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長芋の保存方法と期間。常温はNG?切った後はどうする?

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長芋の保存方法と期間。常温はNG?切った後はどうする?

長いもは常温でも保存できる食材ですが、室温が上がりやすい夏やカットされた長いもは冷蔵や冷凍保存がおすすめです。乾燥させたり醤油などに浸けて保存するのも◎。冷凍長いもはヌルヌル感が落ち着くので、すりおろししやすくなります。この記事では、長いもの保存方法と保存期間を詳しく解説していきます。

長いもの保存のポイント

暑さに弱い

長いもの保存最適温度は2〜5℃、湿度は70〜80%といわれています。他の野菜と比べると乾燥には強いですが、暑さに強いというわけではありません。

丸ごと1本の場合は、25℃以下の室温で常温保存することも可能です。ただしそれ以上の気温になると傷みやすくなるので、常温以外の方法で保存するようにしましょう。

出典:農研機構

皮は厚めに剥く

長いもの皮は厚めに剥くのがおすすめです。それは、痒みの原因となる成分が皮の近くに含まれているためです。

長いもをすりおろしたり食べたりする時、手や口が痒くなることがあります。これは「シュウ酸カルシウム」という成分によるものです。毒性やアレルギー性があるというわけではありません。針状の尖った形をしており、それが手や口に刺さることによって痒くなるのです。痒いなと感じたら、酢水やレモン水で洗い流すと痒みがおさまります。

ちなみに、長いもの皮を剥く際は、水を張ったボウルの中でピーラを使って剥くとヌルヌルせず楽に剥くことが可能です。長いもを冷凍すればヌルヌル感がおさまります。また冷凍した長いもを叩くだけで粗いすりおろしができます。冷凍保存の方法は下記で詳しく解説しています。

切り口から傷みやすい

長いもは丸ごと1本だととても長い食品です。そのまま保存できれば一番いいのですが、冷蔵庫のスペースの関係でカットして保存することもあると思います。カットする場合、切り口が空気に触れることで乾燥したり酸化が進んでしまいますので、ラップやキッチンペーパーでぴっちりと包むのが長持ちするポイントです。

カットされている長いもを購入する際は、切り口が乾燥、変色していないものを選ぶようにしましょう。

変色を防ぐ方法

カットして販売されている長いもをよく見ると、切り口が茶色に変色していることがあると思います。これは、長いもに含まれるポリフェノールが酸化することによって起こる変色です。

変色を防ぐ方法はいくつかあります。一つは酢水を使用する方法です。切り口を酢水に浸けたり、皮を剥いた長いもを酢水につけてからカットしたり、すりおろした長いもに少量の酢を加えると、変色を防ぐことが可能です。また、長いもをすりおろす際は、金属ではなくプラスチックなどでできたおろし器を使うことでも変色を予防することが可能です。

新鮮な長いもの特徴

当たり前ですが、新鮮な長いもを購入する方がより長く美味しく保存することができます。新鮮な長いもには下記のような特徴があります。購入する際の参考にしてください。

  • 切り口が白くてみずみずしい

  • 皮にハリがありひげが多い

  • ずっしりと重みのあるもの

  • 小さな根やヒダが少ないもの

  • でこぼこがなく、太さが均一

長いもの保存方法と期間【常温】

段ボールに入れて(最長3ヶ月)

長いもを常温で保存する際は、新聞紙を敷いたダンボールに長いもを入れ、上からも新聞紙をかけて冷暗所で保存する

段ボールの底に新聞紙を敷きます。その上に長いもを並べ、上からも新聞紙をかけます。冷暗所で保存します。

おかくずに入っている場合は、そのままの状態で保存してもOKです。最長で3ヶ月程度保存することができます。

室温が15℃以上になる時期や、カットしてある長いもは、常温以外の方法で保存するようにしましょう。

長いもの保存方法と期間【冷蔵】

カットされている長いもは冷蔵保存するようにしましょう。ポイントは、乾燥や変色、腐敗を防ぐために、切り口をラップやキッチンペーパーで覆うことです。正しく保存すれば、冷蔵でも1ヶ月ほど保存することが可能です。

半分にカット(1ヶ月)

長いもを半分にカットしキッチンペーパーで包んで野菜室で保存する

皮ごとキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて口を軽く閉じ、野菜室で保存します。

長いもは1本が長いですし、カットして販売されていることも多いです。長いものは半分にカットし切り口にラップをしてからキッチンペーパーで包みます。

さらにカット(1ヶ月)

使いかけの長いもは切り口にラップを巻いて袋に入れてから保存する

使いかけのカットした長いもは切り口から傷みやすいので、ラップかキッチンペーパーで切り口をしっかりと覆い、輪ゴムで留めてから冷蔵用保存袋に入れて保存します。

使いかけの長いもの切り口を酢水につけたまま冷蔵保存する方法もある

切り口を酢水につけてからラップしても◎。酢水に浸けることで変色を防ぐことができます。

長いもの保存方法と期間【冷凍】

長いもは冷凍保存するのもおすすめです。保存期間は冷蔵保存時とさほど変わりませんが、冷凍することで長いものネバネバ感が抑えられ扱いやすくなります。冷凍した長いもは約1ヶ月ほど日持ちします。

丸ごと保存(1ヶ月)

長いもの用途が決まっていない場合は丸ごと冷凍保存するのがおすすめ

使いみちがまだ決まっていない場合は丸ごと冷凍するのがおすすめです。保存袋に入る大きさにカットし、皮付きのまま丸ごとラップで包みます。冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。急速冷凍機能を使えば短時間で冷凍することができるのでおすすめです。急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて保存しましょう。

冷凍する前に皮を剥いてから保存するのもOKです。

カットして冷凍(1ヶ月)

長いもを食べやすい長さにカットして冷凍保存すれば、調理時すぐに使えて便利

料理に合わせて使いやすい大きさに切ってから冷凍保存すると、調理時すぐに使えて便利です。皮を剥いて千切りや、短冊、輪切り、乱切りなどに切り、冷凍用保存袋になるべく平らになるようにして入れ冷凍庫へ。急速冷凍機能もしくは金属トレイを使っての冷凍がおすすめです。

切った長いもは変色しやすいので、切った後に酢水にさらしてから冷凍するのが◎。水2カップに対して酢小さじ1〜2を入れた酢水にカットした長いもを5〜10分程度入れ、キッチンペーパーで水けを取ってから冷凍用保存袋に入れます。

すりおろして冷凍(1ヶ月)

長いもをすりおろしてから冷凍保存する方法も

すりおろしてから冷凍するのも◎。すりおろした長いもを直接冷凍用保存袋に入れます。平らになるようにして冷凍室へ。使いやすい量に分けてラップに包んでもいいですし、ラップには包まず、菜箸で折り目をつけて冷凍すれば、解凍時に折り目でポキっと折ることで、使いたい量だけを取り出すことができます。

冷凍した長いもの解凍方法

丸ごと冷凍した長いもや、カットして冷凍した長いもは、解凍せず凍ったまま調理することができます。丸ごと冷凍した長いもは、凍ったままでもすりおろすことが可能です。カットした長いもは、味噌汁などに入れると美味しくいただけます。凍った長いもを綿棒などで叩くと、簡単にとろろが作れるのでぜひお試しください。

和え物やとろろ汁などを作る場合は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍するのがおすすめです。すぐに食べたい場合は電子レンジでの解凍も可能。

すりおろした長いもは、解凍後に袋の角をはさみで切ると、簡単に絞り出すことができます。とろろ汁やお好み焼きやたこ焼きなどにおすすめです。

長いもの保存方法と期間【乾燥】

長いもは乾燥させてから保存することもできます。完全に乾燥したら密封容器に入れて保存します。乾燥させた長いもは常温もしくは冷蔵で約1ヶ月ほど保存することができます。味噌汁やスープに入れて美味しくいただけます。

天日干し(常温・冷蔵で1ヶ月

長いもの皮を剥いて輪切りにし天日干しにする

乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。皮を剥いて輪切りにした長いもを酢水に5〜10分ほど浸けます(変色防止のため)。その後キッチンペーパーで水けをしっかりと取り、重ならないようにザルに並べ、1〜2日ほど天日干しをします。

途中上下を返すとしっかりと乾燥させることができます。完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。

オーブン(常温・冷蔵で1ヶ月

オーブンを使って長いもの水分を飛ばすこともできる

天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上に長いもを並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。

乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。

レンジ(常温・冷蔵で1ヶ月

電子レンジを使えばさらに短時間で長いもの水分を飛ばすことが可能

オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで乾燥させる方法です。耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上に長いもを並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。

電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、葉が焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。

長いもの保存方法と期間【漬物】

長いもは酢や醤油などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。調味料が野菜に染み込み美味しくなり、ちょっとした副菜として楽しめます。長いもの漬け保存は、冷蔵で1週間ほど日持ちします。

酢漬け(冷蔵で1週間)

長いもを食べやすい長さにカットし酢、塩、砂糖で作ったタレに浸して保存する

食べやすい大きさ(拍子切りなど)にカットした長いもを保存容器に入れます。そこに、酢:塩:てんさい糖=150ml:小さじ1:大さじ1で作った浸けだれをひたひたになるように注ぎ、フタをして冷蔵庫で保存します。

そのまま食べても美味しいですし、サラダなどと混ぜて食べても美味しくいただけます。

醤油漬け(冷蔵で1週間)

長いもを食べやすい長さにカットし醤油、酒、みりんで作るタレに浸して保存する

食べやすい大きさにカットした長いもを保存容器に入れます。そこに、醤油:酒:みりん=1:1:1で作った漬けダレをひたひたに入れ、フタをして冷蔵庫で保存します。

そのままでは味が少し濃いので、軽く水洗いしてから食べるか、サラダのトッピングとして食べるのがおすすめです。

長いもの作り置きレシピ

最後に、長いもを使ったおすすめの作り置きレシピをご紹介します。長いもの作り置きは冷蔵で2〜3日ほど日持ちします。

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

長いものたたき

長いものたたき

叩いた長いもと青じそを和えるだけの簡単料理。

長いものたたきのレシピはこちら

長いもの照り焼き

長いもの照り焼き

長いものホクホクとした食感が美味しいひと皿です。

長いもの照り焼きのレシピはこちら

長いものそぼろあん

長いものそぼろあん

ほくほくの長いもにあんがからまり美味。

長いものそぼろあんのレシピはこちら

牛肉と長いものしょうが煮

牛肉と長いものしょうが煮

しょうがのさっぱり風味でいただきます。

牛肉と長いものしょうが煮のレシピはこちら