料理やお菓子作りなど、様々な場面で使用される白砂糖。ついうっかり白砂糖を切らしてしまったりした時に、白砂糖の代わりに使える甘味料などをご紹介します。近年は健康面などの理由から、白砂糖の使用を控えている人もいるようです。甘味料を使わずに料理やお菓子に甘みを加える方法もご紹介します。
白砂糖の正式名称は「上白糖(じょうはくとう)」です。サトウキビやテンサイから得られる絞り汁(糖汁)を原料にしてつくられます。上白糖は日本独自の砂糖で、国内の砂糖消費量の半分以上を占めています。
砂糖には様々な種類があり、原料もしくは製造方法によって分類されます。砂糖の原料による分類は、サトウキビ(甘庶)由来の砂糖を「甘庶糖(かんしょとう)」、ビート(サトウダイコン、テンサイ)由来の砂糖を「ビート糖」または「テンサイ糖」と呼びます。製法による分類は、分蜜糖(ぶんみつとう)と含蜜糖(がんみつとう)に大別されます。さらに分蜜糖はザラメ糖や車糖、加工糖などに細分化されます。
上白糖は分蜜糖に該当する砂糖で、車糖の一種です。分蜜糖は、原料を絞った搾り汁(糖汁)から不純物を取り除き、濃縮して得られる白下糖(結晶と糖蜜の混合物)を分離させて、結晶だけを取り出して乾燥させた砂糖のことを指します。車糖は、ザラメ糖より結晶が小さく、糖度が94〜96%であるのが特徴です。
砂糖の製造過程で、まず始めに白ザラ糖やグラニュー糖などのザラメ糖が結晶として取り出されます。これらの砂糖をつくる際に回収される糖蜜からつくられるのが上白糖です。糖の再結晶化を防ぐために、ビスコと呼ばれる糖液を添加してつくります。そのため、しっとりしたソフトな感触の砂糖に仕上がります。
近年、健康などの理由から白砂糖の使用を控える人が多くなっています。ここでは、白砂糖を摂取することのデメリットをいくつかご紹介します。
白砂糖を製造する過程で、原料の栄養素を含む糖蜜は除かれるため、白砂糖にはミネラルなどの栄養素はほとんど残っていません。また、白砂糖は精製を繰り返している点から、カロリー(エネルギー)以外の成分はほとんどありません。ちなみに白砂糖の100gあたりのカロリー(熱量)は384kcalです。
上白糖のGI値は109であり、高GI値食品に該当します。急激に血糖値が上がりやすく、肥満や老化につながったり、眠気やイライラの原因となる恐れがあります。
GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。
ちなみに、他の砂糖のGI値は、グラニュー糖は110、黒砂糖は99、てんさい糖は65です。GI値で見ると、てんさい糖を使用した方が、血糖値の急激な上昇を抑えやすくなります。
また、急激な血糖値の上昇は、ニキビの要因となりやすいともいわれています。
「上白糖(白砂糖)は体を冷やす」という考えがあり、その根拠には諸説あり、下記が考えられます。
サトウキビは温かい地域で育ち、温かい地域で育つ植物は体を冷やす作用があるといわれている。
東洋医学的に砂糖は「陰」的な食べ物で、陰的な食品は体を冷やすといわれている。
インスリンの働きで血糖値が下がる際、体温も一緒に下がってしまう。
インスリンの分泌が多いと、脂肪が燃焼しづらくなり熱が発生しないため体温が下がってしまう。
白砂糖の製造工程で、動物の骨(骨灰)が使用されているため、上白糖(白砂糖)はヴィーガンではありません。また、マクロビオティックを実践している人も、白砂糖は使用しません。ヴィーガンを実践している人は、白砂糖の代わりにてんさい糖やココナッツシュガー、メープルシュガー(メープルシロップ)、アガベシロップなどを使用します。
マクロビオティックの考えでは、白砂糖は「極陰」に分類される食材です。極陰に分類される食材は、体を陰の力で過度にゆるませ、心身にダメージを与えると考えられています。上記でも解説したように、白砂糖は高カロリーで栄養素がほとんどない「エンプティ食品」であるため、人間の体には必要のないものと捉えられています。マクロビオティック実践者は、甘味料自体をほとんど使用しませんが、使用する場合は甘酒や米飴、はちみつなどを使用します。
てんさい糖は、甜菜(テンサイ)の根に含まる糖から作られる砂糖です。含蜜糖に該当する場合と、分蜜糖を製造する際に得られる糖蜜のみを原料にしているメーカーもあります。
含蜜糖の場合、原料である甜菜の搾り汁から不純物を取り除き、搾り汁を煮詰めて作られます。糖蜜から作られる場合、分蜜糖を製造する際に得られる糖蜜を煮詰めて作られます。
てんさい糖(ビート糖)には天然のオリゴ糖が含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。また、糖蜜には私たち人間の体に必要不可欠なミネラル類が豊富に含まれています。
まろやかな甘さと風味、コクが特徴で、上白糖と同じように様々な料理や菓子などに使用することができます。ただし、てんさい糖の薄茶色の色が料理に移ってしまう可能性がありますので、その点は注意が必要です。
てんさい糖の100gあたりのカロリー(エネルギー)は約380kcalで、GI値は65です。他の砂糖と比較してGI値が低いため、てんさい糖を使用した方が、血糖値の急激な上昇を抑えやすくなります。
大さじ1杯で9gで、小さじ1杯で3gです。
「きび砂糖」の名称で販売されている砂糖は、日新製糖独自の砂糖です。「きび砂糖」と「きび」は日新製糖の登録商標です。日新製糖のきび砂糖と同じ原料や似たような製造方法で作られている他メーカーの砂糖もありますが、それらは「さとうきび粗糖」や「さとうきび糖」、「きび糖」などの名称で販売されています。
きび砂糖はメーカーによって、分蜜糖の場合と含蜜糖の場合があります。分蜜糖の場合、原料糖を溶かして液体にし、精製する途中で煮詰めて結晶化して作られます。含蜜糖の場合は、サトウキビの搾り汁から最低限の不純物を取り除き、煮詰めて作られます。
上白糖などの一般的な砂糖は精製工程が多いため、無色透明の砂糖に仕上がります。一方で、きび砂糖は製造工程が上白糖より少ないため、もともとサトウキビに含まれる成分や風味が残ります。また、きび砂糖の栄養素は、上白糖や三温糖よりも高く、カリウムやナトリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
きび砂糖には、黒砂糖に似た独特の風味があり、まろやかな甘さが特徴です。そのため、黒砂糖よりも調理に適しており、色付きを気にしなければ、上白糖と同様に料理全般や菓子、コーヒーなど幅広く使用することが可能です。特に、筑前煮や照り焼きなど、コクを出したい和食の味付けに最適です。
ちなみに、「素精糖」はきび砂糖の一種で、沖縄県北部産のサトウキビを原料としてつくられるきび砂糖です。
きび砂糖の100gあたりのカロリー(エネルギー量)は396kcalです。
大さじ1杯は9g、小さじ1杯は3gとなります。
黒砂糖は含蜜糖に該当する砂糖で、サトウキビの搾り汁を煮詰めてつくる黒褐色の砂糖です。「黒糖」と呼ぶこともあります。糖蜜を含むため固まりやすく、ブロックを砕いた塊状をなしています。サトウキビ栽培が盛んな一部地域(沖縄県、鹿児島県など)では、甘味料として使用されることが多いですが、それ以外の地域では健康食品として扱われることが多いです。
カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛、ビタミンB1、B2などを豊富に含んでいるのが特徴です。独特な風味とコクを生かして、かりんとうや羊羹などの菓子や煮物の甘味料、焼酎の原料に使われることが多いです。ただし、黒砂糖の色が、料理や菓子の仕上がりに影響する可能性もありますので、見た目を重視したい場合は、別の甘味料の使用をおすすめします。
黒砂糖の100gあたりのカロリー(エネルギー量)は356kcalで、GI値は99です。
大さじ1杯で9g、小さじ1杯で3gです。塊の場合、塊の大きさによって重さが変わります。
ココナッツシュガーは含蜜糖に該当する砂糖です。ヤシ科のココヤシ(ココナッツ)の花蜜からつくられる砂糖で、まろやかな甘みが特徴で、主に東南アジアの家庭用甘味料として消費されます。
ココナッツシュガーのGI値は35と低GI値食品に分類されるため、血糖値の急激な上昇を抑えることが可能です。また、ミネラル類やポリフェノールなどの配合量が多いといわれています。
ココナッツシュガーの独特な風味ややさしい甘みは、様々な料理や菓子、飲み物とよく合います。ココナッツシュガーの天然の色(茶色)が、料理やお菓子、ドリンクなどの仕上がりに影響する場合もあります。
ココナッツシュガーの100gあたりのカロリー(熱量)は383kcalです。
ココナッツシュガーの重さは、大さじ1杯で約9g、小さじ1杯で約3gです。
羅漢果(らかんか)とは、中国の山岳地帯「桂林」で育つウリ科の植物です。顆粒タイプの羅漢果が、砂糖の代わりとして用いられることがあります。
羅漢果は、400年前から漢方の原料として使用されていました。羅漢果の実を乾燥させ砕き、それらを煮出すと甘い漢方茶になります。喉の痛みや咳、歯周炎症、胃腸に効果があるとされています。
羅漢果を使った甘味料に「ラカント」があります。ラカントとは、羅漢果(らかんか)というウリ科の植物から抽出されるエキスと、トウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分で作られる甘味料です。顆粒状やシロップ状として販売されています。
羅漢果(顆粒タイプ)の100gあたりのカロリー(熱量)は397kcalです。「羅漢果はノンカロリー(カロリーゼロ)」といわれますが、これは、羅漢果に含まれる水溶性食物繊維「テンペングルコシド配糖体」が、
体内ではほとんど吸収されないためであり、羅漢果自体のカロリーがゼロというわけではありません。
羅漢果の果実は、砂糖の約400倍の甘さがあるといわれています。精製された羅漢果は、上白糖とほぼ同じか、もしくは2、3倍ほどの甘さといわれているので、甘さを確認しながら使用しましょう。
ステビアは、南米のパラグアイなどを原産地とするキク科の多年生草本の植物です。ステビアの葉から抽出される甘味物質が、天然由来の甘味料として使われます。
ステビアの甘味度は砂糖の100〜250倍といわれていますが、甘味物質であるジテルペン配糖体は「糖質」ではないため、糖質はゼロです。
少量でも甘みを感じることができ、粉末タイプで溶けやすいため、漬物や惣菜、テーブルシュガーなどとして使用されます。
ステビアの100gあたりのカロリー(熱量)は383kcalで、GI値はゼロです。ただし、一度の使用量はかなり少量で済むため、低カロリーと捉えることができます。
市販のステビアの中には、エリスリトール(糖アルコール)や他の合成甘味料などが主成分となっているものもありますので、購入時は食品成分表を確認しましょう。
ステビアの重さは、大さじ1杯で約9g、小さじ1杯で約3gです。
はちみつ(蜂蜜)は、ミツバチが集めた蜜が巣の中で熟成されたものを指し、人類最古の甘味料といわれています。
はちみつの主成分は糖分(果糖とブドウ糖)で、ビタミン類や鉄、カルシウム、マンガンなどのミネラル分を豊富に含みます。
花の種類によって味や色、香りに違いがありますが、一般的にはちみつは、すっきりとした甘さや風味が特徴です。パンやホットケーキにかけたり、コーヒーや紅茶などの飲み物に入れたりして用いられます。
はちみつの100gあたりのカロリー(熱量)は329kcalで、白砂糖と比べると低いです。GI値ははちみつの種類によって異なり、32〜87と中には高GI値食品に分類されるはちみつもあるため、注意が必要です。一般的に、アカシアは低GI値食品で、クローバーは高GI値食品といわれています。
はちみつの甘味の強さは温度により変わりやすいため、調味料としては不向きといわれていますが、甘みを加えるといった意味では、白砂糖の代用が可能です。はちみつの方がメープルシュガーよりも甘さが強いため、白砂糖の代用品としてはちみつを使用する場合は、白砂糖の分量よりも少なめに使用しましょう。
なお、はちみつは蜂の蜜であるため、ヴィーガン食品としては認められていません。
カエデ科のサトウカエデの樹液から採った糖液がメープルシロップ、樹液を濃縮して水分を飛ばしたものがメープルシュガーです。
カロリーは上白糖(白砂糖)より低く、様々なミネラル分が豊富に含まれています。はちみつのような香りがあり、メープルと特有の風味と甘味が特徴です。メープルシロップは、樹液の採取時期などによって色が異なります。
パンケーキやワッフルにかけたり、「メープルラテ」の風味付けなどに用いられます。なお、メープルシロップはヴィーガンです。ヴィーガンレシピで、はちみつの代わりによく使用されます。
メープルシロップの100gあたりのカロリー(熱量)は266kcalで、GI値は54です。
上白糖の方がメープルシロップやメープルシュガーよりも甘さが強く感じられるため、上白糖の代用品として使用する場合は、上白糖の分量よりも多めに使用しましょう。
近年、注目を浴びている甘味料の一つにアガベシロップがあります。アガベシロップは、メキシコを中心に分布している多肉植物「アガベ」から作られる甘味料です。アガベはテキーラの原料でもあります。
アガベは、一般的な砂糖(上白糖、白砂糖)の1.3倍の甘さがあるのにもかかわらず、カロリーは75%と低く、またGI値は驚きの21です!血糖値の急激な上昇を抑えたり、アガベシロップに含まれるイヌリンが腸内環境を整えてくれます。健康や美容効果が期待できることから、注目を集めています。
アガベシロップの甘さにはクセがなく、後味がさっぱりとしてしつこくないため、様々な料理に使うことができます。メープルシロップと同様に、アガベシロップもヴィーガンです。シロップの色が濃いものもあります。アガベシロップは、他の甘味料と比較して値段が高価な傾向があります。
アガベシロップは白砂糖よりも甘さが強く感じられるため、少なめに使用しましょう。
デーツ(なつめやし)は、ヤシ科に属する植物です。デーツシロップは、果実と水のみでつくられます。
デーツには食物繊維やミネラル類、たんぱく質を豊富に含んでおり、他の液体甘味料と比較すると、栄養価が高いです。デーツのフルーティーな風味がありながらも、黒蜜や黒砂糖のような甘さが特徴です。デーツシロップはメープルシロップやアガベシロップと同様にヴィーガンです。
メープルシロップと同じように、パンケーキやワッフル、ヨーグルトにかけたり、醤油との相性が良いため煮物などに使用すると美味しくいただけます。デーツシロップはとろみが強い液体で、はちみつやメープルシロップよりも濃い色をしています。そのため、料理などに使用すると、デーツシロップの色が移ってしまう可能性があります。
デーツシロップの100gあたりのカロリー(熱量)は302kcalで、GI値は31〜50です。カロリーは高めですが、低GI値食品に分類されます。
デーツシロップは白砂糖よりも甘みが強いので、少なめに使用し、味を確認しながら量を調整しましょう。
ヤーコンは、キク科に属する食用いもです。ヤーコンシロップは、食用部分の塊根をジューサーなどで粉砕し得られる液体を煮詰めてつくられます。なお、ヤーコン自体は梨のような歯ごたえと味覚が特徴的で、きんぴらやごま油漬けとして美味しく食べられます。茎や葉はヤーコン茶に利用されます。
ヤーコンにはフラクトオリゴ糖が多量に含まれており、ヤーコンの甘みはこのフラクトオリゴ糖によるものです。フラクトオリゴ糖には、整腸作用や便秘改善などの機能があるといわれています。また、ヤーコンには食物繊維やミネラル類、ビタミン類、ポリフェノールなどの栄養素も含有されています。
ヤーコンシロップははちみつよりもとろみが強く、醤油のように黒い色をなしています。様々な料理やお菓子にご使用いただけますが、ヤーコンシロップの色が仕上がりに影響する可能性もありますので、見た目重視の料理やお菓子には、アガベシロップやメープルシロップなどの方が適しています。ヤーコンシロップもヴィーガンです。
ヤーコンシロップの100gあたりのカロリー(熱量)は198kcalで、GI値は40です。
白砂糖と比較するとまろやかな甘さです。白砂糖よりも多めに使用するとよいでしょう。
みりん(味醂)は、もち米や米麹、焼酎を原料としたお酒です。米麹と蒸したもち米、焼酎またはアルコールを混和して数ヶ月保って米の糖化を行ったのち、圧搾してつくられます。一般的にみりんとよばれるのは「本みりん」で、主に調理用として使用されます。糖分38%とエタノール13%を含み、甘みが強いのが特徴です。
みりんは、砂糖よりも高級な甘味料に位置づけられています。発酵による複雑なうまみが料理にコクをあたえます。また、身を引き締めたりテリを与えるなどの作用があるため、煮物や煮魚、照り焼き、おでん、天つゆなどの和食に使用することが多いです。お酒として飲むこともできます。
みりんの100gあたりのカロリー(熱量)は241kcalで、GI値は15で、低GI値食品に該当します。
みりんの甘さはもち米や米麹によるもので、白砂糖の甘さとは異なります。甘さは控えめなので、白砂糖の使用量よりも多めに使用するとよいでしょう。
甘酒は、お米と米麹または酒粕を原料とした日本独自の甘味飲料です。米麹や白米(玄米を原料としたものもあります)、水を混和して、50〜60℃で12〜24時間保温、糖化してつくられます。原料に酒粕を使用している場合は微量のアルコールが含まれますが、米麹の場合はアルコールは含まれていないため、子どもでも飲むことができます。
甘酒は、お米の甘みと酸味があるのが特徴です。炭水化物が主成分で、その他ビタミンB1やB2、ナイアシンなども少量含まれています。
甘酒の100gあたりのカロリー(熱量)は76kcalと、白砂糖のなんと5分の1のカロリーです!
甘酒は飲料だけでなく甘味料としても万能に働きます。例えば、肉に下味をつける際に使ったり、煮物や煮魚などの和食に使ったり、スムージーなどに入れたりして使えます。また、マフィンやクッキー、パンなどのお菓子の甘味料としても適しています。
市販されている甘酒の中には、砂糖が添加されているものもありますので注意しましょう。また、酒粕自体に砂糖が含まれている点から、米麹を原料とした甘酒を使用することをおすすめします。
米飴は、米を糖化して作られる甘味料です。使われるお米の種類によって、色が異なります。うるち米やもち米から作られる米飴ははちみつのような黄色で、玄米から作られる玄米飴はデーツシロップやヤーコンシロップのように濃い茶色(琥珀色)をなしています。
お米の穀物の風味と自然な甘さが特徴です。はちみつのようなとろみがあります。砂糖を一切使わないマクロビオティックでも利用されています。
飴としてそのまま食べたり、和菓子の甘みづけやつや出しに使われます。また、液体でとけやすいため、コーヒーや紅茶の甘味料としてもおすすめです。
米飴の100gあたりのカロリー(熱量)は338kcalです。
白砂糖よりも甘さは控えめなので、白砂糖の使用量よりも多めに使用するとよいでしょう。
フルーツピューレやフルーツジュースを砂糖代わりに使うことで、果物の自然な甘さを料理やお菓子に甘みをプラスすることが可能です。
バナナのピューレをマフィンに使ったり、りんごのすりおろしをカレーに入れるなどして甘さを加えます。熟している果物であれば、他の甘味料を入れなくても充分な甘さが出ます。
ひとつの調味料で様々な味をつけることができる万能調味料には、甘みづけとして砂糖が含まれていることが多いです。そのため、万能調味料を使用する時は、別途白砂糖やその他の代用品を使用しなくても、甘みをつけることが可能です。
万能調味料の一例は、ソースやめんつゆ、味噌、塩麹、コチュジャン、甜麺醤などです。
Filyでは人工甘味料をおすすめしませんが、本記事では、白砂糖の代用品となる人工甘味料を紹介します。
1983年にイギリスで許可されて以来、EU諸国や米国で使用され、日本では2000年に食品添加物として許可されました。
アセスルファムカリウムは、砂糖の200倍の甘さがあるといわれています。
他の甘味料との併用で、甘味が増強される性質を持っています。飲料やガム、漬物などに使用されています。
1日の摂取許容量は、1.5mg(体重1kgあたり)です。
アスパルテームは、1983年に食品添加物として許可されました。
アスパルテームは、砂糖の100〜200倍の甘さがあるといわれています。
熱で甘味度が低下するため、加熱料理には向いていません。食卓用や清涼飲料水の甘味料として使用されています。
1日の摂取許容量は、40mg(体重1kgあたり)です。
ネオテームは、2002年にアメリカで甘味料及び風味増強剤として許可され、日本では2007年に食品添加物として認可されました。
ネオテームは、砂糖の10,000倍(!)の甘さがあるといわれています。
水にはやや溶けにくく、アルコール類には溶けやすいといわれています。熱にも強い性質も持ち、コーヒー飲料や清涼飲料水、ガム、ケーキ、ヨーグルトなどに使用されています。
1日の摂取許容量は、1mg(体重1kgあたり)です。
サッカリンは、1880年代に工業化された、歴史ある人工甘味料です。
サッカリンは、砂糖の300倍の甘さがあるといわれています。
サッカリン自体はエタノールには溶けますが、水には溶けにくいため、水に溶けやすいナトリウム塩を甘味料として用います。ダイエット食品やチューインガム、漬物、佃煮などに使用されています。
1日の摂取許容量は、1.5mg(体重1kgあたり)です。
スクラロースは、1982年にカナダで初めて食品添加物として認可され、日本では1999年に使用が認められた人工甘味料です。
スクラロースは、砂糖の600倍の甘さがあるといわれています。
水やアルコールに溶けやすいことから、飲料や菓子、ゼリーなどに使用されています。
1日の摂取許容量は、15mg(体重1kgあたり)です。
アドバンテームは、味の素が開発した人工甘味料で、2014年に認可されました。
アドバンテームは、砂糖の20,000倍(!)の甘さがあるといわれています。日本で食品添加物として使用許可されている甘味料の中で最も甘味度が高いです。
乳製品や飲料、氷菓、チューインガムなどに使用されています。
1日の摂取許容量は、5mg(体重1kgあたり)です。
キシリトールは、1997年に食品添加物として認可された糖アルコールです。天然には野菜や果実、きのこなどに存在します。
キシリトールは、砂糖の0.97倍の甘さがあるといわれています。
溶ける時に吸熱する作用があるため、口中で清涼感を感じます。虫歯になりにくい「非う蝕性甘味料」として、ガムやタブレット菓子などに使用されています。
エリスリトールは、天然にはワインやしょうゆ、清酒などの発酵食品や果実、きのこなどに存在します。
エリスリトールは、砂糖の0.75倍の甘さがあるといわれています。
エリスリトールは生体内で代謝されず、ほとんどが尿中に排出されるため、エネルギー値は0kcalです。キシリトールと同様に溶ける時に吸熱する作用があるため、口中で清涼感を感じます。虫歯になりにくい「非う蝕性甘味料」として、菓子や清涼飲料水などに使用されています。
ソルビトールは、食品添加物としてはD-ソルビトール、D-ソルビトール液が甘味料として指定されています。天然には海藻や果実に存在します。
ソルビトールは、砂糖の0.6倍の甘さがあるといわれています。
キシリトールやエリスリトールと同じように、溶解時に吸熱作用があるため、口中で清涼感を与えます。カステラやあんなどの菓子や佃煮、煮豆などに使用されます。
パラチニットは、砂糖からつくられる糖アルコールです。
パラチニットは、砂糖の600倍の甘さがあるといわれています。
熱などに対する安定性が高く、低吸湿性なのが特徴です。キシリトールやエリスリトールと同じように、虫歯になりにくい「非う蝕性甘味料」として、キャンディやチューインガム、タブレットなどに使用されています。
マルチトールは、でん粉からつくられる糖アルコールです。
マルチトールは、砂糖の0.6〜0.75倍の甘さがあるといわれています。
マルチトールも他の糖アルコールと同様に、虫歯になりにくい非う蝕誘発性で、キャンディやケーキ、和菓子、佃煮などに使用されています。
マンニトールは、天然には海藻やたまねぎ、にんじんに含まれます。
マンニトールは、砂糖の0.6倍の甘さがあるといわれています。
非う蝕誘発性です。食品添加物として使用制限があり、ふりかけや調味料、あめ類、チューインガムなどに使用量が定められています。
ラクチトールは、乳糖からつくられる糖アルコールです。
ラクチトールは、砂糖の0.34倍の甘さがあるといわれています。
ラクチトールも非う蝕誘発性で、キャンディや菓子類などに使用されています。
グリセリンは、水やアルコールにとける無色透明の液体で、甘みがあります。食品添加物として、甘味料以外に保存料、保湿剤、増粘安定剤などの用途があります。
グリセリンは、砂糖の0.6倍の甘さがあるといわれています。
キシリトールやエリスリトールが持つ清涼感を打ち消す作用があります。非う蝕誘発性で、シリアルやお菓子などに使用されています。
イソマルトは、アメリカで1990年に使用が認められた糖アルコールです。
イソマルトは、砂糖の0.5倍の甘さがあるといわれています。
イソマルトは、スクラロースなどの甘みがより強い甘味料と混合して用いられます。
HSHは、いくつかの糖アルコールの混合物の総称です。還元水あめや還元澱粉糖化物、ポリグリシトールシロップ、加水分解水添デンプン、ソルビトールシロップ、マルチトールシロップなどがHSHに含まれます。
HSHは、砂糖の0.4〜0.9倍の甘さがあるといわれています。
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