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ゴーヤの保存方法と期間|常温・乾燥が長持ち?わたはどうする?

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ゴーヤの保存方法と期間|常温・乾燥が長持ち?わたはどうする?

夏野菜といえば「ゴーヤ」を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。ゴーヤの正しい保存方法はご存知ですか?2〜3日で食べきる場合のみ常温で、それ以上の期間保存する場合は冷蔵や冷凍で保存するのが基本です。この記事では、ゴーヤの保存方法と保存期間を、写真付きで詳しく解説していきます。

ゴーヤの保存のポイント

乾燥に弱い

ゴーヤは乾燥に弱い野菜です。ゴーヤは高温多湿で育っている野菜なので、保存時もある程度の湿度を保つことが重要です。

ゴーヤの乾燥を防ぐために、常温保存であっても新聞紙やキッチンペーパーなどで包んで保存しましょう。すぐに食べない場合は、冷蔵や冷凍で保存することで乾燥を防ぐことができます。

高温もNG

夏野菜の代表といっても過言ではないゴーヤ。暖かい気候で育ちますが、購入したゴーヤを自宅で保存する際は高温保存を避ける必要があります。

高温の環境で保存してしまうと、傷みやすくなりすぐに腐って食べられなくなります。また、ゴーヤは28℃以上で熟成が進みやすいといわれているため、食べ頃のゴーヤを放置すると味や栄養素が落ちます。

2〜3日以内に食べきる場合は常温保存でOKですが、それ以外は常温以外の方法で保存するのが基本です。

ワタ・種は取り除く

ゴーヤを保存する際、すぐに食べる場合を除いてワタと種は取ってから保存します。

ゴーヤはワタの部分から腐敗が進むためです。スプーンなどを使って取り除きましょう。ただし取ったワタと種は捨てないで!わたの部分には果皮の1.7倍ものビタミンCが含まれているため、天ぷらや味噌汁の具材などで食べましょう。

ちなみに、ゴーヤの苦みは主にワタや種ではなくイボの部分にあります。ワタと種を取ってしまうのは実はもったいないのです。

新鮮なゴーヤの見分け方

当たり前ですが、新鮮なゴーヤの方が、保存期間が長くなります。新鮮なゴーヤには下記の特徴があります。

  • 全体的に鮮やかな緑色で、黄色く変色したり黒ずんでいない

  • イボにツヤとハリがあり、しっかりしている

  • イボが密で、欠けたりつぶれたりしていない

  • 全体的に太く、先の方は尖っている

  • こぶりのわりに、ずっしりと重みがある

緑色が薄くイボが大きいものは苦味が弱いとされていますが、その分栄養も少なめです。鮮度が落ちるのが早いので、やや固めのものを選ぶのがおすすめです。

食べられないゴーヤの特徴

正しく保存しても、下記のような特徴があるゴーヤは腐っている可能性が高いです。食べずに捨てるようにしましょう。

  • カビが生えている

  • 黄色や茶色に変色している

  • 触るとブヨブヨと柔らかい

  • 中身が茶色やピンク色に変色している

  • 異臭がする

ちなみに、オレンジ色のゴーヤは腐っているわけではなく、食べられる完熟ゴーヤです。普通のゴーヤを1週間ほど放置すると完熟ゴーヤとなり、甘みが増して美味しく食べることができます。

ゴーヤの保存方法と期間【常温】

丸ごと(3〜4日)

丸ごとゴーヤを新聞紙で包み冷暗所で立てて保存すれば3〜4日ほど日持ちする

ゴーヤは収穫後2〜3日で鮮度が落ちるといわれています。そのため、すぐに食べる場合のみ常温保存が可能です。夏場は冷房の効いた部屋で保存しましょう。

乾燥を防ぐためにゴーヤを1本ずつ新聞紙で包み、通気性のよいザルなどに入れ直射日光を避けた冷暗所で保存します。この方法で保存した場合の保存期間の目安は3〜4日です。

すぐに食べない場合は常温以外の方法で保存しましょう。冷蔵、冷凍での保存方法は後ほど詳しく解説します。

常温保存で追熟も

ゴーヤを常温で1週間ほど保存しておくと、追熟し完熟ゴーヤになります。もともと緑色だったゴーヤが、熟すことで実がオレンジ色へ、種が赤色へと変化します。ワタは熟すとなくなり中は空洞になります。

イボの部分が割れてきたら食べ頃だといわれています。完熟ゴーヤには苦みがなく、ほんのり甘みを感じます。そのため完熟ゴーヤは苦みが苦手な方におすすめです。

ゴーヤの保存方法と期間【冷蔵】

上述した通り、ゴーヤは鮮度が命の野菜です。基本的には冷蔵で保存するのがおすすめです。冷蔵での保存にはいくつか方法がありますのでご紹介します。

丸ごと立てて(2〜3日)

ゴーヤを丸ごとラップで包み、コップなどに立てて保存すれば2〜3日ほど日持ちする

夏など温度が高い時は、すぐに食べる場合でも冷蔵室に保存するのがおすすめです。2〜3日で食べきるのであれば、ゴーヤを丸ごと1本ずつラップで包み、コップなどに立てて保存します。

ゴーヤを寝かせて置くと、立ち上がろうとして徐々に穂先が曲がっていきます。このときに栄養分を消費してしまうので、鮮度と美味しさ、栄養価が損なわれてしまいます。そのため、コップや、ペットボトルを切って容器代わりにして使いましょう。

丸ごと冷蔵した場合の保存期間は2〜3日が目安です。長期保存したい場合にはおすすめしません。

ワタと種を取り除いて(1週間)

ゴーヤの種とワタを取り除いてから冷蔵保存すれば1週間ほど保存することができる

ゴーヤのワタと種を取り除いて冷蔵保存すれば、1週間ほど日持ちします。

ゴーヤはワタの部分から傷んでしまうので、必ず取り除いてから保存します。まずはじめにゴーヤを水洗いし汚れを落とします。水けを取ったらゴーヤを縦半分に切り、スプーンを使ってワタと種を取ります。キッチンペーパーで包んだ後にラップできっちり包みます。切り口を下にして野菜室で保存します。

ゴーヤは乾燥に弱い上に、切った状態だとさらに乾燥が進みやすいので、キッチンペーパーとラップを使って二重に包み、さらに切り口を下にするのがポイントです。

ゴーヤの保存方法と期間【冷凍】

ゴーヤを1ヶ月ほど保存したい場合は、冷凍しましょう。冷凍保存には直接冷凍する(ダイレクトフリージング)と、茹でてから冷凍する(ブランチング)の2つの方法があります。家庭用冷凍庫では急速凍結(瞬間冷凍)ができないため、直接冷凍すると、味や食感が悪くなり、変色もします。茹でることでそれらを防ぐことができます。

ゴーヤを冷凍保存する場合は、できるだけゴーヤ同士が重ならないように薄く広げて冷凍するのがポイントです。使いたい分だけ取り出しやすくなるので◎。

生のまま(1ヶ月)

ゴーヤを生のまま食べやすい幅に切って塩で揉み冷凍用保存袋に入れて日持ちする

ゴーヤの食感を残したい場合は、生のまま冷凍するのがおすすめです。苦みを取るために塩もみをしてから冷凍保存します。

ゴーヤを水で洗ってキッチンペーパーで水けをしっかり取ります。ゴーヤを縦半分に切り、スプーンを使ってワタと種を取り除きます。幅5mm程度の半月切りにし、ボウルに入れます。塩を適量(ゴーヤ1本に対して小さじ1程度)を加え塩もみし、そのまま5分置きます。塩もみすることで水分と一緒に苦み成分が流出します。ゴーヤから出た水分をしっかり絞って(栄養が流れるので塩の洗い流しは不要)、冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れ空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍庫で保存します。

生のまま冷凍保存したゴーヤを使う際は、凍ったまま使用するのがおすすめです。ゴーヤチャンプルーなどの炒めものに◎。

茹でて(1ヶ月)

ゴーヤを食べやすい大きさに切って茹でてから冷凍保存する

茹でてから冷凍保存をすると、使いたいときにすぐに使用することができて便利です。下茹ですることでゴーヤの色が鮮やかになり、また苦みも取ることができます。

水洗いし水けを取ったゴーヤを縦半分に切り、スプーンでワタと種を取り除きます。ゴーヤの両端を切り落とし、お好みの厚さに切ります。沸騰した湯で硬めに茹で、すぐに冷水につけます。水けをキッチンペーパーで取ったら冷凍用ジッパー付きポリ袋に重ならないように入れ、空気を抜いて冷凍庫で保存します。

使うときは自然解凍し、水けを絞って料理に使用します。ゴーヤのおひたしや酢の物、サラダ、マリネ、混ぜ寿司などにおすすめです。加熱料理だと水分が多く出るため、生のまま冷凍したゴーヤを使うことをおすすめします。

ゴーヤに豊富に含まれるビタミンCは水溶性なので、茹でることで30〜40%ほどが失われてしまうといわれています。栄養素を残したい場合は、塩もみで苦みを取るのがおすすめです。

ゴーヤの保存方法と期間【漬物】

ゴーヤは塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。ゴーヤの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。そのまま食べるときは味が濃いので、水で洗いましょう。

塩漬け(冷蔵で2週間)

食べやすい大きさにカットしたゴーヤを塩に漬けて冷蔵で保存すれば2週間ほど日持ちする

密閉容器に粗塩を入れ、ワタと種を取って幅5mmに切ったゴーヤを入れます。塩がゴーヤ全体に行き渡るようにかるく混ぜ、蓋をして冷蔵室で保存します。

使用する塩の量ですが、ゴーヤの重さに対して5%くらいの塩の量だと1〜2週間ほど保存できます。15%にすると数ヶ月保存することができます。そのままでは味が濃いので、3〜5%の塩分のものは数時間、15%のものは8時間ほど水に浸けて塩抜きする必要があります。

味噌漬け(冷蔵で2週間)

食べやすい大きさにカットしたゴーヤを味噌、酒、みりんで作るタレに漬けて冷蔵で保存すれば2週間ほど日持ちする

密閉容器にみそ:酒:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、ゴーヤが隠れるようにして入れます。蓋をして冷蔵室で保存します。

ゴーヤの保存方法と期間【乾燥】

ゴーヤは乾燥させて保存するのもおすすめです。ゴーヤは乾燥させることで、保存期間が伸びる(常温・冷蔵に比べて)、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。

乾燥させたゴーヤは、水で戻して炒め物や和え物、煮物として食べるのが◎。

天日干し(常温・冷蔵で1ヶ月)

食べやすい大きさにカットしたゴーヤをザルに広げて天日干しする

乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。ざるに並べて2日ほど天日干しにします。太陽が沈む夜は室内に移動させましょう。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。

オーブン(常温・冷蔵で1ヶ月)

オーブンを使ってゴーヤの水分を飛ばすことも可能

オーブンを使うと、短時間で乾燥させることができます。天板の上にクッキングシートを敷き、半月切りにしたゴーヤを並べ、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。乾燥が足りなければさらに加熱します。

レンジ(常温・冷蔵で1ヶ月)

電子レンジを使えば短時間で水分を飛ばし乾燥させることができる

レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。薄切りにしたゴーヤをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。

電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。

ゴーヤの作り置きレシピ

最後にゴーヤの作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きレシピの保存期間の目安は冷蔵で2〜3日です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

ゴーヤのおかか漬け

ゴーヤのおかか漬け

夏野菜の定番ゴーヤのおかか漬けです。冷蔵庫でしっかりと寝かせることで味が染み込み、ゴーヤの苦味も和らぎます。ゴーヤが苦手な人でも美味しくいただける一品です。

ゴーヤのおかか漬けのレシピはこちら

ゴーヤきんぴら

ゴーヤきんぴら

ご飯にもお酒にも合う簡単レシピです。塩もみはせず、さっと茹でるだけにし、時短。ぜひお試しください。

ゴーヤきんぴらのレシピはこちら

ゴーヤの酢の物

ゴーヤの酢の物

ほろ苦さとシャキシャキとした食感が美味しいゴーヤの酢の物です。定番のゴーヤ料理とは一味違う美味しさが発見できる一品です。

ゴーヤの酢の物のレシピはこちら

ゴーヤの甘みそ和え

ゴーヤの甘みそ和え

ゴーヤ特有の苦味を甘めの味噌で和らげて美味しく仕上げました。10分程度で手軽に作れますので、ぜひお試しください。

ゴーヤの甘みそ和えのレシピはこちら