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なすの美容効果とは?肌にいい?女性に嬉しい栄養素とは?

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なすの美容効果とは?肌にいい?女性に嬉しい栄養素とは?

大変メジャーな野菜であるなすですが、美容効果はあるのでしょうか?美肌やアンチエイジングの効果について本記事では深堀りしていきます。

なすの美容効果が期待できる栄養素

ナスニンは肌のバリア機能アップ

ナスニンは抗酸化作用がとても強くなっています。肌が老化してシワやたるみ、シミなどが出来てしまうのは酸素と結びついて酸化してしまうからです。そこでナスニンを摂取することで、抗酸化作用が働き肌が本来持つバリア機能がパワーアップします。それによって紫外線や乾燥から肌を守ってくれます。さらに体内でも血流を促進するなどをして肌の健康を保ってくれます。

また、ナスニンにはコレステロール値を下げる働きもあると言われています。積極的に摂取したい栄養のひとつです。

クロロゲン酸はダイエットにも効果的

糖の吸収をゆるやかに

クロロゲン酸もポリフェノールの一種です。クロロゲン酸はコーヒーにも多く含まれている成分で、血圧の上昇や血糖値の急上昇を抑制する効果があります。これは、糖質を分解する酵素を阻害する働きがあり、これによって糖質の吸収をゆるやかにしているからです。

脂肪燃焼の促進

さらに脂肪燃焼促進の効果もあり、体内にすでてに溜まっている脂肪も新しく発生した脂肪も燃焼させてくれます。特にメタボリックシンドロームの原因である肝臓脂肪の燃焼効果が期待され、ダイエットをする際にも注目される成分のひとつです。

葉酸はターンオーバーの促進

肌のターンオーバーを促す

葉酸は新しい細胞が合成されるとき、細胞の遺伝子情報が詰まっているDNAの合成するのをサポートします。新しい細胞を合成するには、DNAを正確にコピーして分裂することが必要です。葉酸が関わり正しくDNAをコピー、分裂することで、正常な細胞が生まれ、新陳代謝や成長が達成できます。細胞増殖が盛んな胎児の発育に不可欠なため、妊娠の可能性がある方や妊婦にとって大変重要とされます。

葉酸には新陳代謝を高める作用があることから、年齢を重ねるごとに衰えがちな肌のターンオーバーを促進し、紫外線などでダメージを受けた皮膚を健康的な肌状態へと導いてくれる効果があります。

造血作用を促す

葉酸はビタミンB12とともに働き、赤血球のもとになる赤芽球をつくります。そのため葉酸は「造血のビタミン」ともいわれています。

この造血作用の美容効果は多岐に渡ります。例えば、白髪対策です。髪の毛はメラニン色素によって着色されていますが、メラニン色素の成分を運ぶのも血液です。

カリウムはむくみ防止

カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。また、心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。

食物繊維

腸内環境を整える

食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、便のカサを増やし、適度な水分を保つことで、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。

また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあります。

参考文献:栄養学博士 白鳥早奈英 監修(2021)『最新改訂版 知っておきたい栄養学』学研プラス

なすの三大栄養素

なすの三大栄養素は?

可食部100gあたり

  • エネルギー...22kcal

  • 水分...93.2g

  • たんぱく質...1.1g

  • 炭水化物...5.1g

  • 脂質...0.1g

  • 食物繊維...2.2g

です。

糖質(炭水化物から食物繊維を引いた値)は2.9gです。

他の野菜と比べると?

  • トマト:糖質3.7g、20kcal

  • ピーマン:糖質2.8g、20kcla

  • じゃがいも:糖質8.4g、59kcal

  • 西洋かぼちゃ:糖質17.1g、78kcal

です。なすは低糖質で低カロリーであることが分かります。ダイエッターも心配なく食べることができます。

ちなみにごはん(白米)の糖質は100gあたり35.6g、カロリーは156kcalとなっています。チョコレートの糖質は、ミルクチョコレートの場合100gあたり51.9gで550kcalにもなります。

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

なすの美容におすすめの調理法

「秋ナスは嫁に食わすな」って?

秋なす(秋に収穫するナスのこと)は嫁に食わすな、ということわざをご存知でしょうか?
これにはいくつかの解釈があると言われています。

1つ目は嫁の体を気遣っているという点です。秋なすにはアルカロイドという毒性の成分を含有しており、食べすぎると体調不良などを引き起こす可能性があることから、一家にとって大切な嫁には食べさせないようにするというものです。

また、東洋医学や漢方では、ナスは体を冷やす野菜に分類されます。水分とカリウムを多く含むので利尿作用があります。それによって体が冷えてしまいます。さらに大量のポリフェノールも体を冷やすと言われており、女性は体が冷えると健康に良くないため、食べさせないようにするというものです。

2つ目は「これだけ美味しいものを嫁なぞに食べさせるな」という、姑の意地悪な嫁いびりであるという解釈です。

3つ目は、秋茄子には種子がないことから、子宝に恵まれなくなるという考え方からです。

アク抜きを短めにorしない

なすは切ってから時間が経つと褐色化したり、生で食べたときに特有の苦味が感じられるので、一般的に水にさらしてアク抜きします。

しかし、なすのアクの原因であるクロロゲン酸は、体によい成分なので、アク抜きはしなくても問題ありません。それだけではなく、アク抜きすることで水溶性のナスニンやカリウム、ビタミンCなどが流失してしまいます。ちなみにほうれん草やたけのこなど、アクの原因がシュウ酸の場合は体に良くないため、アク抜きが必須です。

加熱調理する場合はアク抜きの必要はありません。生食するときにアク抜きをする場合は、水にさらさず、切ったあとに塩をふって10分置けばOKです。

ちなみに、6月に出回るものはアクが少ないですが、8〜9月に出回るもの(秋なす)はアクが強くなると報告されています。秋なすを使ってアクが気になる場合は、アク抜きしましょう。

油を使いすぎない

なすは油がよく合う食材で、表面が油でコーティングされるとナスニンが流出しづらくなるメリットがありますが、油を使いすぎるとカロリーアップしてしまうので注意しましょう。

ただし、カロリーの変化を見ると、それぞれ100gで

  • 生…18kcal

  • 茹で…17kcal

  • 油炒め…73kacl

  • 天ぷら…165cal

です。天ぷらにすると生と比べて9倍もカロリーが高くなってしまいます!

なすはスポンジ状で油をよく吸うので、軽く油を絡めてから電子レンジに加熱するだけでしっかりと油が馴染みます。これでカロリーカットになります。また、大きめにカットして揚がった後に熱湯をかけて油切りすると余分な油をカットできます。

皮ごと・丸ごと調理

ナスニンは皮に多く含まれています。先程も説明しましたが、ナスニンには抗酸化作用があります。その栄養素を無駄にしないためにも皮ごと調理するようにしましょう。

なすを丸ごと料理するのもおすすめです。素揚げをするにも丸ごとの方が油を吸いにくく、また栄養素を逃さずに食べれることが特徴です。さらに、丸ごと調理することで、なすの旨味成分のグアニル酸が大きく増加して、おいしくなります。丸ごと焼いても、素揚げしてもおいしいので、ぜひ試してみましょう。

なすの美容におすすめの食べ合わせ

ビタミンA・C・Eと一緒に

抗酸化作用のあるナスニンは、同じく抗酸化作用のあるビタミンA・C・Eと一緒に摂ることで、効果がアップします。

ビタミンAが豊富に含まれる食品にはうなぎやレバー、海苔、人参などがあります。ビタミンCが豊富な食品にピーマンやブロッコリー、カリフラワーなどがあります。ビタミンEを豊富に含む食品にはアボカド、かぼちゃ、アーモンドなどがあります。

豚肉のたんぱく質と

なすに含まれるカリウムは血圧を下げる効果が期待されています。豚肉のたんぱく質は丈夫な血管をつくります。

さらに、なすに少量ですが含まれるビタミンCは、たんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌の他にも、痩せやすい体づくりにも寄与します。

鉄と一緒に

鉄は疲労回復効果があります。なすのコリンにも疲労回復効果があるので、より高い効果が期待できます。ダイエットをしていると運動で体が疲れたり、ストレスで精神的に疲れてしまうことがあるので、しっかりと栄養を摂取しましょう。

なすのおすすめレシピ

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

豚・なす・ピーマンのみそ炒め(鍋しぎ)

豚・なす・ピーマンのみそ炒め(鍋しぎ)

豚肉入りのなすとピーマンのみそ炒め(鍋しぎ)です。なすと味噌だれの相性が抜群で、ご飯が進みます。ぜひお試しください。

ピーマンにはなすにはあまり含まれないビタミンCが豊富です。ナスニンとともに抗酸化作用が期待できます。豚肉には日本人に不足しがちなビタミンB1が含まれています。

鍋しぎのレシピはこちら

焼きなす

焼きなす

焼きなすのレシピをご紹介します。しょうががアクセントになっています。副菜としてぜひお試しください。

油と相性がよいなすですが、このレシピでは油を使用していません。カロリーを制限したい方におすすめのひと品です。

焼きなすのレシピはこちら