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じゃがいもがカビ臭い原因は?食べても大丈夫?対処法は?

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じゃがいもがカビ臭い原因は?食べても大丈夫?対処法は?

じゃがいもがカビ臭い場合はカビが生えてしまっている可能性があるので注意が必要です。本記事ではじゃがいもがカビ臭くなる原因やカビ臭いじゃがいもの対処法などを解説します。

じゃがいもがカビ臭い原因

カビが生えている

じゃがいもがカビ臭い原因の1つに、文字通りカビが生えているということが考えられます。

じゃがいもは緑黄色野菜ではないので本来青臭さは感じられませんが、「青臭い」と感じた場合はカビの臭みかもしれないので注意が必要です。

じゃがいものカビには基本的に

  • 白カビ

  • 青カビ

  • 黒カビ

の3種類があります。

カビの匂いは、カビが作る物質であるメチルイソボルネオールやゲオスミンなどのニオイ成分によるもので、アンモニア等のくさいニオイ物質よりも1万倍くさいといわれています。微量であれば気がつかないレベルですが、繁殖して量が増えると「青臭い」と感じる原因になります。人によっては「墨汁の匂い」や「絵の具の水を腐らせた匂い」などと表現する人もいます。ブルーチーズを食べたことがある方ならわかるかと思いますが、青カビは特に匂いがきついです。

実際にカビが生えているかどうかはまず皮をみて判断します。皮だけなら皮を厚めに剥いて調理をすれば問題ありません。中身までカビが繁殖していたりブヨブヨしている、変色しているなどの異常が見られる場合は破棄しましょう。

土臭い(泥臭い)だけ

単に土臭い(泥臭い)場合は、腐敗しているわけではないので食べることができます。

新鮮なじゃがいもは泥が付いたまま売られていることもあるので、土臭く(泥臭い)感じることがあります。この場合は、洗って土を落とせば気にならなくなることがほとんどです。

酸っぱい臭いは腐敗の可能性大

表面のカビの有無や青臭さには関わらず、じゃがいもから酸っぱい匂いがする場合は腐敗している可能性が高いので残念ですが破棄しましょう。

このような場合は、カビが生えていなくてもじゃがいもから汁気が出ていたり、中身が変色しているなどの異常が見られることが多いです。

カビ臭いじゃがいもの対処法

カビが皮だけなら切って食べられる

一度カビの生えた食品は、カビを除いてもカビの菌などが内部に入り込んでいる可能性があるため基本的には破棄する必要がありますが、じゃがいものように固い野菜は密度が高いため表面にカビが生えただけであれば表面を取り除けば食べることができますので、中身を切って確認しましょう。

中身に下記のような異常が見られる場合は食べられません。

  • カビが広範囲に広がっている

  • 変色している

  • 触るとブヨブヨしている

  • 悪臭がする

本来のじゃがいもはクリーム色をしています。切ってみて中身までカビが侵食していたり、変色している場合は食べることができません。また、本来硬いはずのじゃがいもが柔らかくなってブヨブヨしていたり悪臭がするなどの異変がある場合もNGです。

ただし、皮だけで中身に異常がなくても気になるという場合は破棄するのが無難です。

土臭いじゃがいもはしっかり洗う

土臭いじゃがいもはしっかり洗うようにしましょう。

洗っても土臭さが取れない場合は、皮を剥くようにしましょう。しかし、皮には食物繊維やポリフェノール、鉄分などが多く含まれているので可能であれば無駄なく食べたいものです。

じゃがいもは他の野菜と違い、えぐみや苦味、臭みの原因となる「アク」は含まれません。じゃがいもは水にさらしますが、それはアク抜きが目的ではなく、煮崩れを防ぐために行います。

カビ臭い以外に注意すべきじゃがいも

芽が大量に生えている

芽が生えたじゃがいも

腐っているというわけではありませんが、じゃがいもから芽が大量に生えている場合、食べるのは避けるべきです。

じゃがいもの芽やその周辺には、有毒物質である「ソラニン」や「チャコニン」が含まれています。ソラニンは、水にほとんど不溶で、加熱によっても分解されにくいです。そのまま食べると中毒を起こし、腹痛やめまいなどを引き起こす可能性があり、また苦味もあるため、調理の際にはきれいに取り除く必要があります。

芽が生えているところは、皮を厚く切って根元から取り除きましょう。

ちなみに、ソラニンはトマトなどにも含まれています。

出典:農林水産省「ソラニンやチャコニンとは」

皮が緑化している

皮が緑色に変色したじゃがいも

じゃがいもの皮の一部が緑色に変色している場合、その部分には上記でご紹介した有毒物質「ソラニン」や「チャコニン」が多く含まれています。

緑の部分を厚く剥いて料理に使用しましょう。

また、皮がほとんど緑色になっていなくても、皮を剥いたら実の表面が緑色になっているということもあるので注意しましょう。

じゃがいも全体が緑色に変色してしまっている場合は、有毒物質が大量に含まれている恐れがありますので、食べずに廃棄することをおすすめします。

茶色い液体が出ている

じゃがいもから茶色い液体が出ている場合は、全体的に腐っている可能性が非常に高いです。

中身に問題がなく、表面のみ茶色い液体がついているのであれば、ビニール袋に入れたまま保管していたなど密閉された状態で保管していたことにより湿気で水滴がつき、じゃがいもについていた泥汚れと合わさって茶色い汁が出ているように見えるということが考えられます。

しかし、じゃがいもの中身から茶色い液体がにじみでているようであれば、腐敗しているので食べるのは避け、すぐに廃棄しましょう。

酸っぱい臭いがする

本来じゃがいもはほぼ無臭に近いです。明らかに異臭がする場合は、細菌が入ってしまい腐敗してしまった状態である可能性が高いため、食べるのはやめて処分しましょう。

一見、異常が見えないように見えるじゃがいもでもレンジで温めたり加熱をすると酸っぱい匂いを感じることがあります。見た目で判別できない場合は、皮を剥きカットしたじゃがいもを一度レンジで温めて匂いを確認しておくと安心です。

ブヨブヨ・ネバネバする

じゃがいもがブヨブヨしている場合、じゃがいもの水分が抜けてしまっている状態です。あまりにぶよぶよしていたり、中身がネバネバしているなどの異常が見られる場合は腐敗し始めているので食べずに処分しましょう。

じゃがいもは、芽が出はじめると芋から芽に栄養を送るため柔らかくなってぶよぶよとしてきます。この場合は生理現象であり腐っているわけではないので、食感は悪くなりますがソラニンやチャコニンが含まれている芽を取り除くなど適切な処理をして調理すれば食べても大丈夫です。しかし、腐敗が始まっている可能性もあるので心配な方は処分することをおすすめします。

苦味がある 

じゃがいもを食べた時に、苦味やえぐみ、舌のしびれを感じるようであれば、ただちに食べるのをやめましょう。

このような味がするのは、じゃがいもに含まれる「ポテトグリコアルカロイド」という成分が原因といわれています。ポテトグリコアルカロイドは天然毒素の一種で、食べた時に舌がピリピリしたり、苦味などを感じます。

酸っぱい味がする場合も腐っている可能性が大なので、食べないようにしましょう。

じゃがいもの正しい保存方法

最後に、じゃがいものの正しい保存方法をご紹介します。

下記でご紹介している保存方法の詳細はこちらの記事でご紹介していますので、併せてご覧ください。

冷暗所で常温が基本

じゃがいもをダンボールに入れて常温保存する

じゃがいもは最も保存しやすい野菜の一つです。冷暗所なら常温で3ヶ月程保存できるので、基本的に常温保存が推奨されます。

じゃがいもは水分が多い野菜ですが、貯蔵において低温に弱いわけではありません(低温で保存できないわけではありません)。しかし、0〜5℃の温度で保存すると、でんぷんが糖化し、ホクホクとした食感が損なわれてしまいます。そのため、冷蔵・冷凍保存にはあまり向かず、常温保存をおすすめしている次第です。ちなみに、じゃがいもを20℃の環境に1週間ほど放置しておけば、糖化したでんぷんは8割ほど元に戻ります。

上述したように、高温多湿の場所はカビを繁殖させるなど腐敗をすすめる原因となりますので注意しましょう。また、じゃがいもが日光に当たることで、有毒物質であるソラニンやチャコニンが増えてしまうといわれています。そのため、直射日光が当たる場所での保存は避けることも大切です。

じゃがいもはそこまで乾燥に弱いわけではないので、一つずつ新聞紙(またはキッチンペーパー)に包まなくても、長く保存できます。特に数が多いときは面倒なのでまとめて保湿。直射日光が当たらず風通しのよい涼しい場所なら、秋・冬は3ヶ月、夏場でも1ヶ月は常温保存が可能です。

ビタミンが多く「大地のりんご」ともいわれるじゃがいもですが、りんごと一緒に常温保存するのがおすすめです。りんごから放出されるエチレンガスは果実の熟成を進めますが、じゃがいもの発芽を抑える効果があります。じゃがいもは暖かく明るい場所で発芽が進むので、繰り返しになりますが、冷暗所で保存するのが大切!じゃがいもの芽はソラニンなどの天然の毒を持っているので、必ず取り除いてから食べるようにしましょう。

冷蔵保存する場合

前述した通り基本的には常温保存がおすすめなじゃがいもですが、下記の場合は冷蔵保存がおすすめです。

  • 夏場に1ヶ月よりも長く保存したい(夏も安心して保存したい)

  • 冬場であっても3ヶ月より長く保存したい

  • カットしたじゃがいもを保存したい

じゃがいもは正しく冷蔵すれば半年ほど保存することができます。また、じゃがいもは低温保存すると、収穫直後では少なかった糖分(0.1〜0.5%)が、増加(0.5〜2.5%)します。

丸ごと保存する場合

じゃがいもを丸ごとキッチンペーパーで包みポリ袋に入れ冷蔵保存する

丸ごとじゃがいも冷蔵保存する場合は、一つずつキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて軽く口を締め、野菜室に入れます。キッチンペーパーに包むことで寒さからじゃがいもを守ることができます。ポリ袋に入れることで乾燥しすぎることを防ぎながら、口は軽く締めることで通気性を保ちます。1週間に1度はキッチンペーパーが湿っていないか確認し、湿っている場合は新しいものに取り替えましょう。野菜室は温度・湿度ともに冷蔵室より高いので、じゃがいもに適しています。冷蔵保存でもりんごを一緒に入れると効果があります。

カットしたじゃがいもを保存する場合

カットしたじゃがいもを水にさらし冷蔵保存する

切ったじゃがいもは傷みが早く、生のまま放置すると切り口が褐変します。これはポリフェノール物質がポリフェノラーゼなどの酵素によって酸化するためです。また、チロシンがチロシナーゼによってメラニンとなるのも褐色に変わる原因です。

カットしたじゃがいもは常温保存できないので、水に浸けて冷蔵保存します。2〜3日以内に食べるようにしましょう。茹でたじゃがいもはさらに傷みが早いので、極力その日のうちに消費するようにしましょう。

冷凍する場合

長期保存のためにする冷凍ですが、じゃがいもの場合は常温や冷蔵の方が長く保存できてしまいます。じゃがいもは丸ごと保存したり、生のまま保存すると、解凍後ブヨブヨになってしまい美味しくありません。下茹でしてマッシュしたりカットしたものを保存するには冷凍がおすすめです。色々な調理にすぐに使えるので便利です。

冷凍ならマッシュがおすすめ

茹でたじゃがいもをマッシュして冷凍保存する

一口大にカットしたじゃがいもを冷凍用ジッパー付きポリ袋にいれて保存することもできますが、マッシュにして保存するのがおすすめです。1ヶ月程保存することができます。

皮を剥いてひと口サイズに切って熱湯で15分ほど茹で、潰してマッシュポテトを作ります。しっかり粗熱をとってから、小分けにし平たくラップに包み、冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れて、空気をしっかり抜いて冷凍します。ポリ袋に入れる前に金属トレイに乗せて急速冷凍すると、食感が損なわれにくくなります。ハムなど他の食材を入れると日持ちしなくなるので、混ぜないようにしましょう。

冷凍マッシュポテトは前日に冷蔵庫に移して自然解凍か、電子レンジで加熱して解凍します。電子レンジを使うとホクホクとした食感になります。ポテトサラダやポタージュ、コロッケなどに使えます。