります。

ピーマンに限らず野菜や果物は害虫の被害にあいやすいものです。栽培時には害虫対策はもちろん行われますが、完全に防げるわけではないため虫が入り込む可能性も0ではありません。

ピーマンの中に入り込みやすいのはタバコガ類です。家庭菜園で育てているピーマンはもちろんのこと、入り込んでいても気づかれないことも多いのでそのまま出荷され店頭に並んでいることもあります。

茶色く変色したピーマンは食べられる?

腐敗・虫は破棄

全体的に茶色く変色していて、明らかに腐敗している場合は当たり前ですが食べることはできません。

腐敗している食材には細菌が繁殖している可能性が高いです。すべての細菌が食中毒を起こす原因になるわけではありませんが、腹痛や嘔吐などの症状が出てしまう可能性があります。細菌の種類によっては加熱をしても死滅しないこともあるので、食べるのはやめましょう。

虫が入り込んでいる場合は、よく洗って食べるという方もいます。しかし、虫は細菌などを媒介することもあるので破棄するのが無難です。

熟しているのは食べられる

熟しはじめて茶色く変色している場合も、腐敗しているわけではないので食べて大丈夫です。

ピーマンは完熟すると未熟な緑のピーマンと比較して、苦味や青臭さが軽減され甘みも増します。パリッとした食感はなくなり柔らかくなってしまいますが、ピーマンの苦味や青臭さが苦手な方にとってはむしろ食べやすい状態です。熟すことで含有量が増える栄養成分もあるので捨てるのは勿体ないです。

劣化は腐敗していないか確認

鮮度が落ちて種が茶色くなっている場合は、腐敗していなければ食べることができます。腐敗のサインがみられないか、しっかり確認して判断しましょう。

ただし、ピーマンは種とワタも食べることができますが、茶色くなってしまっている場合は種やワタはとって調理をしましょう。また、鮮度が落ちて変色してしまっているということは、そのままにしておくと腐敗してしまいます。早めに食べきるようにしてください。

ピーマンを茶色く変色させない正しい保存方法

ピーマンを茶色く変色させないためには、正しく保存することが大切です。

ピーマンに限らず野菜などの食材は、正しく保存することで鮮度を保つことができるので、より長く美味しく食べることができます。ピーマンを購入したら、正しく保存しましょう。それでは、ピーマンの正しい保存方法を紹介します。

常温保存

ピーマンは常温保存することも可能です。保存期間の目安は1週間ですが、すぐに食べないならば冷蔵保存がおすすめです。また、夏場は必ず冷蔵保存するようにしましょう。

丸ごと(1週間)

ピーマンを丸ごとキッチンペーパーに包み、かごに入れて冷暗所で保存する

常温保存する場合は、直射日光が当たらず低い室温に保たれた冷暗所に新聞紙かキッチンペーパーで包んで、なるべく立てて保存しましょう。一つずつ丁寧に包みましょう。新聞紙やキッチンペーパーによって乾燥から守ります。

カットしたピーマンの常温保存は不可です。カットしたら、常温保存は避けこの後ご紹介する冷蔵方法で保存するようにしましょう。

冷蔵保存

ピーマンは保存する場合は野菜室での冷蔵保存がベストです。風味や食感をあまり損なうことなく、それなりの長さ保存することができます。冷蔵ピーマンの保存の期間の目安は約3週間です。

丸ごと(3週間)

ピーマンを丸ごとキッチンペーパーに包みポリ袋に入れて冷蔵庫で保存する

ピーマンはできれば丸ごと冷蔵保存がおすすめ。野菜が傷みにくいです。キッチンペーパーに一つづつ包み、ポリ袋に入れます。ピーマンは夏野菜なのでキッチンペーパーを包むことで冷えすぎるのを防ぎます。ポリ袋はやや口を開けておくか、フォークで穴を空けるなどし密閉をさけ通気性を高めるようにするのがポイントです。湿気やガスが貯まるのを防ぎます。

購入時の袋でそのまま保存するのはおすすめしません。取り出してキッチンペーパーで一つずつ水けを拭き取るようにしましょう。

カット(2〜3日)

カットしたピーマンの切り口にラップを密着させ包み冷蔵用保存袋に入れて保存する

カットしたピーマンを冷蔵保存することも可能です。ラップで一つづつきっちり包むのがポイントです。酸化を防ぎます。その後、冷蔵用のジッパー付きポリ袋に入れて保存します。切ってしまったものは傷みが早いので、密閉します。2〜3日で使い切るようにしましょう。

また、種とわた、へたは傷みが早いので、切ってから保存する場合はなるべく取り除くようにしましょう。

冷凍保存

ピーマンを長期保存させたい方は冷凍がおすすめです。冷凍ピーマンの保存期間の目安は約1ヶ月です。

丸ごと(1ヶ月)

ピーマンを丸ごとラップで包み冷凍用保存袋に入れて冷凍する

ピーマンは丸ごと冷凍保存することもできます。水けをしっかり取り除き、一つずつラップに包み、冷凍用のジッパー付きポリ袋に入れて保存しましょう。
冷凍したピーマンを和え物に使うときは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍します。炒め物やスープに使うときは凍ったまま使うことができます。

カット(1ヶ月)

ピーマンを食べやすい大きさにカットしラップに包んで冷凍用保存袋に入れる

あらかじめカットしておくと調理するときが楽です。ラップで小分けにし、ジッパー付きポリ袋に入れて保存します。

調理して(1ヶ月)

ピーマンをカットして加熱調理をしてから保存することもできる

ピーマンに限らず野菜は冷凍すると、変色したり風味が落ちたりします。加熱調理をしてから冷凍することでそれを防ぐことができます。
2個のピーマンを1cm幅に細切りし、オリーブオイル小さじ1、塩小さじ1/4で炒め、冷ましたものを保存しています。
その他にも天日干しやオーブンで加熱して水分を飛ばして乾燥保存したり、醤油や味噌に漬けて漬け保存することも可能です。ピーマンの保存方法についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。

腐敗したピーマンの特徴

ピーマンは茶色く変色しているからといって必ずしも食べられないというわけではありません。しかし、下記のような特徴があるピーマンは腐敗しているので破棄しましょう。

見た目

腐ったピーマンの見た目の特徴は下記の通りです。

表面に白いホコリのようなものがついているときは白カビ、黒い斑点や斑点が一箇所にまとまって黒く変色しているように見える箇所がある場合は黒カビが生えている可能性があります。じゃがいもなどの密度が高い野菜は表面のみであればカビが生えていても食べることができるとされていますが、カビはカビ毒を発生させて下痢や嘔吐などの中毒症状を起こす可能性があります。ピーマンにカビが生えている場合は破棄しましょう。

新鮮なピーマン表面はハリがあり、パリっとしています。少し水分が抜けてしまった程度であれば問題ありませんが、完全に水分が抜けてしわしわになっている場合も食べられない状態です。溶け出している部分がある場合も腐敗しているので破棄してください。

臭い・味

腐ったピーマンの臭いや味の特徴は下記の通りです。

  • 酸っぱい匂い・味

  • 生ゴミ臭

  • カビ臭い

野菜には特有の青臭さがありますが、ピーマンはそこまで臭いがきつい野菜ではありません。酸っぱい臭いや味がする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。

ピーマンに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。

また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。

触感

腐ったピーマンの触感の特徴は下記の通りです。

  • ぶにょぶにょしていて柔らかい

  • 全体的にぬめりがある

  • 糸をひいている

新鮮なピーマンは張りがありますが、腐敗が進んでいるとぶにょぶにょとした触感になります。また、全体的にぬめりが出ていたり糸をひく場合も腐敗が進んでしまっている状態なので、残念ですが破棄しましょう。

新鮮なピーマンの選び方

当たり前ですが、新鮮なピーマンを購入した方が長く美味しく保存することができます。新鮮なピーマンの特徴は下記の通りです。

  • 鮮やかな緑色で、皮にハリとツヤがある

  • ヘタのまわりがへこみ、肩が盛りあがっている

  • 底の部分はフカフカせず、つややかで締まっている

  • ヘタの切り口が新鮮で変色していないもの

袋に入ってる場合は必ずしも確認できるわけではありませんが、上記の点を参考にしてみてください。