絹さや(さやえんどう)は季節感を演出するために使用される、鮮やかな緑色と歯ざわりが特徴の野菜です。傷みやすい野菜なので、購入後は正しく保存する必要があります。この記事では、絹さやを保存する際のポイントや保存方法、おすすめの作り置きレシピをご紹介しています。
絹さや(さやえんどう)の低温貯蔵の最適温度は0℃、湿度は90〜95%といわれています。常温で保存するとすぐにしなびてしまい、食感が落ちてしまいます。したがって、絹さやを保存する際は冷蔵もしくは冷凍保存が必須です。
保存する際は、購入時のパックのまま保存するのではなく(当日に食べる場合はそのままでもOK)、ラップやキッチンペーパーなどに包みんでから保存袋に密閉し保存します。
上述したように、絹さやは極度に乾燥に弱い野菜です。そのため天日干しなどの乾燥保存は適していません。
例えば豆類の中でもいんげんは乾燥保存しても問題ありません。絹さやは乾燥すると鮮度や食感が落ち、美味しくいただくことができなくなるため、乾燥以外の保存方法で保存するようにしましょう。
絹さやを保存する場合(特に冷凍保存)、下茹でをしてから保存をすることで、絹さやの鮮やかな彩りや歯ざわりをキープすることができます。しかし、茹ですぎてしまうと栄養素が流れてしまうので注意が必要です。
ビタミンB群、C、カリウムは水溶性なので、茹でることで流れ出てしまいます。ただ、さやえんどうは皮に守られているので、比較的に損失は少なくて済みますが、下ゆでする場合は熱湯でさっと1分ほど茹でれば、栄養素の流出を抑えることが可能です。また、茹で時間が短くても農薬などの有害物質はしっかりと流れ出ていきます。
当たり前ですが、新鮮な絹さやを購入した方が保存する際に長持ちします。新鮮な絹さやの特徴は下記の通りです。
鮮やかな緑色で全体にハリとツヤがある
実がピンと張っている
ひげが白っぽくピンとしているもの
豆を感じないくらい薄いもの
ガクがしっかりしている
さやが薄い
中の豆が小さい
2つに折ると勢いよく折れるもの
豆の凹凸がはっきりしすぎているものは育ちすぎの可能性が大です。白いひげは鮮度のよさを表し、盛り付けにも効果的なので手荒く扱って損なわないように注意しましょう。
下記のような特徴がある絹さやは食べ頃が過ぎたか、腐っている可能性があるので注意が必要です。
サヤが黄色くなったもの
黒や茶色に変色している
カビが生えている
糸を引いている
ヌメリがある
グニャグニャとやわらかくなっている
異臭がする
購入後にすぐに食べる場合は生のまま冷蔵保存しましょう。冷蔵保存する場合は約1週間ほど日持ちします。
絹さやのへたは取らずにそのまま保存します。キッチンペーパーに包んでポリ袋に入れ、軽く口を閉じて野菜室で保存します。
キッチンペーパーを濡らしてから保存する方法もありますが、濡らさなくても1週間は保存することが可能です。
また、絹さやを茹でてから冷蔵保存する方法もありますが、その場合はあまり日持ちしません。2〜3日以内に食べきるようにしましょう。
絹さやを長期間保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。絹さやを冷凍保存すると約1ヶ月もの間保存することが可能になります。
冷凍時は、冷蔵庫の急速冷凍機能を使って瞬時に凍らせることで、鮮度を保つことができます。急速冷凍機能がない場合は、金属製のトレーに乗せて冷凍することで、短時間で冷凍することができます。
冷凍した絹さやは、料理に彩りを加えたい時に使えるので便利です。
絹さやを冷凍する際は、塩ゆでをしてから冷凍しましょう。塩ゆでをすることで絹さやのきれいな緑色をキープすることができます。やや硬めに茹でるのがポイントです。
絹さやの筋とヘタを取ります。沸騰したお湯に塩を少々加え、絹さやを入れます。均一に火が通るように菜箸で軽く混ぜながら1分ほど茹でます。ザルに取り出して冷まし水けをしっかりと拭き取り、冷凍用保存袋に並べ冷凍します。
絹さやは生のまま冷凍することも可能ではありますが、色や食感が悪くなりやすいのでおすすめしません。また、生のまま冷凍すると解凍したときに苦みやエグみが際立ってしまいます。これらを避けるために茹でてから冷凍するようにしましょう。
冷凍した絹さやは加熱料理には凍ったまま使用することができます。スープや煮物などに加えると、彩りがプラスされます。
和え物に使う場合は、熱湯をかけたり電子レンジで解凍したり、自然解凍するなどの方法があります。常温での自然解凍は、水分が出てべちょべちょになってしまい栄養素が流れ出てしまいますので、熱湯解凍や電子レンジでの解凍がおすすめです。
絹さやは醤油や酢などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。絹さやの漬物は冷蔵で2週間ほど保存できます。
浸け保存する場合も事前に塩ゆでをします。筋とヘタを取り、塩を加えた熱湯で1分ほどさっと茹でキッチンペーパーで水けを取ります。保存容器にしょうゆ漬けだれをひたひたに注ぎ、冷蔵保存します。しょうゆ漬けだれは、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で混ぜて作ります。
そのまま食べるのは味が濃いので、軽く水洗いをしてから調理に使用したり、ご飯のお供として食べるのがおすすめです。
酢漬けの場合も塩ゆでを行ってから保存します。水けを拭き取った絹さやを保存容器に入れ、酢:塩:みりん=150ml:小さじ1:大さじ1の割合で作った浸けだれをひたひたに注ぎ密閉して冷蔵保存します。一晩おいたら食べ頃になります。
酢のクエン酸の働きにより、疲労回復やミネラル吸収率アップなどの効果が期待できます。酢漬けにした絹さやは豆腐やちらし寿司、焼き魚などのトッピングとしておすすめです。
お好みで唐辛子やニンニクを一緒に入れれば、ピリッと辛い風味が増して◎。そのままおつまみやおかずとしてお召し上がりいただけます。
最後に、絹さやの作り置きにおすすめのレシピをご紹介します。調理した絹さやの保存期間は、冷蔵で2〜3日が目安です。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
絹さやのほのかな甘みと歯ざわりのよさを活かしたシンプル副菜です。しょうがの風味がアクセントです。
絹さやのしょうが炒めのレシピはこちら
ごまの香ばしさと、絹さやのシャキシャキ感がたまらないひと皿です。
絹さやのごま和えのレシピはこちら
しょうがの爽やかな風味がクセになる美味しさです。
絹さやとえのきのおひたしのレシピはこちら
よく味が染み込んだ美味いくたくた煮です。
絹さやのくたくた煮のレシピはこちら
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