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絹さやの下ごしらえ(筋とり・茹で方・茹で時間)を解説

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絹さやの下ごしらえ(筋とり・茹で方・茹で時間)を解説

絹さや(さやえんどう)は主に季節感を出すために用いられる、鮮やかな緑色と歯ざわりが命の野菜です。ちょっとした工夫を加えるだけでシャキシャキとした食感が楽しめるようになります。

絹さやの調理のポイント

新鮮な絹さやの選び方

絹さやは鮮度が命。とても傷みやすい野菜なので、新鮮なものを購入するようにしましょう。

  • 鮮やかな緑色で全体的にみずみずしいもの

  • ガクの部分がピンとハリのあるもの

  • さやが薄いもの

  • 豆の数が多いもの

  • ひげが白っぽく、ピンとしているもの

豆の凹凸がはっきりしすぎているものは育ちすぎの可能性が大です。白いひげは鮮度のよさを表し、盛り付けにも効果的なので手荒く扱って損なわないように注意しましょう。

茹ですぎに注意

絹さやは鮮やかな緑色とシャキッとした歯ざわりを楽しむ野菜です。火の通りが早いので加熱は短時間にし色と食感を活かすようにしましょう。さらに、茹でる前に水揚げする、茹でるときは塩を入れる、茹でた後も冷水にとる、など工夫することで絹さやを美味しく頂けます。

絹さやの筋のとり方

ガク・筋をとる

まず、ガクを上にして持ち、ガクの部分を指で押さえます。

絹さやは内側の筋が太いので、そちら側にガクをポキっと折ります。

そのまま引っ張って筋を取ります。

反対側も筋の端に爪を入れて、筋を引っ張って取っていきます。

筋のないものはガクを切る

大型のさやえんどうであるオランダえんどうは筋取り必須ですが、小型のさやえんどうである絹さやには筋がない(すごく細い)ものが多いです。気にならなければ取らなくてもOK。ただし、ガクは硬く食感が悪いので、包丁で切り取るようにしましょう。このとき、V字(羽の形)にすると見栄えがよいです。

ガクの部分に包丁を斜めに入れます。

V字になるように反対側も斜めに包丁を入れます。


このような感じです。

下茹で前に水に放すのがポイント

調理する前に4〜5分、冷水に放つのがポイント!水を吸わせてパリッとさせます。このように調理する前に野菜に吸水させることを「水揚げ」といいます。このひと手間を行うだけで、特有の食感が蘇り、風味よく仕上がります。

下茹でせずに調理するときにも先に水揚げすることで香りが残ります。ただし、5分以上つけるとビタミンCなど水溶性の栄養素が多く流れ出てしまうので注意しましょう。

絹さやの茹で方・茹で時間

塩を加えて茹でる

沸騰した湯に塩を少々加えます。塩を加えることで絹さやが色鮮やかに仕上がり、塩けがついて味わいも引き立ちます。

そして、絹さやを入れます。このとき取った筋やガクを一緒に入れると風味豊かに仕上がります。

均一に火を通すように、菜箸で軽く混ぜます。

茹でたらすぐに冷水にとる

鮮やかに色が出たら、すぐに引き上げて、水に落とします。茹で時間の目安は30秒〜1分です。

茹でた後冷水に落とすことで、変色するのを防ぐことができます。このことを「色止め」といいます。また、下茹での工程そのものを「色出し」ということもあります。

レンジで「下茹で」する方法も

レンジで簡単に「下茹で」する方法も。水をくぐらせた絹さやを耐熱ボウルに入れて、ふわっとラップをし、レンジへ。1パック(50g)に対して600W・1分が目安です。レンジで加熱した後は冷水におとします。しかし、電子レンジだと食感がやや硬くなり、色もそこまで鮮やかになりません。

絹さやに味を染み込ませる

絹さやは煮物に添えたり彩りで使うことが多いですが、このとき調味液(浸し地)を使って薄く味を染み込ませておくと美味。冷たい調味液に浸ければ、色止めしたまま薄く味を付けることができます。

下味をつけた絹さやにごまを和えるだけで一つの副菜にもなります。

下茹でした絹さやを加熱料理に使うこともありますが、そうするとせっかく色止めした絹さやが変色してしまいます。色を楽しみたいなら、添えたり、和え物にするのがおすすめです。