ひき肉の消費期限は短いので、消費期限切れになってしまって食べられるのか心配になったことがある方も多いでしょう。本記事では、消費期限切れのひき肉は食べられるのか詳しく解説します。賞味期限が切れてから1日、2日、3日、4日、5日で食べられるのかも紹介していきます。
まずはじめに、消費期限について解説します。
食品には「消費期限」と「賞味期限」のどちらかが記載されており、違いは下記の通りです。
消費期限は、定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日です。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもので、急速に品質が劣化しやすい食品に表示されます。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではありません。
賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日です。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることがあります。比較的品質が劣化しにくい食品に表示され、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要があります。
出典:食品の期限表示について(農林水産省・厚生労働省)
食品の多くは、賞味期限や消費期限が表示されていますが、表示義務がない食材もあります。例えば、なすやきゅうり、りんごといった生鮮食品や、アイスクリームなどです。
基本的に長期保存しても品質の変化が急激に起こりにくい食品においては、賞味期限や消費期限の表示を省くことができます。ただし、劣化がおこらないわけではないので、正しく保存することと、腐敗していないかしっかりとチェックしてから食べることが大切です。
続いて、ひき肉の消費期限について紹介します。
消費期限と賞味期限の違いを紹介しましたが、ひき肉に記載されているのは消費期限です。ひき肉などの生ものは急激に劣化が起こりやすく傷みやすいためです。
ちなみに常温においてしまった場合、数時間後には食べられない状態になってしまうこともあります。非常に傷みやすい食材なので、購入したらすぐに正しく保存し、早めに使い切ることが大切です。
ひき肉の消費期限が短い理由には、まず様々な部位を加工した食材であることが挙げられます。
多くの場合は、販売するためにカットしたお肉の切れ端をひき肉にしているため、複数の部位が混じっており、油の部分も多く入っています。油は、劣化を早める原因となります。
消費期限が短いひき肉は、気がついたら消費期限が切れていたということもあるでしょう。消費期限が1日〜5日と切れてしまったひき肉は食べられるのか解説します。
上述したように、ひき肉に記載されているのは消費期限です。消費期限は1日でも切れてしまった場合は、破棄するのが無難です。
痛みやすい食材のため1日を過ぎただけであっても劣化してしまっている可能性は多いにあります。2日〜5日と過ぎていれば過ぎているほど腐敗している可能性は高くなります。
特に小さなお子様や高齢者の方が食べる場合は、加熱調理をしたとしても食中毒の危険があるので注意しましょう。
消費期限は痛みやすい食材に設けられる期限ですが、基本的には安全に食べられるよう短めに設定されています。そのため、正しく保存していれば、消費期限を過ぎていても1日程度であれば問題なく食べられることはあります。
しかし、安全に食べられる保証はありませんので、自己責任となります。
消費期限を過ぎているひき肉を食べる場合は、腐敗しているサインが見られないかしっかりとチェックしてから判断しましょう。腐敗したひき肉の特徴については後述しますので、そちらを参考にしてください。また、必ずしっかりと火を通してから食べるようにしてください。加熱が不十分だと食中毒の原因になります。
ひき肉に記載されている消費期限は、季節関係なく加工日を0日とし、安全に食べられる期間を記載しています。しかし、気温や湿度の高い梅雨や夏の季節は、冷蔵庫に入れていたとしても痛みやすいのが現状です。
冬場に消費期限切れ1日のひき肉を問題なく食べられても、夏場だと腐敗しているということもあるので、梅雨や夏の季節は購入後できるだけ早めに食べるようにしましょう。
「ひき肉」と一口にいっても、豚ひき肉や牛ひき肉、鶏ひき肉と様々な種類がありますよね。肉の種類によって消費期限の違いはあるのでしょうか。
牛ひき肉と豚ひき肉はどちらも加工日を0日とし冷蔵(4℃)で3日、チルド(0℃)で5日が消費期限となります。
鶏ひき肉の場合は、加工日を0日とし冷蔵(4℃)で2日、チルド(0℃)で4日を消費期限としています。
鶏ひき肉は、豚ひき肉と牛ひき肉と比較して水分が出やすい特徴があります。そのため、より痛みやすく消費期限は短くなります。
出典:期限表示 消費期限・賞味期限(全国食肉事業協同組合連合会)
腐敗したひき肉の特徴は下記の通りです。ひき肉に限らず腐敗してしまった食材は食中毒の原因になります。加熱をしても死滅しない細菌も多いので、必ず破棄しましょう。
ひき肉は劣化してくると、茶色→黒色→緑(黄色)と変色していきます。これは、空気中の酸素に触れて酸化していってしまうためです。
痛みやすいひき肉は賞味期限切れ1日でも部分的に茶色く変色してしまっていることが多いです。この時点では傷んでいる程度なので食べられると判断する方も多いですが、安全に食べられる保証はありません。
賞味期限切れ2日、3日と劣化が進むと全体的に黒っぽくなり、さらに4日、5日も過ぎると緑色や黄色に変色してしまいます。完全に腐敗している状態ですので必ず破棄しましょう。
腐敗したひき肉には、粘りも出てきます。ひき肉は、こねると粘りが出てきますが、何もしていない状態で触ったときに粘りが出ていたり、糸を引くようであれば、細菌が繁殖してしまっている可能性が高いです。
粘りが出ていたり、糸を引いているひき肉は加熱をしても安全に食べることはできませんので、破棄しましょう。
臭いも必ずチェックするようにしましょう。腐敗したひき肉は生肉とは異なる異臭がします。
ひき肉に限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたりします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象があるときに「腐敗」と呼ばれます。
腐敗が進むと生ゴミのような臭いがすることもあります。明らかに異臭がすると感じる場合は破棄しましょう。
ひき肉に限らず、食材を美味しい状態で長持ちさせるためには、正しく保存することが大切です。ひき肉を長持ちさせる正しい保存方法は下記の通りです。
ひき肉をすぐに使う場合は、冷蔵保存でOKです。
冷蔵保存する場合は、パックのまま冷蔵庫へ入れます。このとき、チルド室などできるだけ温度の低い場所に入れるのが長持ちさせるポイントです。
扉付近など、温度変化の激しい場所においてしまうと痛みやすくなってしまうので、できるだけ温度変化の少ない奥の方に入れるのが良いでしょう。
まとめ買いした場合など、すぐに使い切れない場合は冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存する場合は、ひき肉から出てきてしまっている水分を拭き取ります。水分を拭き取ったら、1回分ずつ小分けにしてラップに包み、ジップロックなど密閉できる袋に入れて冷凍庫へ。空気中の酸素に触れてしまうと酸化してしまい、傷んでしまったり色が変わってしまうので、しっかりと密閉することが大切です。
金属トレイの上に置いて冷凍庫に入れると、急速冷凍することでき、より美味しく長持ちさせることができます。
ひき肉は、調理してから冷凍保存しても長持ちしますし、便利です。
ひき肉を色が変わるまでフライパンで炒め、塩コショウで味付けしたら、しっかり冷まし密閉できる袋に入れて冷凍保存します。
消費期限内にひき肉を美味しく食べられるレシピをご紹介します。
ジューシーなひき肉だねとなすの柔らかい食感が好相性。ピリ辛&酸味の効いたタレでいただきます。
なすとひき肉の蒸し焼きのレシピはこちら
酢を加えることでさっぱりとした味わいに仕上がります。
じゃがいもと鶏ひき肉の酢じょうゆ炒めのレシピはこちら
合挽き肉で作るオムレツのレシピです。
ひき肉入りオムレツのレシピはこちら
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