アボカドをいざ食べようと思ったら「固い!」という経験がある方は多いと思います。そこでアボカドを柔らかくする方法を紹介します。アボカドの追熟方法は大別すると、エチレンガスを利用するか温めるかの2パターン。その他にも固いアボカドの対処法について紹介しています。
アボカドの適熟を見極めるポイントは、
皮の色が黒と緑の中間くらい(こげ茶)
握ると手にしっとり吸いつく感じがあり、適度に弾力がある
へたの周りが乾燥し、皮からやや浮いているもの
です。
皮の色がダークチョコレートのようなこげ茶をしていたら食べごろだと覚えておきましょう。皮が緑色したものは未熟な状態で、果肉が固く、苦味やえぐみがあります。皮が真っ黒なものは過熟で、果実の繊維の部分も黒ずんでいる場合が多く、白かびが生えることもあるので注意しましょう。ヘタが取れてその箇所が真っ黒なものも過熟している証左です。
ここで紹介している皮の色の変化は、日本で流通する90%のアボカドを占めるメキシコ産のハス種といわれるもので、フェルテ種のように緑色のまま熟すものもあります。
アボカドは通年スーパーで目にしますが、メキシコ産のいわゆる「新アボカド」が日本に届くのは9月〜翌1月で、この時期のアボカドは未熟なものが多いです。また、個体差が激しく、脂肪分の少ないものも少なくありません。そのため、美味しい時期は2月〜7月にかけて売られているアボカドです。この時期が日本でのアボカドの旬です。この時期に購入するのもアボカドを美味しく頂くコツです。
未熟なアボカドを熟すように促す行為を「追熟(ついじゅく)」または「後熟」といいます。
通常は農家が果実が成熟期に入ったアボカドを収穫し、3〜5日間追熟させます。また、店舗でも追熟作業をするところがありますが、未熟なアボカドが出回っていることもしばしば。そんなときは自分で追熟しましょう。
特に急いでいない場合は常温で放置するだけでもアボカドを追熟できます。
アボカドの追熟は15℃〜25℃で進むといわれています。農家が外見や品質を保ちながら追熟させる場合は15.5℃に設定しますが、家庭では20℃前後にするのがポイントです。実は暑ければよいというわけではなく、25℃以上だと追熟は進みません。そのため、夏だからといって放置しておけば追熟するとは限らないので注意しましょう。
また、温かくなったり、冷たくなったりすると追熟がうまくいかないので、20℃前後で一定に保つのがポイントです。
アボカドの状態によりますが、3日以上かかることが多いです。
急いで追熟したい場合はエチレンガスを利用します。野菜や果物はエチレンという植物ホルモンによって生長し熟しますが、収穫後もエチレンによるガスを放出しながら呼吸しています。この気体の力を借りることで追熟を早めることができます。
アボカド自体もエチレンガスが放出します。そのため、自身のガスで追熟を促すためにポリ袋の口を閉じて置いておけば、追熟することができます。ポリ袋でなくても、新聞紙や紙袋、アルミホイルなどを使うのもアリです。
裏を返せば、アボカドは無造作に置いておくと、エチレンガスを他の野菜や果物が吸ってしまい傷んでしまうので注意が必要です。
この方法では2〜3日ほどで追熟できます。
果物で最もエチレンガスをよく放出するのはりんごです。ポリ袋の中にこれらの野菜を一緒に入れておくと、さらに追熟が早まります。1個のりんごまたはバナナに対して、アボカドは1〜2個が目安です。りんごで追熟できるのはアボカドだけではありません。キウイやバナナを追熟したいときにも使えるテクニックです。
バナナもりんご程ではありませんが放出します。りんごはないけどバナナなら家にある!という方はぜひお試しください。
ちなみにエチレンガスを最も排出する野菜はブロッコリーですが、一緒に保存しづらいのでりんごかバナナを使いましょう。
熟度に寄りますが、2日ほどで食べごろになります。
りんごやバナナがなくても温めることで追熟可能です。
エチレンガスが利用しなくても熱を利用することで追熟することもできます。昔からよく言われる方法は冷蔵庫の上に置く、です。冷蔵庫の放熱によって冷蔵庫の上は温かく、かつエアコンなどの冷気が当たらず温度が比較的一定という特徴があります。アボカドが転がって傷まないように、タオルの上に置きましょう。この場合、タオルと接している箇所から熟されていくので、適度に回すのがポイントです。
また、陽のあたるところに置くのもOK。ただし、この方法は天気に左右されてしまいます。エチレンガスの方法よりも追熟に時間がかかります。
レンジで加熱することで追熟する方法もあります。半分に切って、耐熱皿の上に置き、ふわっとラップをし、600Wで1分間レンジで加熱。変色を防ぐために、レモン汁をかけるのがポイントです。
半分に切ってから「アボカドが固かった!」というときにもおすすめの方法です。一度切ってしまったら前述した追熟法は使えないので注意です。
ただし、加熱しすぎると食感が悪くなってしまうので、加熱時間は調整しましょう。また、サラダなど冷めた料理にも向きません。マッシュしてディップで使うなどがベストです。加熱したアボカドは自然に冷ましてから、皮を剥いて使いましょう。さらに、電子レンジを使う方法はえぐみが残ったりする場合があり、前述した方法で追熟したアボカドよりも味が落ちます。美味しく頂きたい方は上記の方法で追熟するようにしましょう。
家庭ではあまり一般的ではありませんが、20℃に設定した電気毛布に包むという方法もあります。青果店などで行われている方法です。
アボカドが固いとき、追熟せずに、加熱調理をして美味しくいただくこともできます。加熱調理をするときはかえって完熟したアボカドだとドロドロになってしまうので、やや未熟なものを使うのがおすすめです。アボカドのおすすめ加熱レシピを紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
アボカドとチーズは相性抜群。塩・こしょうのシンプルな味付けでいただきます。豚肉にはたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は三大栄養素のひとつで、皮膚や筋肉などを形成する人にとって大事な材料です。
アボカドのチーズ肉巻きのレシピ・作り方
オートミールがつなぎのアボカド入りヘルシーメンチカツ。アボカドがゴロゴロと入っており食べごたえは◎。玉ねぎに含まれるアリシンとアボカドのビタミンB群で疲労回復効果が期待できます。またアリシンには血流改善や生活習慣病予防の効果もあると言われています。
アボカドメンチのレシピ・作り方
アボカドは使い方がワンパターンになりがち。いつものアボカド料理に飽きたら試してほしい一品。ごはんが進みます。木綿豆腐にはたんぱく質が多く含まれており、また原料となる大豆には肌のハリや骨粗鬆症予防が期待できる大豆イソフラボンが含まれているので、積極的に摂るといいでしょう。
アボカド麻婆豆腐のレシピ・作り方
その他のアボカド加熱レシピはこちらを参考にしてください。
アボカドが固いとき、スムージーにして飲むのもおすすめです!材料をミキサーにまとめて入れてスイッチを入れるだけなので簡単につくれます。
このレシピでは豆乳ヨーグルトを使用しています。
アボカドヨーグルトジュースのレシピ・作り方はこちら
逆にアボカドがこれ以上熟さないように止める場合は、4〜5℃に保つのがポイントです。その際、5℃より低いと低温障害で実が黒くなってしまうので注意。4℃を下回らない野菜室に入れるのがベストです。そのまま状態を2〜3日キープできますが、完熟したアボカドはなるべく早く食べるようにしましょう。他の野菜を傷めないためにポリ袋に入れましょう。
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