コーングリッツ・コーンミール・コーンフラワーは、全てとうもろこしを原料に作られるとうもろこし粉ですが、コーングリッツ・コーンミール・コーンフラワーの違いをご存知でしょうか?本記事ではコーングリッツ・コーンミール・コーンフラワーの違いを解説します。
コーングリッツ・コーンミール・コーンフラワーは全てとうもろこし粉の一種です。
とうもろこし粉とは、とうもろこしの胚乳を乾燥させて粉状に加工したものです。
コーングリッツ・コーンミール・コーンフラワーの違いは粒度です。粒のサイズを大きい順に並べると、コーングリッツ>コーンミール>コーンフラワーです。
コーングリッツはとうもろこしを原料に作られるとうもろこし粉の一種です。
コーングリッツは、一般的に食べられているスイートコーン(甘味種)やポップコーンの原料となる爆裂種ではなく、デントコーン(馬歯種)やフリントコーン(硬粒種)という品種のとうもろこしが原料として使われます。
とうもろこしの製粉方法には大別してドライミリング(乾燥製粉)とウェットミリング(加湿製粉)との2種類あり、コーングリッツはドライミリングによって製粉しています。
ドライミリング(乾燥製粉)は、胚乳や胚芽など植物の構成組織で分離する方法です。コーングリッツは、分離した胚乳の部分を粗く粉砕して完成します。
ちなみに、ウェットミリング(加湿製粉)はでんぷんやタンパク質などを化学的な構成成分で分離する方法で、分離したでんぷんを乾燥させて粉状にしたものがコーンスターチになります。
コーングリッツの見た目は黄色くサラサラとしていて、粒子が粗いのが特徴です。
ホワイトコーンで作られることもあり、この場合は白くサラサラとした粉になります。ホワイトコーンで作られるコーングリッツは、黄色いコーングリッツと比較してビタミンBの含有量が少ない他、甘みが少ないです。
コーングリッツ100gのカロリーは352kcalで、糖質量(炭水化物から食物繊維を引いた値)は74gです
コーンブレッドやイングリッシュマフィンなどのパンや、フレーク、焼き菓子を作るときなどに使われます。コーングリッツは粒子が粗いため、カリッとした食感を出すことができます。
カリッとした食感を出すことができるコーングリッツは、揚げ物をするときにパン粉の役割を果たしてくれます。
コーンミールもとうもろこしを原料に作られるとうもろこし粉の一種であり、製造方法も同じです。
コーンミールの見た目も黄色くサラサラとしていますが、コーングリッツよりも粒子が細かいのが特徴です。コーングリッツと同じようにホワイトコーンで作られることもあります。
日本では日本コーングリッツ協会によりコーンミールの基準が定められており、水分値15.0%以下、粗脂肪5.0%以下、粗タンパク9.5%以下、粗灰分1.5%以下、粗繊維1.5%以下の全粒粉をコーンミールとしています。
コーンミール100gあたりのカロリーは375kcalで、糖質量は76gです。コーングリッツよりもカロリーが高く、糖質量も若干多いです。
コーンミールもコーンブレッドやイングリッシュマフィンなどのパンや、フレーク、焼き菓子を作るときに使われます。コーングリッツよりも粒子が細かいため、コーングリッツほどカリッとした食感にはなりません。
コーンミールは唐揚げなどの揚げ物を作るときの衣として使われることが多いです。小麦粉を衣にするよりもサクサクとした食感になり、コーンミール独特の香ばしい風味がします。
コーンミールを衣にしている代表的な揚げ物料理にはアメリカンドックがあります。実はアメリカンドックは和製英語であり、アメリカでは「コーンドック」と呼ばれます。
コーンフラワーもとうもろこしを原料に作られるとうもろこし粉の一種であり、製造方法も同じです。
コーンフラワーの見た目は、クリーム色でコーングリッツとコーンフラワーと比較して白っぽいです。また、コーンフラワーは、コーンミールよりもさらに粒子が細かいのが特徴で、小麦粉の質感に似ています。
粒子の大きさ順は、コーングリッツ、コーンミール、コーンフラワーとなります。
コーンフラワーは、粒子が細かいためコーングリッツやコーンフラワーのようにつぶつぶとした食感を残すことはできませんが、キメの細かい滑らかな仕上がりになります。
そのためコーンフラワーは、お菓子やパンを作るときの小麦粉の代用品として使われることが多いです。粒子が細かく生地のつながりを邪魔しないため、ふんわり・大きく生地を膨らませることができます。
コーンフラワー100gあたりのカロリーは363kcalで、糖質量は74gです。
コーンフラワーは、お菓子やパンを作るときの小麦粉の代用品として使われることが多いです。粒子が細かく生地のつながりを邪魔しないため、ふんわり・大きく生地を膨らませることができます。
また、粒子が細かいコーンフラワーは溶けやすいためとろみ付けに使われたり、スープに使われることもあります。コーンフラワーを使うことでとろみがついた優しいとうもろこしの風味がするスープを作ることができます。
小麦粉などの粉物に比べると、そこまで一般的に家庭で使われることが多いものではないのでコーングリッツやコーンミール、コーンフラワーが自宅にあるという方は少ないでしょう。それほど需要が高くないため一般的なスーパーなどでも取り扱いがないことがあります。
そのため、レシピにコーングリッツやコーンミール、コーンフラワーと出てきても自宅にない・変えないということもあるでしょう。例えばコーンフラワーはあるけど、コーンミールやコーングリッツはないという場合でも違いは粒子の大きさだけなので代用しても問題ありません。
ただし、食感には違いがでます。コーンフラワーは粒子が最も細かいので、粒子の大きいコーングリッツやコーンミールのようなザクッとした食感にはなりません。そのため、物足りなさを感じることもあるでしょう。
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