近年、日本でも見かけることが増えたココナッツシュガーは、ヤシ科のココヤシ(ココナッツ)の花蜜を原料とした砂糖です。黒糖に似た甘みや風味があり、菓子や料理、飲み物など幅広く使用できます。今回は、ココナッツシュガーの原料や製造方法、カロリーなどについて詳しく解説をしています。ココナッツシュガーに似た砂糖との違いや、代用品も合わせてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ココナッツシュガーは、ヤシ科のココヤシ(ココナッツ)が原料です。主に熱帯アジアに分布し、樹高は30メートルにまで成長します。ヤシ科には約3,000種が属するといわれていますが、ココヤシはその中でも最も有名な植物といえます。
ココヤシは利用価値が高い植物で、茎は材木として、果実はココナッツパウダーなどの食品として、胚乳はココナッツジュースやココナッツミルクなどの飲料として、果実の皮はロープやたわしの繊維として、実の核の油は石けん原料やマーガリン、菓子などに用いられます。
メーカーによってココナッツシュガーの製造方法は多少異なりますが、主な製造方法は下記の通りです。
1. 開花直前の花の苞に切り込みを入れて、花蜜(樹液ともいう)を採取する。
2. 採取された花蜜を煮詰めて、蜂蜜のようなどろっとした状態にする。
3. 結晶化するまでさらにじっくり煮詰める。
花蜜の流れをよくするために、採取前に苞を毎日叩いて刺激することもあります。1本の木から1日に採れる花蜜の量は1〜2リットルといわれています。花蜜がでなくなるまで約7週間ほど採取し続けます。採れたての花蜜は薄茶色をしています。この花蜜を鍋で煮詰めて水分や不純物を取り除き蜂蜜のようなドロドロとしてテクスチャーにします。採取された花蜜のpHが一定の値より酸性に傾いている場合は、シュガーには向いていないため、お酒やお酢の原料として使用されます。
さらに煮詰めて結晶化されたものがココナッツシュガーです。
ココナッツシュガーには、黒糖に似た風味や甘みがあります。
ココナッツ特有の風味はあまり感じられませんので、ココナッツオイルやコココナッツフレーク(ファイン)が苦手な方でもお召し上がりいただけます。
ヤシ類の花や樹液から採取される砂糖の総称を「パームシュガー」といいます。主にサトウヤシやニッパヤシから作られますが、それ以外には、オウギヤシやクジャクヤシ、ナツメヤシ、パルミラヤシなどからも作られます。サトウヤシから採れる砂糖は、単体でアレンガシュガーと呼ばれることもあります。
ココナッツシュガーの原料であるココヤシ(ココナッツ)もヤシ科の一種なので、ココナッツシュガーもパームシュガーの一種といえます。しかし、日本では一般的にココナッツシュガーのことをパームシュガーとは呼びません。また、パームシュガーという名称の商品もほとんどありません。
海外でもパームシュガーといえばココナッツシュガーがメジャーです。パームシュガーという名称で売られていても、ココナッツシュガーであることが多いです。海外のパームシュガーの商品の成分をみても「パームシュガー」と書かれている場合があり、どのヤシ類の植物から取れた砂糖なのか不明な場合があります。
ココナッツシュガーの原料はココヤシ(ココナッツ)に限定されているため若干高価なのに対し、パームシュガーは複数のヤシを原料としているため、ココナッツシュガーよりも安価なものが多いです。ただし、日本ではパームシュガーよりもココナッツシュガーの方が一般的です。
ココナッツシュガーの独特な風味ややさしい甘みは、様々な料理や菓子、飲み物とよく合います。
サラサラとした細かい結晶は溶けやすいので、コーヒーや紅茶などの飲み物の甘味料に向いています。香ばしさがプラスされ、いつもの飲み物がより美味しく感じられます。また、ヨーグルトのトッピングにもおすすめです。
ココナッツシュガーは、ホットケーキやトースト、まんじゅう、きな粉餅などのトッピングにも適しています。クッキーなどのお菓子作りの甘味料としてもおすすめです。
さらに、煮物や煮魚などの和食の甘味料としてもおすすめです。コクが増してより深い味わいが楽しめます。
ココナッツシュガーの栄養成分表は下記の通りです(製品によって若干の差があります)。
エネルギー・・・383kcal
たんぱく質・・・1.60g
脂質・・・0g
炭水化物・・・94.60g
食塩相当量・・・0.10g
ナトリウム・・・56.9mg
カルシウム・・・5mg
カリウム・・・1,120mg
マグネシウム・・・25mg
鉄・・・0.5mg
リン・・・66mg
亜鉛・・・0.2mg
※100gあたり
ココナッツシュガーの100gあたりのカロリー(熱量)は383kcalです。ちなみに、上白糖(白砂糖)のエネルギー量(カロリー)は384kcalで、ごはん100gのカロリーは168kcalです。
GI値とは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。
ココナッツシュガーのGI値は驚きの35です!どれだけ低いかというと、上白糖(白砂糖)のGI値は109、三温糖は108、黒砂糖は99、てんさい糖は65です。毎日の料理にココナッツシュガーを取り入れることで、血糖値の急激な上昇を抑えることが可能です。
上記の栄養成分表からもわかるように、ココナッツシュガーはミネラル類が豊富に含まれています。ミネラルは、私たち人間の体にとって必要不可欠な成分です。ミネラル類は、体の成分になったり、神経や筋肉を正常に保ったり、代謝を促進するなどの役割があります。残念ながら体内では合成されないため、食事を通してミネラルを摂取する必要があります。
これらのミネラル類は、上白糖やグラニュー糖などには配合されていない栄養素です。
ただし、ココナッツシュガーに配合されているミネラルは微量です。そのため、ココナッツシュガーだけで十分にミネラル補給をできることは難しく、またココナッツシュガーを摂りすぎると、肥満など体に悪影響を及ぼしますので、摂りすぎには十分注意しましょう。
ほとんどのココナッツシュガーがグルテンフリー、乳製品フリーです。また、ココナッツシュガーはベジタリアン、ヴィーガンですが、製造過程において動物性物質を使っている可能性もあります。心配な方は、直接製造会社に確認することをおすすめします。マクロビ、コーシャ、ハラル対応のものもあります。
ココナッツシュガーには、水溶性食物繊維であるイヌリンが含まれています。イヌリンには、便秘を解消したり、血糖値の上昇を抑える働きがあるといわれています。
イヌリンは、ごぼうや玉ねぎ、きくいもなどの野菜にも含まれています。
ビタミンと似たような働きを持つビタミン様物質の一種であるイノシトールがココナッツシュガーに含まれているといわれています。
イノシトールは脂質の代謝に関わるといわれており、脂肪肝などを予防する働きがあるといわれています。
ココナッツシュガーの重さは、大さじ1杯で約9g、小さじ1杯で約3gです。
ココナッツシュガーは、成城石井やカルディ、コストコなどに販売されています。
ココナッツシュガーを取り扱っているスーパーであれば、砂糖コーナーもしくは製菓コーナーに置いてあることが多いです。しかし、ココナッツシュガーを取り扱っていないスーパーも多く、なかなか手に入らないこともあります。その場合は、Amazonなどでも購入することが可能です。
ココナッツシュガーの値段は、100gで500円前後、1kgで2,000円前後です。
ココナッツシュガーの賞味期限は、製造メーカーによって異なりますが、製造日から1〜2年であることが多いです。ただし、これは未開封である場合や正しく保存されていた場合なので、できるだけ早めに使い切りましょう。
また、メーカーによっては賞味期限を設けていないものもあります(砂糖は食品表示法によって、長期保存をしても品質の変化が極めて少ないものとして、賞味期限や消費期限の表示が省略可能な品目に定められています)。
未開封の場合は、直射日光のあたる場所や高温多湿の場所を避けた場所で保存します。開封したら、密閉容器で保存します。冷蔵庫で保管すると、保存状態をよく保つことが可能です。
【砂糖の製法による分類】
・分蜜糖(ぶんみつとう)
原料を絞った搾り汁(糖汁)から不純物を取り除き、濃縮して得られる白下糖(結晶と糖蜜の混合物)を分離させて、結晶だけを取り出して乾燥させた砂糖のことを指します。さらに分蜜糖はザラメ糖や車糖、加工糖などに細分化されます。グラニュー糖や上白糖、三温糖、一部のきび砂糖などは分蜜糖に分類されます。
・含蜜糖(がんみつとう)
原料の搾り汁(糖汁)から、不要な成分や不純物を大まかに除去し、そのまま加熱・濃縮して固化させた砂糖のことを指します。黒砂糖、きび砂糖、てんさい糖、パームシュガーなどが含蜜糖に分類されます。
メープルシュガーは、サトウカエデと呼ばれるカエデ科の落葉高木(ある季節に葉を落とす)の樹液からつくられた砂糖です。
製法による分類では、含蜜糖に該当します。メープルシュガーは、サトウカエデの樹液を煮詰めて濃縮し、結晶化させて作られます。
1kgのメープルシュガーをつくるには、40リットルの樹液が必要といわれています。そのため、メープルシュガーは他の砂糖と比較して高価な傾向があります。
メープルの風味とやさしい甘さが特徴です。メープルシュガーは、トーストやヨーグルトのトッピング、お菓子作りや煮物の甘味料に適しています。
メープルシュガーの100gあたりのカロリー(熱量)は378kcalです。
メープルシュガー(粉末状)の重さは、大さじ1杯で約11g、小さじ1杯で約3.6gです。
「きび砂糖」の名称で販売されている砂糖は、日新製糖独自の砂糖です。「きび砂糖」と「きび」は日新製糖の登録商標です。日新製糖のきび砂糖と同じ原料や似たような製造方法で作られている砂糖もありますが、それらは「さとうきび粗糖」や「さとうきび糖」、「きび糖」などの名称で販売されています。
きび砂糖はメーカーによって、分蜜糖の場合と含蜜糖の場合があります。分蜜糖の場合、原料糖を溶かして液体にし、精製する途中で煮詰めて結晶化して作られます。含蜜糖の場合は、サトウキビの搾り汁から最低限の不純物を取り除き、煮詰めて作られます。
上白糖などの一般的な砂糖は精製工程が多いため、無色透明の砂糖に仕上がります。一方で、きび砂糖は製造工程が上白糖より少ないため、もともとサトウキビに含まれる成分や風味が残ります。また、きび砂糖の栄養素は、上白糖や三温糖よりも高く、カリウムやナトリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
きび砂糖には、黒砂糖に似た独特の風味があり、まろやかな甘さが特徴です。そのため、黒砂糖よりも調理に適しており、色付きを気にしなければ、上白糖と同様に料理全般や菓子、コーヒーなど幅広く使用することが可能です。特に、筑前煮や照り焼きなど、コクを出したい和食の味付けに最適です。
ちなみに、「素精糖」はきび砂糖の一種で、沖縄県北部産のサトウキビを原料としてつくられるきび砂糖です。
きび砂糖の100gあたりのカロリー(エネルギー量)は396kcalです。
大さじ1杯は9g、小さじ1杯は3gとなります。
てんさい糖は、甜菜(テンサイ)の根に含まる糖から作られる砂糖です。含蜜糖に該当する場合と、分蜜糖を製造する際に得られる糖蜜のみを原料にしているメーカーもあります。
含蜜糖の場合、原料である甜菜の搾り汁から不純物を取り除き、搾り汁を煮詰めて作られます。糖蜜から作られる場合、分蜜糖を製造する際に得られる糖蜜を煮詰めて作られます。
てんさい糖(ビート糖)には天然のオリゴ糖が含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。まろやかな甘さと風味、コクが特徴で、上白糖と同じように様々な料理や菓子などに使用することができます。
てんさい糖の100gあたりのカロリー(エネルギー)は約380kcalで、GI値は65です。他の砂糖と比較してGI値が低いため、てんさい糖を使用した方が、血糖値の急激な上昇を抑えやすくなります。
大さじ1杯で9gで、小さじ1杯で3gです。
黒砂糖は含蜜糖に該当する砂糖で、サトウキビの搾り汁を煮詰めてつくる黒褐色の砂糖です。「黒糖」と呼ぶこともあります。糖蜜を含むため固まりやすく、ブロックを砕いた塊状をなしています。
カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛、ビタミンB1、B2などを豊富に含んでいるのが特徴です。独特な風味とコクを生かして、かりんとうや羊羹などの菓子や煮物の甘味料、焼酎の原料に使われることが多いです。
サトウキビ栽培が盛んな一部地域(沖縄県、鹿児島県など)では、甘味料として使用されることが多いですが、それ以外の地域では健康食品として扱われることが多いです。
黒砂糖の100gあたりのカロリー(エネルギー量)は356kcalで、GI値は99です。
大さじ1杯で9g、小さじ1杯で3gです。塊の場合、塊の大きさによって重さが変わります。
三温糖は、分蜜糖の車糖に該当します。車糖(上白糖、三温糖、中白糖など)は、ザラメ糖よりも結晶が小さく、ショ糖純度が94〜96%と比較的高いのが特徴です。上白糖や中白糖(上白糖を回収した糖蜜からつくられる砂糖)を回収した糖蜜からつくられます。
三温糖は上白糖と同様に日本独自の砂糖で、三温糖という名前は、「糖蜜を三度煮詰めてつくる」という工程に由来しています。グラニュー糖や白ザラ糖、上白糖と比較すると純度は低いです。三温糖を作る際の加熱によって黄褐色に色付き、カラメル成分が形成されるため、カラメル色になっています。
三温糖は甘味が強くカラメル風味がするのが特徴で、煮物や佃煮、角煮、菓子の甘味料に適しています。
三温糖の100gあたりのカロリー(エネルギー量)は382kcalで、GI値は108です。
三温糖の重さは、上白糖と同じで、大さじ1杯で9g、小さじ1杯で3gとなります。
上白糖(じょうはくとう)も三温糖と同様に分蜜糖の車糖に該当する砂糖です。糖の再結晶化を防ぐためにビスコと呼ばれる糖液を添加しているため、ザラメ糖と比較するとしっとりとしています。上白糖は、白ザラ糖やグラニュー糖をつくる際に回収される糖蜜を加熱、乾燥してつくられます。
上白糖は一般に「白砂糖」と呼ばれる砂糖のことを指し、上白糖は日本独自の砂糖で、国内の砂糖消費量の半分以上を占めています。
甘さにクセがないため、料理全般や菓子、パンなど幅広く使われますが、加熱すると焦げやすいので注意が必要です。
上白糖の100gあたりのカロリー(エネルギー)は384kcal、GI値は109です。
大さじ1杯で9g、小さじ1杯で3gです。
グラニュー糖は、分蜜糖のザラメ糖に該当します。グラニュー糖の粒径は0.2〜0.7mmと、ザラメ糖の中では最も結晶が小さいです。クセがなく淡白な甘味が特徴です。粒が小さいため溶けやすく、また焦げにくい性質があります。
グラニュー糖の「グラニュー」は、英語の「granulated(粒状の、粗い)」に由来します。日本では砂糖というと白砂糖(上白糖)が一般的ですが、世界的にはグラニュー糖を指すことが多いです。
クセがない甘味を活かし、紅茶やコーヒーなどの香りを大切にしたい飲み物の甘味料や、クッキーやケーキ、マフィン、マカロンなどの洋菓子作りに適しています。
グラニュー糖の100gあたりのカロリー(エネルギー)は387kcalでGI値は110です。
グラニュー糖は、大さじ1杯で12g、小さじ1杯で4gです。上白糖と比較すると、結晶が大きいためやや重みがあることがわかります。
ココナッツシュガーがない場合でも、上記でご紹介した上白糖(白砂糖)やグラニュー糖、てんさい糖などの様々な砂糖で代用が可能です。砂糖の種類に応じて風味や甘さに若干の違いはありますので、量を調整しながら甘みを確認しましょう。
例えばお菓子作りには淡白な甘みを持つグラニュー糖や上白糖が、煮物などにはきび砂糖やてんさい糖、黒糖などがおすすめです。黒砂糖など褐色の砂糖を使用する場合、料理や菓子に色が付いてしまう可能性はありまが、これはココナッツ糖にもいえることです。
三温糖は上白糖や若干甘みが強い傾向があるので、ココナッツシュガーの代用品として使用する場合はやや少なめに使用するとよいでしょう。きび砂糖などは、甘さがやさしいので、ココナッツシュガーの量と同量もしくは多めに使用しましょう。
はちみつ(蜂蜜)は、ミツバチが集めた蜜が巣の中で熟成されたものを指し、人類最古の甘味料といわれています。
はちみつの主成分は糖分(果糖とブドウ糖)で、ビタミン類や鉄、カルシウム、マンガンなどのミネラル分を豊富に含みます。
花の種類によって味や色、香りに違いがありますが、一般的にはちみつはすっきりとした甘さや風味が特徴です。パンやホットケーキにかけたり、コーヒーや紅茶などの飲み物に入れたりして用いられます。
はちみつの甘味の強さは、温度により変わりやすいため、調味料としては不向きといわれていますが、甘みを加えるといった意味では、ココナッツシュガーの代用が可能です。
はちみつは、蜂の蜜であるため、ヴィーガン食品としては認められていません。
はちみつの方がココナッツシュガーよりも甘さが強いため、ココナッツシュガーの代用品としてはちみつを使用する場合は、ココナッツシュガーの分量よりも少なめに使用しましょう。
カエデ科のサトウカエデの樹液から採った糖液がメープルシロップ、樹液を濃縮して水分を飛ばしたものがメープルシュガーです。
カロリーは上白糖(白砂糖)より低く、様々なミネラル分が豊富に含まれています。はちみつのような香りがあり、メープルと特有の風味と甘味が特徴です。メープルシロップは、樹液の採取時期などによって色が異なります。
パンケーキやワッフルにかけたり、「メープルラテ」の風味付けなどに用いられます。なお、メープルシロップはヴィーガンです。ヴィーガンレシピで、はちみつの代わりによく使用されます。
メープルシロップの方がココナッツシュガーよりも甘さが強いため、ココナッツシュガーの代用品として使用する場合は、ココナッツシュガーの分量よりも多めに使用しましょう。
近年、注目を浴びている甘味料の一つにアガベシロップがあります。アガベシロップは、メキシコを中心に分布している多肉植物「アガベ」から作られる甘味料です。アガベはテキーラの原料でもあります。
アガベは、一般的な砂糖(上白糖、白砂糖)の1.3倍の甘さがあるのにもかかわらず、カロリーは75%と低く、またGI値は驚きの21です!血糖値の急激な上昇を抑えたり、アガベシロップに含まれるイヌリンが腸内環境を整えてくれます。健康や美容効果が期待できることから、注目を集めています。
アガベシロップの甘さにはクセがなく、後味がさっぱりとしてしつこくないため、様々な料理に使うことができます。メープルシロップと同様に、アガベシロップもヴィーガンです。シロップの色が濃いものもあります。アガベシロップは、他の甘味料と比較して値段が高価な傾向があります。
アガベシロップは一般的な砂糖よりも甘いため、少なめに使用することをおすすめします。
羅漢果(らかんか)とは、中国の山岳地帯「桂林」で育つウリ科の植物です。顆粒タイプの羅漢果が、砂糖の代わりとして用いられることがあります。
羅漢果は、400年前から漢方の原料として使用されていました。羅漢果の実を乾燥させ砕き、それらを煮出すと甘い漢方茶になります。喉の痛みや咳、歯周炎症、胃腸に効果があるとされています。
羅漢果を使った甘味料に「ラカント」があります。ラカントとは、羅漢果(らかんか)というウリ科の植物から抽出されるエキスと、トウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分で作られる甘味料です。顆粒状やシロップ状として販売されています。
羅漢果の果実は、砂糖の約400倍の甘さがあるといわれています。精製された羅漢果は、上白糖とほぼ同じか、もしくは2、3倍ほどの甘さといわれているので、甘さを確認しながら使用しましょう。
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